第一條 製鐵業奬勵法ニ依リ他人ノ土地ヲ收用又ハ使用シ得ヘキ製鐵事業ハ銑鐵、鋼鐵、壓延鋼材(軌條及繼目鈑ヲ含ム)、鍛鋼製品若ハ鑄鋼製品ノ素材又ハ農商務大臣ノ指定シタル副生物ノ製造ニ關スル事業トス營業稅及所得稅ノ免除ヲ受クヘキ製鐵事業亦同シ
第二條 低燐銑鐵ノ標準成分ハ燐ノ含有量萬分ノ四以下トス
低燐銑鐵製造事業ニ付營業稅及所得稅ノ免除ヲ受ケムトスル者ハ開業又ハ能力增加前其ノ事業ノ計畫ニ付農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ之ヲ變更セムトスルトキ亦同シ
前項ノ規定ニ依ル認可ハ農商務大臣低燐銑鐵ノ製造不確實ト認ムルトキハ之ヲ取消スコトヲ得
第三條 製鐵業奬勵法第五條第一項ノ期間ハ製鐵能力一年三萬五千佛噸未滿ノ場合ニ在リテハ二年、十萬佛噸未滿ノ場合ニ在リテハ三年、十萬佛噸以上ノ場合ニ在リテハ五年內ニ於テ農商務大臣之ヲ定ム
前項ノ期間ハ農商務大臣災害其ノ他已ムヲ得サル事由アリト認ムルトキハ一年ヲ限リ之ヲ延長スルコトヲ得
第四條 所得稅ノ免除ヲ受ケムトスル者ハ所得稅法第七條又ハ第八條ノ規定ニ依リ所得ヲ申吿スルトキ其ノ旨所轄稅務署ニ申請スヘシ
前項ノ場合ニ於テ免除ヲ受クヘキ事業ヨリ生スル所得ト其ノ他ノ所得トヲ有スルトキハ之ヲ區別シタル計算書ヲ添附スヘシ
第五條 營業稅ノ免除ヲ受ケムトスル者ハ營業稅法第十三條ノ規定ニ依リ營業名及課稅標準ヲ申吿スルトキ其ノ旨所轄稅務署ニ申請スヘシ
前項ノ場合ニ於テ免除ヲ受クヘキ營業ト其ノ他ノ營業トヲ兼營スルトキハ之ヲ區別シタル內譯書ヲ添附スヘシ
第六條 農商務大臣必要ト認ムルトキハ營業稅及所得稅ノ免除ヲ受ケムトスル者ヲシテ製鐵事業ニ關スル書類又ハ製鐵原料若ハ製品ノ試料ヲ提出セシメ當該官吏ヲシテ製鐵事業ニ關スル設備、帳簿其ノ他ノ物件ノ檢査ヲ爲サシムルコトヲ得
第七條 收稅官吏必要ト認ムルトキハ前條ノ檢査ヲ爲スコトヲ得