第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度八月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
前項ノ豫定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目錄ヲ添附スヘシ
第二條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣爲替貯金局長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ他ノ官吏ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
所管大臣歲出豫算ヲ執行セシメムトスルトキハ仕拂豫算ヲ以テ之ヲ命スヘシ
第三條 所管大臣ハ會計規則第十八條ノ規定ニ依ル勅令ニ基キ第一豫備金ノ支出ヲ爲シタルトキハ其ノ金額理由ヲ記載シタル計算書ヲ作リ大藏大臣ニ通知スヘシ
大藏大臣前項ノ通知ヲ受ケタルトキハ之ヲ會計檢査院ニ通知スヘシ
第四條 本會計ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額ヲ以テ仕拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ仕拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第五條 本會計ニ於テ仕拂上現金ニ不足ヲ生シタルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ノ承認ヲ經テ積立金ニ屬スル現金ヲ前條ノ仕拂元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ當該年度內ニ之ヲ返還スヘシ
第六條 歲出豫算ヲ執行スル官吏ハ歲出ヲ支出スル爲金庫ニ向テ仕拂請求書ヲ發スヘシ
仕拂請求書ノ發行及其ノ執行ニ關シテハ仕拂命令ノ例ニ依ル
第七條 每年度所屬ノ歲入歲出金ヲ出納スルハ翌年度五月三十一日限トス但シ左ニ揭クル場合ニ於テハ翌年度六月三十日迄之カ出納ヲ爲スコトヲ得
一 出納官吏ニ於テ領收シタル歲入金ヲ金庫ニ拂込ムトキ
二 出納官吏ニ於テ繰替拂ヲ爲シタル歲出金ニ對シ仕拂請求書ヲ發スルトキ
第八條 每年度納出ノ完結迄ニ收入濟又ハ支出濟ト爲ラサルモノハ現ニ其ノ收支ヲ爲シタル年度ノ歲入又ハ歲出トス
第九條 每年度ニ於ケル歲入ノ收入濟額ヨリ歲出ノ支出濟額ヲ控除シタル過剰額ハ之ヲ積立金ニ組入ルヘシ
前項歲入ノ收入濟額カ歲出ノ支出濟額ニ對シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スヘシ
第十條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度八月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十一條 大藏省ハ簡易生命保險特別會計ノ主計簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、確定額、收入濟額、不納缺損額、收入未濟額、歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、仕拂元受高、支出濟額、翌年度繰越額、殘額ヲ登記スヘシ
第十二條 爲替貯金局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ簡易生命保險ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第十三條 金庫出納役ハ支出簿、仕拂元受高差引簿ヲ備ヘ支出簿ニハ歲出ノ豫算額、仕拂請求書受領濟額ヲ登記シ仕拂元受高差引簿ニハ仕拂元受高、仕拂請求書受領濟額、仕拂額ヲ登記スヘシ
第十四條 本令ニ規定セサルモノニ付テハ會計規則ヲ準用ス