所得税法施行規則
法令番号: 勅令第百十号
公布年月日: 昭和22年3月31日
法令の形式: 勅令
  • 改正: 昭和22年6月28日 政令第112号
  • 改正: 昭和22年10月20日 政令第221号
  • 改正: 昭和22年11月30日 政令第246号
  • 改正: 昭和23年7月7日 政令第148号
  • 改正: 昭和24年2月11日 政令第47号
  • 改正: 昭和24年5月31日 政令第149号
  • 改正: 昭和24年8月4日 政令第295号
  • 改正: 昭和25年1月14日 政令第2号
  • 改正: 昭和25年3月31日 政令第69号
  • 改正: 昭和26年1月26日 政令第10号
  • 改正: 昭和26年1月30日 政令第22号
  • 改正: 昭和26年3月31日 政令第70号
  • 改正: 昭和26年5月31日 政令第171号
  • 改正: 昭和26年7月2日 政令第257号
  • 改正: 昭和27年2月2日 政令第11号
  • 改正: 昭和27年3月31日 政令第57号
  • 改正: 昭和27年3月31日 政令第79号
  • 改正: 昭和27年7月31日 政令第288号
  • 改正: 昭和27年8月23日 政令第360号
  • 改正: 昭和27年9月29日 政令第424号
  • 改正: 昭和28年8月7日 政令第162号
  • 改正: 昭和28年12月24日 政令第407号
  • 改正: 昭和29年4月1日 政令第63号
  • 改正: 昭和29年4月1日 政令第64号
  • 改正: 昭和30年1月24日 政令第8号
  • 改正: 昭和30年6月30日 政令第97号
  • 改正: 昭和30年9月10日 政令第231号
  • 改正: 昭和30年11月10日 政令第303号
  • 改正: 昭和31年3月31日 政令第75号
  • 改正: 昭和32年3月31日 政令第44号
  • 改正: 昭和32年7月1日 政令第175号
  • 改正: 昭和33年3月31日 政令第69号
  • 改正: 昭和33年4月28日 政令第93号
  • 改正: 昭和33年5月12日 政令第115号
  • 改正: 昭和33年11月13日 政令第312号
  • 改正: 昭和34年3月31日 政令第85号
  • 改正: 昭和34年5月25日 政令第184号
  • 改正: 昭和34年7月24日 政令第261号
  • 改正: 昭和34年10月8日 政令第321号
  • 改正: 昭和34年12月15日 政令第359号
  • 改正: 昭和34年12月26日 政令第383号
  • 改正: 昭和35年7月11日 政令第203号
  • 改正: 昭和35年8月11日 政令第232号
  • 改正: 昭和36年3月31日 政令第62号
  • 改正: 昭和36年8月4日 政令第276号
  • 改正: 昭和37年3月31日 政令第94号
  • 改正: 昭和37年4月2日 政令第136号
  • 改正: 昭和37年10月23日 政令第417号
  • 改正: 昭和38年3月31日 政令第99号
  • 改正: 昭和38年6月8日 政令第189号
  • 改正: 昭和39年1月23日 政令第9号
  • 改正: 昭和39年3月31日 政令第69号
  • 改正: 昭和39年6月24日 政令第196号
  • 改正: 昭和39年7月16日 政令第250号
  • 改正: 昭和39年9月15日 政令第300号
  • 全改: 昭和40年3月31日 政令第96号
朕は、所得稅法施行規則を改正する勅令を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十二年三月三十一日
內閣総理大臣 吉田茂
大藏大臣 石橋湛山
勅令第百十号
所得稅法施行規則目次
第一章
総則
第二章
課稅標準
第三章
申吿
第一節
予定申吿
第二節
確定申吿
第四章
納付
第一節
申吿納稅
第二節
源泉徵收
第五章
審査
第六章
雜則
所得稅法施行規則
第一章 総則
第一條 左に揭げる公共團体には、所得稅法(以下法という。)第三條の規定により、所得稅を課さない。
一 都府縣組合、道府縣組合、府縣組合、都市町村組合、市町村組合、町村組合、東京都の区、市町村內の区、町村制を施行していない地における町村に準ずべき團体、水利組合、水利組合連合及び北海道土功組合
二 耕地整理組合及び耕地整理組合連合会並びにこれらに準ずべき團体
第二條 法第四條第二項の場合において、受益者が特定しているかいないか又は存在しているかいないかは、每年十二月三十一日の現況による。但し、法第二十一條の場合においては每年四月一日、法第二十二條第一項第一号及び法第二十三條第一項の場合においては每年七月一日、法第二十二條第一項第二号及び法第二十三條第二項の場合においては每年十月一日、法第二十九條第一項の場合においては死亡の時、同條第二項の場合においては法施行地に住所及び居所を有しないこととなる当時の各現況による。
第三條 法第五條第一項の規定の適用については、遺贈に因り株式又は出資を取得した場合においては、遺言者がその株式又は出資を取得するために要した金額は、これを受遺者がその株式又は出資を取得するために要した金額とみなす。
第四條 法第六條第四号の当座預金の利子は、小切手を以て引き出す当座預金で日步三厘を超えない利率の利子を附せられたものの利子とする。
第五條 同居親族たる配偶者の双方が納稅義務者である場合においては、そのうち所得金額の多額である一方は、法第八條第三項の規定により、同項の扶養親族から、これを除く。
第六條 法第八條第三項に規定する不具癈疾者の範囲は、心神喪失の常況に在る者、つんぼ、おし、めくらその他重大な傷害を受け又は不治の疾患にかかり常時介護を必要とする者とする。
第二章 課稅標準
第七條 法第九條第一項第七号の資產は、左に揭げるものとする。
一 法人に対する出資(基金又は醵金を含む。)
二 特許、実用新案、意匠又は商標に関する権利、著作権、出版権、営業権その他これらに準ずる権利
第八條 法第九條第四項及び法第十條第四項の資產は、前條第一号に規定するものとする。
第九條 不動產、不動產上の権利、船舶(製造中の船舶を含む。)、鉱業若しくは鉱砂業に関する権利若しくは設備又は第七條第二号に規定する資產で財產稅法第一條に規定する調査時期後に取得したものの法第九條第一項第七号の取得價額は、建築、製造又は創設に因り取得したものについては、その建築費、製造費又は創設費(鉱業又は砂鉱業に関する権利については、探鉱の費用を含む。)により、讓渡を受けたものについては、その対價の價額(取得に関する経費を含む。)による。
法第十條第五項の場合においては、相続、贈與又は遺贈に因り取得した資產は、被相続人、贈與者又は遺言者が取得した時において相続人、受贈者又は受遺者が取得したものとみなし、被相続人、贈與者又は遺言者が支出した設備費、改良費又は讓渡に関する経費は、これを相続人、受贈者又は受遺者が支出したものとみなす。
第十條 法第十二條第三項乃至第五項の場合において、各同居親族の給與所得及び退職所得以外の所得の金額から控除すべき金額は、四月予定申吿書、七月予定申吿書若しくは十月予定申吿書又は確定申吿書若しくは法第二十九條第一項若しくは第二項に規定する申吿書に記載されたところによる。但し、当該申吿書に控除金額の記載がない場合若しくは当該申吿書に記載された控除金額が不相当と認められる場合又は当該申吿書の提出がなかつた場合においては、給與所得及び退職所得以外の所得の金額から控除すべき金額を同居親族の給與所得及び退職所得以外の所得の金額に按分して計算した金額による。
第十一條 前條の規定は、法第十四條第二項の場合において、同居親族の所得稅額から控除すべき金額について、これを準用する。この場合において前條但書中「給與所得及び退職所得以外の所得の金額から控除すべき金額」とあるのは「法第十四條第一項及び第二項の規定により控除すべき金額」、「給與所得及び退職所得以外の所得の金額」とあるのは「法第十二條及び法第十三條の規定を適用して計算した所得稅額」と読み替えるものとする。
第十二條 法第一條第一項又は第二項第一号の規定に該当する個人で、所得金額(同居親族については、所得金額の合計額)が五万円以下のものに課すべき所得稅の稅額は、法第十二條乃至第十四條の規定により計算した金額によらず、所得金額並びに扶養親族の有無及びその数に應じ、法別表第一に定める金額(法第一條第二項第一号の規定に該当する個人については、所得金額に應じ、扶養親族がない者について同表に定める金額 以下本條中同じ。)による。この場合において、同居親族の所得稅額は、その所得金額を合算し、その総額並びに扶養親族の有無及びその数に應じ、法別表第一に定める金額を求め、その金額を各同居親族の所得金額に按分して計算した金額とする。
第十三條 前條の場合において、左の各号の一に該当する者については、当該各号に定める所得稅額は、同條の規定にかかわらず、所得金額に應じ、扶養親族がない者について法別表第一に定める金額による。
一 四月予定申吿書、七月予定申吿書若しくは十月予定申吿書を提出せず又はこれらの申吿書に法第二十一條第一項第四号に規定する扶養親族に関する事項の記載がない者については、同項第一号に規定する所得稅額
二 確定申吿書若しくは法第二十九條第一項若しくは第二項に規定する申吿書を提出せず又はこれらの申吿書に法第二十六條第一項第四号に規定する扶養親族に関する事項の記載がない者については、同項第一号(法第二十九條第一項又は第二項において準ずることとする場合を含む。)に規定する所得稅額
前條後段の規定は、前項の場合について、これを準用する。
第十四條 法第十九條第一項の規定により合同運用信託の利益に対する所得稅額から控除すべき当該合同運用信託の信託財產について納付した所得稅額は、信託会社において法第三十七條第一項又は法第四十一條の規定により所得稅を徵收する際、これを控除しなければならない。
第十五條 法第二十條第一項の重要物產は、左に揭げるものとする。
一 金地金
二 石灰窒素、硫酸アンモン、燒成加里明礬石粉末、燒成加里石英粗面岩粉末及び過燐酸石灰(化成肥料を含む。)
三 金鉱及び砂金鉱
四 石油、石炭及び亞炭
五 加里石英粗面岩
第十六條 法第二十條第二項の規定により所得稅の免除を受けることができる製造、採掘又は採取の事業の設備の增設は、增設前の設備に因る製造又は產出の能力に対し、十分の三以上に相当する製造又は產出の能力を增加したものに限る。
第十七條 前二條の製造、採掘若しくは採取の事業を継続した個人又はこれを継続した事実があると認められる個人は、その製造、採掘又は採取の事業について、所得稅の免除期間が残存する場合に限り、その免除期間を継承する。
第十八條 法第二十條の所得稅の免除に関する規定は、四月予定申吿書、七月予定申吿書若しくは十月予定申吿書、七月修正予定申吿書、若しくは十月修正予定申吿書又は確定申吿書若しくは法第二十九條第一項若しくは第二項に規定する申吿書に法第二十條の免除に関する事項の記載がない場合においては、稅務署長において特別の事情があると認める場合を除く外、これを適用しない。
第三章 申吿
第一節 予定申吿
第十九條 四月予定申吿書、七月予定申吿書又は十月予定申吿書には、法第二十一條第一項各号に規定する事項の外、左に揭げる事項を記載し、これを納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
一 納稅義務者の氏名及び住所又は居所
二 法第十二條第六項及び法第十四條第三項の規定により控除を受くべき者、控除を受くべき金額その他控除に関し必要な事項
三 法第二十條の規定による所得稅の免除に関する事項
四 その他参考となるべき事項
前項第三号に規定する事項に関する申吿をなす場合においては、当該申吿書に、法第二十條の重要物產の製造、採掘又は採取の事業に関する計算書を添附しなければならない。
第二十條 七月修正予定申吿書又は十月修正予定申吿書には、法第二十一條第一項各号及び前條第一項各号に規定する事項のうち、異動があつた事項を記載し、これを納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
前條第二項の規定は、前項の規定による申吿書の提出について、これを準用する。
第二十一條 大藏大臣は、通信、交通その他の狀況により都道府縣の全部又は一部にわたり已むを得ない事由があると認めるときは、地域及び期日を指定し、法第二十一條乃至第二十三條に規定する申吿書の提出期限を延長することができる。
稅務署長は、通信、交通その他の狀況により已むを得ない事由があると認めるときは、納稅義務者の申請により、期日を指定し、法第二十一條乃至第二十三條に規定する申吿書の提出期限を延長することができる。
前項の規定の適用を受けようとする者は、その事由を記載した申請書を、納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
第二十二條 稅務署長において、特別の事情があると認める場合においては、四月予定申吿書、七月予定申吿書又は十月予定申吿書に法第二十一條第一項第四号に指定する扶養親族に関する事項の記載がない場合においても、同項第一号に規定する所得稅額の見積額の計算につき、法第十四條の控除に関する規定を適用すること又は第十三條の規定を適用しないことができる。
第二節 確定申吿
第二十三條 確定申吿書には、法第二十六條第一項各号に規定する事項の外、左に揭げる事項を記載し、これを納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
一 納稅義務者の氏名及び住所又は居所
二 法第十二條第六項及び法第十四條第三項の規定により控除を受くべき者、控除を受くべき金額その他控除に関し必要な事項
三 法第二十條の規定による所得稅の免除に関する事項
四 その他参考となるべき事項
第十九條第二項の規定は、前項第三号に規定する事項に関する申吿をなす場合について、これを準用する。
第二十四條 法第五十五條第一項の規定により加算すべき稅額は、法第二十六條第一項第六号の規定により、同号に規定する所得稅額から、これを除く。
第二十五條 確定申吿書を提出する義務がある者が当該申吿書の提出前に死亡した場合においては、相続人は、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四箇月以內に、当該申吿書を被相続人の納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
前項の規定により提出する申吿書には、左に揭げる事項を併せ記載しなければならない。
一 相続人の氏名及び住所又は居所
二 相続人が二人以上ある場合においては、相続に因り相続人が受ける利益の價額の合計額に対する各相続人が受ける利益の價額の割合
三 被相続人の納付すべき所得稅額のうちまだ納付されていない金額
四 前号の金額を第二号に規定する割合により按分して計算した稅額
相続人が二人以上ある場合においては、第一項の規定による申吿書は、各相続人が連署でこれを提出しなければならない。但し、他の相続人の氏名を附記して、各別にこれを提出することを妨げない。
相続人が二人以上ある場合においては、前項但書に規定する方法により第一項の規定による申吿書を提出した相続人は、直ちに、他の相続人に対し、当該申吿書に記載した事項の要領を通知しなければならない。
第二十六條 第二十一條の規定は、確定申吿書の提出期限の延長について、これを準用する。
第二十二條の規定は、確定申吿書に法第二十六條第一項第四号に規定する扶養親族に関する事項の記載ない場合について、これを準用する。
第二十七條 修正確定申吿書には、第二十六條第一項各号並びに第二十三條第一項各号及び第二十五條第二項各号に規定する事項のうち、修正すべき事項を記載し、これを納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
第二十八條 第二十五條の規定(申吿書の提出期限に関する部分を除く。)は、修正確定申吿書を提出すべき者が、当該申吿書の提出前に死亡した場合について、これを準用する。
第二十五條の規定は、法第二十七條第二項の規定による更正の請求をなし得る者が、当該更正の請求前に死亡した場合について、これを準用する。
第二十九條 年の中途において死亡した者のその年一月一日以後死亡の時までの所得金額(死亡当時の同居親族に所得があるときは、その所得全額の見積額との合算額)が四千八百円を超えるときは、相続人は、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四箇月以內に、被相続人に係る所得稅につき、法第二十六條第一項各号並びに第二十三條第一項各号及び第二十五條第二項各号の規定に準じ、必要な事項を記載した申吿書を、被相続人の納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
前項の場合において、同項の規定による申吿書に記載すべき被相続人に係る所得稅額は、被相続人のその年一月一日以後死亡の時までの所得金額(死亡当時の同居親族に所得があるときは、死亡当時の現況によるその同居親族のその年分の所得金額の見積額との合算額)につき法第十二條乃至第十四條の規定により計算した金額、又、被相続人の所得金額又はこれと同居親族の所得金額の見積額との合算額のいずれかが五万円以下である場合においては、法第十五條の規定による金額(同居親族の所得金額の見積額を合算した場合においては、当該金額に被相続人の所得金額のその合算額に対する割合を乘じて計算した金額)とする。
法第二十八條並びに第十九條第二項、第二十一條、第二十五條第三項及び第四項及び第二十六條第二項の規定は、第一項の規定により申吿書を提出すべき場合について、これを準用する。
第三十條 法第一條第一項又は第二項第一号の規定に該当する個人は、法施行地に住所及び居所を有しないこととなる当時の現況により計算したその年分の所得金額又は所得金額の見積額(同居親族に所得があるときは、その所得金額又は所得金額の見積額との合算額)が四千八百円を超えるときは、その者は、法第二十九條第二項の規定により、法第二十六條第一項各号及び第二十三條第一項各号の規定に準じ、必要な事項を記載した申吿書を、納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
前條第二項の規定は、前項の場合について、これを準用する。この場合において、同項中「その年一月一日以後死亡の時までの所得金額」とあるのは「その年分の所得金額又は所得金額の見積額」と読み替えるものとする。
法第一條第一項の規定に該当する個人が、年の中途において法施行地に住所及び居所を有しないこととなるときは、その住所及び居所を有しないこととなる当時の現況により、法第十四條の控除に関する規定を適用する。
法第二十八條並びに第十九條第二項及び第二十六條第二項の規定は、第一項の規定により申吿書を提出すべき場合について、これを準用する。
第三十一條 法第二十七條並びに第二十七條及び第二十八條の規定は、法第二十九條第一項又は第二項の規定による申吿書の提出をなすべき場合について、これを準用する。この場合において必要な事項は、大藏大臣が、これを定める。
第四章 納付
第一節 申吿納稅
第三十二條 納稅義務者は、法第三十條乃至第三十四條の規定により、所得稅を納付しようとするときは、大藏大臣の定める書式による納付書を添えて、これを日本銀行の本店、支店又は代理店に納付しなければならない。
第三十三條 法第二十六條第四項の規定により確定申吿書を提出すべき相続人は、被相続人の納付すべき所得稅額(相続人が二人以上ある場合においては、当該所得稅額に、相続に因り相続人が受ける利益の價額の合計額に対する各相続人が受ける利益の價額の割合を乘じて計算した金額)を納付しなければならない。
前項の規定による所得稅額は、第二十五條第一項に規定する申吿書の提出期限までに、これを納付しなければならない。
第一項の規定は、法第二十六條第四項の規定による確定申吿書につき修正確定申吿書の提出がある場合について、これを準用する。
第三十四條 納稅義務者のその年中における農業から生ずる所得の金額について、每年四月一日、七月一日又は十月一日の現況によれば、当該金額がその年分の所得金額の十分の八を超え、且つ、農業から生ずる所得のうち、その年十月一日以後において生ずる所得の金額がその十分の七を超えると見積られる事実があるときは、その者は、法第三十條又は法第三十一條の規定にかかわらず、当該事実があると認められる四月一日、七月一日又は十月一日以後において納期の到來する第一期分、第二期分又は第三期分の所得稅を納付することを必要としない。
前項の規定は、納稅義務者が每年四月一日、七月一日又は十月一日の現況により同項に規定する事実があることを記載した申吿書を、それぞれ四月一日から同月三十日まで、七月一日から同月三十一日まで又は十月一日から同月三十一日までの間に、納稅地の所轄稅務署長に提出した場合でなければ、これを適用しない。
第一項の規定は、納稅地の所轄稅務署長において、前項の規定による申吿書の記載事項を不相当と認めるときは、これを適用しない。この場合においては、稅務署長は、その旨を納稅義務者に通知しなければならない。
第一項の規定の適用を受けた者で、その後七月一日又は十月一日の現況により同項に規定する事実がないこととなつたものは、当該事実がないこととなつた七月一日又は十月一日以後に納期の到來する第二期分又は第三期分の所得稅を納付しなければならない。この場合においては、その者は、それぞれ七月一日から同月三十一日まで又は十月一日から同月三十一日までの間に、当該事実がないこととなつた旨を記載した申吿書を、納稅地の所轄稅務署長に提出しなければならない。
前項の場合において、同項後段の規定による申吿書の提出がないときは、納稅地の所轄稅務署長は、その者について、第一項に規定する事実がないこととなつた七月一日又は十月一日以後に納期の到來する第二期分又は第三期分の所得稅につき同項の規定を適用しない旨を決定し、これを納稅義務者に通知するものとする。
第三項及び前項の場合においては、納稅地の所轄稅務署長の指定する稅額の所得稅は、法第三十條又は法第三十一條の規定にかかわらず、その指定する納期限までに、これを納付しなければならない。
第一項の規定の適用を受けた者の同項の規定の適用を受けた所得稅額は、第四期において、これを納付しなければならない。
第三十五條 法第二十四條(法第二十六條第五項において準用する場合を含む。)の規定により申吿書の提出期限の延長があつた場合においては、その延長された期間內に納期が定められていた稅額の所得稅の納期限は、法第三十三條第二項の規定により、当該申吿書の提出期限まで延長せられたものとみなす。
第三十六條 四月予定申吿書、七月予定申吿書、十月予定申吿書、七月修正予定申吿書、十月修正予定申吿書若しくは確定申吿書又は法第二十九條第一項若しくは第二項に規定する申吿書の提出期限後に当該申吿書を提出した者の納期限を経過した分の稅額の所得稅については、法第三十三條第三項の規定により、当該申吿書の提出の日に、これを納付しなければならない。
第三十七條 法第二十九條第一項の規定による申吿書の提出があつた場合においては、相続人は、第二十九條第二項に規定する被相続人に係る所得稅額(被相続人が納付した稅額を除く。)を当該申吿書の提出期限までに納付しなければならない。
相続人が二人以上ある場合においては、各相続人が前項の規定により納付すべき稅額は、同項の所得稅額に、相続に因り各相続人が受ける利益の價額の合計額に対する各相続人の受ける價額の割合を乘じて計算した金額による。
相続人が二人以上ある場合においては、各相続人は第一項の規定による所得稅について、連帶納付の責に任ずる。
第三十八條 法第二十九條第二項の規定による申吿書を提出した者は、法施行地に住所及び居所を有しないこととなる日までに、納期の到來しない稅額の所得稅を、その日までに納付しなければならない。
第三十九條 七月修正予定申吿書又は十月修正予定申吿書の提出があつた場合において、すでに納付した所得稅額に過納額があることとなつたときは、その過納額は、当該年分の所得に係る確定申吿書の提出期限までは、これを還付しない。この場合において、当該過納額(國稅徵收法第四條ノ五の規定により、当該修正予定申吿書の提出前に納期の到來した納期分の稅額で未納に係るものに充当した金額を除く。)は、第二期以後又は第三期以後において納付するその年分の所得稅額に、順次これを充当する。
前項の規定による充当があつた場合において、なお過納額があるときはその過納額又は第四期において納付すべき所得稅額について生じた過納額は、翌年分の所得稅額のうち、最初に納付すべき稅額から、順次これを当該年分の所得稅額に充てることができる。この場合においては、翌年分の所得稅について提出すべき予定申吿書に、その旨を記載しなければならない。
第二節 源泉徵收
第四十條 法第三十七條第一項、法第三十八條第一項又は法第四十條乃至第四十二條の規定により所得稅を徵收した者は、大藏大臣の定める書式による納付書及び計算書を添えて、これを日本銀行の本店、支店又は代理店に納付しなければならない。
第四十一條 法第三十七條第二項に規定する場合においては、同項の規定により、同條第一項の規定により徵收した金額を以て、その者のその年中に納付すべき所得稅額とする。
前項の場合においては、同項の規定の適用を受ける者が納付した法第二十六條第一項第六号に規定する所得稅額又は法第三十八條第一項、法第四十條若しくは法第四十二條の規定により徵收した所得稅額に相当する金額は、これを還付する。
法第四十條及び第三十九條第二項の規定は、前項の規定により還付すべき金額について、これを準用する。
第四十二條 法第三十八條第一項の規定により、同項の規定を適用しない者は、常時家事使用人二人以下のみに対し賃金その他の給與の支拂をなす者の定める。
第四十三條 法第三十八條第一項第二号又は第四号に規定する給與の月割額及び週割額は、給與の総額をその給與の支給期間につき定められている月又は週の整数倍の当該倍数で除した金額とする。
法第三十八條第一項第三号又は第四号に規定する給與の日割額は、給與の総額をその給與の計算の基礎となつた日数で除した金額とする。この場合において一日に満たない端数は、これを一日として計算する。
第四十四條 法施行地において常時五人以上の労務者を使用する者で、稅務署長の指定するものは、給與の支給期が每日と定められている労務者に対して支拂をなす給與所得については、法第三十八條第一項第一号の規定にかかわらず、扶養親族が二人である者について別表第二日額表に定める稅額の所得稅を徵收することができる。但し、法第三十九條の規定による申吿書に扶養親族の数が三人以上であることを記載した者の当該申吿書の経由先から支拂を受ける給與所得については、この限りでない。
第四十五條 法第三十九條第一項の規定により提出すべき申吿書には、左に揭げる事項を記載し、給與の支拂の場所(二以上の支拂の場所があるときは、主たる給與の支拂の場所)の所轄稅務署長に、これを提出しなければならない。
一 申吿義務者の氏名及び住所又は居所
二 給與支拂者の氏名又は名称
三 扶養親族の氏名、生年月日、申吿者との続柄及び不具癈疾の事実
四 その他参考となるべき事項
法第三十九條第二項の規定により提出すべき申吿書には、前項第一号、第三号及び第四号に規定する事項のうち異動があつた事項を記載し給與の支拂の場所(二以上の支拂の場所があるときは、主たる給與の支拂の場所)の所轄稅務署長にこれを提出しなければならない。
第四十六條 法第四十條に規定する給與の支拂者は、法第三十八條第一項の規定により徵收する所得稅額について法第四十條に規定する過納額があるときは、当該過納額を、まずその年最後に給與の支拂をなす際徵收すべき所得稅額に、充当しなければならない。
法第四十條に規定する給與の支拂者は、前項の過納額について、その年最後に給與の支拂をなす際同項の規定による充当ができなかつたとき、又は同項の規定による充当をなすもなお過納額があるときは、その過納額は、その翌年において給與の支拂をなす際徵收すべき所得稅額に順次これを充当し、翌年において徵收すべき稅額がなくなつたときは、これを還付しなければならない。
前二項の場合において、充当又は還付の手続に関し必要な事項は、大藏大臣がこれを定める。
法第四十條に規定する給與の支拂者は、法第三十八條第一項の規定により徵收する所得稅額について法第四十條に規定する不足額があるときは、当該不足額を、その年最後に又はその翌年において給與の支拂をなす際順次徵收し、その徵收の日の属する月の翌月十日までに、これを納付しなければならない。
第五章 審査
第四十七條 法第四十八條第一項又は法第四十九條第一項(同條第二項において準用する場合を含む。)の規定により審査の請求をしようとする者は、その事由を記載した審査請求書に証拠書類を添えて、所得金額の見積額、予定納稅額、所得金額、所得稅額若しくは法第二十六條第一項第五号乃至第七号に規定する金額の更正若しくは決定、法第五十七條第一項に規定する追徵稅額の決定又は法第二十七條第三項の規定による処分をなした稅務署長を経由し、これを納稅地の所轄財務局長に提出しなければならない。
前項の場合において、同項に規定する稅務署長が審査請求書を受け取つたときは、その請求書は同項の規定により、納稅地の所轄財務局長に提出されたものとみなす。
第四十八條 前條第一項に規定する審査請求書の提出があつたときは、財務局長は、審査請求人に対し、審査の決定に関し必要な事項につき質問をなし又は審査の決定に関し必要と認める計算書その他の書類の提出を求めることができる。
第六章 雜則
第四十九條 法第四十四條第五項(法第四十六條第六項及び法第五十七條第三項において準用する場合を含む。)に規定する公吿は、納稅義務者の氏名及び所得金額の見積額又は予定納稅額(法第四十六條第六項の場合においては、納稅義務者の氏名、び所得金額、所得稅額又は法第二十六條第一項第五号乃至第七号に規定する金額、法第五十七條第三項の場合においては納稅義務者の氏名及び追徵稅額)を官報に揭載して、これをなすものとする。
第五十條 納稅義務者が、災害その他の事由に因り著しく資力を喪失して、納稅困難と認められるときは、稅務署長は、納稅義務者の申請により、所得稅を軽減し又は免除することができる。
納稅義務者は、前項の規定により所得稅の軽減又は免除を受けようとするときは、事由を具し、納稅地の所轄稅務署長に申請しなければならない。
稅務署長は、第一項の規定により所得稅の軽減又は免除に関する処分をなしたときは、これを納稅義務者に通知する。
第五十一條 納稅義務者の提出した四月予定申吿書、七月予定申吿書、十月予定申吿書、七月修正予定申吿書、十月修正予定申吿書、確定申吿書、修正確定申吿書、法第二十九條第一項若しくは第二項の規定による申吿書又は法第四十四條第一項乃至第三項若しくは法第四十六條第一項乃至第四項の規定による更正若しくは決定に関する書類を閱覽しようとする者は、大藏大臣の定めるところにより、手数料を納付して、当該納稅義務者の納稅地の所轄稅務署長に、その閱覽を請求することができる。
第五十二條 法第五十四條第一項の規定による報吿をしようとする者は、左の事項を明かにして、大藏大臣又は財務局長にその報吿をしなければならない。
一 報吿者の氏名及び住所又は居所
二 納稅義務があると認められる者が確定申吿書若しくは修正確定申吿書を提出しなかつた事実又は当該申吿書に記載された所得金額若しくは所得稅額若しくは法第二十六條第一項第七号に規定する金額に脫漏があると認められる事実(同号に規定する金額が超過額であるときは、当該金額が過大であると認められる事実)の詳細
三 前号の納稅義務があると認められる者又は納稅義務者の氏名及び住所又は居所
第五十三條 法第五十四條第一項の規定による報吿をなした者に交付する報償金の金額は、その報吿に因り稅務署長が当該更正又は決定に因り徵收することができた稅額(法第五十五條第一項又は第二項の規定により加算する稅額及び法第五十七條第一項の規定により追徵する稅額を除く。)の百分の十以下に相当する金額で、その報吿が当該更正又は決定に寄與した程度等に應じ、財務局長の適当と認める金額による。
法第五十四條第一項の規定による報償金は、納稅義務者の納稅地の所轄財務局長が、これを交付する。
第五十四條 法第五十五條第一項の規定により加算する稅額は、左の各号に規定する所得稅の稅額に、当該各号に揭げる日数に應じ、稅額百円につき一日三銭の割合を乘じて計算した金額とする。
一 法第二十七條第一項の規定による修正に因り增加した所得稅額については、確定申吿書の提出期限の翌日から修正確定申吿書の提出の日までの日数
二 法第三十三條第三項の規定により納付する所得稅額については、法第三十條若しくは法第三十一條又は第三十三條第二項、第三十五條、第三十七條第一項若しくは第三十八條に規定する納期限の翌日から法第三十三條第三項に規定する申吿書の提出の日までの日数
三 法第四十四條第一項又は第三項の規定による更正に因り增加した所得稅額(法第四十五條第三項の規定により納付すべき稅額に限る。)については、法第三十條又は法第三十一條に規定する納期限の翌日から、法第四十五條第三項の規定による納付の日までの日数
四 法第四十四條第二項の規定による決定に係る所得稅額(法第四十五條第三項の規定により納付すべき稅額に限る。)については、法第三十條に規定する納期限の翌日から法第四十五條第三項の規定による納付の日までの日数
納稅義務者は、第三十四條第六項の規定により所得稅を納付することとなつた場合においては、納稅地の所轄稅務署長の指定する稅額の所得稅については、当該稅務署長の指定する日から同項の規定による当該所得稅の納期限まで(納期限前に納付する場合においては、納付の日まで)の日数に應じ、当該稅額百円につき一日三銭の割合を乘じて計算した金額に相当する稅額を加算して納付しなければならない。
稅務署長は、已むを得ない事由があると認めるときは、大藏大臣の定めるところにより、前二項の加算稅額を軽減又は免除することができる。
第五十五條 法第五十五條第二項において準用する同條第一項の規定により、法第四十七條に規定する追徵稅額に相当する所得稅に加算する稅額は、当該稅額に、確定申吿書の提出期限の翌日から同條に規定する納期限までの日数に應じ、稅額百円につき一日三銭の割合を乘じて計算した金額とする。
前條第三項の規定は、前項の場合について、これを準用する。
第五十六條 法第五十六條の規定により、法第四十三條第一項に規定する徵收稅額に相当する所得稅に加算する稅額は、当該稅額に、法第三十七條第一項、法第三十八條第一項又は法第四十條乃至第四十二條に規定する納期限の翌日から法第四十三條第一項の規定により稅務署長の指定する納期限までの日数に應じ、稅額百円につき一日三銭の割合を乘じて計算した金額とする。
第五十七條 法第五十七條第一項の規定による追徵する稅額は、確定申吿書の提出期限の翌日から確定申吿書若しくは修正確定申吿書の提出があつた日又は法第四十六條第五項の規定による更正若しくは決定の通知をなした日までの期間に應じ、一箇月を経過するごとに、左に揭げる金額に百分の五を乘じて計算した金額(当該金額に百分の五十を乘じて計算した金額を超えるときは、当該金額に百分の五十を乘じて計算した金額)とする。
一 法第五十七條第一項第一号の場合においては、法第二十六條第一項第七号に規定する金額
二 法第五十七條第一項第二号の場合においては、修正確定申吿に因り增加した所得稅額
三 法第五十七條第一項第三号の場合においては、法第四十七條に規定する追徵稅額
第五十八條 稅務署長は、左に揭げる事業をなす者の組織する当該事業に関する團体でその所轄內に事務所を有するものに対し、その團体員の所得金額の推定額又は順位その他の事項を諮問することができる。
一 大藏大臣の指定する営業
二 農業、林業、水產業その他これらに準ずる事業
三 医師の業務、弁護士の業務その他これらに準ずる事業
前項に規定する團体は、同項の諮問を受けたときは、諮問事項に対する調書を作成し、稅務署長の指定する期限までに、これを当該稅務署長に提出しなければならない。
第五十九條 所得稅を課せられない法人は、無記名の公債、社債又は株式を取得し又は喪失したときは、その名称、額面金額、記号及び番号を利子又は配当の支拂の取扱者に吿知しなければならない。
第六十條 法施行地に住所を有する納稅義務者は、居所地を納稅地としようとするときは、住所地の所轄稅務署長及び居所地の所轄稅務署長にその旨を申吿しなければならない。
法施行地に住所及び居所がない納稅義務者は、納稅地を定め、納稅地の所轄稅務署長にその旨を申吿しなければならない。
納稅義務者は、その納稅地を変更したときは、第一項に規定する場合を除く外、旧納稅地の所轄稅務署長及び新納稅地の所轄稅務署長にその旨を申吿しなければならない。
第六十一條 納稅義務者は、納稅管理人を定めたときは、その者の氏名及び住所又は居所を納稅地の所轄稅務署長に申吿しなければならない。
第六十二條 法第六十七條第一項に規定する出資関係がある会社は、法人稅法施行規則第三十條に規定する会社とする。
第六十三條 收稅官吏は、法第六十三條の規定により帳簿書類その他の物件を檢査するときは、大藏大臣の定める檢査章を携帶しなければならない。
第六十四條 法第六十五條第二項後段中政府とあるのは大藏大臣とし、法第五十條第一項中政府とあるのは納稅地の所轄財務局長とし、法第五十八條及び法第六十條乃至第六十二條中政府とあるのは利子所得その他の所得につき支拂をなす場合の所轄稅務署長とする。
前項に規定するものその他この勅令において特別の定をなしたものを除く外、法の規定中政府とあるのは、納稅地の所轄稅務署長とする。
附 則
第一條 この勅令は、昭和二十二年四月一日から、これを施行する。
第二條 法附則第二條の規定により、法の施行地域から除かれる地域は、左に揭げる地域とする。
一 北海道廳根室支廳管內占守郡、新知郡、得撫郡、國後郡、沙那郡、擇捉郡、蘂取郡、色丹郡並びに花咲郡齒舞村水昌島、勇留島、志發島、多樂島及び秋勇留島
二 東京都小笠原島
三 島根縣隱岐支廳管內五箇村竹島
四 鹿兒島縣大島郡(十島村中黑島、竹島及び硫黃島を除く。)
五 沖繩縣
第三條 この勅令は、昭和二十二年分以後の所得稅につき、これを適用する。但し、讓渡所得のうち、株式及び第七條に規定する資產の讓渡に因る所得に対する所得稅については、昭和二十二年四月一日以後における讓渡に因る分に、これを適用する。
第四條 法附則第五條第一項の規定により、同項の規定を適用することができる預金の利子を次のように定める。
一 塩業組合、工業組合、商業組合、統制組合、貿易組合、漁業協同組合、漁業会、製造業会及び自動車運送事業組合に対する預金の利子
二 塩業組合連合会、工業組合連合会、商業組合連合会、貿易組合連合会、自動車運送事業組合連合会、農林中央金庫及び商工組合中央金庫に対する預金の利子
三 恩給金庫及び庶民金庫に対する預金の利子
四 無盡会社に対する預金の利子
法附則第五條第一項の規定により同項の規定を適用することができる合同運用信託の利益は、これを信託財產の適用方法を預入、貸付又は公債若しくは社債の買入のみに限定した合同運用信託の利益と定める。
第五條 法附則第五條第一項の規定により利子又は利益の支拂の際、所得稅の賦課を受けようとする者は、利子又は利益の支拂を受ける際、その旨を記載した申吿書を提出しなければならない。
法附則第五條第一項に規定する利子又は利益について、その支拂者が所得稅を徵收したときは、大藏大臣の定める書式による納付書及び計算書を添えて、これを日本銀行の本店、支店又は代理店に納付しなければならない。
改正後の第五十六條の規定は、法附則第五條第三項において準用する法第五十六條の規定による加算稅額について、これを準用する。
第六條 法附則第六條第一項の規定により合同運用信託の利益に対する所得稅額から控除すべき甲種の配当利子所得に対する分類所得稅額は、信託会社において合同運用信託の利益に対する所得稅を徵收する際、これを控除しなければならない。
第七條 昭和二十二年一月一日以後この勅令施行前に死亡した者について、相続人がこの勅令施行前にその相続の開始があつたことを知つた場合においては、改正後の第二十五條第一項又は第二十九條第一項に規定する申吿書の提出期限は、これらの規定にかかわらず、この勅令施行後四箇月以內とする。
第八條 この勅令施行の際、法施行地において給與の支給期が每日と定めらている労務者を常時五人以上使用している法人又は從前の第四條ノ二第二項の規定による稅務署長の指定を受けている個人は、これを、改正後の第四十四條の規定により稅務署長の指定を受けた者とみなす。
第九條 法附則第九條第二項の規定により提出すべき申吿書は、給與の支拂の場所(二以上の支拂の場所があるときは、主たる給與の支拂の場所)の所轄稅務署長に提出しなければならない。
第十條 昭和二十二年に限り、四月予定申吿書には、同年六月一日の現況により、第十九條第一項に規定する事項を記載し、これを同日から同月三十日までに提出しなければならない。
昭和二十二年に限り、七月予定申吿書には、同年八月一日の現況により、第十九條第一項に規定する事項を記載し、これを同日から同月三十一日までに提出しなければならない。
昭和二十二年に限り、七月修正予定申吿書には、同年八月一日の現況により、第十九條第一項に規定する事項のうち、異動があつた事項を記載し、これを同日から同月三十一日までに提出しなければならない。
昭和二十二年に限り、第一期の納期は同年六月一日から同月三十日限とし、第二期の納期は同年八月一日から同月三十一日限とする。
昭和二十二年に限り、第三十四條中「四月一日」とあるのは「六月一日」、「四月一日から同月三十日まで」とあるのは「六月一日から同月三十日まで」、「七月一日」とあるのは「八月一日」、「七月一日から同月三十一日まで」とあるのは「八月一日から同月三十一日まで」と読み替えるものとする。
第十一條 財產稅法施行規則の一部を次のように改正する。
附則第二項を次のように改める。
法附則第三項の場合においては、當該立木の讓渡又は物納に因り生ずる收入金額から控除すべき金額は、必要な經費及び財產稅額(法第六十五條の規定により加算する稅額及び法第六十六條第一項の規定により追徵する稅額を除く。)に納稅義務者の調査時期における財產の價額中その讓渡し又は物納に充てた立木の價額が占める割合を乘じて計算した金額の合計額とする。但し、その控除金額は、當該立木の讓渡又は物納に因り生ずる收入金額を超えることができない。
第十二條 增加所得稅の課稅については、なお從前の所得稅法施行規則第二條乃至第三條、第十條、第十一條、第十二條ノ三、第十二條ノ四、第三十四條第二項、第四十三條第二項、第四十五條、第八十二條乃至第八十五條、第九十九條、第百條及び第百二條乃至第百四條ノ二並びに從前の財產稅法施行規則附則第二項の規定による。
第十三條 昭和二十二年勅令第四十二号(昭和二十一年の災害被害者に対する租稅の減免、徵收猶予等に関する勅令)の一部を次のように改正する。
第四條第一項中「昭和二十二年六月までに納付すべき甲種の勤労所得及び丙種の事業所得に対する分類所得稅」を「昭和二十二年六月までに、所得稅法第三十八條第一項又は同法第四十二條の規定により徵收すべき稅額の所得稅」に、「分類所得稅額」を「当該所得稅額」に改め、同條に次の一項を加える。
前二項の規定の適用があつた場合における所得稅法の適用については、法第二十六條第一項第五号の徵收された又は徵收さるべき所得稅額には、前二項の規定により軽減又は免除された稅額を含むものとする。
朕は、所得税法施行規則を改正する勅令を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十二年三月三十一日
内閣総理大臣 吉田茂
大蔵大臣 石橋湛山
勅令第百十号
所得税法施行規則目次
第一章
総則
第二章
課税標準
第三章
申告
第一節
予定申告
第二節
確定申告
第四章
納付
第一節
申告納税
第二節
源泉徴収
第五章
審査
第六章
雑則
所得税法施行規則
第一章 総則
第一条 左に掲げる公共団体には、所得税法(以下法という。)第三条の規定により、所得税を課さない。
一 都府県組合、道府県組合、府県組合、都市町村組合、市町村組合、町村組合、東京都の区、市町村内の区、町村制を施行していない地における町村に準ずべき団体、水利組合、水利組合連合及び北海道土功組合
二 耕地整理組合及び耕地整理組合連合会並びにこれらに準ずべき団体
第二条 法第四条第二項の場合において、受益者が特定しているかいないか又は存在しているかいないかは、毎年十二月三十一日の現況による。但し、法第二十一条の場合においては毎年四月一日、法第二十二条第一項第一号及び法第二十三条第一項の場合においては毎年七月一日、法第二十二条第一項第二号及び法第二十三条第二項の場合においては毎年十月一日、法第二十九条第一項の場合においては死亡の時、同条第二項の場合においては法施行地に住所及び居所を有しないこととなる当時の各現況による。
第三条 法第五条第一項の規定の適用については、遺贈に因り株式又は出資を取得した場合においては、遺言者がその株式又は出資を取得するために要した金額は、これを受遺者がその株式又は出資を取得するために要した金額とみなす。
第四条 法第六条第四号の当座預金の利子は、小切手を以て引き出す当座預金で日歩三厘を超えない利率の利子を附せられたものの利子とする。
第五条 同居親族たる配偶者の双方が納税義務者である場合においては、そのうち所得金額の多額である一方は、法第八条第三項の規定により、同項の扶養親族から、これを除く。
第六条 法第八条第三項に規定する不具廃疾者の範囲は、心神喪失の常況に在る者、つんぼ、おし、めくらその他重大な傷害を受け又は不治の疾患にかかり常時介護を必要とする者とする。
第二章 課税標準
第七条 法第九条第一項第七号の資産は、左に掲げるものとする。
一 法人に対する出資(基金又は醵金を含む。)
二 特許、実用新案、意匠又は商標に関する権利、著作権、出版権、営業権その他これらに準ずる権利
第八条 法第九条第四項及び法第十条第四項の資産は、前条第一号に規定するものとする。
第九条 不動産、不動産上の権利、船舶(製造中の船舶を含む。)、鉱業若しくは鉱砂業に関する権利若しくは設備又は第七条第二号に規定する資産で財産税法第一条に規定する調査時期後に取得したものの法第九条第一項第七号の取得価額は、建築、製造又は創設に因り取得したものについては、その建築費、製造費又は創設費(鉱業又は砂鉱業に関する権利については、探鉱の費用を含む。)により、譲渡を受けたものについては、その対価の価額(取得に関する経費を含む。)による。
法第十条第五項の場合においては、相続、贈与又は遺贈に因り取得した資産は、被相続人、贈与者又は遺言者が取得した時において相続人、受贈者又は受遺者が取得したものとみなし、被相続人、贈与者又は遺言者が支出した設備費、改良費又は譲渡に関する経費は、これを相続人、受贈者又は受遺者が支出したものとみなす。
第十条 法第十二条第三項乃至第五項の場合において、各同居親族の給与所得及び退職所得以外の所得の金額から控除すべき金額は、四月予定申告書、七月予定申告書若しくは十月予定申告書又は確定申告書若しくは法第二十九条第一項若しくは第二項に規定する申告書に記載されたところによる。但し、当該申告書に控除金額の記載がない場合若しくは当該申告書に記載された控除金額が不相当と認められる場合又は当該申告書の提出がなかつた場合においては、給与所得及び退職所得以外の所得の金額から控除すべき金額を同居親族の給与所得及び退職所得以外の所得の金額に按分して計算した金額による。
第十一条 前条の規定は、法第十四条第二項の場合において、同居親族の所得税額から控除すべき金額について、これを準用する。この場合において前条但書中「給与所得及び退職所得以外の所得の金額から控除すべき金額」とあるのは「法第十四条第一項及び第二項の規定により控除すべき金額」、「給与所得及び退職所得以外の所得の金額」とあるのは「法第十二条及び法第十三条の規定を適用して計算した所得税額」と読み替えるものとする。
第十二条 法第一条第一項又は第二項第一号の規定に該当する個人で、所得金額(同居親族については、所得金額の合計額)が五万円以下のものに課すべき所得税の税額は、法第十二条乃至第十四条の規定により計算した金額によらず、所得金額並びに扶養親族の有無及びその数に応じ、法別表第一に定める金額(法第一条第二項第一号の規定に該当する個人については、所得金額に応じ、扶養親族がない者について同表に定める金額 以下本条中同じ。)による。この場合において、同居親族の所得税額は、その所得金額を合算し、その総額並びに扶養親族の有無及びその数に応じ、法別表第一に定める金額を求め、その金額を各同居親族の所得金額に按分して計算した金額とする。
第十三条 前条の場合において、左の各号の一に該当する者については、当該各号に定める所得税額は、同条の規定にかかわらず、所得金額に応じ、扶養親族がない者について法別表第一に定める金額による。
一 四月予定申告書、七月予定申告書若しくは十月予定申告書を提出せず又はこれらの申告書に法第二十一条第一項第四号に規定する扶養親族に関する事項の記載がない者については、同項第一号に規定する所得税額
二 確定申告書若しくは法第二十九条第一項若しくは第二項に規定する申告書を提出せず又はこれらの申告書に法第二十六条第一項第四号に規定する扶養親族に関する事項の記載がない者については、同項第一号(法第二十九条第一項又は第二項において準ずることとする場合を含む。)に規定する所得税額
前条後段の規定は、前項の場合について、これを準用する。
第十四条 法第十九条第一項の規定により合同運用信託の利益に対する所得税額から控除すべき当該合同運用信託の信託財産について納付した所得税額は、信託会社において法第三十七条第一項又は法第四十一条の規定により所得税を徴収する際、これを控除しなければならない。
第十五条 法第二十条第一項の重要物産は、左に掲げるものとする。
一 金地金
二 石灰窒素、硫酸アンモン、焼成加里明礬石粉末、焼成加里石英粗面岩粉末及び過燐酸石灰(化成肥料を含む。)
三 金鉱及び砂金鉱
四 石油、石炭及び亜炭
五 加里石英粗面岩
第十六条 法第二十条第二項の規定により所得税の免除を受けることができる製造、採掘又は採取の事業の設備の増設は、増設前の設備に因る製造又は産出の能力に対し、十分の三以上に相当する製造又は産出の能力を増加したものに限る。
第十七条 前二条の製造、採掘若しくは採取の事業を継続した個人又はこれを継続した事実があると認められる個人は、その製造、採掘又は採取の事業について、所得税の免除期間が残存する場合に限り、その免除期間を継承する。
第十八条 法第二十条の所得税の免除に関する規定は、四月予定申告書、七月予定申告書若しくは十月予定申告書、七月修正予定申告書、若しくは十月修正予定申告書又は確定申告書若しくは法第二十九条第一項若しくは第二項に規定する申告書に法第二十条の免除に関する事項の記載がない場合においては、税務署長において特別の事情があると認める場合を除く外、これを適用しない。
第三章 申告
第一節 予定申告
第十九条 四月予定申告書、七月予定申告書又は十月予定申告書には、法第二十一条第一項各号に規定する事項の外、左に掲げる事項を記載し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
一 納税義務者の氏名及び住所又は居所
二 法第十二条第六項及び法第十四条第三項の規定により控除を受くべき者、控除を受くべき金額その他控除に関し必要な事項
三 法第二十条の規定による所得税の免除に関する事項
四 その他参考となるべき事項
前項第三号に規定する事項に関する申告をなす場合においては、当該申告書に、法第二十条の重要物産の製造、採掘又は採取の事業に関する計算書を添附しなければならない。
第二十条 七月修正予定申告書又は十月修正予定申告書には、法第二十一条第一項各号及び前条第一項各号に規定する事項のうち、異動があつた事項を記載し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による申告書の提出について、これを準用する。
第二十一条 大蔵大臣は、通信、交通その他の状況により都道府県の全部又は一部にわたり已むを得ない事由があると認めるときは、地域及び期日を指定し、法第二十一条乃至第二十三条に規定する申告書の提出期限を延長することができる。
税務署長は、通信、交通その他の状況により已むを得ない事由があると認めるときは、納税義務者の申請により、期日を指定し、法第二十一条乃至第二十三条に規定する申告書の提出期限を延長することができる。
前項の規定の適用を受けようとする者は、その事由を記載した申請書を、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
第二十二条 税務署長において、特別の事情があると認める場合においては、四月予定申告書、七月予定申告書又は十月予定申告書に法第二十一条第一項第四号に指定する扶養親族に関する事項の記載がない場合においても、同項第一号に規定する所得税額の見積額の計算につき、法第十四条の控除に関する規定を適用すること又は第十三条の規定を適用しないことができる。
第二節 確定申告
第二十三条 確定申告書には、法第二十六条第一項各号に規定する事項の外、左に掲げる事項を記載し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
一 納税義務者の氏名及び住所又は居所
二 法第十二条第六項及び法第十四条第三項の規定により控除を受くべき者、控除を受くべき金額その他控除に関し必要な事項
三 法第二十条の規定による所得税の免除に関する事項
四 その他参考となるべき事項
第十九条第二項の規定は、前項第三号に規定する事項に関する申告をなす場合について、これを準用する。
第二十四条 法第五十五条第一項の規定により加算すべき税額は、法第二十六条第一項第六号の規定により、同号に規定する所得税額から、これを除く。
第二十五条 確定申告書を提出する義務がある者が当該申告書の提出前に死亡した場合においては、相続人は、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四箇月以内に、当該申告書を被相続人の納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
前項の規定により提出する申告書には、左に掲げる事項を併せ記載しなければならない。
一 相続人の氏名及び住所又は居所
二 相続人が二人以上ある場合においては、相続に因り相続人が受ける利益の価額の合計額に対する各相続人が受ける利益の価額の割合
三 被相続人の納付すべき所得税額のうちまだ納付されていない金額
四 前号の金額を第二号に規定する割合により按分して計算した税額
相続人が二人以上ある場合においては、第一項の規定による申告書は、各相続人が連署でこれを提出しなければならない。但し、他の相続人の氏名を附記して、各別にこれを提出することを妨げない。
相続人が二人以上ある場合においては、前項但書に規定する方法により第一項の規定による申告書を提出した相続人は、直ちに、他の相続人に対し、当該申告書に記載した事項の要領を通知しなければならない。
第二十六条 第二十一条の規定は、確定申告書の提出期限の延長について、これを準用する。
第二十二条の規定は、確定申告書に法第二十六条第一項第四号に規定する扶養親族に関する事項の記載ない場合について、これを準用する。
第二十七条 修正確定申告書には、第二十六条第一項各号並びに第二十三条第一項各号及び第二十五条第二項各号に規定する事項のうち、修正すべき事項を記載し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
第二十八条 第二十五条の規定(申告書の提出期限に関する部分を除く。)は、修正確定申告書を提出すべき者が、当該申告書の提出前に死亡した場合について、これを準用する。
第二十五条の規定は、法第二十七条第二項の規定による更正の請求をなし得る者が、当該更正の請求前に死亡した場合について、これを準用する。
第二十九条 年の中途において死亡した者のその年一月一日以後死亡の時までの所得金額(死亡当時の同居親族に所得があるときは、その所得全額の見積額との合算額)が四千八百円を超えるときは、相続人は、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四箇月以内に、被相続人に係る所得税につき、法第二十六条第一項各号並びに第二十三条第一項各号及び第二十五条第二項各号の規定に準じ、必要な事項を記載した申告書を、被相続人の納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
前項の場合において、同項の規定による申告書に記載すべき被相続人に係る所得税額は、被相続人のその年一月一日以後死亡の時までの所得金額(死亡当時の同居親族に所得があるときは、死亡当時の現況によるその同居親族のその年分の所得金額の見積額との合算額)につき法第十二条乃至第十四条の規定により計算した金額、又、被相続人の所得金額又はこれと同居親族の所得金額の見積額との合算額のいずれかが五万円以下である場合においては、法第十五条の規定による金額(同居親族の所得金額の見積額を合算した場合においては、当該金額に被相続人の所得金額のその合算額に対する割合を乗じて計算した金額)とする。
法第二十八条並びに第十九条第二項、第二十一条、第二十五条第三項及び第四項及び第二十六条第二項の規定は、第一項の規定により申告書を提出すべき場合について、これを準用する。
第三十条 法第一条第一項又は第二項第一号の規定に該当する個人は、法施行地に住所及び居所を有しないこととなる当時の現況により計算したその年分の所得金額又は所得金額の見積額(同居親族に所得があるときは、その所得金額又は所得金額の見積額との合算額)が四千八百円を超えるときは、その者は、法第二十九条第二項の規定により、法第二十六条第一項各号及び第二十三条第一項各号の規定に準じ、必要な事項を記載した申告書を、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
前条第二項の規定は、前項の場合について、これを準用する。この場合において、同項中「その年一月一日以後死亡の時までの所得金額」とあるのは「その年分の所得金額又は所得金額の見積額」と読み替えるものとする。
法第一条第一項の規定に該当する個人が、年の中途において法施行地に住所及び居所を有しないこととなるときは、その住所及び居所を有しないこととなる当時の現況により、法第十四条の控除に関する規定を適用する。
法第二十八条並びに第十九条第二項及び第二十六条第二項の規定は、第一項の規定により申告書を提出すべき場合について、これを準用する。
第三十一条 法第二十七条並びに第二十七条及び第二十八条の規定は、法第二十九条第一項又は第二項の規定による申告書の提出をなすべき場合について、これを準用する。この場合において必要な事項は、大蔵大臣が、これを定める。
第四章 納付
第一節 申告納税
第三十二条 納税義務者は、法第三十条乃至第三十四条の規定により、所得税を納付しようとするときは、大蔵大臣の定める書式による納付書を添えて、これを日本銀行の本店、支店又は代理店に納付しなければならない。
第三十三条 法第二十六条第四項の規定により確定申告書を提出すべき相続人は、被相続人の納付すべき所得税額(相続人が二人以上ある場合においては、当該所得税額に、相続に因り相続人が受ける利益の価額の合計額に対する各相続人が受ける利益の価額の割合を乗じて計算した金額)を納付しなければならない。
前項の規定による所得税額は、第二十五条第一項に規定する申告書の提出期限までに、これを納付しなければならない。
第一項の規定は、法第二十六条第四項の規定による確定申告書につき修正確定申告書の提出がある場合について、これを準用する。
第三十四条 納税義務者のその年中における農業から生ずる所得の金額について、毎年四月一日、七月一日又は十月一日の現況によれば、当該金額がその年分の所得金額の十分の八を超え、且つ、農業から生ずる所得のうち、その年十月一日以後において生ずる所得の金額がその十分の七を超えると見積られる事実があるときは、その者は、法第三十条又は法第三十一条の規定にかかわらず、当該事実があると認められる四月一日、七月一日又は十月一日以後において納期の到来する第一期分、第二期分又は第三期分の所得税を納付することを必要としない。
前項の規定は、納税義務者が毎年四月一日、七月一日又は十月一日の現況により同項に規定する事実があることを記載した申告書を、それぞれ四月一日から同月三十日まで、七月一日から同月三十一日まで又は十月一日から同月三十一日までの間に、納税地の所轄税務署長に提出した場合でなければ、これを適用しない。
第一項の規定は、納税地の所轄税務署長において、前項の規定による申告書の記載事項を不相当と認めるときは、これを適用しない。この場合においては、税務署長は、その旨を納税義務者に通知しなければならない。
第一項の規定の適用を受けた者で、その後七月一日又は十月一日の現況により同項に規定する事実がないこととなつたものは、当該事実がないこととなつた七月一日又は十月一日以後に納期の到来する第二期分又は第三期分の所得税を納付しなければならない。この場合においては、その者は、それぞれ七月一日から同月三十一日まで又は十月一日から同月三十一日までの間に、当該事実がないこととなつた旨を記載した申告書を、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
前項の場合において、同項後段の規定による申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、その者について、第一項に規定する事実がないこととなつた七月一日又は十月一日以後に納期の到来する第二期分又は第三期分の所得税につき同項の規定を適用しない旨を決定し、これを納税義務者に通知するものとする。
第三項及び前項の場合においては、納税地の所轄税務署長の指定する税額の所得税は、法第三十条又は法第三十一条の規定にかかわらず、その指定する納期限までに、これを納付しなければならない。
第一項の規定の適用を受けた者の同項の規定の適用を受けた所得税額は、第四期において、これを納付しなければならない。
第三十五条 法第二十四条(法第二十六条第五項において準用する場合を含む。)の規定により申告書の提出期限の延長があつた場合においては、その延長された期間内に納期が定められていた税額の所得税の納期限は、法第三十三条第二項の規定により、当該申告書の提出期限まで延長せられたものとみなす。
第三十六条 四月予定申告書、七月予定申告書、十月予定申告書、七月修正予定申告書、十月修正予定申告書若しくは確定申告書又は法第二十九条第一項若しくは第二項に規定する申告書の提出期限後に当該申告書を提出した者の納期限を経過した分の税額の所得税については、法第三十三条第三項の規定により、当該申告書の提出の日に、これを納付しなければならない。
第三十七条 法第二十九条第一項の規定による申告書の提出があつた場合においては、相続人は、第二十九条第二項に規定する被相続人に係る所得税額(被相続人が納付した税額を除く。)を当該申告書の提出期限までに納付しなければならない。
相続人が二人以上ある場合においては、各相続人が前項の規定により納付すべき税額は、同項の所得税額に、相続に因り各相続人が受ける利益の価額の合計額に対する各相続人の受ける価額の割合を乗じて計算した金額による。
相続人が二人以上ある場合においては、各相続人は第一項の規定による所得税について、連帯納付の責に任ずる。
第三十八条 法第二十九条第二項の規定による申告書を提出した者は、法施行地に住所及び居所を有しないこととなる日までに、納期の到来しない税額の所得税を、その日までに納付しなければならない。
第三十九条 七月修正予定申告書又は十月修正予定申告書の提出があつた場合において、すでに納付した所得税額に過納額があることとなつたときは、その過納額は、当該年分の所得に係る確定申告書の提出期限までは、これを還付しない。この場合において、当該過納額(国税徴収法第四条ノ五の規定により、当該修正予定申告書の提出前に納期の到来した納期分の税額で未納に係るものに充当した金額を除く。)は、第二期以後又は第三期以後において納付するその年分の所得税額に、順次これを充当する。
前項の規定による充当があつた場合において、なお過納額があるときはその過納額又は第四期において納付すべき所得税額について生じた過納額は、翌年分の所得税額のうち、最初に納付すべき税額から、順次これを当該年分の所得税額に充てることができる。この場合においては、翌年分の所得税について提出すべき予定申告書に、その旨を記載しなければならない。
第二節 源泉徴収
第四十条 法第三十七条第一項、法第三十八条第一項又は法第四十条乃至第四十二条の規定により所得税を徴収した者は、大蔵大臣の定める書式による納付書及び計算書を添えて、これを日本銀行の本店、支店又は代理店に納付しなければならない。
第四十一条 法第三十七条第二項に規定する場合においては、同項の規定により、同条第一項の規定により徴収した金額を以て、その者のその年中に納付すべき所得税額とする。
前項の場合においては、同項の規定の適用を受ける者が納付した法第二十六条第一項第六号に規定する所得税額又は法第三十八条第一項、法第四十条若しくは法第四十二条の規定により徴収した所得税額に相当する金額は、これを還付する。
法第四十条及び第三十九条第二項の規定は、前項の規定により還付すべき金額について、これを準用する。
第四十二条 法第三十八条第一項の規定により、同項の規定を適用しない者は、常時家事使用人二人以下のみに対し賃金その他の給与の支払をなす者の定める。
第四十三条 法第三十八条第一項第二号又は第四号に規定する給与の月割額及び週割額は、給与の総額をその給与の支給期間につき定められている月又は週の整数倍の当該倍数で除した金額とする。
法第三十八条第一項第三号又は第四号に規定する給与の日割額は、給与の総額をその給与の計算の基礎となつた日数で除した金額とする。この場合において一日に満たない端数は、これを一日として計算する。
第四十四条 法施行地において常時五人以上の労務者を使用する者で、税務署長の指定するものは、給与の支給期が毎日と定められている労務者に対して支払をなす給与所得については、法第三十八条第一項第一号の規定にかかわらず、扶養親族が二人である者について別表第二日額表に定める税額の所得税を徴収することができる。但し、法第三十九条の規定による申告書に扶養親族の数が三人以上であることを記載した者の当該申告書の経由先から支払を受ける給与所得については、この限りでない。
第四十五条 法第三十九条第一項の規定により提出すべき申告書には、左に掲げる事項を記載し、給与の支払の場所(二以上の支払の場所があるときは、主たる給与の支払の場所)の所轄税務署長に、これを提出しなければならない。
一 申告義務者の氏名及び住所又は居所
二 給与支払者の氏名又は名称
三 扶養親族の氏名、生年月日、申告者との続柄及び不具廃疾の事実
四 その他参考となるべき事項
法第三十九条第二項の規定により提出すべき申告書には、前項第一号、第三号及び第四号に規定する事項のうち異動があつた事項を記載し給与の支払の場所(二以上の支払の場所があるときは、主たる給与の支払の場所)の所轄税務署長にこれを提出しなければならない。
第四十六条 法第四十条に規定する給与の支払者は、法第三十八条第一項の規定により徴収する所得税額について法第四十条に規定する過納額があるときは、当該過納額を、まずその年最後に給与の支払をなす際徴収すべき所得税額に、充当しなければならない。
法第四十条に規定する給与の支払者は、前項の過納額について、その年最後に給与の支払をなす際同項の規定による充当ができなかつたとき、又は同項の規定による充当をなすもなお過納額があるときは、その過納額は、その翌年において給与の支払をなす際徴収すべき所得税額に順次これを充当し、翌年において徴収すべき税額がなくなつたときは、これを還付しなければならない。
前二項の場合において、充当又は還付の手続に関し必要な事項は、大蔵大臣がこれを定める。
法第四十条に規定する給与の支払者は、法第三十八条第一項の規定により徴収する所得税額について法第四十条に規定する不足額があるときは、当該不足額を、その年最後に又はその翌年において給与の支払をなす際順次徴収し、その徴収の日の属する月の翌月十日までに、これを納付しなければならない。
第五章 審査
第四十七条 法第四十八条第一項又は法第四十九条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定により審査の請求をしようとする者は、その事由を記載した審査請求書に証拠書類を添えて、所得金額の見積額、予定納税額、所得金額、所得税額若しくは法第二十六条第一項第五号乃至第七号に規定する金額の更正若しくは決定、法第五十七条第一項に規定する追徴税額の決定又は法第二十七条第三項の規定による処分をなした税務署長を経由し、これを納税地の所轄財務局長に提出しなければならない。
前項の場合において、同項に規定する税務署長が審査請求書を受け取つたときは、その請求書は同項の規定により、納税地の所轄財務局長に提出されたものとみなす。
第四十八条 前条第一項に規定する審査請求書の提出があつたときは、財務局長は、審査請求人に対し、審査の決定に関し必要な事項につき質問をなし又は審査の決定に関し必要と認める計算書その他の書類の提出を求めることができる。
第六章 雑則
第四十九条 法第四十四条第五項(法第四十六条第六項及び法第五十七条第三項において準用する場合を含む。)に規定する公告は、納税義務者の氏名及び所得金額の見積額又は予定納税額(法第四十六条第六項の場合においては、納税義務者の氏名、び所得金額、所得税額又は法第二十六条第一項第五号乃至第七号に規定する金額、法第五十七条第三項の場合においては納税義務者の氏名及び追徴税額)を官報に掲載して、これをなすものとする。
第五十条 納税義務者が、災害その他の事由に因り著しく資力を喪失して、納税困難と認められるときは、税務署長は、納税義務者の申請により、所得税を軽減し又は免除することができる。
納税義務者は、前項の規定により所得税の軽減又は免除を受けようとするときは、事由を具し、納税地の所轄税務署長に申請しなければならない。
税務署長は、第一項の規定により所得税の軽減又は免除に関する処分をなしたときは、これを納税義務者に通知する。
第五十一条 納税義務者の提出した四月予定申告書、七月予定申告書、十月予定申告書、七月修正予定申告書、十月修正予定申告書、確定申告書、修正確定申告書、法第二十九条第一項若しくは第二項の規定による申告書又は法第四十四条第一項乃至第三項若しくは法第四十六条第一項乃至第四項の規定による更正若しくは決定に関する書類を閲覧しようとする者は、大蔵大臣の定めるところにより、手数料を納付して、当該納税義務者の納税地の所轄税務署長に、その閲覧を請求することができる。
第五十二条 法第五十四条第一項の規定による報告をしようとする者は、左の事項を明かにして、大蔵大臣又は財務局長にその報告をしなければならない。
一 報告者の氏名及び住所又は居所
二 納税義務があると認められる者が確定申告書若しくは修正確定申告書を提出しなかつた事実又は当該申告書に記載された所得金額若しくは所得税額若しくは法第二十六条第一項第七号に規定する金額に脱漏があると認められる事実(同号に規定する金額が超過額であるときは、当該金額が過大であると認められる事実)の詳細
三 前号の納税義務があると認められる者又は納税義務者の氏名及び住所又は居所
第五十三条 法第五十四条第一項の規定による報告をなした者に交付する報償金の金額は、その報告に因り税務署長が当該更正又は決定に因り徴収することができた税額(法第五十五条第一項又は第二項の規定により加算する税額及び法第五十七条第一項の規定により追徴する税額を除く。)の百分の十以下に相当する金額で、その報告が当該更正又は決定に寄与した程度等に応じ、財務局長の適当と認める金額による。
法第五十四条第一項の規定による報償金は、納税義務者の納税地の所轄財務局長が、これを交付する。
第五十四条 法第五十五条第一項の規定により加算する税額は、左の各号に規定する所得税の税額に、当該各号に掲げる日数に応じ、税額百円につき一日三銭の割合を乗じて計算した金額とする。
一 法第二十七条第一項の規定による修正に因り増加した所得税額については、確定申告書の提出期限の翌日から修正確定申告書の提出の日までの日数
二 法第三十三条第三項の規定により納付する所得税額については、法第三十条若しくは法第三十一条又は第三十三条第二項、第三十五条、第三十七条第一項若しくは第三十八条に規定する納期限の翌日から法第三十三条第三項に規定する申告書の提出の日までの日数
三 法第四十四条第一項又は第三項の規定による更正に因り増加した所得税額(法第四十五条第三項の規定により納付すべき税額に限る。)については、法第三十条又は法第三十一条に規定する納期限の翌日から、法第四十五条第三項の規定による納付の日までの日数
四 法第四十四条第二項の規定による決定に係る所得税額(法第四十五条第三項の規定により納付すべき税額に限る。)については、法第三十条に規定する納期限の翌日から法第四十五条第三項の規定による納付の日までの日数
納税義務者は、第三十四条第六項の規定により所得税を納付することとなつた場合においては、納税地の所轄税務署長の指定する税額の所得税については、当該税務署長の指定する日から同項の規定による当該所得税の納期限まで(納期限前に納付する場合においては、納付の日まで)の日数に応じ、当該税額百円につき一日三銭の割合を乗じて計算した金額に相当する税額を加算して納付しなければならない。
税務署長は、已むを得ない事由があると認めるときは、大蔵大臣の定めるところにより、前二項の加算税額を軽減又は免除することができる。
第五十五条 法第五十五条第二項において準用する同条第一項の規定により、法第四十七条に規定する追徴税額に相当する所得税に加算する税額は、当該税額に、確定申告書の提出期限の翌日から同条に規定する納期限までの日数に応じ、税額百円につき一日三銭の割合を乗じて計算した金額とする。
前条第三項の規定は、前項の場合について、これを準用する。
第五十六条 法第五十六条の規定により、法第四十三条第一項に規定する徴収税額に相当する所得税に加算する税額は、当該税額に、法第三十七条第一項、法第三十八条第一項又は法第四十条乃至第四十二条に規定する納期限の翌日から法第四十三条第一項の規定により税務署長の指定する納期限までの日数に応じ、税額百円につき一日三銭の割合を乗じて計算した金額とする。
第五十七条 法第五十七条第一項の規定による追徴する税額は、確定申告書の提出期限の翌日から確定申告書若しくは修正確定申告書の提出があつた日又は法第四十六条第五項の規定による更正若しくは決定の通知をなした日までの期間に応じ、一箇月を経過するごとに、左に掲げる金額に百分の五を乗じて計算した金額(当該金額に百分の五十を乗じて計算した金額を超えるときは、当該金額に百分の五十を乗じて計算した金額)とする。
一 法第五十七条第一項第一号の場合においては、法第二十六条第一項第七号に規定する金額
二 法第五十七条第一項第二号の場合においては、修正確定申告に因り増加した所得税額
三 法第五十七条第一項第三号の場合においては、法第四十七条に規定する追徴税額
第五十八条 税務署長は、左に掲げる事業をなす者の組織する当該事業に関する団体でその所轄内に事務所を有するものに対し、その団体員の所得金額の推定額又は順位その他の事項を諮問することができる。
一 大蔵大臣の指定する営業
二 農業、林業、水産業その他これらに準ずる事業
三 医師の業務、弁護士の業務その他これらに準ずる事業
前項に規定する団体は、同項の諮問を受けたときは、諮問事項に対する調書を作成し、税務署長の指定する期限までに、これを当該税務署長に提出しなければならない。
第五十九条 所得税を課せられない法人は、無記名の公債、社債又は株式を取得し又は喪失したときは、その名称、額面金額、記号及び番号を利子又は配当の支払の取扱者に告知しなければならない。
第六十条 法施行地に住所を有する納税義務者は、居所地を納税地としようとするときは、住所地の所轄税務署長及び居所地の所轄税務署長にその旨を申告しなければならない。
法施行地に住所及び居所がない納税義務者は、納税地を定め、納税地の所轄税務署長にその旨を申告しなければならない。
納税義務者は、その納税地を変更したときは、第一項に規定する場合を除く外、旧納税地の所轄税務署長及び新納税地の所轄税務署長にその旨を申告しなければならない。
第六十一条 納税義務者は、納税管理人を定めたときは、その者の氏名及び住所又は居所を納税地の所轄税務署長に申告しなければならない。
第六十二条 法第六十七条第一項に規定する出資関係がある会社は、法人税法施行規則第三十条に規定する会社とする。
第六十三条 収税官吏は、法第六十三条の規定により帳簿書類その他の物件を検査するときは、大蔵大臣の定める検査章を携帯しなければならない。
第六十四条 法第六十五条第二項後段中政府とあるのは大蔵大臣とし、法第五十条第一項中政府とあるのは納税地の所轄財務局長とし、法第五十八条及び法第六十条乃至第六十二条中政府とあるのは利子所得その他の所得につき支払をなす場合の所轄税務署長とする。
前項に規定するものその他この勅令において特別の定をなしたものを除く外、法の規定中政府とあるのは、納税地の所轄税務署長とする。
附 則
第一条 この勅令は、昭和二十二年四月一日から、これを施行する。
第二条 法附則第二条の規定により、法の施行地域から除かれる地域は、左に掲げる地域とする。
一 北海道庁根室支庁管内占守郡、新知郡、得撫郡、国後郡、沙那郡、択捉郡、蘂取郡、色丹郡並びに花咲郡歯舞村水昌島、勇留島、志発島、多楽島及び秋勇留島
二 東京都小笠原島
三 島根県隠岐支庁管内五箇村竹島
四 鹿児島県大島郡(十島村中黒島、竹島及び硫黄島を除く。)
五 沖縄県
第三条 この勅令は、昭和二十二年分以後の所得税につき、これを適用する。但し、譲渡所得のうち、株式及び第七条に規定する資産の譲渡に因る所得に対する所得税については、昭和二十二年四月一日以後における譲渡に因る分に、これを適用する。
第四条 法附則第五条第一項の規定により、同項の規定を適用することができる預金の利子を次のように定める。
一 塩業組合、工業組合、商業組合、統制組合、貿易組合、漁業協同組合、漁業会、製造業会及び自動車運送事業組合に対する預金の利子
二 塩業組合連合会、工業組合連合会、商業組合連合会、貿易組合連合会、自動車運送事業組合連合会、農林中央金庫及び商工組合中央金庫に対する預金の利子
三 恩給金庫及び庶民金庫に対する預金の利子
四 無尽会社に対する預金の利子
法附則第五条第一項の規定により同項の規定を適用することができる合同運用信託の利益は、これを信託財産の適用方法を預入、貸付又は公債若しくは社債の買入のみに限定した合同運用信託の利益と定める。
第五条 法附則第五条第一項の規定により利子又は利益の支払の際、所得税の賦課を受けようとする者は、利子又は利益の支払を受ける際、その旨を記載した申告書を提出しなければならない。
法附則第五条第一項に規定する利子又は利益について、その支払者が所得税を徴収したときは、大蔵大臣の定める書式による納付書及び計算書を添えて、これを日本銀行の本店、支店又は代理店に納付しなければならない。
改正後の第五十六条の規定は、法附則第五条第三項において準用する法第五十六条の規定による加算税額について、これを準用する。
第六条 法附則第六条第一項の規定により合同運用信託の利益に対する所得税額から控除すべき甲種の配当利子所得に対する分類所得税額は、信託会社において合同運用信託の利益に対する所得税を徴収する際、これを控除しなければならない。
第七条 昭和二十二年一月一日以後この勅令施行前に死亡した者について、相続人がこの勅令施行前にその相続の開始があつたことを知つた場合においては、改正後の第二十五条第一項又は第二十九条第一項に規定する申告書の提出期限は、これらの規定にかかわらず、この勅令施行後四箇月以内とする。
第八条 この勅令施行の際、法施行地において給与の支給期が毎日と定めらている労務者を常時五人以上使用している法人又は従前の第四条ノ二第二項の規定による税務署長の指定を受けている個人は、これを、改正後の第四十四条の規定により税務署長の指定を受けた者とみなす。
第九条 法附則第九条第二項の規定により提出すべき申告書は、給与の支払の場所(二以上の支払の場所があるときは、主たる給与の支払の場所)の所轄税務署長に提出しなければならない。
第十条 昭和二十二年に限り、四月予定申告書には、同年六月一日の現況により、第十九条第一項に規定する事項を記載し、これを同日から同月三十日までに提出しなければならない。
昭和二十二年に限り、七月予定申告書には、同年八月一日の現況により、第十九条第一項に規定する事項を記載し、これを同日から同月三十一日までに提出しなければならない。
昭和二十二年に限り、七月修正予定申告書には、同年八月一日の現況により、第十九条第一項に規定する事項のうち、異動があつた事項を記載し、これを同日から同月三十一日までに提出しなければならない。
昭和二十二年に限り、第一期の納期は同年六月一日から同月三十日限とし、第二期の納期は同年八月一日から同月三十一日限とする。
昭和二十二年に限り、第三十四条中「四月一日」とあるのは「六月一日」、「四月一日から同月三十日まで」とあるのは「六月一日から同月三十日まで」、「七月一日」とあるのは「八月一日」、「七月一日から同月三十一日まで」とあるのは「八月一日から同月三十一日まで」と読み替えるものとする。
第十一条 財産税法施行規則の一部を次のように改正する。
附則第二項を次のように改める。
法附則第三項の場合においては、当該立木の譲渡又は物納に因り生ずる収入金額から控除すべき金額は、必要な経費及び財産税額(法第六十五条の規定により加算する税額及び法第六十六条第一項の規定により追徴する税額を除く。)に納税義務者の調査時期における財産の価額中その譲渡し又は物納に充てた立木の価額が占める割合を乗じて計算した金額の合計額とする。但し、その控除金額は、当該立木の譲渡又は物納に因り生ずる収入金額を超えることができない。
第十二条 増加所得税の課税については、なお従前の所得税法施行規則第二条乃至第三条、第十条、第十一条、第十二条ノ三、第十二条ノ四、第三十四条第二項、第四十三条第二項、第四十五条、第八十二条乃至第八十五条、第九十九条、第百条及び第百二条乃至第百四条ノ二並びに従前の財産税法施行規則附則第二項の規定による。
第十三条 昭和二十二年勅令第四十二号(昭和二十一年の災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する勅令)の一部を次のように改正する。
第四条第一項中「昭和二十二年六月までに納付すべき甲種の勤労所得及び丙種の事業所得に対する分類所得税」を「昭和二十二年六月までに、所得税法第三十八条第一項又は同法第四十二条の規定により徴収すべき税額の所得税」に、「分類所得税額」を「当該所得税額」に改め、同条に次の一項を加える。
前二項の規定の適用があつた場合における所得税法の適用については、法第二十六条第一項第五号の徴収された又は徴収さるべき所得税額には、前二項の規定により軽減又は免除された税額を含むものとする。