台湾総督府港務所官制
法令番号: 勅令第百五十一號
公布年月日: 明治44年5月12日
法令の形式: 勅令
朕臺灣總督府港務所官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十四年五月十一日
內閣總理大臣　公爵　桂太郞
勅令第百五十一號
臺灣總督府港務所官制
第一條　臺灣總督府港務所ハ臺灣總督ノ管理ニ屬シ左ノ事務ヲ掌ル
一　開港ノ港則ニ關スル事項
二　開港ノ港則施行區域內ニ於ケル行政警察及衞生ニ關スル事項
三　海港檢疫ニ關スル事項
四　輸入又ハ移入獸畜ノ檢疫及檢査ニ關スル事項
第二條　港務所ニ左ノ職員ヲ置ク
所長
港務官　專任　二人　奏任
港務醫官　專任　一人　奏任
港務書記　專任　五人　判任
港吏　專任　六人　判任
港務醫官補　專任　三人　判任
港務獸醫　專任　一人　判任
港務調劑手　專任　一人　判任
第三條　所長ハ港務所所在地ヲ管轄スル廳長ヲ以テ之ニ充ツ
第四條　所長ハ臺灣總督ノ指揮監督ヲ承ケ所務ヲ掌理ス
所長ハ其ノ所管事務ニ關シテハ警察官吏ヲ指輝スルコトヲ得
第五條　港務官ハ所長ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌ル
第六條　港務醫官ハ所長ノ命ヲ承ケ檢疫及醫務ヲ掌ル
第七條　港務書記ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第八條　港吏ハ上官ノ指揮ヲ承ケ所務ニ從事ス
第九條　港務醫官補ハ上官ノ指揮ヲ承ケ檢疫及醫務ニ從事ス
第十條　港務獸醫ハ上官ノ指揮ヲ承ケ獸畜ニ關スル檢疫、檢査及醫務ニ從事ス
第十一條　港務調劑手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ調劑ニ從事ス
第十二條　臺灣總督ハ臨時必要アリト認ムルトキハ檢疫又ハ醫務ニ從事セシムル爲海港檢疫費豫算定額內ニ於テ檢疫員又ハ檢疫醫員ヲ置クコトヲ得
檢疫員及檢疫醫員ハ判任官ノ待遇トス
第十三條　港務所ノ位置及其ノ管轄區域ハ臺灣總督之ヲ定ム
臺灣總督ハ必要ト認ムル地ニ港務所ノ出張所ヲ置キ其ノ事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
附　則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
臺灣總督府海港檢疫所官制ハ之ヲ廢止ス
朕台湾総督府港務所官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十四年五月十一日
内閣総理大臣　公爵　桂太郎
勅令第百五十一号
台湾総督府港務所官制
第一条　台湾総督府港務所ハ台湾総督ノ管理ニ属シ左ノ事務ヲ掌ル
一　開港ノ港則ニ関スル事項
二　開港ノ港則施行区域内ニ於ケル行政警察及衛生ニ関スル事項
三　海港検疫ニ関スル事項
四　輸入又ハ移入獣畜ノ検疫及検査ニ関スル事項
第二条　港務所ニ左ノ職員ヲ置ク
所長
港務官　専任　二人　奏任
港務医官　専任　一人　奏任
港務書記　専任　五人　判任
港吏　専任　六人　判任
港務医官補　専任　三人　判任
港務獣医　専任　一人　判任
港務調剤手　専任　一人　判任
第三条　所長ハ港務所所在地ヲ管轄スル庁長ヲ以テ之ニ充ツ
第四条　所長ハ台湾総督ノ指揮監督ヲ承ケ所務ヲ掌理ス
所長ハ其ノ所管事務ニ関シテハ警察官吏ヲ指輝スルコトヲ得
第五条　港務官ハ所長ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌ル
第六条　港務医官ハ所長ノ命ヲ承ケ検疫及医務ヲ掌ル
第七条　港務書記ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス
第八条　港吏ハ上官ノ指揮ヲ承ケ所務ニ従事ス
第九条　港務医官補ハ上官ノ指揮ヲ承ケ検疫及医務ニ従事ス
第十条　港務獣医ハ上官ノ指揮ヲ承ケ獣畜ニ関スル検疫、検査及医務ニ従事ス
第十一条　港務調剤手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ調剤ニ従事ス
第十二条　台湾総督ハ臨時必要アリト認ムルトキハ検疫又ハ医務ニ従事セシムル為海港検疫費予算定額内ニ於テ検疫員又ハ検疫医員ヲ置クコトヲ得
検疫員及検疫医員ハ判任官ノ待遇トス
第十三条　港務所ノ位置及其ノ管轄区域ハ台湾総督之ヲ定ム
台湾総督ハ必要ト認ムル地ニ港務所ノ出張所ヲ置キ其ノ事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
附　則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
台湾総督府海港検疫所官制ハ之ヲ廃止ス