皇室経済法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第二号
公布年月日: 昭和27年2月29日
法令の形式: 法律
皇室経済法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年二月二十九日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二号
皇室経済法の一部を改正する法律
皇室経済法(昭和二十二年法律第四号)の一部を次のように改正する。
第二條を次のように改める。
第二條 左の各号の一に該当する場合においては、その度ごとに国会の議決を経なくても、皇室に財産を讓り渡し、又は皇室が財産を讓り受け、若しくは賜與することができる。
一 相当の対価による売買等通常の私的経済行為に係る場合
二 前号に掲げる場合を除く外、毎年四月一日から翌年三月三十一日までの期間内に、皇室がなす賜與又は讓受に係る財産の価額が、別に法律で定める一定価額に達するに至るまでの場合
第六條を次のように改める。
第六條 皇族費は、皇族としての品位保持の資に充てるために、年額により毎年支出するもの及び皇族が初めて独立の生計を営む際に一時金額により支出するもの並びに皇族であつた者としての品位保持の資に充てるために、皇族が皇室典範の定めるところによりその身分を離れる際に一時金額により支出するものとする。その年額又は一時金額は、別に法律で定める定額に基いて、これを算出する。
前項の場合において、皇族が初めて独立の生計を営むことの認定は、皇室経済会議の議を経ることを要する。
年額による皇族費は、左の各号並びに第四項及び第五項の規定により算出する額とし、第四條第一項に規定する皇族以外の各皇族に対し、毎年これを支出するものとする。
一 独立の生計を営む親王に対しては、定額相当額の金額とする。
二 前号の親王の妃に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。
三 独立の生計を営む内親王に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。
四 独立の生計を営まない親王、その妃及び内親王に対しては、定額の十分の一に相当する額の金額とする。
五 王、王妃及び女王に対しては、それぞれ前各号の親王、親王妃及び内親王に準じて算出した額の十分の七に相当する額の金額とする。
攝政たる皇族に対しては、その在任中は、定額の三倍に相当する額の金額とする。
同一人が二以上の身分を有するときは、その年額中の多額のものによる。
皇族が初めて独立の生計を営む際に支出する一時金額による皇族費は、独立の生計を営む皇族について算出する年額の二倍に相当する額の金額とする。
皇族がその身分を離れる際に支出する一時金額による皇族費は、左の各号に掲げる額を超えない範囲内において、皇室経済会議の議を経て定める金額とする。
一 皇室典範第十一條、第十二條及び第十四條の規定により皇族の身分を離れる者については、独立の生計を営む皇族について算出する年額の十倍に相当する額
二 皇室典範第十三條の規定により皇族の身分を離れる者については、第三項及び第五項の規定により算出する年額の十倍に相当する額。この場合において、成年に達した皇族は、独立の生計を営む皇族とみなす。
第四條第二項の規定は、皇族費として支出されたものに、これを準用する。
第四條第三項及び第四項の規定は、第一項の定額に、これを準用する。
第十一條第二項中「大蔵次官」を「大蔵事務次官」に改める。
附 則
1 この法律は、昭和二十七年四月一日から施行する。
2 この法律施行の際既婚者たる親王は、改正後の皇室経済法第六條第三項の適用については、独立の生計を営む親王とみなす。
3 この法律施行の際未婚者たる親王又は内親王は、改正後の皇室経済法第六條第三項の適用については、独立の生計を営まない親王又は内親王とみなす。
内閣総理大臣 吉田茂
大蔵大臣 池田勇人
皇室経済法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年二月二十九日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二号
皇室経済法の一部を改正する法律
皇室経済法(昭和二十二年法律第四号)の一部を次のように改正する。
第二条を次のように改める。
第二条 左の各号の一に該当する場合においては、その度ごとに国会の議決を経なくても、皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が財産を譲り受け、若しくは賜与することができる。
一 相当の対価による売買等通常の私的経済行為に係る場合
二 前号に掲げる場合を除く外、毎年四月一日から翌年三月三十一日までの期間内に、皇室がなす賜与又は譲受に係る財産の価額が、別に法律で定める一定価額に達するに至るまでの場合
第六条を次のように改める。
第六条 皇族費は、皇族としての品位保持の資に充てるために、年額により毎年支出するもの及び皇族が初めて独立の生計を営む際に一時金額により支出するもの並びに皇族であつた者としての品位保持の資に充てるために、皇族が皇室典範の定めるところによりその身分を離れる際に一時金額により支出するものとする。その年額又は一時金額は、別に法律で定める定額に基いて、これを算出する。
前項の場合において、皇族が初めて独立の生計を営むことの認定は、皇室経済会議の議を経ることを要する。
年額による皇族費は、左の各号並びに第四項及び第五項の規定により算出する額とし、第四条第一項に規定する皇族以外の各皇族に対し、毎年これを支出するものとする。
一 独立の生計を営む親王に対しては、定額相当額の金額とする。
二 前号の親王の妃に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。
三 独立の生計を営む内親王に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。
四 独立の生計を営まない親王、その妃及び内親王に対しては、定額の十分の一に相当する額の金額とする。
五 王、王妃及び女王に対しては、それぞれ前各号の親王、親王妃及び内親王に準じて算出した額の十分の七に相当する額の金額とする。
摂政たる皇族に対しては、その在任中は、定額の三倍に相当する額の金額とする。
同一人が二以上の身分を有するときは、その年額中の多額のものによる。
皇族が初めて独立の生計を営む際に支出する一時金額による皇族費は、独立の生計を営む皇族について算出する年額の二倍に相当する額の金額とする。
皇族がその身分を離れる際に支出する一時金額による皇族費は、左の各号に掲げる額を超えない範囲内において、皇室経済会議の議を経て定める金額とする。
一 皇室典範第十一条、第十二条及び第十四条の規定により皇族の身分を離れる者については、独立の生計を営む皇族について算出する年額の十倍に相当する額
二 皇室典範第十三条の規定により皇族の身分を離れる者については、第三項及び第五項の規定により算出する年額の十倍に相当する額。この場合において、成年に達した皇族は、独立の生計を営む皇族とみなす。
第四条第二項の規定は、皇族費として支出されたものに、これを準用する。
第四条第三項及び第四項の規定は、第一項の定額に、これを準用する。
第十一条第二項中「大蔵次官」を「大蔵事務次官」に改める。
附 則
1 この法律は、昭和二十七年四月一日から施行する。
2 この法律施行の際既婚者たる親王は、改正後の皇室経済法第六条第三項の適用については、独立の生計を営む親王とみなす。
3 この法律施行の際未婚者たる親王又は内親王は、改正後の皇室経済法第六条第三項の適用については、独立の生計を営まない親王又は内親王とみなす。
内閣総理大臣 吉田茂
大蔵大臣 池田勇人