(昭和二十年勅令第五百四十二号ポツダム宣言の受諾に伴ひ発する命令に関する件に基き戸籍法の一部を改正する勅令)
法令番号: 勅令第四百二十一號
公布年月日: 昭和21年9月9日
法令の形式: 勅令
朕は、昭和二十年勅令第五百四十二號ポツダム宣言の受諾に伴ひ發する命令に關する件に基き戶籍法の一部を改正する勅令を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十一年九月七日
內閣總理大臣 吉田茂
司法大臣 木村篤太郞
勅令第四百二十一號
戶籍法の一部を次のやうに改正する。
第四十七條ノ二 司法大臣ハ事件ノ種類ニ依リ屆書ノ樣式ヲ定ムルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ其事件ノ屆出ハ當該樣式ニ依リテ之ヲ爲スコトヲ要ス但シ已ムコトヲ得サル事由アルトキハ此限ニ在ラス
第六十九條第二項を次のやうに改める。
屆書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 子ノ氏名及ヒ男女ノ別
二 嫡出子、庶子又ハ嫡出子若クハ庶子ニ非サル子ノ別
三 出生ノ年月日時分
四 出生ノ場所、若シ病院、診療所又ハ之ニ準スヘキ施設ニ於テ出生シタルトキハ其名稱及ヒ母カ出生當時マテ引續キ出生地ニ在リタル期間
五 出生當時ノ母ノ住所及ヒ母カ引續キ其住所ニ居住シタル期間
六 同シ母ノ分娩シタル兒ニシテ出生當時生存スル者(當該子ヲ含ム)、旣ニ死亡シタル者及ヒ姙娠六个月以上ノ死產兒ノ數
七 姙娠月數
八 複產ナルトキハ其兒數、當該子ノ出生ノ順序竝ニ他ノ兒ノ出生又ハ死產及ヒ男女ノ別
九 醫師、產婆又ハ其他ノ者カ分娩ニ立會ヒタルトキハ其旨及ヒ醫師、產婆、其他ノ者ノ順序ニ從ヒ其一人ノ氏名
十 父母ノ氏名、出生ノ年月日、本籍若シ日本ノ國籍ヲ有セサルトキハ其旨及ヒ出生地ノ都道府縣名(外國ノ場合ハ其國名)竝ニ子ノ出生當時ノ父母ノ職業
十一 父母カ結婚式ヲ擧ケタルトキハ其年月日
十二 父母ノ婚姻當時(婚姻ヲ爲ササルトキハ子ノ出生當時)ノ本籍地ノ都道府縣名若シ日本ノ國籍ヲ有セサルトキハ其旨
十三 子ノ入ルヘキ家ノ戶主ノ氏名及ヒ本籍
十四 子カ一家ヲ創立スルトキハ其旨及ヒ創立ノ原因竝ニ場所
第百條第一項を次のやうに改める。
婚姻ノ屆書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 當事者ノ氏名、出生ノ年月日、本籍若シ日本ノ國籍ヲ有セサルトキハ其旨及ヒ出生地ノ都道府縣名(外國ノ場合ハ其國名)
二 結婚式ヲ擧ケタルトキハ其年月日、其地、當事者ノ其當時ノ職業及ヒ住所竝ニ當事者カ引續キ其住所ニ居住シタル期間
三 當事者カ初婚ニ非サルトキハ從前ノ婚姻ニ付キ其解消ノ態樣及ヒ囘數竝ニ直前ノ婚姻ニ付キ其解消ノ年月日
四 當事者ノ敎育程度
五 當事者ノ父母ノ氏名、本籍及ヒ出生地ノ都道府縣名(外國ノ場合ハ其國名)
六 當事者カ家族ナルトキハ戶主ノ氏名、本籍及ヒ戶主トノ續柄
七 入夫婚姻又ハ壻養子緣組ナルトキハ其旨
八 入夫婚姻ノ場合ニ於テ入夫カ戶主ト爲ルトキハ其旨
第百四條を次のやうに改める。
離婚ノ屆書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 當事者ノ氏名、出生ノ年月日、本籍、出生地ノ都道府縣名(外國ノ場合ハ其國名)及ヒ職業
二 協議上ノ離婚又ハ裁判上ノ離婚ノ別
三 當事者ノ離婚當時ノ住所及ヒ當事者カ引續キ其住所ニ居住シタル期間
四 婚姻ノ年月及ヒ當事者ノ其當時ノ本籍地ノ都道府縣名若シ日本ノ國籍ヲ有セサルトキハ其旨
五 結婚式ヲ擧ケタルトキハ其年月日及ヒ其地
六 當事者ノ離婚ノ囘數(當該離婚ヲ含ム)
七 當事者間ニ生レタル子ノ數及ヒ離婚當時生存スル十八歲未滿ノ子ノ數
八 當事者ノ敎育程度
九 同居ヲ止メタル年月日
十 父母ノ氏名及ヒ本籍
十一 當事者カ家族ナルトキハ戶主ノ氏名及ヒ本籍
十二 婚家ヲ去ル者ノ復籍スヘキ家ノ戶主ノ氏名及ヒ本籍
十三 婚家ヲ去ル者カ一家ヲ創立スルトキハ其旨及ヒ創立ノ原因竝ニ場所但シ實家ヲ再興スルトキハ其旨及ヒ再興ノ場所
第百五條後段を削り、同條に左の一項を加へる。
前項ノ屆書ニハ前條ニ揭ケタル事項ノ外左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 離婚ノ訴ヲ提起シタル者ノ夫婦ノ別及ヒ其訴ヲ提起シタル年月日
二 裁判確定ノ日
三 離婚ノ原因タル事由
四 確定判決ヲ爲シタル裁判所ノ所在地
第百十六條第一項中「若クハ檢案書又ハ檢視調書ノ謄本」を「又ハ檢案書」に改め、同條第二項を次のやうに改める。
屆書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 死亡者ノ氏名、男女ノ別、出生ノ年月日、本籍若シ日本ノ國籍ヲ有セサルトキハ其旨、出生地ノ都道府縣名(外國ノ場合ハ其國名)及ヒ職業
二 死亡ノ年月日時分
三 出生後二十四時間內ニ死亡シタルトキハ其生存ノ時間
四 死亡ノ場所、若シ病院、診療所又ハ之ニ準スヘキ施設ニ於テ死亡シタルトキハ其名稱及ヒ死亡者カ死亡當時マテ引續キ死亡地ニ在リタル期間
五 死亡者ノ死亡當時ノ住所及ヒ死亡者カ引續キ其住所ニ居住シタル期間
六 疾病ニ因リ死亡シタルトキハ其ノ發病當時ノ住所地及ヒ職業
七 死亡者カ六歲未滿ナルトキハ其嫡出子、庶子又ハ嫡出子若クハ庶子ニ非サル子ノ別
八 死亡當時ニ於ケル配偶者ノ有無及ヒ若シ配偶者ナキトキハ未婚又ハ直前ノ婚姻ニ付キ死別若クハ離別ノ別
九 生存配偶者ノ出生ノ年月日
十 家計ノ主ナル職業
十一 死亡者カ家族ナルトキハ戶主ノ氏名及ヒ戶主ト死亡者トノ續柄
已ムコトヲ得サル事由ニ因リテ診斷書又ハ檢案書ヲ得ルコト能ハサルトキハ死亡ノ事實ヲ證スヘキ書面ヲ以テ之ニ代フルコトヲ得此場合ニ於テハ屆書ニ診斷書又ハ檢案書ヲ得ルコト能ハサル事由ヲ記載スルコトヲ要ス
第百七十六條及び第百七十七條に左の一項を加へる。
前項ノ屆出カ第六十九條、第百五條、第百十六條及ヒ第百二十二條第三項ノ規定ニ依ル屆出ニ係ルトキハ五百圓以下ノ過料ニ處ス
附 則
この勅令は、昭和二十一年十月一日から、これを施行する。
この勅令施行前にした行爲に對する罰則の適用については、なほ從前の例による。
朕は、昭和二十年勅令第五百四十二号ポツダム宣言の受諾に伴ひ発する命令に関する件に基き戸籍法の一部を改正する勅令を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十一年九月七日
内閣総理大臣 吉田茂
司法大臣 木村篤太郎
勅令第四百二十一号
戸籍法の一部を次のやうに改正する。
第四十七条ノ二 司法大臣ハ事件ノ種類ニ依リ届書ノ様式ヲ定ムルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ其事件ノ届出ハ当該様式ニ依リテ之ヲ為スコトヲ要ス但シ已ムコトヲ得サル事由アルトキハ此限ニ在ラス
第六十九条第二項を次のやうに改める。
届書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 子ノ氏名及ヒ男女ノ別
二 嫡出子、庶子又ハ嫡出子若クハ庶子ニ非サル子ノ別
三 出生ノ年月日時分
四 出生ノ場所、若シ病院、診療所又ハ之ニ準スヘキ施設ニ於テ出生シタルトキハ其名称及ヒ母カ出生当時マテ引続キ出生地ニ在リタル期間
五 出生当時ノ母ノ住所及ヒ母カ引続キ其住所ニ居住シタル期間
六 同シ母ノ分娩シタル児ニシテ出生当時生存スル者(当該子ヲ含ム)、既ニ死亡シタル者及ヒ姙娠六个月以上ノ死産児ノ数
七 姙娠月数
八 複産ナルトキハ其児数、当該子ノ出生ノ順序並ニ他ノ児ノ出生又ハ死産及ヒ男女ノ別
九 医師、産婆又ハ其他ノ者カ分娩ニ立会ヒタルトキハ其旨及ヒ医師、産婆、其他ノ者ノ順序ニ従ヒ其一人ノ氏名
十 父母ノ氏名、出生ノ年月日、本籍若シ日本ノ国籍ヲ有セサルトキハ其旨及ヒ出生地ノ都道府県名(外国ノ場合ハ其国名)並ニ子ノ出生当時ノ父母ノ職業
十一 父母カ結婚式ヲ挙ケタルトキハ其年月日
十二 父母ノ婚姻当時(婚姻ヲ為ササルトキハ子ノ出生当時)ノ本籍地ノ都道府県名若シ日本ノ国籍ヲ有セサルトキハ其旨
十三 子ノ入ルヘキ家ノ戸主ノ氏名及ヒ本籍
十四 子カ一家ヲ創立スルトキハ其旨及ヒ創立ノ原因並ニ場所
第百条第一項を次のやうに改める。
婚姻ノ届書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 当事者ノ氏名、出生ノ年月日、本籍若シ日本ノ国籍ヲ有セサルトキハ其旨及ヒ出生地ノ都道府県名(外国ノ場合ハ其国名)
二 結婚式ヲ挙ケタルトキハ其年月日、其地、当事者ノ其当時ノ職業及ヒ住所並ニ当事者カ引続キ其住所ニ居住シタル期間
三 当事者カ初婚ニ非サルトキハ従前ノ婚姻ニ付キ其解消ノ態様及ヒ回数並ニ直前ノ婚姻ニ付キ其解消ノ年月日
四 当事者ノ教育程度
五 当事者ノ父母ノ氏名、本籍及ヒ出生地ノ都道府県名(外国ノ場合ハ其国名)
六 当事者カ家族ナルトキハ戸主ノ氏名、本籍及ヒ戸主トノ続柄
七 入夫婚姻又ハ婿養子縁組ナルトキハ其旨
八 入夫婚姻ノ場合ニ於テ入夫カ戸主ト為ルトキハ其旨
第百四条を次のやうに改める。
離婚ノ届書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 当事者ノ氏名、出生ノ年月日、本籍、出生地ノ都道府県名(外国ノ場合ハ其国名)及ヒ職業
二 協議上ノ離婚又ハ裁判上ノ離婚ノ別
三 当事者ノ離婚当時ノ住所及ヒ当事者カ引続キ其住所ニ居住シタル期間
四 婚姻ノ年月及ヒ当事者ノ其当時ノ本籍地ノ都道府県名若シ日本ノ国籍ヲ有セサルトキハ其旨
五 結婚式ヲ挙ケタルトキハ其年月日及ヒ其地
六 当事者ノ離婚ノ回数(当該離婚ヲ含ム)
七 当事者間ニ生レタル子ノ数及ヒ離婚当時生存スル十八歳未満ノ子ノ数
八 当事者ノ教育程度
九 同居ヲ止メタル年月日
十 父母ノ氏名及ヒ本籍
十一 当事者カ家族ナルトキハ戸主ノ氏名及ヒ本籍
十二 婚家ヲ去ル者ノ復籍スヘキ家ノ戸主ノ氏名及ヒ本籍
十三 婚家ヲ去ル者カ一家ヲ創立スルトキハ其旨及ヒ創立ノ原因並ニ場所但シ実家ヲ再興スルトキハ其旨及ヒ再興ノ場所
第百五条後段を削り、同条に左の一項を加へる。
前項ノ届書ニハ前条ニ掲ケタル事項ノ外左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 離婚ノ訴ヲ提起シタル者ノ夫婦ノ別及ヒ其訴ヲ提起シタル年月日
二 裁判確定ノ日
三 離婚ノ原因タル事由
四 確定判決ヲ為シタル裁判所ノ所在地
第百十六条第一項中「若クハ検案書又ハ検視調書ノ謄本」を「又ハ検案書」に改め、同条第二項を次のやうに改める。
届書ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 死亡者ノ氏名、男女ノ別、出生ノ年月日、本籍若シ日本ノ国籍ヲ有セサルトキハ其旨、出生地ノ都道府県名(外国ノ場合ハ其国名)及ヒ職業
二 死亡ノ年月日時分
三 出生後二十四時間内ニ死亡シタルトキハ其生存ノ時間
四 死亡ノ場所、若シ病院、診療所又ハ之ニ準スヘキ施設ニ於テ死亡シタルトキハ其名称及ヒ死亡者カ死亡当時マテ引続キ死亡地ニ在リタル期間
五 死亡者ノ死亡当時ノ住所及ヒ死亡者カ引続キ其住所ニ居住シタル期間
六 疾病ニ因リ死亡シタルトキハ其ノ発病当時ノ住所地及ヒ職業
七 死亡者カ六歳未満ナルトキハ其嫡出子、庶子又ハ嫡出子若クハ庶子ニ非サル子ノ別
八 死亡当時ニ於ケル配偶者ノ有無及ヒ若シ配偶者ナキトキハ未婚又ハ直前ノ婚姻ニ付キ死別若クハ離別ノ別
九 生存配偶者ノ出生ノ年月日
十 家計ノ主ナル職業
十一 死亡者カ家族ナルトキハ戸主ノ氏名及ヒ戸主ト死亡者トノ続柄
已ムコトヲ得サル事由ニ因リテ診断書又ハ検案書ヲ得ルコト能ハサルトキハ死亡ノ事実ヲ証スヘキ書面ヲ以テ之ニ代フルコトヲ得此場合ニ於テハ届書ニ診断書又ハ検案書ヲ得ルコト能ハサル事由ヲ記載スルコトヲ要ス
第百七十六条及び第百七十七条に左の一項を加へる。
前項ノ届出カ第六十九条、第百五条、第百十六条及ヒ第百二十二条第三項ノ規定ニ依ル届出ニ係ルトキハ五百円以下ノ過料ニ処ス
附 則
この勅令は、昭和二十一年十月一日から、これを施行する。
この勅令施行前にした行為に対する罰則の適用については、なほ従前の例による。