海軍技術科武官任用特例
法令番号: 勅令第九十九號
公布年月日: 昭和19年3月1日
法令の形式: 勅令
朕昭和十三年勅令第五百六十六號海軍所屬ノ技師又ハ技手ノ職ニ在リタル者ヨリ海軍士官ニ任用等ニ關スル件改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年二月二十九日
內閣總理大臣 東條英機
海軍大臣 嶋田繁太郞
勅令第九十九號
海軍技術科武官任用特例
第一條 戰時若ハ事變ノ際又ハ補充上必要アル場合ニ於テハ海軍所屬ノ技師又ハ技手ノ職ニ在リタル者ニシテ必要ナル學術技能ヲ有シ且其ノ事績顯著ナルモノハ海軍武官任用令ニ拘ラズ技師ノ職ニ在リタル者ハ前官等ト槪ネ同官等ノ海軍ノ技術科ノ士官又ハ特務士官ニ、技手ノ職ニ在リタル者ハ海軍ノ士官若ハ特務士官タル技術中、少尉又ハ技術科ノ准士官若ハ下士官ニ特ニ之ヲ任用スルコトヲ得但シ士官又ハ特務士官ノ任用ニ付テハ海軍武官任用委員ノ銓衡ヲ、准士官又ハ下士官ノ任用ニ付テハ海軍大臣ノ定ムル銓衡ヲ經ルコトヲ要ス
海軍武官任用令第二十二條ノ三ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル准士官ノ任用ニ之ヲ準用ス
第二條 戰時若ハ事變ノ際又ハ補充上必要アル場合ニ於テハ海軍ニ於ケル築城施設ニ關スル技術ニ從事シタル者(前條第一項ノ規定ニ該當スル者ヲ除ク)ハ海軍武官任用令ニ拘ラズ海軍大臣ノ定ムル銓衡ヲ經テ特ニ之ヲ海軍ノ技術科下士官ニ任用スルコトヲ得
第三條 第一條第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官、特務士官及准士官ハ之ヲ海軍武官服役令第八條第一項ノ規定ニ依ル現役ニ、第一條第一項又ハ前條ノ規定ニ依リ任用セラレタル下士官ハ之ヲ同令第十八條第一項本文ノ規定ニ依ル現役ニ服セシム
第四條 第一條第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官、特務士官、准士官又ハ下士官ノ實役停年ニ關シテハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ海軍所屬ノ技師又ハ技手トシテノ在職期間ヲ通算スルコトヲ得
第五條 第一條第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官及特務士官ノ席次ニ關シテハ海軍大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
從前ノ第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官ハ之ヲ第一條第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタルモノト看做ス
朕昭和十三年勅令第五百六十六号海軍所属ノ技師又ハ技手ノ職ニ在リタル者ヨリ海軍士官ニ任用等ニ関スル件改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年二月二十九日
内閣総理大臣 東条英機
海軍大臣 嶋田繁太郎
勅令第九十九号
海軍技術科武官任用特例
第一条 戦時若ハ事変ノ際又ハ補充上必要アル場合ニ於テハ海軍所属ノ技師又ハ技手ノ職ニ在リタル者ニシテ必要ナル学術技能ヲ有シ且其ノ事績顕著ナルモノハ海軍武官任用令ニ拘ラズ技師ノ職ニ在リタル者ハ前官等ト概ネ同官等ノ海軍ノ技術科ノ士官又ハ特務士官ニ、技手ノ職ニ在リタル者ハ海軍ノ士官若ハ特務士官タル技術中、少尉又ハ技術科ノ准士官若ハ下士官ニ特ニ之ヲ任用スルコトヲ得但シ士官又ハ特務士官ノ任用ニ付テハ海軍武官任用委員ノ銓衡ヲ、准士官又ハ下士官ノ任用ニ付テハ海軍大臣ノ定ムル銓衡ヲ経ルコトヲ要ス
海軍武官任用令第二十二条ノ三ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル准士官ノ任用ニ之ヲ準用ス
第二条 戦時若ハ事変ノ際又ハ補充上必要アル場合ニ於テハ海軍ニ於ケル築城施設ニ関スル技術ニ従事シタル者(前条第一項ノ規定ニ該当スル者ヲ除ク)ハ海軍武官任用令ニ拘ラズ海軍大臣ノ定ムル銓衡ヲ経テ特ニ之ヲ海軍ノ技術科下士官ニ任用スルコトヲ得
第三条 第一条第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官、特務士官及准士官ハ之ヲ海軍武官服役令第八条第一項ノ規定ニ依ル現役ニ、第一条第一項又ハ前条ノ規定ニ依リ任用セラレタル下士官ハ之ヲ同令第十八条第一項本文ノ規定ニ依ル現役ニ服セシム
第四条 第一条第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官、特務士官、准士官又ハ下士官ノ実役停年ニ関シテハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ海軍所属ノ技師又ハ技手トシテノ在職期間ヲ通算スルコトヲ得
第五条 第一条第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官及特務士官ノ席次ニ関シテハ海軍大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
従前ノ第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタル士官ハ之ヲ第一条第一項ノ規定ニ依リ任用セラレタルモノト看做ス