児童福祉法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第二百二十二号
公布年月日: 昭和27年7月1日
法令の形式: 法律
児童福祉法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年七月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百二十二号
児童福祉法の一部を改正する法律
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。
第十一條を次のように改める。
第十一條 都道府県は、児童相談所に児童福祉司を置かなければならない。
児童福祉司は、児童相談所長の命を受けて、児童の保護その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基いて必要な指導を行う等児童の福祉増進に努める。
児童福祉司は、児童相談所長の定める担当区域により、前項の職務を行い、担当区域内の市町村長に協力を求めることができる。
第三十三條第三項を削る。
第三十三條の四を第三十三條の七とし、第三十三條の三を第三十三條の六とし、第三十三條の二を第三十三條の五とし、第三十三條の次に次の三條を加える。
第三十三條の二 児童相談所長は、一時保護を加えた児童の所持する物であつて、一時保護中本人に所持させることが児童の福祉をそこなう虞があるものを保管することができる。
児童相談所長は、前項の規定により保管する物で、腐敗し、若しくは滅失する虞があるもの又は保管に著しく不便なものは、これを売却してその代価を保管することができる。
児童相談所長は、前二項の規定により保管する物について当該児童以外の者が返還請求権を有することが明らかな場合には、これをその権利者に返還しなければならない。
児童相談所長は、前項に規定する返還請求権を有する者を知ることができないとき、又はその者の所在を知ることができないときは、返還請求権を有する者は、一年以内に申し出るべき旨を公告しなければならない。
前項の期間内に同項の申出がないときは、その物は、当該児童相談所を設置した都道府県に帰属する。
児童相談所長は、一時保護を解除するときは、第三項の規定により返還する物を除き、その保管する物を当該児童に返還しなければならない。この場合において、当該児童に交付することが児童の福祉のため不適当であると認めるときは、これをその保護者に交付することができる。
第一項の規定による保管、第二項の規定による売却及び第四項の規定による公告に要する費用は、その物の返還を受ける者があるときは、その者の負担とする。
第三十三條の三 児童相談所長は、一時保護を加えている間に児童が逃走し、又は死亡した場合において、遺留物があるときは、これを保管し、且つ、前條第三項の規定により権利者に返還しなければならない物を除き、これを当該児童の保護者若しくは親族又は相続人に交付しなければならない。
前條第二項、第四項、第五項及び第七項の規定は、前項の場合に、これを準用する。
第三十三條の四 この法律で定めるものの外、一時保護に関し必要な事項は、命令でこれを定める。
第三十四條第一項第四号の次に次の二号を加える。
四の二 児童に午後十時から午前三時までの間、戸戸について、又は道路その他これに準ずる場所で物品の販売、配布、展示若しくは拾集又は役務の提供を業務としてさせる行為
四の三 戸戸について、又は道路その他これに準ずる場所で物品の販売、配布、展示若しくは拾集又は役務の提供を業務として行う満十五歳に満たない児童を、当該業務を行うために、風俗営業取締法第一條第一号又は第二号に掲げる営業を営む場所に立ち入らせる行為
第三十四條第二項中「第四十一條、第四十二條、第四十三條又は第四十四條」を「第四十一條から第四十四條まで」に改める。
第六十條に次の一項を加える。
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第一項又は第二項の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても、各同項の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたときは、その法人又は人については、この限りでない。
第六十一條中「児童の資質の鑑別に従事した者」を「相談、調査及び判定に従事した者」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。但し、第三十四條第一項の改正規定は昭和二十七年九月一日から、附則第四項の規定は昭和二十八年四月一日から施行する。
(遺留物に関する経過規定)
2 この法律による改正後の第三十三條の三の規定は、この法律の施行前に逃走し、又は死亡した児童の遺留物で、この法律の施行の際現に児童相談所にあるものについても、適用する。
(身体障害者福祉法の一部改正)
3 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)の一部を次のように改正する。
第十五條第一項中「その保護者(親権を行う者及び後見人をいう。)」を「その保護者(親権を行う者及び後見人をいう。但し、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十七條第一項第三号の規定により里親に委託され、又は児童福祉施設に入所した児童については、当該里親又は児童福祉施設の長とする。以下同じ。)」に改める。
第十六條第二項第二号中「児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)」を「児童福祉法」に改める。
(地方財政法の一部改正)
4 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第十條第七号中「並びに身体障害児の保護」を「、身体障害児の保護、児童福祉施設並びに里親」に改める。
厚生大臣 吉武恵市
内閣総理大臣 吉田茂
児童福祉法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年七月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百二十二号
児童福祉法の一部を改正する法律
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。
第十一条を次のように改める。
第十一条 都道府県は、児童相談所に児童福祉司を置かなければならない。
児童福祉司は、児童相談所長の命を受けて、児童の保護その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基いて必要な指導を行う等児童の福祉増進に努める。
児童福祉司は、児童相談所長の定める担当区域により、前項の職務を行い、担当区域内の市町村長に協力を求めることができる。
第三十三条第三項を削る。
第三十三条の四を第三十三条の七とし、第三十三条の三を第三十三条の六とし、第三十三条の二を第三十三条の五とし、第三十三条の次に次の三条を加える。
第三十三条の二 児童相談所長は、一時保護を加えた児童の所持する物であつて、一時保護中本人に所持させることが児童の福祉をそこなう虞があるものを保管することができる。
児童相談所長は、前項の規定により保管する物で、腐敗し、若しくは滅失する虞があるもの又は保管に著しく不便なものは、これを売却してその代価を保管することができる。
児童相談所長は、前二項の規定により保管する物について当該児童以外の者が返還請求権を有することが明らかな場合には、これをその権利者に返還しなければならない。
児童相談所長は、前項に規定する返還請求権を有する者を知ることができないとき、又はその者の所在を知ることができないときは、返還請求権を有する者は、一年以内に申し出るべき旨を公告しなければならない。
前項の期間内に同項の申出がないときは、その物は、当該児童相談所を設置した都道府県に帰属する。
児童相談所長は、一時保護を解除するときは、第三項の規定により返還する物を除き、その保管する物を当該児童に返還しなければならない。この場合において、当該児童に交付することが児童の福祉のため不適当であると認めるときは、これをその保護者に交付することができる。
第一項の規定による保管、第二項の規定による売却及び第四項の規定による公告に要する費用は、その物の返還を受ける者があるときは、その者の負担とする。
第三十三条の三 児童相談所長は、一時保護を加えている間に児童が逃走し、又は死亡した場合において、遺留物があるときは、これを保管し、且つ、前条第三項の規定により権利者に返還しなければならない物を除き、これを当該児童の保護者若しくは親族又は相続人に交付しなければならない。
前条第二項、第四項、第五項及び第七項の規定は、前項の場合に、これを準用する。
第三十三条の四 この法律で定めるものの外、一時保護に関し必要な事項は、命令でこれを定める。
第三十四条第一項第四号の次に次の二号を加える。
四の二 児童に午後十時から午前三時までの間、戸戸について、又は道路その他これに準ずる場所で物品の販売、配布、展示若しくは拾集又は役務の提供を業務としてさせる行為
四の三 戸戸について、又は道路その他これに準ずる場所で物品の販売、配布、展示若しくは拾集又は役務の提供を業務として行う満十五歳に満たない児童を、当該業務を行うために、風俗営業取締法第一条第一号又は第二号に掲げる営業を営む場所に立ち入らせる行為
第三十四条第二項中「第四十一条、第四十二条、第四十三条又は第四十四条」を「第四十一条から第四十四条まで」に改める。
第六十条に次の一項を加える。
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第一項又は第二項の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても、各同項の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたときは、その法人又は人については、この限りでない。
第六十一条中「児童の資質の鑑別に従事した者」を「相談、調査及び判定に従事した者」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。但し、第三十四条第一項の改正規定は昭和二十七年九月一日から、附則第四項の規定は昭和二十八年四月一日から施行する。
(遺留物に関する経過規定)
2 この法律による改正後の第三十三条の三の規定は、この法律の施行前に逃走し、又は死亡した児童の遺留物で、この法律の施行の際現に児童相談所にあるものについても、適用する。
(身体障害者福祉法の一部改正)
3 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)の一部を次のように改正する。
第十五条第一項中「その保護者(親権を行う者及び後見人をいう。)」を「その保護者(親権を行う者及び後見人をいう。但し、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十七条第一項第三号の規定により里親に委託され、又は児童福祉施設に入所した児童については、当該里親又は児童福祉施設の長とする。以下同じ。)」に改める。
第十六条第二項第二号中「児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)」を「児童福祉法」に改める。
(地方財政法の一部改正)
4 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第十条第七号中「並びに身体障害児の保護」を「、身体障害児の保護、児童福祉施設並びに里親」に改める。
厚生大臣 吉武恵市
内閣総理大臣 吉田茂