(施行期日)
第一条 この法律は、平成八年七月一日から施行する。ただし、第三条中労働保険審査官及び労働保険審査会法第五十二条及び第五十三条の改正規定は公布の日から起算して二十日を経過した日から、附則第五条第一項及び第二項の規定は公布の日から施行する。
(第一条の規定の施行に伴う経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前にされた労働者災害補償保険法第三十五条第一項の審査請求のうち、施行日の前日において当該審査請求がされた日の翌日から起算して三箇月を経過しており、かつ、施行日の前日までに労働者災害補償保険審査官の決定がないもの(次項において「労災保険に関する未決定の三箇月経過審査請求」という。)に係る処分の取消しの訴えについては、第一条の規定による改正後の労働者災害補償保険法(以下「新労災保険法」という。)第三十七条の規定にかかわらず、その取消しの訴えを提起することができる。ただし、当該処分について、その取消しの訴えを提起する前に、新労災保険法第三十五条第二項の規定による再審査請求をしたときは、この限りでない。
2 労災保険に関する未決定の三箇月経過審査請求に係る処分について、その取消しの訴えが施行日前に提起されていたとき又は前項の規定により提起されたときは、当該労災保険に関する未決定の三箇月経過審査請求については、新労災保険法第三十五条第二項の規定は適用しない。
(第二条の規定の施行に伴う経過措置)
第三条 施行日前にされた雇用保険法第六十九条第一項の審査請求のうち、施行日の前日において当該審査請求がされた日の翌日から起算して三箇月を経過しており、かつ、施行日の前日までに雇用保険審査官の決定がないもの(次項において「雇用保険に関する未決定の三箇月経過審査請求」という。)に係る処分の取消しの訴えについては、第二条の規定による改正後の雇用保険法(以下「新雇用保険法」という。)第七十一条の規定にかかわらず、その取消しの訴えを提起することができる。ただし、当該処分について、その取消しの訴えを提起する前に、新雇用保険法第六十九条第二項の規定による再審査請求をしたときは、この限りでない。
2 雇用保険に関する未決定の三箇月経過審査請求に係る処分について、その取消しの訴えが施行日前に提起されていたとき又は前項の規定により提起されたときは、当該雇用保険に関する未決定の三箇月経過審査請求については、新雇用保険法第六十九条第二項の規定は適用しない。
(第三条の規定の施行に伴う経過措置)
第四条 施行日前にされた労働者災害補償保険法第三十五条第一項又は雇用保険法第六十九条第一項の再審査請求のうち、施行日の前日までに第三条の規定による改正前の労働保険審査官及び労働保険審査会法第四十九条第二項又は第三項の規定により労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官に差し戻されたものについては、次項及び第三項の規定を除き、なお従前の例による。
2 前項の再審査請求のうち施行日の前日までに労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官の決定がないものに係る原処分については、その決定を経ないで、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。ただし、当該原処分について、労働保険審査会に対して当該再審査請求をする前に、その取消しの訴えを提起していたときは、この限りでない。
3 前項の規定による再審査請求がされたときは、当該再審査請求に係る原処分の取消しの訴えについては、新労災保険法第三十七条及び新雇用保険法第七十一条中「再審査請求」とあるのは、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成八年法律第四十二号)附則第四条第二項の規定による再審査請求」として、これらの規定を適用する。
第五条 この法律の施行に伴い新たに任命されることとなる委員については、労働保険審査官及び労働保険審査会法(以下「労審法」という。)第二十七条第一項に規定する委員の任命のために必要な行為は、施行日前においても行うことができる。
2 労審法第二十七条第二項及び第三項の規定は、この法律の施行に伴い新たに任命されることとなる委員の任命について準用する。
3 この法律の施行に伴い新たに任命される委員の任期は、労審法第二十八条第一項本文の規定にかかわらず、内閣総理大臣の定めるところにより、一人は三年とし、一人は二年とし、一人は一年とする。
(特別職の職員の給与に関する法律の一部改正)
第六条 特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。
別表第一官職名の欄中「労働保険審査会委員」を「労働保険審査会の常勤の委員」に改める。