馬券税法
法令番号: 法律第六十號
公布年月日: 昭和17年2月23日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル馬券稅法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年二月二十一日
內閣總理大臣 東條英機
拓務大臣 井野碩哉
大藏大臣 賀屋興宣
法律第六十號
馬券稅法
第一條 競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛鍊馬競走ヲ開催スル者ニハ本法ニ依リ馬券稅ヲ課ス
第二條 馬券稅ハ競馬法ニ依ル勝馬投票券又ハ軍馬資源保護法ニ依ル優等馬票ノ發行ニ依リ得タル金額及其ノ勝馬投票券又ハ優等馬票ノ購買者ニ拂戾スベキ金額ヨリ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額ニ付之ヲ課ス
第三條 馬券稅ノ稅率左ノ如シ
一 勝馬投票券ノ發行ニ依リ得タル金額ノ百分ノ七
優等馬票ノ發行ニ依リ得タル金額ノ百分ノ四
二 勝馬投票券ノ購買者ニ拂戾スベキ金額ヨリ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額ノ百分ノ二十
優等馬票ノ購買者ニ拂戾スベキ金額ヨリ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額ノ百分ノ十
第四條 競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛鍊馬競走ヲ開催スル者ハ競馬又ハ鍛鍊馬競走終了後直ニ第二條ノ金額ヲ記載シタル申吿書ヲ政府ニ提出スベシ
申吿書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申吿ヲ不相當ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課稅標準額ヲ決定ス
第五條 馬券稅ハ競馬又ハ鍛鍊馬競走終了後二十日以內ニ納付スベシ
第六條 競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛鍊馬競走ヲ開催スル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ業務ニ關スル事項ヲ帳簿ニ記載シ又ハ必要ナル事項ヲ政府ニ申吿スベシ
第七條 收稅官吏ハ競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛鍊馬競走ヲ開催スル者ニ對シ業務ニ關シ質問ヲ爲シ又ハ帳簿書類ヲ檢査スルコトヲ得
第八條 詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ馬券稅ヲ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル者ハ其ノ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル稅金ノ五倍ニ相當スル罰金ニ處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス但シ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第九條 第四條第一項ノ規定ニ依ル申吿ヲ怠リ又ハ詐リタル者ハ三百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
第十條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第六條ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿シタル者
二 第六條ノ規定ニ依ル申吿ヲ怠リ又ハ詐リタル者
三 第七條ノ規定ニ依ル收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
第十一條 第八條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八條第三項但書、第三十九條第二項、第四十條、第四十一條、第四十八條第二項、第六十三條及第六十六條ノ規定ヲ適用セズ
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
明治四十年法律第二十一號第一條第一項ニ左ノ二號ヲ加フ
二十一 馬券稅
二十二 廣吿稅
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル馬券税法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年二月二十一日
内閣総理大臣 東条英機
拓務大臣 井野碩哉
大蔵大臣 賀屋興宣
法律第六十号
馬券税法
第一条 競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛錬馬競走ヲ開催スル者ニハ本法ニ依リ馬券税ヲ課ス
第二条 馬券税ハ競馬法ニ依ル勝馬投票券又ハ軍馬資源保護法ニ依ル優等馬票ノ発行ニ依リ得タル金額及其ノ勝馬投票券又ハ優等馬票ノ購買者ニ払戻スベキ金額ヨリ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額ニ付之ヲ課ス
第三条 馬券税ノ税率左ノ如シ
一 勝馬投票券ノ発行ニ依リ得タル金額ノ百分ノ七
優等馬票ノ発行ニ依リ得タル金額ノ百分ノ四
二 勝馬投票券ノ購買者ニ払戻スベキ金額ヨリ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額ノ百分ノ二十
優等馬票ノ購買者ニ払戻スベキ金額ヨリ命令ヲ以テ定ムル金額ヲ控除シタル金額ノ百分ノ十
第四条 競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛錬馬競走ヲ開催スル者ハ競馬又ハ鍛錬馬競走終了後直ニ第二条ノ金額ヲ記載シタル申告書ヲ政府ニ提出スベシ
申告書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申告ヲ不相当ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課税標準額ヲ決定ス
第五条 馬券税ハ競馬又ハ鍛錬馬競走終了後二十日以内ニ納付スベシ
第六条 競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛錬馬競走ヲ開催スル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ業務ニ関スル事項ヲ帳簿ニ記載シ又ハ必要ナル事項ヲ政府ニ申告スベシ
第七条 収税官吏ハ競馬法ニ依ル競馬又ハ軍馬資源保護法ニ依ル鍛錬馬競走ヲ開催スル者ニ対シ業務ニ関シ質問ヲ為シ又ハ帳簿書類ヲ検査スルコトヲ得
第八条 詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ馬券税ヲ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル者ハ其ノ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル税金ノ五倍ニ相当スル罰金ニ処シ直ニ其ノ税金ヲ徴収ス但シ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
第九条 第四条第一項ノ規定ニ依ル申告ヲ怠リ又ハ詐リタル者ハ三百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
第十条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
一 第六条ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隠匿シタル者
二 第六条ノ規定ニ依ル申告ヲ怠リ又ハ詐リタル者
三 第七条ノ規定ニ依ル収税官吏ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
第十一条 第八条ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八条第三項但書、第三十九条第二項、第四十条、第四十一条、第四十八条第二項、第六十三条及第六十六条ノ規定ヲ適用セズ
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
明治四十年法律第二十一号第一条第一項ニ左ノ二号ヲ加フ
二十一 馬券税
二十二 広告税