(連合国占領軍の占領目的に有害な行為に対する処罰等に関する勅令)
法令番号: 勅令第311号
公布年月日: 昭和21年6月12日
法令の形式: 勅令

審議経過

朕は、昭和二十年勅令第五百四十二號ポツダム宣言の受諾に伴ひ發する命令に關する件に基く聯合國占領軍の占領目的に有害な行爲に對する處罰等に關する勅令を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十一年六月十一日
內閣總理大臣 吉田茂
司法大臣 木村篤太郞
勅令第三百十一號
第一條 左の罪に係る事件については、公訴は、これを行はない。
一 聯合國人(法人を含む)の犯した罪
二 聯合國占領軍、その將兵又は聯合國占領軍に附屬し、若しくは隨伴する者の安全に對し有害な行爲
三 聯合國占領軍の將兵又は聯合國占領軍に附屬し、若しくは隨伴する者を殺害する行爲及びこれらの者に對する暴行行爲
四 聯合國占領軍、その將兵又は聯合國占領軍に附屬し、若しくは隨伴する者の財產を不法に所持し、取得し、受領し、又は處分する行爲
五 聯合國占領軍又は聯合國最高司令官若しくは權限あるその部下の指示に從ふ者によつて搜索されてゐる人の逮捕を妨げ、又はこれらの者によつて拘禁されてゐる人の逃走を容易ならしめる行爲
六 聯合國占領軍の將兵又は聯合國占領軍に附屬し、若しくは隨伴する者の職務に關して、これらの者に妨害を加へ、これらの者の要求する情報の提供を拒絕し、これらの者に對し口頭若しくは文書で虛僞の若しくは誤解を招くやうな申述をし、又は方法の如何を問はずこれらの者を欺罔する行爲
七 聯合國最高司令官によつて、又はその命令に基いて解散され、又は非合法と宣言された團體の爲にし、又はこれを支援する行爲
八 前各號の行爲について共謀し、又は敎唆し、若しくは幇助する行爲
第二條 前條の罪を除く外、占領目的に有害な行爲から成る罪に係る事件については、公訴は、これを行はなければならない。
前項の事件についての公訴は、特定の事件について、その裁判官管轄が聯合國軍事占領裁判所に移された場合においてのみ、これを取消すことができる。
この勅令において、占領目的に有害な行爲といふのは、聯合國最高司令官の日本帝國政府に對する指令の趣旨に反する行爲、その指令を施行するために、聯合國占領軍の軍、軍團又は師團の各司令官の發する命令の趣旨に反する行爲及びその指令を履行するために、日本帝國政府の發する法令に違反する行爲をいふのである。
第三條 監獄の長は、聯合國軍事占領裁判所の指示があつた場合には、その指定した者を、監獄に拘禁し、又は勞役場に留置しなければならない。
前項の規定により拘禁され、又は留置された者については、指示の趣旨による外、監獄法を準用する。
第四條 この勅令に違反した者及び占領目的に有害な行爲をした者は、これを十年以下の懲役若しくは七萬五千圓以下の罰金又は拘留若しくは科料に處する。
前項の者には、情狀により、懲役及び罰金を併科することができる。
前二項の規定は、聯合國最高司令官の指令又はその指令を履行するために、日本帝國政府の發する法令に特別の定のある場合には、これを適用しない。
附 則
この勅令は、昭和二十一年七月十五日から、これを施行する。
昭和二十一年勅令第二百七十四號の一部を次のやうに改正する。
第一條の條名及び第二條を削る。
朕は、昭和二十年勅令第五百四十二号ポツダム宣言の受諾に伴ひ発する命令に関する件に基く連合国占領軍の占領目的に有害な行為に対する処罰等に関する勅令を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十一年六月十一日
内閣総理大臣 吉田茂
司法大臣 木村篤太郎
勅令第三百十一号
第一条 左の罪に係る事件については、公訴は、これを行はない。
一 連合国人(法人を含む)の犯した罪
二 連合国占領軍、その将兵又は連合国占領軍に附属し、若しくは随伴する者の安全に対し有害な行為
三 連合国占領軍の将兵又は連合国占領軍に附属し、若しくは随伴する者を殺害する行為及びこれらの者に対する暴行行為
四 連合国占領軍、その将兵又は連合国占領軍に附属し、若しくは随伴する者の財産を不法に所持し、取得し、受領し、又は処分する行為
五 連合国占領軍又は連合国最高司令官若しくは権限あるその部下の指示に従ふ者によつて捜索されてゐる人の逮捕を妨げ、又はこれらの者によつて拘禁されてゐる人の逃走を容易ならしめる行為
六 連合国占領軍の将兵又は連合国占領軍に附属し、若しくは随伴する者の職務に関して、これらの者に妨害を加へ、これらの者の要求する情報の提供を拒絶し、これらの者に対し口頭若しくは文書で虚偽の若しくは誤解を招くやうな申述をし、又は方法の如何を問はずこれらの者を欺罔する行為
七 連合国最高司令官によつて、又はその命令に基いて解散され、又は非合法と宣言された団体の為にし、又はこれを支援する行為
八 前各号の行為について共謀し、又は教唆し、若しくは幇助する行為
第二条 前条の罪を除く外、占領目的に有害な行為から成る罪に係る事件については、公訴は、これを行はなければならない。
前項の事件についての公訴は、特定の事件について、その裁判官管轄が連合国軍事占領裁判所に移された場合においてのみ、これを取消すことができる。
この勅令において、占領目的に有害な行為といふのは、連合国最高司令官の日本帝国政府に対する指令の趣旨に反する行為、その指令を施行するために、連合国占領軍の軍、軍団又は師団の各司令官の発する命令の趣旨に反する行為及びその指令を履行するために、日本帝国政府の発する法令に違反する行為をいふのである。
第三条 監獄の長は、連合国軍事占領裁判所の指示があつた場合には、その指定した者を、監獄に拘禁し、又は労役場に留置しなければならない。
前項の規定により拘禁され、又は留置された者については、指示の趣旨による外、監獄法を準用する。
第四条 この勅令に違反した者及び占領目的に有害な行為をした者は、これを十年以下の懲役若しくは七万五千円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
前項の者には、情状により、懲役及び罰金を併科することができる。
前二項の規定は、連合国最高司令官の指令又はその指令を履行するために、日本帝国政府の発する法令に特別の定のある場合には、これを適用しない。
附 則
この勅令は、昭和二十一年七月十五日から、これを施行する。
昭和二十一年勅令第二百七十四号の一部を次のやうに改正する。
第一条の条名及び第二条を削る。