第三十三條 政府ハ東洋拓殖株式會社監理官ヲ置キ韓國政府ノ任命シタル監理官ト共同シテ東洋拓殖株式會社ノ業務ヲ監視セシム
東洋拓殖株式會社監理官ハ何時ニテモ東洋拓殖株式會社ノ金庫帳簿及諸般ノ文書物件ヲ檢査スルコトヲ得
東洋拓殖株式會社監理官ハ必要ト認ムルトキハ何時ニテモ東洋拓殖株式會社ニ命シテ營業上諸般ノ計算及景況ヲ報吿セシムルコトヲ得
東洋拓殖株式會社監理官ハ株主總會其ノ他諸般ノ會議ニ出席シテ意見ヲ陳述スルコトヲ得
第三十四條 政府ハ東洋拓殖株式會社ノ業務ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ發スルコトヲ得
第三十五條 東洋拓殖株式會社ノ決議又ハ役員ノ行爲法令若ハ定款ニ違反シ又ハ公益ヲ害スルモノト認ムルトキハ政府ハ其ノ決議ヲ取消シ又ハ役員ヲ解職スルコトヲ得東洋拓殖株式會社ノ役員ニ於テ監督官廳ノ命シタル事項ヲ執行セサルトキ亦同シ
第三十六條 東洋拓殖株式會社ハ政府ノ認可ヲ受クルニ非サレハ利益金ノ處分ヲ爲スコトヲ得ス
第三十七條 東洋拓殖株式會社ニ於テ移住規則其ノ他ノ規定ヲ定ムルトキハ政府ノ認可ヲ受クヘシ
第三十八條 東洋拓殖株式會社ニ於テ政府ノ認可ヲ受ケタル事項ヲ變更セムトスルトキハ更ニ政府ノ認可ヲ受クヘシ
第三十九條 政府ハ東洋拓殖株式會社ニ對シ設立登記ノ日ヨリ起算シ八年間ヲ限リ每年金三十萬圓ヲ每營業期ニ割當テ補給スヘシ但シ每營業期ニ於ケル利益配當カ拂込資本額ニ對シ年八分ノ割合ヲ超過スルトキハ其ノ超過額ニ相當スル金額ヲ補給金ノ內ヨリ控除ス
第四十條 利益配當カ拂込資本額ニ對シ年一割ノ割合ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額ハ先ツ之ヲ前條補給金ノ償還ニ充ツヘシ
前項ノ償還ヲ終ヘタルトキハ該超過金額ハ其ノ半額ヲ特別積立金トスヘシ