消費生活協同組合資金の貸付に関する法律
法令番号: 法律第13号
公布年月日: 昭和28年3月16日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

消費生活協同組合法施行から4年余りが経過し、組合は国民生活の安定と改善に大きく貢献してきた。しかし、都市生活者の生活改善のための事業については、施設の設備資金が不足しているため、十分な展開ができていない。そこで、国と都道府県が協力して組合に資金を貸し付け、事業の健全な発達を図る必要があるため、本法案を提出することとした。

参照した発言:
第15回国会 衆議院 厚生委員会 第15号

審議経過

第15回国会

衆議院
(昭和28年3月3日)
参議院
(昭和28年3月3日)
(昭和28年3月4日)
(昭和28年3月5日)
衆議院
(昭和28年3月9日)
参議院
(昭和28年3月9日)
衆議院
(昭和28年3月12日)
(昭和28年3月12日)
参議院
(昭和28年3月13日)
衆議院
(昭和28年3月14日)
消費生活協同組合資金の貸付に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十八年三月十六日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第十三号
消費生活協同組合資金の貸付に関する法律
(この法律の目的)
第一条 この法律は、消費生活協同組合の協同施設等の設備に必要な資金の貸付を行の都道府県に対して、長期且つ低利に、貸付資金を貸し付けることによつて、消費生活協同組合の事業の健全な発達を図り、もつて協同組織による国民生活の合理的改善を助長することを目的とする。
(都道府県に対する国の貸付)
第二条 政府は、都道府県が、厚生省令で定める基準に適合する消費生活協同組合に対して、左の各号に掲げる資金を貸し付けるときは、その都道府県に対して、当該貸付金額の二分の一に相当する貸付資金を貸し付けることができる。
一 共同洗たく所、共同浴場その他の協同施設の設備に必要な資金
二 組合員の生活に必要な物資の加工又は生産のための施設の設備に必要な資金
三 前各号の施設以外の施設で厚生省令で定めるものの設備に必要な資金
(国の貸付金の条件)
第三条 前条の規定による国の貸付金の利率その他の条件は、左の各号に定めるところによる。
一 利 率 年三分
二 貸付期間 七年(据置期間を含む。)
三 償還方法 五年元本均等償還
2 前項第二号の据置期間は、貸付をした日から二年間とする。
3 前条の規定による国の貸付金の貸付を受けた都道府県が、貸付金の貸付の目的以外の目的に使用したとき、償還金の支払を怠つたとき、又は貸付契約の条項に違反したときは、政府は、当該都道府県に対して、国の貸付金の全部又は一部の一時償還を請求することができる。
(都道府県の貸付)
第四条 第二条の規定による国の貸付金の貸付を受けた都道府県は、消費生活協同組合に対して、同条各号に掲げる資金を貸し付ける場合には、一組合当りの貸付の限度及び利率その他の貸付条件について、厚生省令で定めるところに従わなければならない。但し、国から貸付を受けた貸付金の二倍の額をこえて貸し付ける場合においては、そのこえる部分については、この限りでない。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、昭和二十八年四月一日から施行する。
(厚生省設置法の一部改正)
2 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条中第五十四号の次に次の一号を加える。
五十四の二 消費生活協同組合資金の貸付に関する法律(昭和二十八年法律第十三号)の定めるところにより、都道府県に資金を貸し付けること。
第十二条中第八号の次に次の一号を加える。
八の二 消費生活協同組合資金の貸付に関する法律を施行すること。
大蔵大臣 向井忠晴
厚生大臣 山県勝見
内閣総理大臣 吉田茂