水路部官制
法令番号: 勅令第六百六十六號
公布年月日: 昭和20年11月29日
法令の形式: 勅令
朕水路部官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年十一月二十八日
內閣總理大臣 男爵 幣原喜重郞
海軍大臣 米內光政
運輸大臣 田中武雄
勅令第六百六十六號
水路部官制
第一條 水路部ハ運輸大臣ノ管理ニ屬シ左ノ事務ヲ掌ル
一 水路ノ測量ニ關スル事項
二 海象ノ觀測ニ關スル事項
三 水路圖誌及航空圖誌ノ調製及供給ニ關スル事項
四 船舶航行ノ保安ニ必要ナル事項ノ通報ニ關スル事項
五 前各號ニ規定スル事項ノ調查及硏究ニ關スル事項
水路部ハ官廳又ハ民間ヨリ前項第一號又ハ第三號ニ規定スル事項ノ技術ヲ必要トスル測量又ハ圖誌ノ調製ニ付依賴アルトキハ前項ニ規定スル事務ニ妨ナキ限リ其ノ委囑ニ應ズルコトヲ得
第二條 水路部ニ水路部長官房及二部ヲ置ク
各部長ハ技師ヲ以テ之ニ充ツ
水路部長官房及各部ノ事務ノ分掌ハ運輸大臣之ヲ定ム
第三條 水路部ニ左ノ職員ヲ置ク
水路部長
書記官 專任一人 奏任
事務官 專任一人 奏任
技師 專任三十一人 奏任內一人ヲ勅任ト爲スコトヲ得
技術官養成所敎官 專任四人內
二人 奏任
二人 判任
醫官 專任一人 奏任
屬 專任七人 判任
技手 專任百四人 判任
醫官補 專任一人 判任
水路部長ハ勅任技師ヲ以テ之ニ充ツ
第四條 水路部長ハ運輸大臣ノ指揮監督ヲ承ケ部務ヲ掌理シ其ノ名ヲ以テ吿示ヲ發シ且外國水路部ト直接通信スルコトヲ得
第五條 書記官及事務官ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第六條 技師ハ上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第七條 技術官養成所敎官ハ上官ノ命ヲ承ケ養成ヲ掌ル
第八條 醫官ハ上官ノ命ヲ承ケ醫務ヲ掌ル
第九條 屬ハ上官ノ指揮ヲ承ケ事務ニ從事ス
第十條 技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ從事ス
第十一條 醫官補ハ上官ノ指揮ヲ承ケ醫務ニ從事ス
第十二條 水路部ニ技術官養成所ヲ置キ水路部ノ技術官又ハ技術官タルベキ者ノ養成ヲ掌ラシム
技術官養成所長ハ技師ヲ以テ之ニ充ツ
第十三條 運輸大臣ハ必要ト認ムル地ニ水路部ノ觀測所ヲ置キ水路部ノ事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
觀測所長ハ技師又ハ技手ヲ以テ之ニ充ツ
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
水路部令ハ之ヲ廢止ス
本令施行ノ際現ニ水路部令ニ依ル水路部ノ職員ノ職ニ在ル者別ニ辭令ヲ發セラレザルトキハ海軍士官ハ水路部技師ニ其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル武官タル階級ニ相當スル官等ト其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル俸給額ニ相當スル級俸(相當スル級俸ナキトキハ其ノ際ニ於ケル俸給額)トヲ以テ、海軍技師及海軍編修ハ水路部技師ニ海軍書記ハ水路部屬ニ海軍技手ハ水路部技手ニ同官等俸給ヲ以テ夫々任ゼラレタルモノトス
前項ノ規定ニ依リ相當スル級俸ナキ爲其ノ際ニ於ケル俸給額ヲ受クル者ハ高等官官等俸給令第九條第一項及第十九條第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ其ノ直近ノ俸給額ニ相當スル級俸ヲ受クルモノト看做ス
第三項ノ規定ハ文官任用ノ資格ニ關スル規定ノ適用ヲ妨ゲズ
朕水路部官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年十一月二十八日
内閣総理大臣 男爵 幣原喜重郎
海軍大臣 米内光政
運輸大臣 田中武雄
勅令第六百六十六号
水路部官制
第一条 水路部ハ運輸大臣ノ管理ニ属シ左ノ事務ヲ掌ル
一 水路ノ測量ニ関スル事項
二 海象ノ観測ニ関スル事項
三 水路図誌及航空図誌ノ調製及供給ニ関スル事項
四 船舶航行ノ保安ニ必要ナル事項ノ通報ニ関スル事項
五 前各号ニ規定スル事項ノ調査及研究ニ関スル事項
水路部ハ官庁又ハ民間ヨリ前項第一号又ハ第三号ニ規定スル事項ノ技術ヲ必要トスル測量又ハ図誌ノ調製ニ付依頼アルトキハ前項ニ規定スル事務ニ妨ナキ限リ其ノ委嘱ニ応ズルコトヲ得
第二条 水路部ニ水路部長官房及二部ヲ置ク
各部長ハ技師ヲ以テ之ニ充ツ
水路部長官房及各部ノ事務ノ分掌ハ運輸大臣之ヲ定ム
第三条 水路部ニ左ノ職員ヲ置ク
水路部長
書記官 専任一人 奏任
事務官 専任一人 奏任
技師 専任三十一人 奏任内一人ヲ勅任ト為スコトヲ得
技術官養成所教官 専任四人内
二人 奏任
二人 判任
医官 専任一人 奏任
属 専任七人 判任
技手 専任百四人 判任
医官補 専任一人 判任
水路部長ハ勅任技師ヲ以テ之ニ充ツ
第四条 水路部長ハ運輸大臣ノ指揮監督ヲ承ケ部務ヲ掌理シ其ノ名ヲ以テ告示ヲ発シ且外国水路部ト直接通信スルコトヲ得
第五条 書記官及事務官ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第六条 技師ハ上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第七条 技術官養成所教官ハ上官ノ命ヲ承ケ養成ヲ掌ル
第八条 医官ハ上官ノ命ヲ承ケ医務ヲ掌ル
第九条 属ハ上官ノ指揮ヲ承ケ事務ニ従事ス
第十条 技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ従事ス
第十一条 医官補ハ上官ノ指揮ヲ承ケ医務ニ従事ス
第十二条 水路部ニ技術官養成所ヲ置キ水路部ノ技術官又ハ技術官タルベキ者ノ養成ヲ掌ラシム
技術官養成所長ハ技師ヲ以テ之ニ充ツ
第十三条 運輸大臣ハ必要ト認ムル地ニ水路部ノ観測所ヲ置キ水路部ノ事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
観測所長ハ技師又ハ技手ヲ以テ之ニ充ツ
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
水路部令ハ之ヲ廃止ス
本令施行ノ際現ニ水路部令ニ依ル水路部ノ職員ノ職ニ在ル者別ニ辞令ヲ発セラレザルトキハ海軍士官ハ水路部技師ニ其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル武官タル階級ニ相当スル官等ト其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル俸給額ニ相当スル級俸(相当スル級俸ナキトキハ其ノ際ニ於ケル俸給額)トヲ以テ、海軍技師及海軍編修ハ水路部技師ニ海軍書記ハ水路部属ニ海軍技手ハ水路部技手ニ同官等俸給ヲ以テ夫々任ゼラレタルモノトス
前項ノ規定ニ依リ相当スル級俸ナキ為其ノ際ニ於ケル俸給額ヲ受クル者ハ高等官官等俸給令第九条第一項及第十九条第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ其ノ直近ノ俸給額ニ相当スル級俸ヲ受クルモノト看做ス
第三項ノ規定ハ文官任用ノ資格ニ関スル規定ノ適用ヲ妨ゲズ