国立学校設置法等の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百三号
公布年月日: 昭和48年9月29日
法令の形式: 法律
国立学校設置法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十八年九月二十九日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 三木武夫
法律第百三号
国立学校設置法等の一部を改正する法律
(国立学校設置法の一部改正)
第一条 国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三章の二 高エネルギー物理学研究所及び国文学研究資料館(第九条・第九条の二)」を
第三章の二
国立養護学校(第九条)
第三章の三
国立大学共同利用機関(第九条の二)
に改める。
第二条中「第三章の二に定める」を「第九条の二第一項の表に掲げる」に改める。
第三条第一項の表中
帯広畜産大学
畜産学部
帯広畜産大学
畜産学部
旭川医科大学
医学部
に改め、同表山形大学の項中「理学部」を
理学部
医学部
に改め、同表愛媛大学の項中「理学部」を
理学部
医学部
に改める。
第三条の二第一項中「群馬大学」を
群馬大学
埼玉大学
に、「三重大学」を
三重大学
滋賀大学
に改める。
第三条の三第二項の表中小樽商科大学短期大学部の項の次に次のように加える。
東北大学医療技術短期大学部
宮城県
東北大学
第四条第一項の表千葉大学の項中「腐敗研究所」を「生物活性研究所」に、「腐敗に関する」を「生物活性に関する」に改め、同表東京医科歯科大学の項中
医用器材研究所
東京都
医用器材に関する学理及びその応用の研究
医用器材研究所
東京都
医用器材に関する学理及びその応用の研究
難治疾患研究所
 膠原病その他の難治疾患に関する学理及びその応用の研究
に改め、同表名古屋大学の項中
空電研究所
空電に関する学理及びその応用の研究
空電研究所
空電に関する学理及びその応用の研究
水圏科学研究所
大気水圏環境の構造と動態に関する総合研究
に改める。
第三章の二を次のように改める。
第三章の二 国立養護学校
(国立久里浜養護学校)
第九条 文部省設置法(昭和二十四年法律第百四十六号)第十四条に掲げる国立特殊教育総合研究所との相互協力の下に教育を行なう養護学校として、神奈川県に、国立久里浜養護学校を置く。
第三章の二の次に次の一章を加える。
第三章の三 国立大学共同利用機関
(国立大学共同利用機関)
第九条の二 国立大学における学術研究の発展に資するための国立大学の共同利用の機関として、それぞれその目的たる研究等を行ない、かつ、国立大学の教員その他の者で当該機関の目的たる研究と同一の研究に従事するものに利用させるため、次の表に掲げるとおり、研究所等を置く。
国立大学共同利用機関の名称
位置
目的
高エネルギー物理学研究所
茨城県
高エネルギー陽子加速器による素粒子に関する実験的研究及びこれに関連する研究
国文学研究資料館
東京都
国文学に関する文献その他の資料の調査研究、収集、整理及び保存
国立極地研究所
東京都
極地に関する科学の総合研究及び極地観測
2 前項の表に掲げる機関は、国立大学その他の大学の要請に応じ、当該大学の大学院における教育に協力することができる。
(学校教育法の一部改正)
第二条 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第五十三条を次のように改める。
第五十三条 大学には、学部を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、学部以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。
第五十五条第二項中「四年の専門の課程とこれに進学するための二年以上の課程」を「当該課程を専門の課程及びこれに進学するための課程とに分ける場合においては、これらの課程は、それぞれ四年の課程及び二年以上の課程」に改める。
第五十八条第二項中「前項のほか」の下に「、副学長」を加え、同条第三項の次に次の一項を加える。
副学長は、学長の職務を助ける。
第六十八条の二中「学長」の下に「、副学長」を加える。
第八十七条の次に次の一条を加える。
第八十七条の二 この法律(第五十三条を除く。)及び他の法令(教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)及び国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)並びに当該法令に特別の定めのあるものを除く。)における大学の学部には、第五十三条ただし書に規定する組織を含むものとする。
(国立学校設置法の一部改正)
第三条 国立学校設置法の一部を次のように改正する。
目次中「第二章の二 国立高等専門学校(第七条の二)」を
第二章の二
筑波大学の組織(第七条の二―第七条の五)
第二章の三
国立高等専門学校(第七条の六)
に改める。
第三条第一項中「位置及び学部」の下に「(筑波大学にあつては、名称及び位置)」を加え、同項の表中
茨城大学
茨城県
人文学部
教育学部
理学部
工学部
農学部
茨城大学
茨城県
人文学部
教育学部
理学部
工学部
農学部
筑波大学
に改め、同表東京教育大学の項中
文学部
教育学部
理学部
農学部
体育学部
教育学部
農学部
に改める。
第三条の二第一項中「茨城大学」を
茨城大学
筑波大学
に改める。
第二章の二中第七条の二を第七条の六とし、同章を第二章の三とし、第二章の次に次の一章を加える。
第二章の二 筑波大学の組織
(学群、学系及び学類)
第七条の二 筑波大学に、学校教育法第五十三条ただし書に定める組織として学群及び学系を置く。
2 前項の学群は、教育上の目的に応じて組織するものとし、第一学群(人文、社会及び自然の各基礎的分野に関する教育を行なう学群)、第二学群(比較文化、人間、生物及び農林の各分野に関する教育を行なう学群)、第三学群(社会工学、情報及び基礎工学の各分野に関する教育を行なう学群)、医学専門学群、体育専門学群及び芸術専門学群とする。
3 第一学群、第二学群及び第三学群に、文部省令で定めるところにより、それぞれ数個の学類を置く。
4 第一項の学系は、研究上の目的に応じ、かつ、教育上の必要性を考慮して組織するものとし、その種類その他必要な事項は、文部省令で定める。
(参与会)
第七条の三 筑波大学に参与会を置く。
2 参与会は、参与若干人で組織し、参与は、筑波大学の職員以外の者で大学に関し広くかつ高い識見を有するもののうちから、学長の申出を受けて文部大臣が任命する。
3 参与会は、大学の運営に関する重要事項について、学長の諮問に応じて審議し、及び学長に対して助言又は勧告を行なう。
(評議会)
第七条の四 筑波大学に評議会を置く。
2 評議会は、次に掲げる評議員で組織する。
一 学長
二 教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条に定める部局長
三 各学系ごとに当該学系から選出される教授各一人
四 各学類ごとに当該学類から選出される教授各一人
3 前項各号に掲げる者のほか、評議会の議に基づいて学長が指名する教員若干人を評議員に加えることができる。
4 第二項第三号及び第四号並びに前項の評議員は、学長の申出に基づいて文部大臣が任命する。
5 評議会は、大学の運営に関する重要事項について審議し、並びにこの法律及び教育公務員特例法の規定によりその権限に属させられた事項を行なう。
(人事委員会)
第七条の五 筑波大学に人事委員会を置く。
2 人事委員会は、副学長及び評議会が定めるところにより選出される教員で組織する。
3 人事委員会は、教員人事の方針に関する事項について審議し、及び教育公務員特例法の規定によりその権限に属させられた事項を行なう。
第十一条中「(昭和二十四年法律第一号)」を削る。
第四条 国立学校設置法の一部を次のように改正する。
第三条第一項の表中東京教育大学の項を削る。
第三条の二第一項中「東京教育大学」を削る。
第四条第一項の表中東京教育大学の項を削る。
(教育公務員特例法の一部改正)
第五条 教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「大学の」の下に「副学長、」を加える。
第二十二条中「第三章の二に規定する」を「第九条の二第一項の表に掲げる」に改める。
第二十五条第一項各号を次のように改める。
一 第四条第一項については、学長にあつては「評議会(一個の学部を置く大学にあつては、教授会)」、部局長にあつては「学長」、教員にあつては「教授会(国立学校設置法第二章の二の規定によりその組織が定められた大学にあつては、人事委員会)の議に基づき学長」
二 第四条第二項、第七条、第八条、第十一条及び第十二条第二項については、「評議会(一個の学部を置く大学にあつては、教授会)の議に基づき学長」
三 第五条、第六条及び第九条については、学長及び教員にあつては「評議会(一個の学部を置く大学にあつては、教授会)」、部局長にあつては「学長」
四 第十条については、「学長」
五 第十二条第一項については、学長にあつては「評議会(一個の学部を置く大学にあつては、教授会)」、教員及び学部長にあつては「教授会(国立学校設置法第二章の二の規定によりその組織が定められた大学にあつては、人事委員会)の議に基づき学長」、学部長以外の部局長にあつては「学長」
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に掲げる日から施行する。
一 第二条の規定、第三条の規定(次号及び第三号に掲げる規定を除く。)、第五条の規定(教育公務員特例法第二十二条の改正規定を除く。)並びに附則第三項及び第五項の規定 昭和四十八年十月一日
二 第三条の規定中国立学校設置法第三条の二第一項の改正規定並びに第二章の次に一章を加える改正規定のうち第七条の二第二項(第二学群及び芸術専門学群に係る部分に限る。)及び第三項(第二学群に係る部分に限る。)に係る部分 昭和五十年四月一日
三 第三条の規定中国立学校設置法第二章の次に一章を加える改正規定のうち第七条の二第二項及び第三項(第三学群に係る部分に限る。)に係る部分 昭和五十二年四月一日
四 第四条の規定及び附則第四項の規定 昭和五十三年四月一日
(在学年数の計算に関る経過措置)
2 昭和四十八年度に旭川医科大学、山形大学若しくは愛媛大学の医学部、埼玉大学若しくは滋賀大学の大学院、東北大学医療技術短期大学部又は国立久里浜養護学校に入学した者は、在学年数の計算に関しては、昭和四十八年四月一日から当該大学、学部、大学院、短期大学部又は養護学校にそれぞれ在学していたものとみなす。(東京教育大学の文学部等の存続に関する経過措置等)
3 東京教育大学の文学部、理学部及び体育学部は、第一項第一号に掲げる規定による改正後の国立学校設置法第三条第一項の規定にかかわらず、昭和五十三年三月三十一日(その日前に、昭和四十八年九月三十日に当該学部に在学する者が当該学部に在学しなくなつたときは、その在学しなくなつた日)まで存続するものとする。
4 昭和五十三年三月三十一日に東京教育大学に在学する者は、同大学を卒業するため必要であつた課程の履修を引き続き筑波大学において行なうものとし、同大学は、そのため必要な教育を行なうものとする。この場合における課程の履修その他当該学生の教育に関し必要な事項は、同大学の定めるところによる。
(筑波大学の最初の学長等の任命)
5 第一項第一号に掲げる規定の施行後最初に任命すべき筑波大学の学長及び副学長は、文部大臣が東京教育大学の学長の意見を聞いて任命する。
(文部省設置法の一部改正)
6 文部省設置法(昭和二十四年法律第百四十六号)の一部を次のように改正する。
第八条第四号中「国立高等学校」の下に「及び国立養護学校」を加え、「行う」を「行なう」に改める。
第九条第二号中「国立高等学校」を「学校」に改める。
(国立学校特別会計法の一部改正)
7 国立学校特別会計法(昭和三十九年法律第五十五号)の一部を次のように改正する。
附則中第十二項以下を一項ずつ繰り下げ、第十一項の次に次の一項を加える。
12 国立学校設置法等の一部を改正する法律(昭和四十八年法律第百三号)第一条の規定の施行の日の前日に文部省設置法第十四条に掲げる国立科学博物館の内部組織として置かれていた極地研究センターは、昭和四十八年四月一日から国立極地研究所であつたものとみなし、これに係る債務の負担又は支出で国立学校設置法等の一部を改正する法律第一条の規定の施行の日の前日までに一般会計の昭和四十八年度の予算に基づいてしたものは、この会計の同年度の予算に基づいてしたものとみなし、これに係る収入で同日までに収納した一般会計の同年度の歳入に属するものは、この会計の歳入とみなす。
文部大臣 奥野誠亮
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 三木武夫