家畜保険法
法令番号: 法律第十九號
公布年月日: 昭和4年3月28日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル家畜保險法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和四年三月二十七日
內閣總理大臣 男爵 田中義一
商工大臣 中橋德五郞
農林大臣 山本悌二郞
法律第十九號
家畜保險法
第一章 家畜保險組合
第一節 總則
第一條 家畜ノ所有者ハ其ノ所有スル家畜ニ付相互保險ヲ爲ス目的ヲ以テ家畜保險組合ヲ設立スルコトヲ得
保險ノ目的タルベキ家畜ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二條 家畜保險組合ハ法人トス
第三條 組合ノ區域ハ郡市ノ區域ニ依ル但シ特別ノ事由アルトキハ此ノ區域ニ依ラザルコトヲ得
前項ノ規定ニ於テ郡トアルハ北海道ニ在リテハ北海道廳支廳長管轄區域トス
第四條 組合ハ其ノ名稱中ニ家畜保險組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フベシ
家畜保險組合ニ非ザルモノハ其ノ名稱中ニ家畜保險組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フルコトヲ得ズ
第五條 組合ノ住所ハ其ノ主タル事務所ノ所在地ニ在ルモノトス
第六條 本法ニ依リ登記スベキ事項ハ登記前ニ在リテハ之ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第七條 本法ニ依リ登記スベキ事項ハ其ノ事實ノ生ジタル後二週間以內ニ之ヲ各事務所ノ所在地ニ於テ登記スベシ
登記スベキ事項ニシテ行政官廳ノ認可ヲ要スルモノハ其ノ認可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
第八條 組合ニハ所得稅及營業收益稅ヲ課セズ
第九條 組合ガ本法ニ基キテ爲ス登記ニ付テハ登錄稅ヲ課セズ
第十條 本法ニ依ル家畜保險ニ關スル書類ニハ印紙稅ヲ課セズ
第二節 設立
第十一條 組合ヲ設立セントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ發起人ハ定款ヲ作成シ組合員タルベキ資格ヲ有スル者ノ同意ヲ得テ創立總會ヲ招集スベシ
定款ニハ左ノ事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名稱
三 區域
四 事務所ノ所在地
五 保險ノ目的及保險料率
六 準備金ノ積立及管理ノ方法
七 剩餘金處分及不足金塡補ノ方法
八 組合員タル資格ニ關スル規定
九 組合員ノ加入及脫退ニ關スル規定
十 事業執行ニ關スル規定
十一 役員ニ關スル規定
十二 組合ガ公告ヲ爲ス方法
十三 存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
第十二條 創立總會ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ定款其ノ他必要ナル事項ヲ議定シ且理事及監事ヲ選任スベシ
第三十六條ノ規定ハ創立總會ニ於ケル決議ニ之ヲ準用ス
第十三條 創立總會終結シタルトキハ發起人ハ遲滯ナク行政官廳ノ認可ヲ申請スベシ
第十四條 組合ハ前條ノ認可ヲ受ケタル時成立ス
第十五條 組合ハ第十三條ノ認可ヲ受ケタルトキハ設立ノ登記ヲ爲スベシ
第十六條 登記スベキ事項左ノ如シ
一 第十一條第二項第一號乃至第三號、第十二號及第十三號ニ揭ゲタル事項
二 事務所
三 設立認可ノ年月日
四 理事及監事ノ氏名、住所
前項ニ揭ゲタル事項中ニ變更ヲ生ジタルトキハ其ノ登記ヲ爲スベシ
第十七條 民法第四十五條第三項及第四十八條ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス但シ一週間トアルハ之ヲ二週間トス
第三節 組合員ノ權利義務
第十八條 組合員ハ組合ノ區域內ニ所有スル保險ノ目的タルベキ家畜ニシテ同種類ノモノハ總テ之ヲ保險ニ付スベシ但シ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ爲シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
組合ハ組合員ニ對シ正當ノ事由ナクシテ保險ノ引受ヲ拒ムコトヲ得ズ
第十九條 組合ハ組合員ヲシテ定額ノ保險料ヲ醵出セシムルノ外定款ノ定ムル所ニ依リ追徵金ヲ醵出セシムルコトヲ得
前項ノ保險料及追徵金ニ關スル制限ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第二十條 組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ保險金額ヲ削減スルコトヲ得
第二十一條 組合員ハ組合ニ醵出スベキ保險料及追徵金ニ付相殺ヲ以テ組合ニ對抗スルコトヲ得ズ
第二十二條 保險ノ目的ノ讓受人ハ組合ノ承諾ヲ得テ讓渡人ノ權利義務ヲ承繼スルコトヲ得
組合ハ正當ノ事由ナクシテ前項ノ承諾ヲ拒ムコトヲ得ズ
前二項ノ規定ハ保險ノ目的ニ付相續其ノ他ノ包括承繼アリタル場合ニ之ヲ準用ス
第四節 保險關係
第二十三條 組合ハ保險ノ目的タル家畜ノ死亡ニ因リテ生ズルコトアルベキ損害ヲ塡補スルモノトス
前項ニ規定スル家畜ノ死亡ニハ屠殺ニ因ル死亡ハ之ヲ包含セズ但シ切迫屠殺ニ因ル死亡ハ此ノ限ニ在ラズ
前項但書ノ切迫屠殺ノ範圍ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第二十四條 組合ノ責任ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外組合ガ保險料ヲ受領シタル日ノ翌日ニ始マル
第二十五條 組合ノ責任ガ始マリタル日ヨリ二週間以內ニ保險ノ目的タル家畜ガ死亡シタルトキハ組合員ハ保險金ヲ請求スルコトヲ得ズ但シ其ノ死亡ノ原因ガ組合ノ責任ノ始マリタル後ニ生ジタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十六條 組合ハ何時ニテモ保險ノ目的タル家畜ヲ檢查シ又ハ組合員ニ其ノ管理方法ノ變更其ノ他必要ナル處置ヲ爲サシムルコトヲ得
第二十七條 保險ノ目的タル家畜ガ著シキ疾病ニ罹リ又ハ著シキ傷害ヲ受ケタルトキハ組合員ハ遲滯ナク之ヲ組合ニ通知スベシ
第二十八條 左ノ場合ニ於テハ組合ハ損害ノ全部又ハ一部ニ付塡補ノ責ヲ免ルルコトヲ得
一 組合員第二十六條ノ規定ニ依ル組合ノ檢查ヲ拒ミ又ハ組合ノ指示ニ從ハザルトキ
二 組合員前條ノ規定ニ依ル通知ヲ怠リタルトキ
三 組合員保險ノ目的タル家畜ノ疾病又ハ傷害ノ治療ヲ怠リタルトキ
第二十九條 組合員保險ノ目的タル家畜ヲ切迫屠殺セントスルトキハ組合ノ承諾ヲ求ムベシ但シ已ムヲ得ザル事由アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
組合員前項ノ規定ニ違反シタルトキハ組合ハ其ノ損害ヲ塡補スル責ニ任ゼズ
第三十條 組合員ノ故意又ハ重大ナル過失ニ因リテ生ジタル損害ハ組合之ヲ塡補スル責ニ任ゼズ
第三十一條 保險金額ハ家畜ノ價額ノ百分ノ八十ヲ超過スルコトヲ得ズ
保險金額ガ家畜ノ價額ノ百分ノ八十ヲ超過シタルトキハ其ノ超過シタル部分ニ付テハ家畜保險ハ無效トス
第三十二條 組合ガ塡補スベキ損害ノ額ハ死亡ノ原因ノ發生前ノ價額ニ依リテ之ヲ定ム
第三十三條 本法ニ依ル家畜保險ニハ商法第三百九十一條、第三百九十二條、第三百九十三條第二項、第三百九十四條、第三百九十五條、第三百九十九條乃至第四百條、第四百三條第一項、第四百十二條、第四百十六條及第四百十七條ノ規定ヲ準用ス
第五節 管理
第三十四條 組合ニハ理事及監事ヲ置クベシ
理事及監事ハ總會ニ於テ組合員中ヨリ之ヲ選任ス但シ理事ハ特別ノ事由アルトキハ組合員ニ非ザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
第三十五條 理事又ハ監事ハ何時ニテモ總會ノ決議ヲ以テ之ヲ解任スルコトヲ得
第三十六條 理事及監事ノ選任及解任ハ總組合員ノ半數以上出席シ其ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第三十七條 理事ハ定款及總會ノ決議錄ヲ各事務所ニ備ヘ置キ且命令ノ定ムル所ニ依リ組合員名簿ヲ主タル事務所ニ備ヘ置クベシ
第三十八條 理事ハ通常總會ノ會日ヨリ一週間前ニ財產目錄、貸借對照表、事業報告書、損益計算書及剩餘金處分案又ハ不足金塡補案ヲ監事ニ提出シ且之ヲ主タル事務所ニ備フベシ
第三十九條 組合員及組合ノ債權者ハ前二條ノ書類ノ閱覽ヲ求ムルコトヲ得
第四十條 理事ハ第三十八條ノ書類及監事ノ意見書ヲ通常總會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
第四十一條 民法第四十四條第一項、第五十二條第二項、第五十三條乃至第五十五條、第六十條及第六十一條第一項ノ規定ハ組合ノ理事ニ之ヲ準用ス
第四十二條 監事ハ理事又ハ事務員ト兼ヌルコトヲ得ズ
第四十三條 民法第五十九條ノ規定ハ組合ノ監事ニ之ヲ準用ス
第四十四條 組合ト理事トノ利益相反スル事項ニ付テハ監事組合ヲ代表ス
理事缺ケタルトキハ監事其ノ職務ヲ行フ但シ其ノ期間ハ三月ヲ超ユルコトヲ得ズ
理事ノ職務ヲ行フ者ナキトキハ行政官廳ハ假理事ヲ選任シ理事ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第四十五條 組合員ハ總會ニ於テ各一箇ノ議決權ヲ有ス但シ定款ノ定ムル所ニ依リ一人ニ付議決權總數ノ十分ノ一ヲ超エザル範圍內ニ於テ二箇以上ノ議決權ヲ有セシムルコトヲ得
第四十六條 組合員ハ總組合員五分ノ一以上ノ同意ヲ得テ會議ノ目的及招集ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ理事ニ提出シテ總會ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
理事ガ前項ノ規定ニ依ル請求アリタル後二週間以內ニ正當ノ事由ナクシテ總會招集ノ手續ヲ爲サザルトキハ監事其ノ總會ヲ招集スベシ
第四十七條 總會ノ招集ノ手續又ハ決議ノ方法ガ法令又ハ定款ノ規定ニ違反スルトキハ組合員ハ決議ノ日ヨリ一月以內ニ其ノ決議ノ無效ノ宣告ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ得
前項ノ場合ニハ商法第百六十三條第二項、第三項及第百六十三條ノ四ノ規定ヲ準用ス
第四十八條 總會ノ決議ハ本法又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ爲ス
第四十九條 組合員ハ定款ノ定ムル所ニ依リ書面又ハ代理人ヲ以テ議決權ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席者ト看做ス但シ組合員ニ非ザレバ代理人タルコトヲ得ズ
第五十條 民法第六十二條、第六十四條及第六十六條ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第五十一條 組合ハ命令ノ定ムル所ニ依リ定款ヲ以テ總會ニ代ハルベキ總代會ヲ設クルコトヲ得
總會ニ關スル規定ハ前項ノ總代會ニ之ヲ準用ス但シ總代會ニ於テハ解散、合併及分割ノ決議ヲ爲スコトヲ得ズ
第五十二條 定款ノ變更ハ總會ノ決議ニ依ルベシ
第三十六條ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
定款ノ變更ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第六節 組合ノ計算
第五十三條 組合ノ事業年度ハ一年トス
第五十四條 組合ハ每事業年度ノ終ニ於テ存スル家畜保險ニ付命令ノ定ムル所ニ依リ責任準備金ヲ積立ツベシ
第五十五條 組合ハ不足金ノ塡補ニ備フル爲每事業年度ノ剩餘金中ヨリ命令ノ定ムル所ニ依リ準備金ヲ積立ツベシ
第五十六條 組合ガ剩餘金ノ分配ヲ爲ス場合ニハ其ノ分配ハ命令ノ定ムル所ニ依リ醵出シタル保險料ノ額ニ比例シテ之ヲ爲スベシ
第七節 加入及脫退
第五十七條 組合ハ組合員タルベキ資格ヲ有スル者ニ對シ正當ノ事由ナクシテ組合員ト爲ルコトヲ拒ムコトヲ得ズ
第五十八條 組合員ハ三月前ニ豫告ヲ爲スニ非ザレバ脫退スルコトヲ得ズ
第五十九條 組合員ハ左ノ事由ニ因リテ脫退ス但シ第一號ノ場合ニ付テハ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
一 保險關係ノ消滅
二 死亡
三 破產
四 除名
第六十條 除名ノ事由ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムベシ
除名ハ總會ノ決議ニ依ルベシ但シ除名シタル組合員ニ其ノ旨ヲ通知スルニ非ザレバ之ヲ以テ其ノ組合員ニ對抗スルコトヲ得ズ
第三十六條ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
第六十一條 組合員ハ組合ヲ脫退シタルトキト雖モ脫退ノ日ノ屬スル事業年度ノ追徵金及保險金額ノ削減ニ關シテハ其ノ義務ヲ免ルルコトヲ得ズ
第八節 解散
第六十二條 組合ハ左ノ事由ニ因リテ解散ス
一 定款ニ定メタル事由ノ發生
二 總會ノ決議
三 組合ノ合併
四 組合ノ分割
五 組合ノ破產
六 行政官廳ノ解散ノ命令
第六十三條 組合ノ合併及分割ハ總會ノ決議ニ依ルベシ
組合ノ分割ノ場合ニハ前項ノ決議ノ外尙分割後存續スル組合及分割ニ因リテ設立スル組合ノ組合員タルベキ者各別ニ決議ヲ爲スベシ
第三十六條ノ規定ハ解散、合併及分割ノ決議竝ニ前項ノ規定ニ依ル決議ニ之ヲ準用ス
前三項ニ規定スルモノノ外合併及分割ノ決議竝ニ第二項ノ規定ニ依ル決議ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十四條 組合ガ合併又ハ分割ノ決議ヲ爲シタルトキハ其ノ決議ノ日ヨリ二週間以內ニ財產目錄及貸借對照表ヲ作ルベシ分割ヲ爲ス場合ニ於テハ尙分割ニ因リテ設立スル組合ガ承繼スベキ權利義務ノ限度ヲ記載シタル書面ヲ作ルベシ
組合ハ前項ノ期間內ニ其ノ債權者ニ對シ異議アラバ一定ノ期間內ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公告シ且知レタル債權者ニ各別ニ之ヲ催告スベシ但シ其ノ期間ハ二月ヲ下ルコトヲ得ズ
第六十五條 債權者ガ前條第二項ノ期間內ニ合併又ハ分割ニ對シテ異議ヲ述ベザリシトキハ之ヲ承認シタルモノト看做ス
債權者ガ異議ヲ述ベタルトキハ組合ハ合併又ハ分割前之ニ對シ辨濟ヲ爲シ又ハ相當ノ擔保ヲ供スベシ
第六十六條 第六十四條第二項又ハ前條第二項ノ規定ニ違反シテ爲シタル組合ノ合併又ハ分割ハ之ヲ無效トス
第六十七條 總會ノ決議ニ因ル解散、合併又ハ分割ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第六十八條 合併後存續スル組合又ハ合併ニ因リテ設立シタル組合ハ合併ニ因リテ消滅シタル組合ノ權利義務ヲ承繼ス
分割ニ因リテ設立シタル組合ハ第六十四條第一項ノ規定ニ依リテ定メタル限度ニ於テ從前ノ組合ノ權利義務ヲ承繼ス
第六十九條 組合ガ解散シタルトキハ合併又ハ分割ノ場合ヲ除クノ外保險關係ハ終了ス
前項ノ場合ニ於テハ組合ハ未ダ經過セザル期間ニ對スル保險料ヲ拂戾スベシ
第七十條 組合ガ解散シタルトキハ合併、分割及破產ニ因ル場合ヲ除クノ外淸算人ノ氏名、住所及解散ノ原因、年月日ノ登記ヲ爲スベシ但シ行政官廳ノ命令ニ因リ解散シタルトキハ解散ノ原因及其ノ年月日ノ登記ヲ爲スコトヲ要セズ
前項ノ規定ニ依リ登記シタル事項中ニ變更ヲ生ジタルトキハ其ノ登記ヲ爲スベシ
第七十一條 行政官廳組合ノ解散ヲ命ジタルトキハ解散ノ原因及其ノ年月日ノ登記ヲ囑託スベシ
登記所ハ前項ノ囑託ニ因リテ其ノ登記ヲ爲スベシ
第七十二條 組合ガ合併又ハ分割ヲ爲シタルトキハ合併又ハ分割後存續スル組合ニ付テハ變更ノ登記ヲ爲シ、合併又ハ分割ニ因リテ消滅シタル組合ニ付テハ解散ノ登記ヲ爲シ、合併又ハ分割ニ因リテ設立シタル組合ニ付テハ設立ノ登記ヲ爲スベシ
第七十三條 民法第七十條ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第九節 淸算
第七十四條 淸算人ハ其ノ職務ノ範圍內ニ於テ理事ト同一ノ權利義務ヲ有ス
第七十五條 淸算人ハ就職後遲滯ナク組合財產ノ現況ヲ調查シ財產目錄及貸借對照表ヲ作リ之ヲ總會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
第七十六條 淸算人ハ左ノ順序ニ從ヒテ組合財產ヲ處分スベシ
一 一般ノ債務ノ辨濟
二 解散ノ日ノ屬スル事業年度ニ於テ支拂ノ原因ノ生ジタル保險金額及第六十九條第二項ノ規定ニ依リテ拂戾スベキ金額ノ支拂
三 殘餘財產ノ處分
前項第三號ノ殘餘財產ノ處分ニ付テハ行政官廳ノ認可ヲ受クベシ
第七十七條 淸算人タルベキ者ナキトキ又ハ淸算人ノ缺ケタル爲損害ヲ生ズル虞アルトキハ行政官廳ハ淸算人ヲ選任スルコトヲ得
第七十八條 淸算事務ガ終リタルトキハ淸算人ハ遲滯ナク決算報告書ヲ作リ之ヲ總會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
第七十九條 淸算結了シタルトキハ其ノ登記ヲ爲スベシ
第八十條 民法第七十三條、第七十四條、第七十八條乃至第八十一條及第八十三條ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第十節 登記手續
第八十一條 組合ニ關スル登記ハ其ノ事務所所在地ノ區裁判所又ハ其ノ出張所ノ管轄トス
第八十二條 各登記所ニ家畜保險組合登記簿ヲ備フ
第八十三條 設立ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ依リテ之ヲ爲スベシ
申請書ニハ定款竝ニ理事及監事ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スベシ
合併又ハ分割ニ因ル設立ノ登記ニハ前項ノ書面ノ外合併又ハ分割ニ關スル總會ノ決議錄ヲ添附スベシ分割ニ因ル設立ノ場合ニハ尙第六十三條第二項ノ決議アリタルコトヲ證スル書面ヲ添附スベシ
第八十四條 事務所ノ新設、移轉其ノ他登記事項ノ變更ノ登記ハ理事、其ノ職務ヲ行フ監事若ハ假理事又ハ淸算人ノ申請ニ依リテ之ヲ爲スベシ但シ組合ノ合併又ハ分割ニ因ル變更ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ依リテ之ヲ爲スベシ
申請書ニハ申請人ノ資格ヲ證スル書面及登記事項ノ變更ヲ證スル書面ヲ添附スベシ但シ前ニ登記ノ申請ヲ爲シタル申請人ガ同一登記所ニ前項ノ申請ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要セズ
第八十五條 合併又ハ分割ニ因ル解散ノ登記ハ解散シタル時ノ理事及監事ノ全員ノ申請ニ依リテ之ヲ爲スベシ
申請書ニハ總會ノ決議錄竝ニ第六十四條及第六十五條ノ手續ヲ爲シタルコトヲ證スル書面ヲ添附スベシ
第八十六條 本法ニ依リ登記シタル事項ハ區裁判所遲滯ナク之ヲ公告スベシ
第八十七條 非訟事件手續法第百二十二條、第百四十一條乃至第百五十一條ノ六、第百五十四條乃至第百五十七條、第百七十五條、第百七十六條、第百七十八條及第百九十五條ノ二ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第十一節 監督
第八十八條 行政官廳ハ何時ニテモ理事又ハ淸算人ヲシテ組合ノ事業、財產又ハ淸算事務ニ關スル報告ヲ爲サシメ、組合ノ事業、財產又ハ淸算事務ノ狀況ヲ檢查シ其ノ他監督上必要ナル命令又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
行政官廳ハ組合淸算ノ場合ニ於テ必要ト認ムルトキハ組合ニ對シ其ノ財產ノ供託ヲ命ズルコトヲ得
第八十九條 組合ノ事業若ハ組合財產ノ狀況ニ依リ其ノ事業ノ繼續ヲ困難ナリト認ムルトキ又ハ組合ノ行爲若ハ決議ガ法令若ハ定款ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スルノ虞アルトキハ行政官廳ハ決議ヲ取消シ、理事、監事若ハ淸算人ヲ解任シ、組合ノ事業ヲ停止シ又ハ組合ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
第二章 家畜再保險
第九十條 本法ニ依ル家畜保險ノ再保險事業ハ政府之ヲ管掌ス
第九十一條 組合ガ家畜保險ノ引受ヲ爲シタルトキハ之ニ因リテ政府ト組合トノ間ニ再保險關係成立スルモノトス
第九十二條 再保險金額及再保險料ニ關スル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第九十三條 組合ハ家畜保險ノ引受ヲ爲シタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府ニ對シテ其ノ旨ヲ通知スベシ
第九十四條 左ノ場合ニ於テハ政府ハ命令ノ定ムル所ニ依リ再保險金額ノ全部又ハ一部ノ支拂ノ責ニ任ゼズ
一 組合ガ法令又ハ定款ニ違反シテ損害ノ塡補ヲ爲シタルトキ
二 組合ガ損害額ヲ不當ニ認定シテ損害ノ塡補ヲ爲シタルトキ
三 組合ガ不正ノ目的ヲ以テ前條ノ規定ニ依ル通知ヲ怠リタルトキ
第九十五條 本法ニ依ル家畜再保險ニハ商法第三百九十一條、第三百九十九條、第四百十二條、第四百十六條及第四百十七條ノ規定ヲ準用ス
第九十六條 組合ガ再保險ニ關スル事項ニ付政府ニ對シテ民事訴訟ヲ提起スルニハ家畜再保險審查會ノ審查ヲ經ルコトヲ要ス
第九十七條 前條ノ審查ノ請求ハ時效ノ中斷ニ關シテハ之ヲ裁判上ノ請求ト看做ス
第九十八條 家畜再保險審查會ニ關スル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第九十九條 本法ニ依ル家畜再保險ニ關スル書類ニハ印紙稅ヲ課セズ
第三章 罰則
第百條 左ノ場合ニ於テハ家畜保險組合ノ發起人、理事、監事又ハ淸算人ヲ五圓以上五百圓以下ノ過料ニ處ス
一 本法ニ依リ行政官廳ノ認可ヲ受クベキ場合ニ於テ其ノ認可ヲ受ケザルトキ
二 本法ニ依ル登記ヲ爲スコトヲ怠リタルトキ
三 行政官廳又ハ總會若ハ總代會ニ對シ不實ノ申立ヲ爲シ又ハ事實ヲ隱蔽シタルトキ
四 本法ニ依リ行政官廳ノ徵スル報告ヲ差出サズ又ハ其ノ檢查ヲ拒ミ其ノ他行政官廳ノ命令若ハ處分ニ從ハザルトキ
五 本法ニ依ル總會又ハ總代會ノ招集ヲ怠リタルトキ
六 組合ノ目的ニ非ザル事業ヲ爲シタルトキ
七 本法ニ依リ事務所ニ備ヘ置クベキ書類ヲ備ヘズ、其ノ書類ニ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ爲シ又ハ正當ノ理由ナクシテ其ノ閱覽ヲ拒ミタルトキ
八 本法ニ違反シテ破產ノ宣告ヲ請求セザルトキ
九 第五十四條、第六十四條又ハ第六十五條第二項ノ規定ニ違反シタルトキ
十 本法ニ依ル公告ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ不正ノ公告ヲ爲シタルトキ
十一 淸算ノ場合ニ於テ本法ニ違反シテ辨濟ヲ爲シ又ハ組合財產ノ處分ヲ爲シタルトキ
十二 法令又ハ定款ニ違反シテ剩餘金ヲ處分シ又ハ追徵金ヲ取立テ若ハ保險金額ヲ削減シタルトキ
第百一條 第四條第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ十圓以上二百圓以下ノ過料ニ處ス
第百二條 非訟事件手續法第二百六條乃至第二百八條ノ規定ハ前二條ノ過料ニ之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル家畜保険法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和四年三月二十七日
内閣総理大臣 男爵 田中義一
商工大臣 中橋徳五郎
農林大臣 山本悌二郎
法律第十九号
家畜保険法
第一章 家畜保険組合
第一節 総則
第一条 家畜ノ所有者ハ其ノ所有スル家畜ニ付相互保険ヲ為ス目的ヲ以テ家畜保険組合ヲ設立スルコトヲ得
保険ノ目的タルベキ家畜ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二条 家畜保険組合ハ法人トス
第三条 組合ノ区域ハ郡市ノ区域ニ依ル但シ特別ノ事由アルトキハ此ノ区域ニ依ラザルコトヲ得
前項ノ規定ニ於テ郡トアルハ北海道ニ在リテハ北海道庁支庁長管轄区域トス
第四条 組合ハ其ノ名称中ニ家畜保険組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フベシ
家畜保険組合ニ非ザルモノハ其ノ名称中ニ家畜保険組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フルコトヲ得ズ
第五条 組合ノ住所ハ其ノ主タル事務所ノ所在地ニ在ルモノトス
第六条 本法ニ依リ登記スベキ事項ハ登記前ニ在リテハ之ヲ以テ第三者ニ対抗スルコトヲ得ズ
第七条 本法ニ依リ登記スベキ事項ハ其ノ事実ノ生ジタル後二週間以内ニ之ヲ各事務所ノ所在地ニ於テ登記スベシ
登記スベキ事項ニシテ行政官庁ノ認可ヲ要スルモノハ其ノ認可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
第八条 組合ニハ所得税及営業収益税ヲ課セズ
第九条 組合ガ本法ニ基キテ為ス登記ニ付テハ登録税ヲ課セズ
第十条 本法ニ依ル家畜保険ニ関スル書類ニハ印紙税ヲ課セズ
第二節 設立
第十一条 組合ヲ設立セントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ発起人ハ定款ヲ作成シ組合員タルベキ資格ヲ有スル者ノ同意ヲ得テ創立総会ヲ招集スベシ
定款ニハ左ノ事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名称
三 区域
四 事務所ノ所在地
五 保険ノ目的及保険料率
六 準備金ノ積立及管理ノ方法
七 剰余金処分及不足金填補ノ方法
八 組合員タル資格ニ関スル規定
九 組合員ノ加入及脱退ニ関スル規定
十 事業執行ニ関スル規定
十一 役員ニ関スル規定
十二 組合ガ公告ヲ為ス方法
十三 存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
第十二条 創立総会ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ定款其ノ他必要ナル事項ヲ議定シ且理事及監事ヲ選任スベシ
第三十六条ノ規定ハ創立総会ニ於ケル決議ニ之ヲ準用ス
第十三条 創立総会終結シタルトキハ発起人ハ遅滞ナク行政官庁ノ認可ヲ申請スベシ
第十四条 組合ハ前条ノ認可ヲ受ケタル時成立ス
第十五条 組合ハ第十三条ノ認可ヲ受ケタルトキハ設立ノ登記ヲ為スベシ
第十六条 登記スベキ事項左ノ如シ
一 第十一条第二項第一号乃至第三号、第十二号及第十三号ニ掲ゲタル事項
二 事務所
三 設立認可ノ年月日
四 理事及監事ノ氏名、住所
前項ニ掲ゲタル事項中ニ変更ヲ生ジタルトキハ其ノ登記ヲ為スベシ
第十七条 民法第四十五条第三項及第四十八条ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス但シ一週間トアルハ之ヲ二週間トス
第三節 組合員ノ権利義務
第十八条 組合員ハ組合ノ区域内ニ所有スル保険ノ目的タルベキ家畜ニシテ同種類ノモノハ総テ之ヲ保険ニ付スベシ但シ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ為シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
組合ハ組合員ニ対シ正当ノ事由ナクシテ保険ノ引受ヲ拒ムコトヲ得ズ
第十九条 組合ハ組合員ヲシテ定額ノ保険料ヲ醵出セシムルノ外定款ノ定ムル所ニ依リ追徴金ヲ醵出セシムルコトヲ得
前項ノ保険料及追徴金ニ関スル制限ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第二十条 組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ保険金額ヲ削減スルコトヲ得
第二十一条 組合員ハ組合ニ醵出スベキ保険料及追徴金ニ付相殺ヲ以テ組合ニ対抗スルコトヲ得ズ
第二十二条 保険ノ目的ノ譲受人ハ組合ノ承諾ヲ得テ譲渡人ノ権利義務ヲ承継スルコトヲ得
組合ハ正当ノ事由ナクシテ前項ノ承諾ヲ拒ムコトヲ得ズ
前二項ノ規定ハ保険ノ目的ニ付相続其ノ他ノ包括承継アリタル場合ニ之ヲ準用ス
第四節 保険関係
第二十三条 組合ハ保険ノ目的タル家畜ノ死亡ニ因リテ生ズルコトアルベキ損害ヲ填補スルモノトス
前項ニ規定スル家畜ノ死亡ニハ屠殺ニ因ル死亡ハ之ヲ包含セズ但シ切迫屠殺ニ因ル死亡ハ此ノ限ニ在ラズ
前項但書ノ切迫屠殺ノ範囲ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第二十四条 組合ノ責任ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外組合ガ保険料ヲ受領シタル日ノ翌日ニ始マル
第二十五条 組合ノ責任ガ始マリタル日ヨリ二週間以内ニ保険ノ目的タル家畜ガ死亡シタルトキハ組合員ハ保険金ヲ請求スルコトヲ得ズ但シ其ノ死亡ノ原因ガ組合ノ責任ノ始マリタル後ニ生ジタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十六条 組合ハ何時ニテモ保険ノ目的タル家畜ヲ検査シ又ハ組合員ニ其ノ管理方法ノ変更其ノ他必要ナル処置ヲ為サシムルコトヲ得
第二十七条 保険ノ目的タル家畜ガ著シキ疾病ニ罹リ又ハ著シキ傷害ヲ受ケタルトキハ組合員ハ遅滞ナク之ヲ組合ニ通知スベシ
第二十八条 左ノ場合ニ於テハ組合ハ損害ノ全部又ハ一部ニ付填補ノ責ヲ免ルルコトヲ得
一 組合員第二十六条ノ規定ニ依ル組合ノ検査ヲ拒ミ又ハ組合ノ指示ニ従ハザルトキ
二 組合員前条ノ規定ニ依ル通知ヲ怠リタルトキ
三 組合員保険ノ目的タル家畜ノ疾病又ハ傷害ノ治療ヲ怠リタルトキ
第二十九条 組合員保険ノ目的タル家畜ヲ切迫屠殺セントスルトキハ組合ノ承諾ヲ求ムベシ但シ已ムヲ得ザル事由アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
組合員前項ノ規定ニ違反シタルトキハ組合ハ其ノ損害ヲ填補スル責ニ任ゼズ
第三十条 組合員ノ故意又ハ重大ナル過失ニ因リテ生ジタル損害ハ組合之ヲ填補スル責ニ任ゼズ
第三十一条 保険金額ハ家畜ノ価額ノ百分ノ八十ヲ超過スルコトヲ得ズ
保険金額ガ家畜ノ価額ノ百分ノ八十ヲ超過シタルトキハ其ノ超過シタル部分ニ付テハ家畜保険ハ無効トス
第三十二条 組合ガ填補スベキ損害ノ額ハ死亡ノ原因ノ発生前ノ価額ニ依リテ之ヲ定ム
第三十三条 本法ニ依ル家畜保険ニハ商法第三百九十一条、第三百九十二条、第三百九十三条第二項、第三百九十四条、第三百九十五条、第三百九十九条乃至第四百条、第四百三条第一項、第四百十二条、第四百十六条及第四百十七条ノ規定ヲ準用ス
第五節 管理
第三十四条 組合ニハ理事及監事ヲ置クベシ
理事及監事ハ総会ニ於テ組合員中ヨリ之ヲ選任ス但シ理事ハ特別ノ事由アルトキハ組合員ニ非ザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
第三十五条 理事又ハ監事ハ何時ニテモ総会ノ決議ヲ以テ之ヲ解任スルコトヲ得
第三十六条 理事及監事ノ選任及解任ハ総組合員ノ半数以上出席シ其ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第三十七条 理事ハ定款及総会ノ決議録ヲ各事務所ニ備ヘ置キ且命令ノ定ムル所ニ依リ組合員名簿ヲ主タル事務所ニ備ヘ置クベシ
第三十八条 理事ハ通常総会ノ会日ヨリ一週間前ニ財産目録、貸借対照表、事業報告書、損益計算書及剰余金処分案又ハ不足金填補案ヲ監事ニ提出シ且之ヲ主タル事務所ニ備フベシ
第三十九条 組合員及組合ノ債権者ハ前二条ノ書類ノ閲覧ヲ求ムルコトヲ得
第四十条 理事ハ第三十八条ノ書類及監事ノ意見書ヲ通常総会ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
第四十一条 民法第四十四条第一項、第五十二条第二項、第五十三条乃至第五十五条、第六十条及第六十一条第一項ノ規定ハ組合ノ理事ニ之ヲ準用ス
第四十二条 監事ハ理事又ハ事務員ト兼ヌルコトヲ得ズ
第四十三条 民法第五十九条ノ規定ハ組合ノ監事ニ之ヲ準用ス
第四十四条 組合ト理事トノ利益相反スル事項ニ付テハ監事組合ヲ代表ス
理事欠ケタルトキハ監事其ノ職務ヲ行フ但シ其ノ期間ハ三月ヲ超ユルコトヲ得ズ
理事ノ職務ヲ行フ者ナキトキハ行政官庁ハ仮理事ヲ選任シ理事ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第四十五条 組合員ハ総会ニ於テ各一箇ノ議決権ヲ有ス但シ定款ノ定ムル所ニ依リ一人ニ付議決権総数ノ十分ノ一ヲ超エザル範囲内ニ於テ二箇以上ノ議決権ヲ有セシムルコトヲ得
第四十六条 組合員ハ総組合員五分ノ一以上ノ同意ヲ得テ会議ノ目的及招集ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ理事ニ提出シテ総会ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
理事ガ前項ノ規定ニ依ル請求アリタル後二週間以内ニ正当ノ事由ナクシテ総会招集ノ手続ヲ為サザルトキハ監事其ノ総会ヲ招集スベシ
第四十七条 総会ノ招集ノ手続又ハ決議ノ方法ガ法令又ハ定款ノ規定ニ違反スルトキハ組合員ハ決議ノ日ヨリ一月以内ニ其ノ決議ノ無効ノ宣告ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ得
前項ノ場合ニハ商法第百六十三条第二項、第三項及第百六十三条ノ四ノ規定ヲ準用ス
第四十八条 総会ノ決議ハ本法又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決権ノ過半数ヲ以テ之ヲ為ス
第四十九条 組合員ハ定款ノ定ムル所ニ依リ書面又ハ代理人ヲ以テ議決権ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席者ト看做ス但シ組合員ニ非ザレバ代理人タルコトヲ得ズ
第五十条 民法第六十二条、第六十四条及第六十六条ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第五十一条 組合ハ命令ノ定ムル所ニ依リ定款ヲ以テ総会ニ代ハルベキ総代会ヲ設クルコトヲ得
総会ニ関スル規定ハ前項ノ総代会ニ之ヲ準用ス但シ総代会ニ於テハ解散、合併及分割ノ決議ヲ為スコトヲ得ズ
第五十二条 定款ノ変更ハ総会ノ決議ニ依ルベシ
第三十六条ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
定款ノ変更ハ行政官庁ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第六節 組合ノ計算
第五十三条 組合ノ事業年度ハ一年トス
第五十四条 組合ハ毎事業年度ノ終ニ於テ存スル家畜保険ニ付命令ノ定ムル所ニ依リ責任準備金ヲ積立ツベシ
第五十五条 組合ハ不足金ノ填補ニ備フル為毎事業年度ノ剰余金中ヨリ命令ノ定ムル所ニ依リ準備金ヲ積立ツベシ
第五十六条 組合ガ剰余金ノ分配ヲ為ス場合ニハ其ノ分配ハ命令ノ定ムル所ニ依リ醵出シタル保険料ノ額ニ比例シテ之ヲ為スベシ
第七節 加入及脱退
第五十七条 組合ハ組合員タルベキ資格ヲ有スル者ニ対シ正当ノ事由ナクシテ組合員ト為ルコトヲ拒ムコトヲ得ズ
第五十八条 組合員ハ三月前ニ予告ヲ為スニ非ザレバ脱退スルコトヲ得ズ
第五十九条 組合員ハ左ノ事由ニ因リテ脱退ス但シ第一号ノ場合ニ付テハ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ為スコトヲ得
一 保険関係ノ消滅
二 死亡
三 破産
四 除名
第六十条 除名ノ事由ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムベシ
除名ハ総会ノ決議ニ依ルベシ但シ除名シタル組合員ニ其ノ旨ヲ通知スルニ非ザレバ之ヲ以テ其ノ組合員ニ対抗スルコトヲ得ズ
第三十六条ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
第六十一条 組合員ハ組合ヲ脱退シタルトキト雖モ脱退ノ日ノ属スル事業年度ノ追徴金及保険金額ノ削減ニ関シテハ其ノ義務ヲ免ルルコトヲ得ズ
第八節 解散
第六十二条 組合ハ左ノ事由ニ因リテ解散ス
一 定款ニ定メタル事由ノ発生
二 総会ノ決議
三 組合ノ合併
四 組合ノ分割
五 組合ノ破産
六 行政官庁ノ解散ノ命令
第六十三条 組合ノ合併及分割ハ総会ノ決議ニ依ルベシ
組合ノ分割ノ場合ニハ前項ノ決議ノ外尚分割後存続スル組合及分割ニ因リテ設立スル組合ノ組合員タルベキ者各別ニ決議ヲ為スベシ
第三十六条ノ規定ハ解散、合併及分割ノ決議並ニ前項ノ規定ニ依ル決議ニ之ヲ準用ス
前三項ニ規定スルモノノ外合併及分割ノ決議並ニ第二項ノ規定ニ依ル決議ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十四条 組合ガ合併又ハ分割ノ決議ヲ為シタルトキハ其ノ決議ノ日ヨリ二週間以内ニ財産目録及貸借対照表ヲ作ルベシ分割ヲ為ス場合ニ於テハ尚分割ニ因リテ設立スル組合ガ承継スベキ権利義務ノ限度ヲ記載シタル書面ヲ作ルベシ
組合ハ前項ノ期間内ニ其ノ債権者ニ対シ異議アラバ一定ノ期間内ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公告シ且知レタル債権者ニ各別ニ之ヲ催告スベシ但シ其ノ期間ハ二月ヲ下ルコトヲ得ズ
第六十五条 債権者ガ前条第二項ノ期間内ニ合併又ハ分割ニ対シテ異議ヲ述ベザリシトキハ之ヲ承認シタルモノト看做ス
債権者ガ異議ヲ述ベタルトキハ組合ハ合併又ハ分割前之ニ対シ弁済ヲ為シ又ハ相当ノ担保ヲ供スベシ
第六十六条 第六十四条第二項又ハ前条第二項ノ規定ニ違反シテ為シタル組合ノ合併又ハ分割ハ之ヲ無効トス
第六十七条 総会ノ決議ニ因ル解散、合併又ハ分割ハ行政官庁ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第六十八条 合併後存続スル組合又ハ合併ニ因リテ設立シタル組合ハ合併ニ因リテ消滅シタル組合ノ権利義務ヲ承継ス
分割ニ因リテ設立シタル組合ハ第六十四条第一項ノ規定ニ依リテ定メタル限度ニ於テ従前ノ組合ノ権利義務ヲ承継ス
第六十九条 組合ガ解散シタルトキハ合併又ハ分割ノ場合ヲ除クノ外保険関係ハ終了ス
前項ノ場合ニ於テハ組合ハ未ダ経過セザル期間ニ対スル保険料ヲ払戻スベシ
第七十条 組合ガ解散シタルトキハ合併、分割及破産ニ因ル場合ヲ除クノ外清算人ノ氏名、住所及解散ノ原因、年月日ノ登記ヲ為スベシ但シ行政官庁ノ命令ニ因リ解散シタルトキハ解散ノ原因及其ノ年月日ノ登記ヲ為スコトヲ要セズ
前項ノ規定ニ依リ登記シタル事項中ニ変更ヲ生ジタルトキハ其ノ登記ヲ為スベシ
第七十一条 行政官庁組合ノ解散ヲ命ジタルトキハ解散ノ原因及其ノ年月日ノ登記ヲ嘱託スベシ
登記所ハ前項ノ嘱託ニ因リテ其ノ登記ヲ為スベシ
第七十二条 組合ガ合併又ハ分割ヲ為シタルトキハ合併又ハ分割後存続スル組合ニ付テハ変更ノ登記ヲ為シ、合併又ハ分割ニ因リテ消滅シタル組合ニ付テハ解散ノ登記ヲ為シ、合併又ハ分割ニ因リテ設立シタル組合ニ付テハ設立ノ登記ヲ為スベシ
第七十三条 民法第七十条ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第九節 清算
第七十四条 清算人ハ其ノ職務ノ範囲内ニ於テ理事ト同一ノ権利義務ヲ有ス
第七十五条 清算人ハ就職後遅滞ナク組合財産ノ現況ヲ調査シ財産目録及貸借対照表ヲ作リ之ヲ総会ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
第七十六条 清算人ハ左ノ順序ニ従ヒテ組合財産ヲ処分スベシ
一 一般ノ債務ノ弁済
二 解散ノ日ノ属スル事業年度ニ於テ支払ノ原因ノ生ジタル保険金額及第六十九条第二項ノ規定ニ依リテ払戻スベキ金額ノ支払
三 残余財産ノ処分
前項第三号ノ残余財産ノ処分ニ付テハ行政官庁ノ認可ヲ受クベシ
第七十七条 清算人タルベキ者ナキトキ又ハ清算人ノ欠ケタル為損害ヲ生ズル虞アルトキハ行政官庁ハ清算人ヲ選任スルコトヲ得
第七十八条 清算事務ガ終リタルトキハ清算人ハ遅滞ナク決算報告書ヲ作リ之ヲ総会ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
第七十九条 清算結了シタルトキハ其ノ登記ヲ為スベシ
第八十条 民法第七十三条、第七十四条、第七十八条乃至第八十一条及第八十三条ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第十節 登記手続
第八十一条 組合ニ関スル登記ハ其ノ事務所所在地ノ区裁判所又ハ其ノ出張所ノ管轄トス
第八十二条 各登記所ニ家畜保険組合登記簿ヲ備フ
第八十三条 設立ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ依リテ之ヲ為スベシ
申請書ニハ定款並ニ理事及監事ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スベシ
合併又ハ分割ニ因ル設立ノ登記ニハ前項ノ書面ノ外合併又ハ分割ニ関スル総会ノ決議録ヲ添附スベシ分割ニ因ル設立ノ場合ニハ尚第六十三条第二項ノ決議アリタルコトヲ証スル書面ヲ添附スベシ
第八十四条 事務所ノ新設、移転其ノ他登記事項ノ変更ノ登記ハ理事、其ノ職務ヲ行フ監事若ハ仮理事又ハ清算人ノ申請ニ依リテ之ヲ為スベシ但シ組合ノ合併又ハ分割ニ因ル変更ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ依リテ之ヲ為スベシ
申請書ニハ申請人ノ資格ヲ証スル書面及登記事項ノ変更ヲ証スル書面ヲ添附スベシ但シ前ニ登記ノ申請ヲ為シタル申請人ガ同一登記所ニ前項ノ申請ヲ為ス場合ニ於テハ其ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要セズ
第八十五条 合併又ハ分割ニ因ル解散ノ登記ハ解散シタル時ノ理事及監事ノ全員ノ申請ニ依リテ之ヲ為スベシ
申請書ニハ総会ノ決議録並ニ第六十四条及第六十五条ノ手続ヲ為シタルコトヲ証スル書面ヲ添附スベシ
第八十六条 本法ニ依リ登記シタル事項ハ区裁判所遅滞ナク之ヲ公告スベシ
第八十七条 非訟事件手続法第百二十二条、第百四十一条乃至第百五十一条ノ六、第百五十四条乃至第百五十七条、第百七十五条、第百七十六条、第百七十八条及第百九十五条ノ二ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス
第十一節 監督
第八十八条 行政官庁ハ何時ニテモ理事又ハ清算人ヲシテ組合ノ事業、財産又ハ清算事務ニ関スル報告ヲ為サシメ、組合ノ事業、財産又ハ清算事務ノ状況ヲ検査シ其ノ他監督上必要ナル命令又ハ処分ヲ為スコトヲ得
行政官庁ハ組合清算ノ場合ニ於テ必要ト認ムルトキハ組合ニ対シ其ノ財産ノ供託ヲ命ズルコトヲ得
第八十九条 組合ノ事業若ハ組合財産ノ状況ニ依リ其ノ事業ノ継続ヲ困難ナリト認ムルトキ又ハ組合ノ行為若ハ決議ガ法令若ハ定款ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スルノ虞アルトキハ行政官庁ハ決議ヲ取消シ、理事、監事若ハ清算人ヲ解任シ、組合ノ事業ヲ停止シ又ハ組合ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
第二章 家畜再保険
第九十条 本法ニ依ル家畜保険ノ再保険事業ハ政府之ヲ管掌ス
第九十一条 組合ガ家畜保険ノ引受ヲ為シタルトキハ之ニ因リテ政府ト組合トノ間ニ再保険関係成立スルモノトス
第九十二条 再保険金額及再保険料ニ関スル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第九十三条 組合ハ家畜保険ノ引受ヲ為シタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府ニ対シテ其ノ旨ヲ通知スベシ
第九十四条 左ノ場合ニ於テハ政府ハ命令ノ定ムル所ニ依リ再保険金額ノ全部又ハ一部ノ支払ノ責ニ任ゼズ
一 組合ガ法令又ハ定款ニ違反シテ損害ノ填補ヲ為シタルトキ
二 組合ガ損害額ヲ不当ニ認定シテ損害ノ填補ヲ為シタルトキ
三 組合ガ不正ノ目的ヲ以テ前条ノ規定ニ依ル通知ヲ怠リタルトキ
第九十五条 本法ニ依ル家畜再保険ニハ商法第三百九十一条、第三百九十九条、第四百十二条、第四百十六条及第四百十七条ノ規定ヲ準用ス
第九十六条 組合ガ再保険ニ関スル事項ニ付政府ニ対シテ民事訴訟ヲ提起スルニハ家畜再保険審査会ノ審査ヲ経ルコトヲ要ス
第九十七条 前条ノ審査ノ請求ハ時効ノ中断ニ関シテハ之ヲ裁判上ノ請求ト看做ス
第九十八条 家畜再保険審査会ニ関スル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第九十九条 本法ニ依ル家畜再保険ニ関スル書類ニハ印紙税ヲ課セズ
第三章 罰則
第百条 左ノ場合ニ於テハ家畜保険組合ノ発起人、理事、監事又ハ清算人ヲ五円以上五百円以下ノ過料ニ処ス
一 本法ニ依リ行政官庁ノ認可ヲ受クベキ場合ニ於テ其ノ認可ヲ受ケザルトキ
二 本法ニ依ル登記ヲ為スコトヲ怠リタルトキ
三 行政官庁又ハ総会若ハ総代会ニ対シ不実ノ申立ヲ為シ又ハ事実ヲ隠蔽シタルトキ
四 本法ニ依リ行政官庁ノ徴スル報告ヲ差出サズ又ハ其ノ検査ヲ拒ミ其ノ他行政官庁ノ命令若ハ処分ニ従ハザルトキ
五 本法ニ依ル総会又ハ総代会ノ招集ヲ怠リタルトキ
六 組合ノ目的ニ非ザル事業ヲ為シタルトキ
七 本法ニ依リ事務所ニ備ヘ置クベキ書類ヲ備ヘズ、其ノ書類ニ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ為シ又ハ正当ノ理由ナクシテ其ノ閲覧ヲ拒ミタルトキ
八 本法ニ違反シテ破産ノ宣告ヲ請求セザルトキ
九 第五十四条、第六十四条又ハ第六十五条第二項ノ規定ニ違反シタルトキ
十 本法ニ依ル公告ヲ為スコトヲ怠リ又ハ不正ノ公告ヲ為シタルトキ
十一 清算ノ場合ニ於テ本法ニ違反シテ弁済ヲ為シ又ハ組合財産ノ処分ヲ為シタルトキ
十二 法令又ハ定款ニ違反シテ剰余金ヲ処分シ又ハ追徴金ヲ取立テ若ハ保険金額ヲ削減シタルトキ
第百一条 第四条第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ十円以上二百円以下ノ過料ニ処ス
第百二条 非訟事件手続法第二百六条乃至第二百八条ノ規定ハ前二条ノ過料ニ之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム