日本研究のための歴史情報
法令データベース
本データベースについて
(東洋拓殖株式会社法中改正法律)
法令番号: 法律第二十三號
公布年月日: 大正6年7月21日
法令の形式: 法律
被改正法
リンク
改正:
東洋拓殖株式会社法
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル東洋拓殖株式會社法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正六年七月二十日
內閣總理大臣 伯爵 寺內正毅
內務大臣 男爵 後藤新平
外務大臣 法學博士 子爵 本野一郞
大藏大臣 勝田主計
法律第二十三號
東洋拓殖株式會社法中左ノ通改正ス
第一條
東洋拓殖株式會社ハ朝鮮及外國ニ於ケル拓殖資金ノ供給其ノ他拓殖事業ノ經營ヲ目的トスル株式會社トシ其ノ本店ヲ東京ニ置ク
第三條中「日韓兩國人」ヲ「日本人」ニ改ム
第六條中「東京」ヲ「京城、奉天」ニ改ム
第七條中「四人以上」ヲ「三人以上」ニ、「三人以上」ヲ「二人以上」ニ改メ「副總裁二人、」ヲ削ル
第八條中「副總裁及理事」ヲ「理事」ニ、同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
總裁事故アルトキハ理事中一人其ノ職務ヲ代理シ總裁缺員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
第九條
總裁ハ政府之ヲ命シ其ノ任期ヲ五年トス
理事ハ五十株以上ヲ所有スル株主中ヨリ株主總會ニ於テ二倍ノ候補者ヲ選擧シ政府其ノ中ヨリ之ヲ命シ其ノ任期ヲ四年トス
監事ハ三十株以上ヲ所有スル株主中ヨリ株主總會ニ於テ之ヲ選任シ其ノ任期ヲ二年トス
第十條中「、副總裁」ヲ削ル
第十一條
東洋拓殖株式會社ハ左ノ業務ヲ營ムモノトス
一
拓殖ノ爲必要ナル資金ノ供給
二
拓殖ノ爲必要ナル農業、水利事業及土地ノ取得、經營、處分
三
拓殖ノ爲必要ナル移住民ノ募集及分配
四
移住民ノ爲必要ナル建築物ノ築造、賣買及貸借
五
移住民又ハ農業者ニ對シ拓殖ノ爲必要ナル物品ノ供給及其ノ生產シタル物品ノ分配
六
委託ニ因ル土地ノ經營及管理
七
其ノ他拓殖ノ爲必要ナル事業ノ經營
前項第七號ノ事業ヲ經營シ又ハ外國ニ於テ前項第一號乃至第六號ノ事業ヲ營マムトスルトキハ其ノ事業及地域ニ付豫メ政府ノ認可ヲ受クヘシ
第十二條
政府ハ必要ト認ムルトキハ前條第一項第一號以外ノ業務ニ使用スル資金ノ額ヲ制限スルコトヲ得
第十三條
第十一條第一項第一號ノ資金供給ハ左ノ方法ニ依リ之ヲ行フヘシ
一
移住民ニ對シ二十五年以內ノ年賦償還又ハ五年以內ノ定期償還ノ方法ニ依ル移住費ノ貸付
二
生產者ニ對シ其ノ生產物ヲ擔保トスル一年以內ノ貸付
三
三十年以內ノ年賦償還又ハ五年以內ノ定期償還ノ方法ニ依ル不動產、鐵道、鑛業權其ノ他不動產上ノ權利ヲ擔保トスル貸付
四
公共團體又ハ特別ノ法令ニ依リ組織シタル產業ニ關スル組合ニ對シ三十年以內ノ年賦償還又ハ五年以內ノ定期償還ノ方法ニ依ル無擔保貸付
五
農業者二十人以上連帶シテ債務ヲ負フ者ニ對シ五年以內ノ定期償還ノ方法ニ依ル無擔保貸付
六
移民取扱業其ノ他拓殖事業ヲ營ムコトヲ目的トスル會社ノ株券又ハ債券ノ應募、引受
七
移民取扱業其ノ他拓殖事業ヲ營ムコトヲ目的トスル會社ノ株券又ハ債券ヲ質トスル五年以內ノ定期償還ノ方法ニ依ル貸付
八
法令ノ規定ニ依リ設定シタル財團其ノ他確實ナル物件ヲ擔保トスル三十年以內ノ年賦償還又ハ五年以內ノ定期償還ノ方法ニ依ル貸付
前項第二號ノ貸付ヲ爲ス場合ニ於テハ手形割引ノ方法ニ依ルコトヲ得
第十三條ノ二
東洋拓殖株式會社ハ定期預リ金ヲ爲スコトヲ得
前項ノ定期預リ金ハ前條第一項第二號又ハ第七號ノ貸付ニ充ツル場合ヲ除クノ外之ヲ使用スルコトヲ得ス
第十四條中「又ハ動產」及但書ヲ削ル
第十五條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ舊債アル場合ニ於テ東洋拓殖株式會社ヨリ借入スル新債ヲ以テ舊債ヲ償還スル效果ニ依リ新債ノ第一順位ノ擔保ト爲ルコトヲ得ヘキトキハ此ノ限ニ在ラス
第二十一條中「國債證券」ノ下ニ「若ハ政府ノ認可ヲ受ケタル有價證券」ヲ加フ
第二十二條ノ二
東洋拓殖株式會社ハ日本勸業銀行ノ代理店タルコトヲ得
東洋拓殖株式會社ハ日本勸業銀行ノ貸付ヲ代理シタル場合ニ於テハ日本勸業銀行ニ對シ債務者ノ爲ニ債務ノ保證ヲ爲スコトヲ得
第三十三條中「韓國政府ノ任命シタル監理官ト共同シテ」ヲ削ル
第三十七條ノ二
東洋拓殖株式會社ノ貸付金ノ利子及割引料ノ最高步合ハ每營業年度ノ初ニ於テ政府ノ認可ヲ受クヘシ
第四十條ノ二
政府ノ所有スル株式ニ對シテハ大正六年度以降大正十三年度迄ノ營業期ノ利益ノ配當ヲ爲スコレヲ要セス但シ每營業期ニ於ケル利益配當カ政府以外ノ者ノ所有スル株式ノ拂込資本額ニ對シ年八分ノ割合ヲ超過スルトキハ其ノ超過額ハ政府以外ノ者ノ所有スル株式ニ對スル配當ノ割合ニ達スル迄政府ノ所有スル株式ニ配當シ尙殘餘アルトキハ平等ニ配當スヘシ
第四十一條中「副總裁」及「副總裁又ハ理事」ヲ「理事」ニ、「及第四十條」ヲ「、第四十條又ハ第四十條ノ二」ニ改メ第三號ヲ左ノ如ク改ム
三
第十二條又ハ第三十四條ノ規定ニ基キ發シタル命令ニ違反シタルトキ
三ノ二
第十三條、第十四條乃至第十七條ノ規定ニ違反シ資金ヲ供給シタルトキ
三ノ三
第十三條ノ二第二項ノ規定ニ違反シ預リ金ヲ使用シタルトキ
第四十二條中「、副總裁」ヲ削ル
附 則
本法ハ大正六年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行ノ際現ニ理事タル者ノ任期ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル東洋拓殖株式会社法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正六年七月二十日
内閣総理大臣 伯爵 寺内正毅
内務大臣 男爵 後藤新平
外務大臣 法学博士 子爵 本野一郎
大蔵大臣 勝田主計
法律第二十三号
東洋拓殖株式会社法中左ノ通改正ス
第一条
東洋拓殖株式会社ハ朝鮮及外国ニ於ケル拓殖資金ノ供給其ノ他拓殖事業ノ経営ヲ目的トスル株式会社トシ其ノ本店ヲ東京ニ置ク
第三条中「日韓両国人」ヲ「日本人」ニ改ム
第六条中「東京」ヲ「京城、奉天」ニ改ム
第七条中「四人以上」ヲ「三人以上」ニ、「三人以上」ヲ「二人以上」ニ改メ「副総裁二人、」ヲ削ル
第八条中「副総裁及理事」ヲ「理事」ニ、同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
総裁事故アルトキハ理事中一人其ノ職務ヲ代理シ総裁欠員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
第九条
総裁ハ政府之ヲ命シ其ノ任期ヲ五年トス
理事ハ五十株以上ヲ所有スル株主中ヨリ株主総会ニ於テ二倍ノ候補者ヲ選挙シ政府其ノ中ヨリ之ヲ命シ其ノ任期ヲ四年トス
監事ハ三十株以上ヲ所有スル株主中ヨリ株主総会ニ於テ之ヲ選任シ其ノ任期ヲ二年トス
第十条中「、副総裁」ヲ削ル
第十一条
東洋拓殖株式会社ハ左ノ業務ヲ営ムモノトス
一
拓殖ノ為必要ナル資金ノ供給
二
拓殖ノ為必要ナル農業、水利事業及土地ノ取得、経営、処分
三
拓殖ノ為必要ナル移住民ノ募集及分配
四
移住民ノ為必要ナル建築物ノ築造、売買及貸借
五
移住民又ハ農業者ニ対シ拓殖ノ為必要ナル物品ノ供給及其ノ生産シタル物品ノ分配
六
委託ニ因ル土地ノ経営及管理
七
其ノ他拓殖ノ為必要ナル事業ノ経営
前項第七号ノ事業ヲ経営シ又ハ外国ニ於テ前項第一号乃至第六号ノ事業ヲ営マムトスルトキハ其ノ事業及地域ニ付予メ政府ノ認可ヲ受クヘシ
第十二条
政府ハ必要ト認ムルトキハ前条第一項第一号以外ノ業務ニ使用スル資金ノ額ヲ制限スルコトヲ得
第十三条
第十一条第一項第一号ノ資金供給ハ左ノ方法ニ依リ之ヲ行フヘシ
一
移住民ニ対シ二十五年以内ノ年賦償還又ハ五年以内ノ定期償還ノ方法ニ依ル移住費ノ貸付
二
生産者ニ対シ其ノ生産物ヲ担保トスル一年以内ノ貸付
三
三十年以内ノ年賦償還又ハ五年以内ノ定期償還ノ方法ニ依ル不動産、鉄道、鉱業権其ノ他不動産上ノ権利ヲ担保トスル貸付
四
公共団体又ハ特別ノ法令ニ依リ組織シタル産業ニ関スル組合ニ対シ三十年以内ノ年賦償還又ハ五年以内ノ定期償還ノ方法ニ依ル無担保貸付
五
農業者二十人以上連帯シテ債務ヲ負フ者ニ対シ五年以内ノ定期償還ノ方法ニ依ル無担保貸付
六
移民取扱業其ノ他拓殖事業ヲ営ムコトヲ目的トスル会社ノ株券又ハ債券ノ応募、引受
七
移民取扱業其ノ他拓殖事業ヲ営ムコトヲ目的トスル会社ノ株券又ハ債券ヲ質トスル五年以内ノ定期償還ノ方法ニ依ル貸付
八
法令ノ規定ニ依リ設定シタル財団其ノ他確実ナル物件ヲ担保トスル三十年以内ノ年賦償還又ハ五年以内ノ定期償還ノ方法ニ依ル貸付
前項第二号ノ貸付ヲ為ス場合ニ於テハ手形割引ノ方法ニ依ルコトヲ得
第十三条ノ二
東洋拓殖株式会社ハ定期預リ金ヲ為スコトヲ得
前項ノ定期預リ金ハ前条第一項第二号又ハ第七号ノ貸付ニ充ツル場合ヲ除クノ外之ヲ使用スルコトヲ得ス
第十四条中「又ハ動産」及但書ヲ削ル
第十五条ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ旧債アル場合ニ於テ東洋拓殖株式会社ヨリ借入スル新債ヲ以テ旧債ヲ償還スル効果ニ依リ新債ノ第一順位ノ担保ト為ルコトヲ得ヘキトキハ此ノ限ニ在ラス
第二十一条中「国債証券」ノ下ニ「若ハ政府ノ認可ヲ受ケタル有価証券」ヲ加フ
第二十二条ノ二
東洋拓殖株式会社ハ日本勧業銀行ノ代理店タルコトヲ得
東洋拓殖株式会社ハ日本勧業銀行ノ貸付ヲ代理シタル場合ニ於テハ日本勧業銀行ニ対シ債務者ノ為ニ債務ノ保証ヲ為スコトヲ得
第三十三条中「韓国政府ノ任命シタル監理官ト共同シテ」ヲ削ル
第三十七条ノ二
東洋拓殖株式会社ノ貸付金ノ利子及割引料ノ最高歩合ハ毎営業年度ノ初ニ於テ政府ノ認可ヲ受クヘシ
第四十条ノ二
政府ノ所有スル株式ニ対シテハ大正六年度以降大正十三年度迄ノ営業期ノ利益ノ配当ヲ為スコレヲ要セス但シ毎営業期ニ於ケル利益配当カ政府以外ノ者ノ所有スル株式ノ払込資本額ニ対シ年八分ノ割合ヲ超過スルトキハ其ノ超過額ハ政府以外ノ者ノ所有スル株式ニ対スル配当ノ割合ニ達スル迄政府ノ所有スル株式ニ配当シ尚残余アルトキハ平等ニ配当スヘシ
第四十一条中「副総裁」及「副総裁又ハ理事」ヲ「理事」ニ、「及第四十条」ヲ「、第四十条又ハ第四十条ノ二」ニ改メ第三号ヲ左ノ如ク改ム
三
第十二条又ハ第三十四条ノ規定ニ基キ発シタル命令ニ違反シタルトキ
三ノ二
第十三条、第十四条乃至第十七条ノ規定ニ違反シ資金ヲ供給シタルトキ
三ノ三
第十三条ノ二第二項ノ規定ニ違反シ預リ金ヲ使用シタルトキ
第四十二条中「、副総裁」ヲ削ル
附 則
本法ハ大正六年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行ノ際現ニ理事タル者ノ任期ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
本文
詳細・沿革