朝鮮食糧管理特別会計法
法令番号: 法律第九十一號
公布年月日: 昭和18年6月22日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル朝鮮食糧管理特別會計法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月二十一日
內閣總理大臣 東條英機
大藏大臣 賀屋興宣
內務大臣 安藤紀三郞
農林大臣 山崎達之輔
法律第九十一號
朝鮮食糧管理特別會計法
第一條 朝鮮總督府ニ於テ食糧ヲ管理スル爲特別會計ヲ設置シ其ノ歲入ヲ以テ其ノ歲出ニ充ツ
第二條 本會計ニ屬スル經費ヲ支辨スル爲必要アルトキハ政府ハ本會計ノ負擔ニ於テ借入金ヲ爲スコトヲ得
第三條 食糧ノ買入代價ハ內地、臺灣又ハ外國ヨリ直接ニ買入ルル場合ヲ除クノ外一年內ニ償還スベキ證券ヲ以テ其ノ額面金額ニ依リ之ヲ交付ス
前項ノ證券ハ無記名證券トス
第一項ノ規定ニ依リ交付スル爲政府ハ證券ヲ發行スルコトヲ得
第四條 政府ノ指定スル銀行ハ前條ノ證券ノ所持人ノ請求ニ依リ政府ノ定ムル步合ヲ以テ其ノ證券ノ割引ヲ爲スベシ
第五條 第三條ノ規定ニ依リ發行スル證券ノ借換ノ爲政府ハ借入金ヲ爲シ又ハ一年內ニ償還スベキ證券ヲ發行スルコトヲ得其ノ借換ニ付亦同ジ
第六條 本會計ノ負擔ニ屬スル證券及借入金ノ額ハ通ジテ最高十億圓トス
第七條 本會計ノ負擔ニ屬スル證券及借入金ノ償還金及利子竝ニ證券ノ發行及償還ニ關スル諸費ノ支出ニ必要ナル金額ハ之ヲ每年度國債整理基金特別會計ニ繰入ルベシ
第八條 本會計ニ於テハ食糧ノ賣渡代金、借入金及附屬雜收入ヲ以テ其ノ歲入トシ食糧ノ買入代金、食糧ノ買入賣渡交換貸付交付加工製造貯藏檢査及運搬ニ關スル諸費、朝鮮總督府特別會計ヘノ繰入金、證券及借入金ノ償還金及利子其ノ他ノ諸費ヲ以テ其ノ歲出トス
第九條 前條ノ朝鮮總督府特別會計ヘノ繰入金ノ額ハ本會計ニ於テ移出又ハ輸出ヲ目的トシテ賣渡シタル米穀ニ付朝鮮總督府特別會計ヨリ支出シタル生產ヲ確保スル爲ノ補給金ニ相當スル金額ヲ限度トス
第十條 食糧ノ買入數量ノ增加其ノ他避クベカラザル事由ニ因リ生ジタル豫算ノ不足ヲ補フ爲歲出豫算ニ豫備費ヲ設クルコトヲ得
第十一條 本會計ニ於テ支拂上現金ニ餘裕アルトキハ之ヲ大藏省預金部ニ預入ルベシ
第十二條 本會計ニ於テ決算上剩餘ヲ生ジタルトキハ之ヲ翌年度ノ歲入ニ繰入ルベシ
本會計ノ每年度歲出豫算ニ於ケル支出殘額ハ遞次之ヲ翌年度ニ繰越シ使用スルコトヲ得
第十三條 政府ハ每年本會計ノ歲入歲出豫算ヲ調製シ歲入歲出ノ總豫算ト共ニ之ヲ帝國議會ニ提出スベシ
第十四條 本會計ノ收入支出ニ關スル規程ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
昭和十八年度ニ於テ本會計ニ屬スル經費ノ支拂上現金ニ不足アルトキハ本會計ノ負擔ニ於テ一時借入金ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル一時借入金ハ當該年度內ニ之ヲ返還スベシ
國債整理基金特別會計法中左ノ通改正ス
第二條第四項中「食糧證券」ノ下ニ「、朝鮮食糧證券」ヲ加フ
食糧管理特別會計法中左ノ通改正ス
第三條第一項中「買入代價ハ」ノ下ニ「朝鮮、」ヲ加フ
第六條中「賣渡代金、」ノ下ニ「一般會計ヨリノ受入金、」ヲ加フ
第六條ノ二ヲ第六條ノ三トス
第六條ノ二 前條ノ一般會計ヨリノ受入金ノ額ハ本會計ニ於テ朝鮮又ハ臺灣ヨリ移入シタル米穀ニ付朝鮮總督府特別會計又ハ臺灣總督府特別會計ニ於テ支出シタル生產ヲ確保スル爲ノ補給金ニ相當スル金額ヲ限度トス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル朝鮮食糧管理特別会計法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月二十一日
内閣総理大臣 東条英機
大蔵大臣 賀屋興宣
内務大臣 安藤紀三郎
農林大臣 山崎達之輔
法律第九十一号
朝鮮食糧管理特別会計法
第一条 朝鮮総督府ニ於テ食糧ヲ管理スル為特別会計ヲ設置シ其ノ歳入ヲ以テ其ノ歳出ニ充ツ
第二条 本会計ニ属スル経費ヲ支弁スル為必要アルトキハ政府ハ本会計ノ負担ニ於テ借入金ヲ為スコトヲ得
第三条 食糧ノ買入代価ハ内地、台湾又ハ外国ヨリ直接ニ買入ルル場合ヲ除クノ外一年内ニ償還スベキ証券ヲ以テ其ノ額面金額ニ依リ之ヲ交付ス
前項ノ証券ハ無記名証券トス
第一項ノ規定ニ依リ交付スル為政府ハ証券ヲ発行スルコトヲ得
第四条 政府ノ指定スル銀行ハ前条ノ証券ノ所持人ノ請求ニ依リ政府ノ定ムル歩合ヲ以テ其ノ証券ノ割引ヲ為スベシ
第五条 第三条ノ規定ニ依リ発行スル証券ノ借換ノ為政府ハ借入金ヲ為シ又ハ一年内ニ償還スベキ証券ヲ発行スルコトヲ得其ノ借換ニ付亦同ジ
第六条 本会計ノ負担ニ属スル証券及借入金ノ額ハ通ジテ最高十億円トス
第七条 本会計ノ負担ニ属スル証券及借入金ノ償還金及利子並ニ証券ノ発行及償還ニ関スル諸費ノ支出ニ必要ナル金額ハ之ヲ毎年度国債整理基金特別会計ニ繰入ルベシ
第八条 本会計ニ於テハ食糧ノ売渡代金、借入金及附属雑収入ヲ以テ其ノ歳入トシ食糧ノ買入代金、食糧ノ買入売渡交換貸付交付加工製造貯蔵検査及運搬ニ関スル諸費、朝鮮総督府特別会計ヘノ繰入金、証券及借入金ノ償還金及利子其ノ他ノ諸費ヲ以テ其ノ歳出トス
第九条 前条ノ朝鮮総督府特別会計ヘノ繰入金ノ額ハ本会計ニ於テ移出又ハ輸出ヲ目的トシテ売渡シタル米穀ニ付朝鮮総督府特別会計ヨリ支出シタル生産ヲ確保スル為ノ補給金ニ相当スル金額ヲ限度トス
第十条 食糧ノ買入数量ノ増加其ノ他避クベカラザル事由ニ因リ生ジタル予算ノ不足ヲ補フ為歳出予算ニ予備費ヲ設クルコトヲ得
第十一条 本会計ニ於テ支払上現金ニ余裕アルトキハ之ヲ大蔵省預金部ニ預入ルベシ
第十二条 本会計ニ於テ決算上剰余ヲ生ジタルトキハ之ヲ翌年度ノ歳入ニ繰入ルベシ
本会計ノ毎年度歳出予算ニ於ケル支出残額ハ逓次之ヲ翌年度ニ繰越シ使用スルコトヲ得
第十三条 政府ハ毎年本会計ノ歳入歳出予算ヲ調製シ歳入歳出ノ総予算ト共ニ之ヲ帝国議会ニ提出スベシ
第十四条 本会計ノ収入支出ニ関スル規程ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
昭和十八年度ニ於テ本会計ニ属スル経費ノ支払上現金ニ不足アルトキハ本会計ノ負担ニ於テ一時借入金ヲ為スコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル一時借入金ハ当該年度内ニ之ヲ返還スベシ
国債整理基金特別会計法中左ノ通改正ス
第二条第四項中「食糧証券」ノ下ニ「、朝鮮食糧証券」ヲ加フ
食糧管理特別会計法中左ノ通改正ス
第三条第一項中「買入代価ハ」ノ下ニ「朝鮮、」ヲ加フ
第六条中「売渡代金、」ノ下ニ「一般会計ヨリノ受入金、」ヲ加フ
第六条ノ二ヲ第六条ノ三トス
第六条ノ二 前条ノ一般会計ヨリノ受入金ノ額ハ本会計ニ於テ朝鮮又ハ台湾ヨリ移入シタル米穀ニ付朝鮮総督府特別会計又ハ台湾総督府特別会計ニ於テ支出シタル生産ヲ確保スル為ノ補給金ニ相当スル金額ヲ限度トス