政治資金規正法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第64号
公布年月日: 昭和50年7月15日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

最近の国民世論の動向と政党政治の現状を考慮し、政治資金の授受の規制、収支の公開強化、個人の拠出する政治資金への課税優遇措置などを講じることで、政治活動の公明と公正の確保を図ることを目的としている。具体的には、個人・団体による寄付の量的制限、特定会社等からの寄付禁止、政治資金の収支状況の公開強化、政治団体への個人寄付に対する課税優遇措置の導入、政党と政治団体の概念明確化などの改正を行うものである。

参照した発言:
第75回国会 衆議院 本会議 第17号

審議経過

第75回国会

衆議院
(昭和50年4月18日)
(昭和50年6月5日)
参議院
(昭和50年6月9日)
(昭和50年7月3日)
(昭和50年7月4日)
政治資金規正法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和五十年七月十五日
内閣総理大臣 三木武夫
法律第六十四号
政治資金規正法の一部を改正する法律
政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)の一部を次のように改正する。
政治資金規正法目次中
第二章
政党、協会その他の団体
第三章
政党、協会その他の団体及び公職の候補者以外の者
第二章
政治団体の届出等
第三章
削除
に改める。
第一条から第五条までを次のように改める。
(目的)
第一条 この法律は、議会制民主政治の下における政党その他の政治団体の機能の重要性にかんがみ、その政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政党その他の政治団体の届出、政治資金の収支の公開及び授受の規正その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする。
(基本理念)
第二条 この法律は、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。
2 政党その他の政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たつては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならない。
(定義等)
第三条 この法律において「政治団体」とは、次に掲げる団体をいう。
一 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体
二 特定の公職の候補者(公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第八十六条の規定により侯補者として届出をし、又は推薦届出をされた者をいい、当該候補者となろうとする者及び同法第三条に規定する公職にある者を含む。以下同じ。)を推薦し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体
三 前二号に掲げるもののほか、次に掲げる活動をその主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体
イ 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること。
ロ 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対すること。
2 この法律において「政党」とは、政治団体のうち次の各号の一に該当するものをいう。
一 直近において行われた衆議院議員の総選挙において、公職選挙法第二百一条の五第三項の規定による自治大臣の確認書の交付を受けたもの
二 直近において行われた参議院議員の通常選挙において、公職選挙法第二百一条の六第二項において準用する同法第二百一条の五第三項の規定による自治大臣の確認書の交付を受けたもの
三 前二号の規定に該当する政治団体に所属していない衆議院議員又は参議院議員が五人以上所属しているもの
3 前項第三号の規定は、他の政党に所属している衆議院議員又は参議院議員が所属している政治団体については、適用しない。
第四条 この法律において「収入」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の収受をいう。
2 この法律において「党費又は会費」とは、いかなる名称をもつてするを問わず、政治団体の党則、規約その他これらに相当するものに基づく金銭上の債務の履行として当該政治団体の構成員が負担するものをいう。
3 この法律において「寄附」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付で、党費又は会費その他債務の履行としてされるもの以外のものをいう。
4 この法律において「政治活動に関する寄附」とは、政治団体に対してされる寄附又は公職の候補者の政治活動(選挙運動を含む。)に関してされる寄附をいう。
5 この法律において「支出」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付をいう。
第五条 この法律の規定を適用するについては、次に掲げる団体は、政治団体とみなす。
一 政治上の主義又は施策を研究する目的を有する団体で、衆議院議員若しくは参議院議員が主宰するもの又はその主要な構成員が衆議院議員若しくは参議院議員であるもの
二 政治資金団体(政党のために資金上の援助をする目的を有する団体で、第六条の二第二項前段の規定による届出がされているものをいう。以下同じ。)
2 この法律の規定を適用するについては、法人その他の団体が負担する党費又は会費は、寄附とみなす。
「第二章 政党、協会その他の団体」を「第二章 政治団体の届出等」に改める。
第六条を次のように改める。
(政治団体の届出等)
第六条 政治団体は、その組織の日又は第三条第一項各号若しくは前条第一項各号の団体となつた日(同項第二号の団体にあつては、次条第二項前段の規定による届出がされた日)から七日以内に、郵便によることなく文書で、その旨、当該政治団体の目的、名称、主たる事務所の所在地及び主としてその活動を行う区域、当該政治団体の代表者、会計責任者及び会計責任者に事故があり又は会計責任者が欠けた場合にその職務を行うべき者それぞれ一人の氏名、住所、生年月日及び選任年月日、当該政治団体が政党又は政治資金団体であるときはその旨その他政令で定める事項を、次の各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は自治大臣に届け出なければならない。
一 都道府県の区域において主としてその活動を行う政治団体(政党及び政治資金団体を除く。次号において同じ。)主たる事務所の所在地の都道府県の選挙管理委員会
二 二以上の都道府県の区域にわたり、又は主たる事務所の所在地の都道府県の区域外の地域において、主としてその活動を行う政治団体 主たる事務所の所在地の都道府県の選挙管理委員会を経て自治大臣
三 政党及び政治資金団体 主たる事務所の所在地の都道府県の選挙管理委員会を経て自治大臣
2 政治団体は、前項の規定による届出をする場合には、綱領、党則、規約その他の政令で定める文書(第七条において「綱領等」という。)を提出しなければならない。
3 第一項の文書の様式は、自治省令で定める。
4 第一項及び第二項の規定は、政党以外の政治団体が第三条第二項の規定に該当することにより政党となつた場合について準用する。
第六条の次に次の一条を加える。
第六条の二 政党は、それぞれ一の団体を当該政党の政治資金団体になるべき団体として指定することができる。
2 政党は、前項の指定をしたときは、直ちにその旨を自治大臣に届け出なければならない。その指定を取り消したときも、同様とする。
第七条中「政党、協会その他の団体は、前条」を「政治団体は、第六条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。次条及び第七条の三において同じ。)」に改め、「あつたときは」の下に「、第六条第四項に規定する場合に該当する場合を除き」を加え、「前条の例」を「その異動に係る事項を同条第一項の規定の例」に改め、同条に後段として次のように加える。
同条第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定により政治団体が提出した綱領等の内容に異動があつたときも、同様とする。
第七条の次に次の二条を加える。
(政治団体の名称等の公表)
第七条の二 第六条第一項の規定による届出があつたときは、当該届出を受けた都道府県の選挙管理委員会又は自治大臣は、その届出に係る政治団体の名称、その代表者及び会計責任者の氏名、当該政治団体の主たる事務所の所在地並びに当該政治団体が政党又は政治資金団体であるときはその旨を、遅滞なく、告示しなければならない。これらの事項につき前条前段の規定による届出があつたときも、同様とする。
2 都道府県の選挙管理委員会は、前項の規定による告示をしたときは、直ちに当該告示の写しを自治大臣に送付しなければならない。
3 政党が第三条第二項の規定に該当しなくなつたことにより政党でなくなつたとき又は政治資金団体につき第六条の二第二項後段の規定による届出があつたときは、自治大臣は、遅滞なく、その旨を告示しなければならない。
(届出台帳の調製等)
第七条の三 第六条第一項の規定による届出を受けた都道府県の選挙管理委員会又は自治大臣は、その届出に係る政治団体の台帳を調製し、これを保管しなければならない。
2 前項の台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、自治省令で定める。
第八条に見出しとして「(届出前の寄附又は支出の禁止)」を付し、同条中「政党、協会その他の団体」を「政治団体」に、「第六条又は前条」を「第六条第一項」に、「なされた」を「された」に改め、「公職の候補者の推薦、支持又は反対その他の」を削り、「政治活動」の下に「(選挙運動を含む。)」を加え、「以て」を「もつて」に改め、ただし書を削る。
第九条を次のように改める。
(会計帳簿の備付け及び記載)
第九条 政治団体の会計責任者は、会計帳簿を備え、これに当該政治団体のすべての収入及び支出(当該政治団体のためにその代表者又は会計責任者と意思を通じてされた支出を含む。以下この条、第十二条及び第十七条において同じ。)並びに当該収入及び支出に係る次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 収入については、次に掲げる事項
イ 個人が負担する党費又は会費については、その件数、金額及び納入年月日
ロ 寄附については、その寄附をした者の氏名、住所及び職業(団体にあつては、その名称、主たる事務所の所在地及び代表者の氏名。以下第十二条までにおいて同じ。)並びに当該寄附の金額(金銭以外の財産上の利益については、時価に見積もつた金額。以下第十二条までにおいて同じ。)及び年月日
ハ 寄附のうち次条第二項のあつせんをされたものについては、そのあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該あつせんに係る寄附の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日
ニ 機関紙誌の発行その他の事業による収入については、その事業の種類並びに当該種類ごとの金額及び収入年月日
ホ 借入金については、その借入先、当該借入先ごとの金額及び借入年月日
ヘ その他の収入については、その基因となつた事実並びにその金額及び年月日
二 支出については、支出を受けた者の氏名、住所及び職業並びにその支出の目的、金額及び年月日
2 前項の会計帳簿の種類、様式及び記載要領は、自治省令で定める。
第十条に見出しとして「(会計責任者に対する明細書の提出)」を付し、同条中「何人も、」を削り、「政党、協会その他の団体」を「政治団体」に、「、主幹者若しくは」を「又は」に改め、「寄附を受け、又は」を削り、「寄附を受け又は支出」を「その支出」に、「寄附をし、又は支出」を「当該支出」に、「寄附又は支出の金額、年月日及び支出の目的」を「当該支出の目的、金額及び年月日」に、「但し」を「ただし」に改め、同条に次の一項を加える。
2 政治団体のために寄附のあつせん(特定の政治団体又は公職の候補者のために政治活動に関する寄附を集めて、これを当該政治団体又は公職の候補者に提供することをいう。以下同じ。)をした者は、そのあつせんを終えた日から七日以内に、当該寄附をした者及びあつせんをした者の氏名、住所及び職業、当該寄附の金額及び年月日並びに当該あつせんに係る金額及びこれを集めた期間を記載した明細書を会計責任者に提出しなければならない。
第十一条に見出しとして「(会計責任者等が支出をする場合の手続)」を付し、同条第一項中「政党、協会その他の団体」を「政治団体」に改め、「、主幹者」を削り、「千円」を「一万円」に、「支出の金額、年月日及び目的」を「当該支出の目的、金額及び年月日」に改め、「書面」の下に「(以下「領収書等」という。)」を加え、「但し」を「ただし」に改め、同条第二項中「政党、協会その他の団体」を「政治団体」に改め、「、主幹者」を削り、「千円」を「一万円」に、「前項の書面」を「領収書等」に改め、同項に項番号を付する。
第十二条から第十四条までを次のように改める。
(報告書の提出)
第十二条 政治団体の会計責任者は、毎年十二月三十一日現在で、当該政治団体のその年におけるすべての収入及び支出について、その総額及び自治省令で定める項目別の金額並びに次に掲げる事項(これらの事項がないときは、その旨)を記載した報告書を、その日の翌日から三月以内(その間に衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合には、四月以内)に、第六条第一項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は自治大臣に提出しなければならない。
一 収入については、次に掲げる事項
イ 個人が負担する党費又は会費については、その金額及びこれを納入した者の数
ロ 同一の者からの寄附で、その金額の合計額が、政党又は政治資金団体に対するものにあつては年間一万円、その他の政治団体に対するものにあつては年間百万円を超えるものについては、その寄附をした者の氏名、住所及び職業並びに当該寄附の金額及び年月日
ハ 同一の者によつてあつせんをされた寄附で、その金額の合計額が、政党又は政治資金団体に対するものにあつては年間一万円、その他の政治団体に対するものにあつては年間百万円を超えるものについては、そのあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該あつせんに係る寄附の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日
ニ 機関紙誌の発行その他の事業による収入については、その事業の種類及び当該種類ごとの金額
ホ 借入金については、借入先及び当該借入先ごとの金額
ヘ その他の収入(寄附並びにイ、ニ及びホの収入以外の収入で一件当たりの金額(数回にわたつてされたときは、その合計金額)が十万円以上のものに限る。)については、その基因となつた事実並びにその金額及び年月日
二 支出については、人件費、光熱水費その他の自治省令で定める経費以外の経費の支出(一件当たりの金額(数回にわたつてされたときは、その合計金額)が一万円以上のものに限る。)について、その支出を受けた者の氏名、住所及び職業並びに当該支出の目的、金額及び年月日
2 政治団体の会計責任者は、前項の報告書を提出するときは、同項第二号の支出について、自治省令で定めるところにより、領収書等の写し(領収書等を徴し難い事情があつたときは、その旨並びに当該支出の目的、金額及び年月日を記載した書面)を併せて提出しなければならない。
3 第一項の報告書の様式及び記載要領は、自治省令で定める。
第十三条 前条第一項の規定は、政治団体の会計責任者が同項の規定により報告すべき寄附以外の寄附について、同項の規定による報告書に同項の規定により報告すべき寄附に準じて記載することを妨げるものではない。
(監査意見書の添付)
第十四条 政党又は政治資金団体の会計責任者は、第十二条第一項の規定による報告書を提出するときは、あらかじめ、当該政党又は政治資金団体の党則、規約その他これらに相当するものに基づいて設けられた会計監査を行うべき者に対し、当該報告書に係る会計帳簿、明細書(第十条に規定する明細書をいう。以下同じ。)及び領収書等についての監査意見を求め、当該監査意見を記載した書面を当該報告書に添付するものとする。
2 前項の書面の様式は、自治省令で定める。
第十五条の見出しとして「(会計責任者の事務の引継ぎ)」を付し、同条第一項中「政党、協会その他の団体」を「政治団体」に改め、同条第二項中「引継」を「引継ぎ」に改め、「第六条第二項の規定により」を削り、同項に項番号を付し、同条第三項中「引継を」を「引継ぎを」に改め、「第十二条及び第十三条の例により」を削り、「引継の」を「引継ぎの」に改め、同項に項番号を付する。
第十六条に見出しとして「(会計帳簿等の保存)」を付し、同条中「政党、協会その他の団体」を「政治団体」に、「第十一条第一項の領収書その他の支出を証すべき書面」を「領収書等」に、「第十二条又は第十三条の規定による報告書提出の日から三年間」を「第二十条第一項の規定によりこれらに係る報告書の要旨が公表された日から三年を経過する日まで」に改める。
第十七条に見出しとして「(解散の届出等)」を付し、同条第一項中「政党が解散したとき、又は政党、協会その他の団体が第三条に規定する目的を有しなくなつたとき」を「政治団体が解散し、又は目的の変更その他により政治団体でなくなつたとき」に改め、「又は主幹者」を削り、「十五日」を「三十日」に、「第十二条の例により解散の日又は第三条に規定する目的を有しなくなつた日の現在」を「第十二条第一項の規定の例により、その日現在」に、「寄附及びその他の収入並びに」を「収入及び」に改め、「、それぞれ当該選挙管理委員会又は自治大臣」を削り、同条第二項を次のように改める。
2 政治団体が第十二条第一項の規定による報告書をその提出期限までに提出しない場合において、当該政治団体が当該提出期限までに当該提出期限の属する年の前年において同項の規定により提出すべき報告書をも提出していないものであるときは、第八条の規定の適用については、当該政治団体は、当該提出期限を経過した日以後は、第六条第一項の規定による届出をしていないものとみなす。
第十七条に次の二項を加える。
3 政治団体が第一項の規定により報告書を提出したとき、又は前項の規定に該当することとなつたときは、第六条第一項各号の区分に従い、当該都道府県の選挙管理委員会又は自治大臣は、遅滞なく、その旨を告示しなければならない。
4 第十二条第二項及び第三項、第十三条並びに第十四条の規定は第一項の報告書について、第七条の二第二項の規定は前項の規定により都道府県の選挙管理委員会が告示をしたときについて、それぞれ準用する。
第十八条を次のように改める。
(政治団体の支部)
第十八条 政治団体(政治資金団体を除く。)が支部を有する場合には、当該政治団体の本部及び支部は、それぞれ一の政治団体とみなしてこの章の規定(これに係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、第六条第四項、第六条の二、第七条の二第三項及び第十四条(前条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、当該政治団体の支部については適用がないものとし、その他のこの章の規定の当該政治団体の本部及び支部についての適用に関し必要な技術的読替えその他必要な事項は、政令で定める。
第三章を次のように改める。
第三章 削除
第十九条 削除
第二十条に見出しとして「(収支報告書の要旨の公表)」を付し、同条第一項中「第十二条乃至第十四条、第十七条若しくはこれらを準用する第十八条又は前条」を「第十二条第一項又は第十七条第一項」に、「、中央選挙管理会又は」を「又は都道府県の」に改め、同条第二項中「及び中央選挙管理会」及び「、市町村の選挙管理委員会にあつてはその予め告示を以て定めたところの周知させ易い方法によつて」を削り、同項に項番号を付し、同条に次の一項を加える。
3 都道府県の選挙管理委員会は、第一項の規定により同項の報告書の要旨を公表したときは、直ちにその写しを自治大臣に送付しなければならない。
第二十一条に見出しとして「(収支報告書等の保存及び閲覧)」を付し、同条第一項中「第十二条乃至第十四条、第十七条若しくはこれらを準用する第十八条又は第十九条の規定による報告書は、これを」を「前条第一項に規定する報告書及び第十四条第一項(第十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定による書面は、これらを」に、「、中央選挙管理会又は選挙管理委員会において、受理した日から三年間これを」を「又は都道府県の選挙管理委員会において、前条第一項の規定により報告書の要旨を公表した日から三年を経過する日まで」に改め、同条第二項中「前項の期間内においては」を「前条第一項の規定により報告書の要旨が公表された日から三年間」に改め、「又は中央選挙管理会」及び「又は市町村」を削り、「それぞれの」を「当該」に、「報告書」を「当該報告書又は書面」に改め、同項に項番号を付する。
第二十二条を次のように改める。
(寄附の量的制限)
第二十二条 政治活動に関する寄附は、各年中において、次の各号の区分に応じ、当該各号に掲げる額を超えることができない。
 一 個人のする寄附
二千万円
 二 会社のする寄附
次の表の上欄に掲げる会社の資本又は出資の金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額
五十億円以上
三千万円
十億円以上五十億円未満
千五百万円
十億円未満
七百五十万円
 三 労働組合(労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条に規定する労働組合をいう。以下この条において同じ。)又は職員団体(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二又は地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第五十二条に規定する職員団体をいう。以下この条において同じ。)のする寄附
次の表の上欄に掲げる労働組合の組合員又は職員団体の構成員(次項において「組合員等」という。)の数の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額
十万人以上
三千万円
五万人以上十万人未満
千五百万円
五万人未満
七百五十万円
 四 前二号の団体以外の団体のする寄附
次の表の上欄に掲げる団体の前年における年間の経費の額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額
六千万円以上
三千万円
二千万円以上六千万円未満
千五百万円
二千万円未満
七百五十万円
2 資本若しくは出資の金額が百億円以上の会社、組合員等の数が十五万人以上の労働組合若しくは職員団体又は前年における年間の経費の額が八千万円以上の前項第四号の団体については、同項第二号から第四号までに掲げる額は、三千万円に、それぞれ資本若しくは出資の金額が五十億円を超える金額五十億円ごと、組合員等の数が十万人を超える数五万人ごと、又は前年における年間の経費の額が六千万円を超える金額二千万円ごとに五百万円(その合計額が三千万円に達した後においては、三百万円)を加算した金額(その加算する金額の合計額が七千万円を超える場合には、七千万円を加算した金額)として、同項の規定を適用する。
3 前二項の規定は、政治団体がする寄附及び個人が遺贈によつてする寄附については、適用しない。
4 何人も、第一項及び第二項の規定に違反してされる寄附であることを知りながら、これを受けてはならない。
5 第一項第二号に規定する資本又は出資の金額、同項第三号に規定する組合員等の数及び同項第四号に規定する年間の経費の額の計算その他同項の規定の適用について必要な事項は、政令で定める。
第五章中第二十二条の次に次の六条を加える。
第二十二条の二 何人も、各年中において、政党及び政治資金団体以外の同一の者に対しては、百五十万円を超えて政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 前項の規定は、政治団体がする寄附及び個人が遺贈によつてする寄附については、適用しない。
3 何人も、第一項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。
(寄附の質的制限)
第二十二条の三 国から補助金、負担金、利子補給金その他の給付金(試験研究、調査又は災害復旧に係るものその他性質上利益を伴わないものを除く。第四項において同じ。)の交付の決定(利子補給金に係る契約の承諾の決定を含む。第四項において同じ。)を受けた会社その他の法人は、当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 国から資本金、基本金その他これらに準ずるものの全部又は一部の出資又は拠出を受けている会社その他の法人は、政治活動に関する寄附をしてはならない。
3 前二項の規定は、これらの規定に該当する会社その他の法人が、地方公共団体の議会の議員若しくは長に係る公職の候補者又はこれらの者に係る第三条第一項第二号若しくは第三号ロの規定に該当する政治団体に対してする政治活動に関する寄附については、適用しない。
4 第一項及び第二項の規定は、次の各号に掲げる会社その他の法人が、当該各号の地方公共団体の議会の議員若しくは長に係る公職の候補者又はこれらの者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対する政治団体に対してする政治活動に関する寄附について準用する。
一 地方公共団体から補助金、負担金、利子補給金その他の給付金の交付の決定を受けた会社その他の法人
二 地方公共団体から資本金、基本金その他これらに準ずるものの全部又は一部の出資又は拠出を受けている会社その他の法人
5 何人も、第一項又は第二項(これらの規定を前項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受ける者であることを知りながら、その者に対して、政治活動に関する寄附をすることを勧誘し、又は要求してはならない。
6 何人も、第一項又は第二項(これらの規定を第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反してされる寄附であることを知りながら、これを受けてはならない。
第二十二条の四 三事業年度以上にわたり継続して政令で定める欠損を生じている会社は、当該欠損がうめられるまでの間、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 何人も、前項の規定に違反してされる寄附であることを知りながら、これを受けてはならない。
第二十二条の五 何人も、外国人、外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である団体その他の組織から、政治活動に関する寄附を受けてはならない。
第二十二条の六 何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 何人も、前項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。
3 第一項の寄附に係る金銭又は物品の提供があつたときは、当該金銭又は物品の所有権は、国庫に帰属するものとし、その保管者は、政令で定めるところにより、速やかにこれを国庫に納付する手続をとらなければならない。
(寄附のあつせんに関する制限)
第二十二条の七 何人も、政治活動に関する寄附のあつせんをする場合において、相手方に対し業務、雇用その他の関係又は組織の影響力を利用して威迫する等不当にその意思を拘束するような方法で、当該あつせんに係る行為をしてはならない。
2 政治活動に関する寄附のあつせんをする者は、いかなる方法をもつてするを問わず、寄附をしようとする者の意思に反して、その者の賃金、工賃、下請代金その他性質上これらに類するものからの控除による方法で、当該寄附を集めてはならない。
第二十三条中「政党、協会その他の団体又はその支部」を「政治団体」に改め、「又はこれを準用する第十八条」を削り、「者は、これを」を「者は、」に、「五千円以上十万円以下」を「三十万円以下」に改める。
第二十四条中「左の各号に掲げる行為をした者は、これを」を「次の各号の一に該当する者(会社、政治団体その他の団体(以下この章において「団体」という。)にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、」に、「禁錮又は千円以上五万円以下」を「禁錮又は二十万円以下」に改め、ただし書を削り、同条第一号中「又はこれを準用する第十八条」を削り、「会計帳簿に」を「これに記載すべき事項の」に、「とき。」を「者」に改め、同条第二号中「又はこれを準用する第十八条」を削り、「これに」の下に「記載すべき事項の記載をせず、若しくはこれに」を加え、「とき。」を「者」に改め、同条第三号から第五号までの規定中「又はこれを準用する第十八条」を削り、「第十一条第一項の領収書その他の支出を証すべき書面」を「領収書等」に、「とき。」を「者」に改め、同条第六号中「引継をしないとき。」を「引継ぎをしない者」に改め、同条第七号を次のように改め、同条第八号を削る。
七 第三十一条の規定により求められた説明を拒み、若しくは虚偽の説明をし、又は同条の規定による命令に違反して同条の報告書等の訂正を拒み、若しくはこれらに虚偽の訂正をした者
第二十五条第一項中「第十二条乃至第十四条、第十七条又はこれらを準用する第十八条」を「第十二条又は第十七条」に、「添附すべき」を「併せて提出すべき」に改め、「これらに」の下に「記載すべき事項の記載をせず、若しくはこれらに」を加え、「これを五年以下の禁錮又は五千円以上十万円以下」を「五年以下の禁錮又は三十万円以下」に改め、同条第二項中「場合」の下に「(第十七条の規定に係る違反の場合を除く。)」を加え、「政党、協会その他の団体又はその支部」を「政治団体」に改め、「若しくは主幹者」を削り、「これを千円以上五万円以下」を「二十万円以下」に改め、「ことができる」を削り、同項に項番号を付する。
第二十六条を次のように改める。
第二十六条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第二十二条第一項及び第二項又は第二十二条の二第一項の規定に違反して寄附をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
二 第二十二条第四項、第二十二条の二第三項又は第二十二条の四第二項の規定に違反して寄附を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
三 第二十二条の四第一項の規定に違反して寄附をした会社の役職員として当該違反行為をした者
第二十六条の次に次の三条を加える。
第二十六条の二 次の各号の一に該当する者は、三年以下の禁錮又は二十万円以下の罰金に処する。
一 第二十二条の三第一項又は第二項(これらの規定を同条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反して寄附をした会社その他の法人の役職員として当該違反行為をした者
二 第二十二条の三第五項の規定に違反して寄附をすることを勧誘し、又は要求した者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
三 第二十二条の三第六項、第二十二条の五又は第二十二条の六第二項の規定に違反して寄附を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
四 第二十二条の六第一項の規定に違反して寄附をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
第二十六条の三 第二十二条の七第一項の規定に違反して寄附のあつせんに係る行為をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、六月以下の禁錮又は十万円以下の罰金に処する。
第二十六条の四 第二十二条の七第二項の規定に違反して寄附を集めた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、五万円以下の罰金に処する。
第二十七条第一項中「因り、禁錮」を「より、禁錮」に改め、同条第二項中「因り」を「より」に、「但し」を「ただし」に改め、同項に項番号を付する。
第二十九条に見出しとして「(報告書の真実性の確保のための措置)」を付し、同条中「政党、協会その他の団体若しくはその支部の会計責任者又はその他の者が、第十二条乃至第十四条、第十七条若しくはこれらを準用する第十八条又は第十九条の規定により提出する報告書には、」を「第十二条第一項又は第十七条第一項の規定による報告書を提出する者は、これらに」に、「なされて」を「されて」に改める。
第三十条に見出しとして「(政治資金の規正に関する事務の監督)」を付し、同条中「自治大臣(参議院全国選出議員の選挙に関しては中央選挙管理会)は」を「自治大臣は、」に改め、「、都道府県の選挙管理委員会は市町村の選挙管理委員会を、それぞれ」及び後段を削る。
第三十一条を次のように改める。
(監督上の措置)
第三十一条 自治大臣又は都道府県の選挙管理委員会は、この法律の規定により提出された届出書類、報告書若しくはこれに添付し、若しくは併せて提出すべき書面(以下この条において「報告書等」という。)に形式上の不備があり、又はこれらに記載すべき事項の記載が不十分であると認めるときは、当該報告書等を提出した者に対して、説明を求め、又は理由を示して当該報告書等の訂正を命ずることができる。
第三十二条を削り、第三十三条に見出しとして「(政治資金の規正に関する事務に係る国庫の負担)」を付し、同条中「左の」を「次の」に改め、同条を第三十二条とし、本則に次の二条を加える。
(課税の特例)
第三十二条の二 個人が政治活動に関する寄附をした場合において、当該寄附についてこの法律又は公職選挙法の規定による報告がされたときは、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、当該個人に対する所得税の課税について特別の措置を講ずる。
(政令への委任)
第三十三条 この法律の実施のための手続その他その施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十一年一月一日から施行する。
(政治団体の届出に関する経過措置)
第二条 改正前の政治資金規正法(以下「旧法」という。)第六条第一項(旧法第十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出をした政党、協会その他の団体で改正後の政治資金規正法(以下「新法」という。)第三条第一項の政治団体(新法第五条第一項の規定により当該政治団体とみなされる団体を含む。次項において同じ。)に該当するものは、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から二月以内に、新法第六条の規定による届出をしなければならない。
2 この法律の施行の際現に存する団体で前項の団体以外のもののうち新法第三条第一項の政治団体に該当するものは、施行日から七日以内に、新法第六条の規定による届出をしなければならない。
3 前二項の期間内にこれらの規定による届出があつたときは、当該届出に係る団体は、当該届出がされるまでの間は、新法第六条の規定による届出をしている政治団体とみなす。
(報告書の提出等に関する経過措置)
第三条 次に掲げる報告書の提出については、なお従前の例による。
一 施行日前の期間に係る旧法第十二条第一項(旧法第十八条において準用する場合を含む。)の規定による報告書
二 施行日前に行われた選挙に関してされた寄附及びその他の収入並びに支出に関する旧法第十三条第一項(旧法第十八条において準用する場合を含む。)の規定による報告書並びに当該支出に関する旧法第十九条の規定による報告書
三 施行日前に旧法第十七条第一項(旧法第十八条において準用する場合を含む。)に規定する事由が生じた場合における同項の規定による報告書
2 施行日前に提出された旧法第二十条第一項に規定する報告書又は前項の規定によりその提出につき従前の例によることとされる報告書の要旨の公表については、同条の規定の例による。
(会計帳簿等の保存及び報告書の閲覧に関する経過措置)
第四条 旧法第十六条(旧法第十八条において準用する場合を含む。)に規定する会計帳簿、明細書及び支出を証すべき書面(前条第一項の規定によりその提出につき従前の例によることとされる同項第一号及び第二号に掲げる報告書(旧法第十九条の規定によるものを除く。)に係るものを含む。)の保存については、なお従前の例による。
2 前条第二項に規定する報告書の保存及び閲覧については、旧法第二十一条の規定の例による。
(寄附の量的制限に関する暫定措置)
第五条 当分の間、新法第二十二条の規定の適用については、同条第一項中「政治活動に関する寄附」とあるのは、「政党及び政治資金団体に対してされる寄附並びに公職の候補者の政治活動(選挙運動を含む。)に関してされる寄附」とし、政党及び政治資金団体以外の政治団体に対してされる政治活動に関する寄附については、同条の規定を準用する。
2 前項の場合において、その準用する新法第二十二条第一項及び第二項の規定による政治活動に関する寄附の限度額は、同条第一項及び第二項の規定による当該限度額の二分の一に相当する額とし、新法第二十六条中「第二十二条第一項及び第二項」とあり、又は「第二十二条第四項」とあるのは、これらの規定を前項において準用する場合を含むものとする。
(寄附の質的制限に関する経過措置)
第六条 新法第二十二条の三の規定は、施行日前に行われた同条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)に規定する給付金の交付の決定に関しては、適用しない。
(政令への委任)
第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第八条 この法律の施行後五年を経過した場合においては、新法の施行状況を勘案し、政治資金の個人による拠出を一層強化するための方途及び会社、労働組合その他の団体が拠出する政治資金のあり方について、更に検討を加えるものとする。
(地方自治法の一部改正)
第九条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
第百八十二条第五項及び第六項中「団体」を「政治団体」に改める。
(公職選挙法の一部改正)
第十条 公職選挙法の一部を次のように改正する。
目次中「第二百一条(匿名の寄附等の禁止及び国庫帰属)」を「第二百一条 削除」に、「第十四章の三 政党その他の政治団体の選挙における政治活動」を「第十四章の三 政党その他の政治団体等の選挙における政治活動」に、「第二百五十二条の三(政党その他の政治団体の政治活動の規制違反)」を「第二百五十二条の三(政党その他の政治活動を行う団体の政治活動の規制違反)」に改める。
第五条の二第三項及び第五項中「団体」を「政治団体」に改める。
第百四十三条第十四項第四号及び第百九十七条第一項第六号中「政治団体の選挙」を「政治団体等の選挙」に改める。
第百九十九条第二項及び第三項を削り、同条第四項中「交付の決定を受けた」を「交付の決定(利子補給金に係る契約の承諾の決定を含む。以下この条において同じ。)を受けた」に改め、同項を同条第二項とする。
第百九十九条の五第一項本文中「政治団体又は」を「団体又は」に改める。
第二百条第二項中「並びに外国人、外国法人及び外国の団体」を削る。
第二百一条を次のように改める。
第二百一条 削除
第十四章の三の章名中「政治団体」を「政治団体等」に改める。
第二百一条の五第一項本文中「政治団体は」を「政治活動を行う団体は」に、「政治団体のシンボル・マーク」を「政治活動を行う団体のシンボル・マーク」に改める。
第二百一条の六第一項本文、第二百一条の八第一項本文、第二百一条の九第一項本文及び第二百一条の十三第一項本文中「政治団体は」を「政治活動を行う団体は」に改める。
第二百四十八条第一項後段を削る。
第二百四十九条中「若しくは第二百一条第二項((匿名の寄附等の受領の禁止))」を削り、「者」の下に「(会社その他の法人又は団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)」を加える。
第二百五十一条及び第二百五十二条第一項中「政治団体」を「政治活動を行う団体」に改める。
第二百五十二条の三の見出し中「政治団体」を「政治活動を行う団体」に改め、同条第一項中「政治団体が」を「政治活動を行う団体が」に、「政治団体の役職員」を「政治活動を行う団体の役職員」に改める。
第二百五十三条の二第一項及び第二百五十四条中「政治団体」を「政治活動を行う団体」に改める。
(公職選挙法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 施行日前に、前条の規定による改正前の公職選挙法(次項において「旧公職選挙法」という。)第百九十九条第二項に規定する給付金の交付の決定を受けた会社その他の法人のする寄附については、なお従前の例による。
2 旧公職選挙法第二百一条第三項に規定する寄附に係る金銭又は物品に係る同項の規定による納付については、なお従前の例による。
(租税特別措置法の一部改正)
第十二条 租税特別措置法の一部を次のように改正する。
目次中「第四十一条の十四」を「第四十一条の十五」に改める。
第二章第六節中第四十一条の十四の次に次の一条を加える。
(寄附金控除の特例)
第四十一条の十五 個人が、昭和五十一年一月一日から昭和五十五年十二月三十一日までの間に、政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第四条第四項に規定する政治活動に関する寄附(同法の規定に違反することとなるもの及びその寄附をした者に特別の利益が及ぶと認められるものを除く。)をした場合には、当該寄附に係る支出金のうち、次に掲げる団体に対するもの(第四号ロに掲げる団体に対する寄附に係る支出金にあつては、その団体が推薦し、又は支持する者が、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第八十六条の規定により同号ロの候補者として届出をし、又は推薦届出をされた日の属する年及びその前年中にされたものに限る。)で政治資金規正法第十二条又は第十七条の規定による報告書により報告されたもの及び同号イに規定する公職の候補者として公職選挙法第八十六条の規定により届出をし、又は推薦届出をされた者に対し当該公職に係る選挙運動に関してされたもので同法第百八十九条の規定による報告書により報告されたものは、所得税法第七十八条第二項に規定する特定寄附金とみなして、同法の規定を適用する。
一 政治資金規正法第三条第二項に規定する政党
二 政治資金規正法第五条第一項第二号に掲げる政治資金団体
三 政治資金規正法第三条第一項第一号に掲げる団体で、衆議院議員若しくは参議院議員が主宰するもの又はその主要な構成員が衆議院議員若しくは参議院議員であるもの(同法第五条第一項第一号に掲げる団体を含む。)
四 政治資金規正法第三条第一項第二号に掲げる団体のうち次に掲げるもの
イ 衆議院議員、参議院議員、都道府県の議会の議員又は都道府県知事の職(ロにおいて「公職」という。)にある者を推薦し、又は支持することを本来の目的とするもの
ロ 特定の公職の侯補者(公職選挙法第八十六条の規定により公職の候補者として届出をし、又は推薦届出をされた者をいう。)又は当該公職の候補者となろうとする者を推薦し、又は支持することを本来の目的とするもの(イに掲げるものを除く。)
(罰則に関する経過措置)
第十三条 施行日前にした行為及び附則第三条第一項、第四条第一項又は第十一条第一項の規定により従前の例によることとされる事項に係る施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
大蔵大臣 大平正芳
自治大臣 福田一
内閣総理大臣 三木武夫