(目的)
第一條 この法律は、横浜市をその沿革及び立地條件にかんがみて、わが国の代表的な国際港都としての機能を十分に発揮し得るよう建設することによつて、貿易、海運及び外客誘致の一層の振興を期し、もつてわが国の国際文化の向上に資するとともに経済復興に寄與することを目的とする。
(計画及び事業)
第二條 横浜市をわが国の代表的な国際港都として建設するための都市計画(以下「横浜国際港都建設計画」という。)は、都市計画法(大正八年法律第三十六号)第一條に定める都市計画の外、国際港都にふさわしい諸施設の計画を含むものとする。
2 横浜国際港都建設計画は、前條の目的にてらして、特に外国人の日常生活様式及び事業経営方式を考慮に入れた国際的に高度の水準のものでなければならない。
3 横浜市を国際港都として建設する都市計画事業(以下「横浜国際港都建設事業」という。)は、横浜国際港都建設計画を実施するものとする。
(事業の執行)
第三條 横浜国際港都建設事業は、横浜市の市長が執行する。
2 横浜市の市長は、地方自治の精神に則り、その住民の協力及び関係諸機関の援助により、横浜市をわが国の代表的な国際港都として完成することについて、不断の活動をしなければならない。
(事業の援助)
第四條 国及び地方公共団体の関係諸機関は、横浜国際港都建設事業が第一條の目的にてらして重要な意義をもつことを考え、その事業の促進と完成とにできる限りの援助を與えなければならない。
(事業の助成)
第五條 国は、横浜国際港都建設事業の用に供するため、必要があると認める場合においては、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二十八條の規定にかかわらず、その事業の執行に要する費用を負担する公共団体に対し、普通財産を讓與することができる。
(報告)
第六條 横浜市の市長は、横浜国際港都建設事業の進行状況を、少くとも六箇月ごとに、建設大臣に報告しなければならない。
2 内閣総理大臣は、毎年一回国会に対し、横浜国際港都建設事業の状況を報告しなければならない。
(法律の適用)
第七條 横浜国際港都建設計画及び横浜国際港都建設事業については、この法律に特別の定めがある場合を除く外、特別都市計画法(昭和二十一年法律第十九号)及び都市計画法の適用があるものとする。