簡易生命保険特別会計規則
法令番号: 勅令第二百八號
公布年月日: 大正5年8月18日
法令の形式: 勅令
朕簡易生命保險特別會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正五年八月十七日
內閣總理大臣 侯爵 大隈重信
大藏大臣 武富時敏
遞信大臣 箕浦勝人
勅令第二百八號
簡易生命保險特別會計規則
第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度八月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
前項ノ豫定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目錄ヲ添附スヘシ
第二條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣爲替貯金局長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ他ノ官吏ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
所管大臣歲出豫算ヲ執行セシメムトスルトキハ仕拂豫算ヲ以テ之ヲ命スヘシ
第三條 所管大臣ハ會計規則第十八條ノ規定ニ依ル勅令ニ基キ第一豫備金ノ支出ヲ爲シタルトキハ其ノ金額理由ヲ記載シタル計算書ヲ作リ大藏大臣ニ通知スヘシ
大藏大臣前項ノ通知ヲ受ケタルトキハ之ヲ會計檢査院ニ通知スヘシ
第四條 本會計ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額ヲ以テ仕拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ仕拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第五條 本會計ニ於テ仕拂上現金ニ不足ヲ生シタルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ノ承認ヲ經テ積立金ニ屬スル現金ヲ前條ノ仕拂元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ當該年度內ニ之ヲ返還スヘシ
第六條 歲出豫算ヲ執行スル官吏ハ歲出ヲ支出スル爲金庫ニ向テ仕拂請求書ヲ發スヘシ
仕拂請求書ノ發行及其ノ執行ニ關シテハ仕拂命令ノ例ニ依ル
第七條 每年度所屬ノ歲入歲出金ヲ出納スルハ翌年度五月三十一日限トス但シ左ニ揭クル場合ニ於テハ翌年度六月三十日迄之カ出納ヲ爲スコトヲ得
一 出納官吏ニ於テ領收シタル歲入金ヲ金庫ニ拂込ムトキ
二 出納官吏ニ於テ繰替拂ヲ爲シタル歲出金ニ對シ仕拂請求書ヲ發スルトキ
第八條 每年度納出ノ完結迄ニ收入濟又ハ支出濟ト爲ラサルモノハ現ニ其ノ收支ヲ爲シタル年度ノ歲入又ハ歲出トス
第九條 每年度ニ於ケル歲入ノ收入濟額ヨリ歲出ノ支出濟額ヲ控除シタル過剰額ハ之ヲ積立金ニ組入ルヘシ
前項歲入ノ收入濟額カ歲出ノ支出濟額ニ對シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スヘシ
第十條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度八月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十一條 大藏省ハ簡易生命保險特別會計ノ主計簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、確定額、收入濟額、不納缺損額、收入未濟額、歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、仕拂元受高、支出濟額、翌年度繰越額、殘額ヲ登記スヘシ
第十二條 爲替貯金局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ簡易生命保險ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第十三條 金庫出納役ハ支出簿、仕拂元受高差引簿ヲ備ヘ支出簿ニハ歲出ノ豫算額、仕拂請求書受領濟額ヲ登記シ仕拂元受高差引簿ニハ仕拂元受高、仕拂請求書受領濟額、仕拂額ヲ登記スヘシ
第十四條 本令ニ規定セサルモノニ付テハ會計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ簡易生命保險特別會計法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕簡易生命保険特別会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正五年八月十七日
内閣総理大臣 侯爵 大隈重信
大蔵大臣 武富時敏
逓信大臣 箕浦勝人
勅令第二百八号
簡易生命保険特別会計規則
第一条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度八月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
前項ノ予定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目録ヲ添附スヘシ
第二条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣為替貯金局長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ他ノ官吏ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
所管大臣歳出予算ヲ執行セシメムトスルトキハ仕払予算ヲ以テ之ヲ命スヘシ
第三条 所管大臣ハ会計規則第十八条ノ規定ニ依ル勅令ニ基キ第一予備金ノ支出ヲ為シタルトキハ其ノ金額理由ヲ記載シタル計算書ヲ作リ大蔵大臣ニ通知スヘシ
大蔵大臣前項ノ通知ヲ受ケタルトキハ之ヲ会計検査院ニ通知スヘシ
第四条 本会計ニ於テハ当該年度ノ収入済歳入額ヲ以テ仕払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ仕払元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第五条 本会計ニ於テ仕払上現金ニ不足ヲ生シタルトキハ所管大臣ハ大蔵大臣ノ承認ヲ経テ積立金ニ属スル現金ヲ前条ノ仕払元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ当該年度内ニ之ヲ返還スヘシ
第六条 歳出予算ヲ執行スル官吏ハ歳出ヲ支出スル為金庫ニ向テ仕払請求書ヲ発スヘシ
仕払請求書ノ発行及其ノ執行ニ関シテハ仕払命令ノ例ニ依ル
第七条 毎年度所属ノ歳入歳出金ヲ出納スルハ翌年度五月三十一日限トス但シ左ニ掲クル場合ニ於テハ翌年度六月三十日迄之カ出納ヲ為スコトヲ得
一 出納官吏ニ於テ領収シタル歳入金ヲ金庫ニ払込ムトキ
二 出納官吏ニ於テ繰替払ヲ為シタル歳出金ニ対シ仕払請求書ヲ発スルトキ
第八条 毎年度納出ノ完結迄ニ収入済又ハ支出済ト為ラサルモノハ現ニ其ノ収支ヲ為シタル年度ノ歳入又ハ歳出トス
第九条 毎年度ニ於ケル歳入ノ収入済額ヨリ歳出ノ支出済額ヲ控除シタル過剰額ハ之ヲ積立金ニ組入ルヘシ
前項歳入ノ収入済額カ歳出ノ支出済額ニ対シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スヘシ
第十条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度八月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十一条 大蔵省ハ簡易生命保険特別会計ノ主計簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、確定額、収入済額、不納欠損額、収入未済額、歳出ノ予算額、予算決定後増加額、仕払元受高、支出済額、翌年度繰越額、残額ヲ登記スヘシ
第十二条 為替貯金局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ簡易生命保険ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第十三条 金庫出納役ハ支出簿、仕払元受高差引簿ヲ備ヘ支出簿ニハ歳出ノ予算額、仕払請求書受領済額ヲ登記シ仕払元受高差引簿ニハ仕払元受高、仕払請求書受領済額、仕払額ヲ登記スヘシ
第十四条 本令ニ規定セサルモノニ付テハ会計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ簡易生命保険特別会計法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス