炭鉱離職者臨時措置法等の一部を改正する法律
法令番号: 法律第7号
公布年月日: 昭和37年3月3日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

エネルギー消費構造の変革に伴う石炭産業の合理化により、産炭地域で中高年層を中心とする大量の離職者が滞留し、今後も離職者の発生が見込まれる状況に対処するため、炭鉱離職者への援護措置を拡充強化する必要がある。また、全国的な労働力需給の不均衡を調整するための融資制度を創設し、炭鉱離職者をはじめとする労働力の流動化を推進する。これらの施策を雇用促進事業団の業務として実施することを目的として、本法案を提出するものである。

参照した発言:
第40回国会 衆議院 石炭対策特別委員会 第3号

審議経過

第40回国会

衆議院
(昭和37年1月26日)
参議院
(昭和37年1月30日)
衆議院
(昭和37年1月31日)
参議院
(昭和37年2月1日)
衆議院
参議院
(昭和37年2月8日)
衆議院
(昭和37年2月9日)
参議院
(昭和37年2月13日)
(昭和37年2月16日)
炭鉱離職者臨時措置法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十七年三月三日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第七号
炭鉱離職者臨時措置法等の一部を改正する法律
(炭鉱離職者臨時措置法の一部改正)
第一条 炭鉱離職者臨時措置法(昭和三十四年法律第百九十九号)の一部を次のように改正する。
第二十三条第一項第一号の次に次の一号を加える。
一の二 公共職業安定所の紹介により炭鉱離職者を雇い入れる事業主に対して雇用奨励金を支給すること。
第二十三条第二項中「前項第一号及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務」を「前項第一号に掲げる業務及びこれに附帯する業務」に改め、同条中第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 第一項第一号の二及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務は、前項第一号から第三号まで及び次の各号に該当する炭鉱離職者について行なうものとする。
一 当該離職後新たに安定した職業についたことのないこと。
二 昭和三十六年十二月三十一日において炭鉱労働者又は炭鉱離職者であること。
第二十五条第二項第一号の次に次の一号を加える。
一の二 雇用奨励金の支給基準及び支給方法
第三十五条中「第二十三条第三項」を「第二十三条第四項」に改める。
第三十六条中「及び第二項ただし書」を「、第二項ただし書及び第六項」に改め、「第四条第二項」の下に「、第十九条の二第一項」を加える。
第四十一条中「公共職業安定所」を「職業安定事務所、公共職業安定所その他の職業安定機関」に改める。
(雇用促進事業団法の一部改正)
第二条 雇用促進事業団法(昭和三十六年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
目次中「(第十九条・第二十条)」を「(第十九条―第二十条)」に改める。
第十九条第三項中「第一項」を「第一項及び前項」に、「又は地方公共団体」を「、地方公共団体又は特別の法律により設立された法人でその業務が国の事務と密接な関連を有するもの」に、「同項」を「第一項」に改め、「試験」の下に「又は公共職業訓練に準ずる訓練」を加え、同条中同項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 事業団は、第一項に規定する業務のほか、労働者の雇用を促進するため、移転就職者を雇い入れる事業主その他の政令で定める事業主に対して、その雇用する労働者の福祉を増進するため必要な労働者住宅その他の政令で定める福祉施設の設置又は整備に要する資金の貸付けを行なう。
第十九条の次に次の一条を加える。
(金融機関に対する業務の委託等)
第十九条の二 事業団は、労働大臣の認可を受けて、金融機関に対して、前条第三項に規定する業務の一部を委託することができる。
2 前項の規定による労働大臣の認可があつた場合においては、金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該認可に係る業務を受託することができる。
3 第一項の規定により業務の委託を受けた金融機関(以下第三十三条及び第三十九条において「受託金融機関」という。)の役員又は職員であつて当該委託業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第二十条第一項中「前条第一項」を「第十九条第一項及び第三項」に改める。
第二十六条を次のように改める。
(借入金及び雇用促進債券)
第二十六条 事業団は、労働大臣の認可を受けて、長期借入金若しくは短期借入金をし、又は雇用促進債券(以下この条において「債券」という。)を発行することができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができない金額に限り、労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。
4 第一項の規定による債券の債権者は、事業団の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
5 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
6 事業団は、労働大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
7 商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百九条から第三百十一条まで(受託会社の権限及び義務)の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
8 第一項及び第四項から前項までに定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十七条中「第一項」の下に「及び第三項」を、「業務に要する費用」の下に「(同項に規定する業務を行なうため必要な貸付資金を除く。)」を加える。
第三十三条第一項中「事業団」の下に「若しくは受託金融機関」を加え、同項に次のただし書を加える。
ただし、受託金融磯関に対しては、当該委託業務の範囲内に限る。
第三十四条中「公共職業安定所」を「職業安定事務所、公共職業安定所」に改める。
第三十七条第一項第一号中「第四条第二項」の下に「、第十九条の二第一項」を加え、「若しくは第二項ただし書」を「、第二項ただし書若しくは第六項」に改め、同条第二項中「第四号に掲げる業務」の下に「又は同条第三項に規定する業務(労働者住宅の設置又は整備に要する資金の貸付けに関する業務に限る。)」を加える。
第三十九条中「事業団」の下に「又は受託金融機関」を加える。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中炭鉱離職者臨時措置法第四十一条の改正規定、第二条中雇用促進事業団法第三十四条の改正規定及び附則第六項の規定は公布の日から起算して三十日をこえない範囲内において政令で定める日から、第一条中炭鉱離職者臨時措置法第三十六条の改正規定、第二条(雇用促進事業団法第三十四条の改正規定を除く。)及び附則第五項の規定は昭和三十七年四月一日から施行する。
2 雇用奨励金は、昭和三十七年一月一日からこの法律(前項ただし書に規定する部分を除く。以下同じ。)の施行までの間に改正後の炭鉱離職者臨時措置法第二十三条第三項に規定する炭鉱離職者を雇い入れた事業主に対しても、支給することができる。
3 改正後の炭鉱離職者臨時措置法第二十三条第三項の規定は、同条第一項第二号の手当の支給については、昭和三十七年一月一日から適用する。
4 改正前の炭鉱離職者臨時措置法第二十三条第二項各号に該当する炭鉱離職者であつて、昭和三十七年一月一日からこの法律の施行までの間に職業訓練を受けたものに対する同条第一項第二号の手当の支給については、改正後の同条第三項及び前項の規定にかかわらず、当該職業訓練を修了するまでは、なお従前の例による。
5 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第五条第六号ノ十一ノ五中「第十九条第一項」の下に「若ハ第三項」を加える。
6 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三款 婦人少年室(第十七条の二)」を
第三款
婦人少年室(第十七条の二)
第三款の二
職業安定事務所(第十七条の三)
に改める。
第十四条中「婦人少年室」を
婦人少年室
職業安定事務所
に改める。
第二章第三節第三款の次に次の一款を加える。
第三款の二 職業安定事務所
第十七条の三 職業安定事務所の名称、位置及び管轄区域は、次のとおりとする。
名称
位置
管轄区域
北九州職業安定事務所
福岡市
山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県
2 職業安定事務所の所掌事務及び権限は、職業安定法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。
3 職業安定事務所の内部組織は、労働省令で定める。
大蔵大臣 水田三喜男
通商産業大臣 佐藤榮作
労働大臣 福永健司
建設大臣 中村梅吉
内閣総理大臣 池田勇人
炭鉱離職者臨時措置法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十七年三月三日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第七号
炭鉱離職者臨時措置法等の一部を改正する法律
(炭鉱離職者臨時措置法の一部改正)
第一条 炭鉱離職者臨時措置法(昭和三十四年法律第百九十九号)の一部を次のように改正する。
第二十三条第一項第一号の次に次の一号を加える。
一の二 公共職業安定所の紹介により炭鉱離職者を雇い入れる事業主に対して雇用奨励金を支給すること。
第二十三条第二項中「前項第一号及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務」を「前項第一号に掲げる業務及びこれに附帯する業務」に改め、同条中第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 第一項第一号の二及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務は、前項第一号から第三号まで及び次の各号に該当する炭鉱離職者について行なうものとする。
一 当該離職後新たに安定した職業についたことのないこと。
二 昭和三十六年十二月三十一日において炭鉱労働者又は炭鉱離職者であること。
第二十五条第二項第一号の次に次の一号を加える。
一の二 雇用奨励金の支給基準及び支給方法
第三十五条中「第二十三条第三項」を「第二十三条第四項」に改める。
第三十六条中「及び第二項ただし書」を「、第二項ただし書及び第六項」に改め、「第四条第二項」の下に「、第十九条の二第一項」を加える。
第四十一条中「公共職業安定所」を「職業安定事務所、公共職業安定所その他の職業安定機関」に改める。
(雇用促進事業団法の一部改正)
第二条 雇用促進事業団法(昭和三十六年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
目次中「(第十九条・第二十条)」を「(第十九条―第二十条)」に改める。
第十九条第三項中「第一項」を「第一項及び前項」に、「又は地方公共団体」を「、地方公共団体又は特別の法律により設立された法人でその業務が国の事務と密接な関連を有するもの」に、「同項」を「第一項」に改め、「試験」の下に「又は公共職業訓練に準ずる訓練」を加え、同条中同項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 事業団は、第一項に規定する業務のほか、労働者の雇用を促進するため、移転就職者を雇い入れる事業主その他の政令で定める事業主に対して、その雇用する労働者の福祉を増進するため必要な労働者住宅その他の政令で定める福祉施設の設置又は整備に要する資金の貸付けを行なう。
第十九条の次に次の一条を加える。
(金融機関に対する業務の委託等)
第十九条の二 事業団は、労働大臣の認可を受けて、金融機関に対して、前条第三項に規定する業務の一部を委託することができる。
2 前項の規定による労働大臣の認可があつた場合においては、金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該認可に係る業務を受託することができる。
3 第一項の規定により業務の委託を受けた金融機関(以下第三十三条及び第三十九条において「受託金融機関」という。)の役員又は職員であつて当該委託業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第二十条第一項中「前条第一項」を「第十九条第一項及び第三項」に改める。
第二十六条を次のように改める。
(借入金及び雇用促進債券)
第二十六条 事業団は、労働大臣の認可を受けて、長期借入金若しくは短期借入金をし、又は雇用促進債券(以下この条において「債券」という。)を発行することができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができない金額に限り、労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。
4 第一項の規定による債券の債権者は、事業団の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
5 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
6 事業団は、労働大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
7 商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百九条から第三百十一条まで(受託会社の権限及び義務)の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
8 第一項及び第四項から前項までに定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十七条中「第一項」の下に「及び第三項」を、「業務に要する費用」の下に「(同項に規定する業務を行なうため必要な貸付資金を除く。)」を加える。
第三十三条第一項中「事業団」の下に「若しくは受託金融機関」を加え、同項に次のただし書を加える。
ただし、受託金融磯関に対しては、当該委託業務の範囲内に限る。
第三十四条中「公共職業安定所」を「職業安定事務所、公共職業安定所」に改める。
第三十七条第一項第一号中「第四条第二項」の下に「、第十九条の二第一項」を加え、「若しくは第二項ただし書」を「、第二項ただし書若しくは第六項」に改め、同条第二項中「第四号に掲げる業務」の下に「又は同条第三項に規定する業務(労働者住宅の設置又は整備に要する資金の貸付けに関する業務に限る。)」を加える。
第三十九条中「事業団」の下に「又は受託金融機関」を加える。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中炭鉱離職者臨時措置法第四十一条の改正規定、第二条中雇用促進事業団法第三十四条の改正規定及び附則第六項の規定は公布の日から起算して三十日をこえない範囲内において政令で定める日から、第一条中炭鉱離職者臨時措置法第三十六条の改正規定、第二条(雇用促進事業団法第三十四条の改正規定を除く。)及び附則第五項の規定は昭和三十七年四月一日から施行する。
2 雇用奨励金は、昭和三十七年一月一日からこの法律(前項ただし書に規定する部分を除く。以下同じ。)の施行までの間に改正後の炭鉱離職者臨時措置法第二十三条第三項に規定する炭鉱離職者を雇い入れた事業主に対しても、支給することができる。
3 改正後の炭鉱離職者臨時措置法第二十三条第三項の規定は、同条第一項第二号の手当の支給については、昭和三十七年一月一日から適用する。
4 改正前の炭鉱離職者臨時措置法第二十三条第二項各号に該当する炭鉱離職者であつて、昭和三十七年一月一日からこの法律の施行までの間に職業訓練を受けたものに対する同条第一項第二号の手当の支給については、改正後の同条第三項及び前項の規定にかかわらず、当該職業訓練を修了するまでは、なお従前の例による。
5 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第五条第六号ノ十一ノ五中「第十九条第一項」の下に「若ハ第三項」を加える。
6 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三款 婦人少年室(第十七条の二)」を
第三款
婦人少年室(第十七条の二)
第三款の二
職業安定事務所(第十七条の三)
に改める。
第十四条中「婦人少年室」を
婦人少年室
職業安定事務所
に改める。
第二章第三節第三款の次に次の一款を加える。
第三款の二 職業安定事務所
第十七条の三 職業安定事務所の名称、位置及び管轄区域は、次のとおりとする。
名称
位置
管轄区域
北九州職業安定事務所
福岡市
山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県
2 職業安定事務所の所掌事務及び権限は、職業安定法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。
3 職業安定事務所の内部組織は、労働省令で定める。
大蔵大臣 水田三喜男
通商産業大臣 佐藤栄作
労働大臣 福永健司
建設大臣 中村梅吉
内閣総理大臣 池田勇人