第三十一條 金融組合ニ組合長一人、理事一人、監事二人以上及評議員七人以上ヲ置ク
組合長、理事、監事及評議員ハ總會ニ於テ組合員中ヨリ之ヲ選任ス但シ關東長官ノ指定スル組合ノ理事ハ關東長官之ヲ任免ス
組合長及理事ノ選任ハ關東長官ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
組合設立當時ノ組合長、理事及監事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムベシ但シ第二項但書ノ理事ハ此ノ限ニ在ラズ
第三十二條 監事ハ組合長、理事其ノ他組合ノ職員ト相兼ヌルコトヲ得ズ
第三十三條 組合長及總會ニ於テ選任スル理事ノ任期ハ三年トシ監事及評議員ノ任期ハ二年トス但シ任期中ノ最終ノ決算期ニ關スル定時總會ノ終結ニ至ル迄其ノ任期ヲ伸長スルコトヲ得
第三十四條 組合長、理事及監事ノ選任ハ總組合員ノ半數以上出席シ其ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス
第三十五條 組合長ハ理事ト共同シテ金融組合ヲ代表ス但シ組合ノ常務ニ付テハ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
組合長又ハ理事ニ對シテ爲シタル意思表示ハ組合ニ對シテ其ノ效力ヲ生ズ
組合長事故アルトキハ理事之ヲ代理シ缺員ノ場合ハ其ノ職務ヲ行フ
第三十六條 組合長又ハ理事ノ代理權ニ加ヘタル制限ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第三十七條 組合長及理事ハ定款ノ定ムル所ニ依リ金融組合ノ業務ヲ執行ス
第三十八條 金融組合ガ組合長又ハ理事ト契約ヲ爲ス場合ニ於テハ監事組合ヲ代表ス組合ト組合長又ハ理事トノ間ノ訴訟ニ付亦同ジ
第三十九條 組合長及理事ハ定款又ハ總會ノ決議ニ依リテ禁止セラレザルトキニ限リ或種類又ハ特定ノ事項ニ付他人ヲシテ代理セシムルコトヲ得
第四十條 監事ハ金融組合ノ財產及業務執行ノ狀況ヲ監查ス
監事ハ組合ノ財產ノ狀況又ハ業務ノ執行ニ付不整ノ廉アルコトヲ發見シタルトキハ之ヲ關東長官ニ具申スベシ
評議員會ハ本令又ハ定款ニ定メタル事項ヲ決議ス其ノ決議ノ方法ハ定款ノ定ムル所ニ依ル
評議員ハ金融組合ノ業務ニ關シ組合長ニ對シ意見ヲ述ブルコトヲ得
第四十二條 定時總會ハ每年一囘定款ニ定メタル時期ニ於テ組合長之ヲ招集ス
第四十三條 臨時總會ハ必要アルトキ組合長之ヲ招集ス
第四十四條 組合長及理事缺ケタルトキハ總會ノ招集ハ監事之ヲ行フ
組合長及理事ガ第二十九條ノ規定ニ依ル請求アリタル日ヨリ二週間內ニ正當ノ事由ナクシテ總會招集ノ手續ヲ爲サザルトキハ監事ハ其ノ總會ヲ招集スベシ
第四十五條 總會ノ招集ハ少クトモ十日前ニ其ノ會議ノ目的タル事項ヲ示シテ各組合員ニ通知ヲ發スルコトヲ要ス
第四十六條 總會ニ於テハ豫メ通知ヲ爲シタル事項ニ付テノミ決議ヲ爲スモノトス
第四十七條 總會ノ決議ハ本令又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ爲ス
第四十九條 組合員ハ代理人ヲ以テ議決權ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席ト看做ス
第五十條 金融組合ハ關東長官ノ定ムル所ニ依リ定款ヲ以テ總會ニ代ハルベキ總代會ヲ設クルコトヲ得
總會ニ關スル規定ハ前項ノ總代會ニ之ヲ準用ス但シ總代會ニ於テハ解散及合併ノ決議ヲ爲スコトヲ得ズ
第五十一條 金融組合ト或組合員、總代又ハ評議員トノ關係ニ付決議ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ組合員、總代又ハ評議員ハ議決權ヲ有セズ
第五十二條 組合長ハ定時總會ノ會日ヨリ一週間前ニ財產目錄、貸借對照表、事業報告書及剩餘金處分案ヲ監事ニ提出シ且之ヲ主タル事務所ニ備フベシ
組合員及組合ノ債權者ハ前項ニ揭ゲタル書類ノ閱覽ヲ求ムルコトヲ得
第五十三條 組合長及理事ハ前條第一項ニ揭ゲタル書類及監事ノ意見書ヲ定時總會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムベシ
組合長及理事ハ前項ノ承認ヲ得タルトキハ二週間內ニ其ノ書類ヲ關東長官ニ提出シ且貸借對照表ヲ公告スベシ
第五十四條 定款ハ總會ノ決議ヲ經關東長官ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ之ヲ變更スルコトヲ得ズ
第五十五條 金融組合ハ定款及總會ノ決議錄ヲ各事務所ニ備ヘ置キ且組合員名簿ヲ主タル事務所ニ備ヘ置クベシ
組合員及組合ノ債權者ハ前項ニ揭ゲタル書類ノ閱覽ヲ求ムルコトヲ得
第五十七條 金融組合ガ其ノ組合員ニ對シテ爲ス通知又ハ催告ハ組合員名簿ニ記載シタル組合員ノ住所又ハ其ノ者ガ組合ニ通知シタル住所ニ宛ツルヲ以テ足ル
前項ノ通知又ハ催告ハ通常其ノ到達スベカリシ時ニ到達シタルモノト看做ス
第五十八條 金融組合ガ出資一口ノ金額ノ減少ノ決議ヲ爲シタルトキハ其ノ決議ノ日ヨリ二週間內ニ財產目錄及貸借對照表ヲ作ルベシ
組合ハ前項ノ期間內ニ其ノ債權者ニ對シ異議アルトキハ一定ノ期間內ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ定款ノ定ムル方法ニ從ヒテ公告シ且知レタル債權者ニ各別ニ之ヲ催告スベシ但シ其ノ期間ハ二月ヲ下ルコトヲ得ズ
第五十九條 債權者ガ前條第二項ノ期間內ニ出資ノ減少ニ對シ異議ヲ述ベザリシトキハ之ヲ承認シタルモノト看做ス
債權者ガ異議ヲ述ベタルトキハ組合ハ之ニ辨濟ヲ爲シ又ハ相當ノ擔保ヲ供スルニ非ザレバ出資ヲ減少スルコトヲ得ズ
第六十一條 金融組合ハ損失ヲ塡補シタル後ニ非ザレバ剩餘金ノ處分ヲ爲スコトヲ得ズ
第六十二條 金融組合ハ缺損補塡準備金トシテ其ノ出資總額ニ達スル迄每事業年度ノ剩餘金ノ四分ノ一以上ヲ積立ツベシ
剩餘金ハ拂込出資額ニ應ジ年七分以下ノ割合ヲ以テ配當ヲ爲スコトヲ得但シ組合員ガ其ノ出資ノ拂込ヲ終ル迄ハ之ニ配當スベキ剩餘金ハ其ノ拂込ニ充ツルコトヲ要ス
第六十三條 金融組合ハ組合員ノ持分ヲ取得スルコトヲ得ズ
第六十四條 金融組合ハ組合長、理事其ノ他ノ代理人ガ其ノ職務ヲ行フニ付他人ニ加ヘタル損害ヲ賠償スルノ責ニ任ズ