第一條 多摩陸軍技術硏究所ハ陸軍ニ於ケル電波關係ノ兵器及兵器材料ニシテ陸軍大臣ノ指定スルモノニ關スル調査、硏究、考案、設計及試驗ヲ行フ所トス
第二條 多摩陸軍技術硏究所ニ庶務課、經理課、硏究部及飛行班ヲ置ク其ノ業務ノ分掌ハ陸軍大臣之ヲ定ム
第三條 陸軍大臣ハ必要ニ應ジ多摩陸軍技術硏究所ノ出張所ヲ置クコトヲ得
多摩陸軍技術硏究所長ハ硏究實施上特別ノ必要アルトキハ陸軍大臣ノ認可ヲ受ケ多摩陸軍技術硏究所ノ硏究室ヲ置クコトヲ得
出張所ヲ置キタル場合ニ於テハ出張所長ハ所員ヲ以テ之ニ充ツ
第五條 前條職員ノ外電波關係ノ兵器及兵器材料ノ考案、調査及硏究ニ參與セシムル爲多摩陸軍技術硏究所ニ參與ヲ置クコトヲ得
參與ハ學識及技能卓越ナル者ノ中ヨリ陸軍大臣之ヲ委囑ス
第六條 所長ハ陸軍大臣ニ隸シ多摩陸軍技術硏究所ノ業務ヲ總理ス
第九條 所員及附ハ上官ノ命ヲ承ケ各擔任ノ業務ヲ掌ル
第十條 飛行班長ハ所長ノ命ヲ承ケ飛行班ノ業務ヲ掌理ス
第十一條 准士官、下士官及判任文官ハ上官ノ命ヲ承ケ技術又ハ事務ニ從事ス
第十二條 所長ハ官廳又ハ民間ヨリ電波關係ノ技術ニ付指導又ハ試驗ノ依賴アルトキハ第一條ノ規定ニ依ル業務ニ妨ナキ限リ陸軍大臣ノ認可ヲ受ケ之ニ應ズルコトヲ得
第十三條 所長ハ試驗又ハ硏究ノ爲必要アルトキハ參謀總長、敎育總監、陸軍航空總監、陸軍兵器行政本部長、陸軍航空本部長、陸軍運輸部長、軍司令官、航空軍司令官、師團長又ハ飛行師團長ニ禀議シ其ノ學校、軍隊等ヲシテ試驗ヲ實施セシメ又ハ硏究ニ必要ナル人馬及兵器其ノ他ノ資材ヲ供用セシムルコトヲ得