陸軍技術審査部条例
法令番号: 勅令第八十一號
公布年月日: 明治36年4月15日
法令の形式: 勅令
朕陸軍技術審査部條例ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十六年四月十四日
陸軍大臣 寺內正毅
勅令第八十一號
陸軍技術審査部條例
第一條 陸軍技術審査部ハ砲工兵技術兵器材料ニ關スル事項ヲ硏究調査シテ陸軍大臣ニ意見ヲ具申シ又ハ其ノ諮詢ニ應ス
第二條 陸軍技術審査部ニ左ノ職員ヲ置ク
部長
議員
事務官
審査官
准士官下士及判任文官
第三條 部長ハ陸軍大臣ニ隸シ部內一切ノ事務ヲ管理ス
第四條 部長ハ陸軍大臣ヨリ諮詢ヲ受ケタルトキハ議員ヲ集メ會議ヲ開クヘシ但シ陸軍大臣ニ於テ會議ニ附スル必要ナシトシタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第五條 部長ハ前條ノ外重要ナル事項ニシテ會議ニ附スルノ必要アリト認メタル場合ニ於テハ會議ヲ開クコトヲ得
第六條 部長ハ會議ノ議長ト爲リ議事ヲ整理ス
部長ハ議事規則ヲ定メ陸軍大臣ノ認可ヲ請フヘシ
第七條 議員ハ他ニ本職アル者ヲ以テ之ニ充ツ
會議ノ必要ニ依リ臨時ニ議員ヲ命セラレタル者ハ會議ヲ終レハ直ニ解任スルモノトス
議員中高級故參ノ者ハ議長不在ノトキ代理ヲ爲スヘシ
第八條 會議ハ其ノ議事ニ關係アル議員ヲ集メテ之ヲ開クモノトス
議員中將官ハ何レノ會議ニモ列スルモノトス
第九條 陸軍省軍務局長及軍務局課長ハ其ノ關係ノ事項ニ就テハ隨時會議ニ出席シ意見ヲ述フルコトヲ得
第十條 事務官ハ部長ノ指揮ヲ受ケ庶務ヲ整理ス
第十一條 審査官ハ部長ノ命ヲ受ケ硏究調査ヲ擔任ス
審査官ハ會議ニ列シ擔任ノ事項ニ就キ說明ヲ爲シ且會議ニ關スル事務ヲ整理ス
第十二條 准士官下士及判任文官ハ上官ノ命ヲ受ケ事務ニ服ス
第十三條 陸軍技術審査部ニ於テ試驗ノ爲必要ナリト認ムル事項アルトキハ部長ハ敎育總監又ハ師團長ニ禀議シ學校若ハ軍隊ヲシテ之ヲ實施セシメ又ハ必要ナル人馬材料ヲ供用セシムルコトヲ得
附 則
本條例ハ明治三十六年五月一日ヨリ之ヲ施行ス
明治三十二年勅令第十二號陸軍砲兵會議條例及明治三十年勅令第二百三十七號陸軍工兵會議條例ハ本條例施行ノ日ヨリ之ヲ廢止ス
朕陸軍技術審査部条例ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十六年四月十四日
陸軍大臣 寺内正毅
勅令第八十一号
陸軍技術審査部条例
第一条 陸軍技術審査部ハ砲工兵技術兵器材料ニ関スル事項ヲ研究調査シテ陸軍大臣ニ意見ヲ具申シ又ハ其ノ諮詢ニ応ス
第二条 陸軍技術審査部ニ左ノ職員ヲ置ク
部長
議員
事務官
審査官
准士官下士及判任文官
第三条 部長ハ陸軍大臣ニ隷シ部内一切ノ事務ヲ管理ス
第四条 部長ハ陸軍大臣ヨリ諮詢ヲ受ケタルトキハ議員ヲ集メ会議ヲ開クヘシ但シ陸軍大臣ニ於テ会議ニ附スル必要ナシトシタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第五条 部長ハ前条ノ外重要ナル事項ニシテ会議ニ附スルノ必要アリト認メタル場合ニ於テハ会議ヲ開クコトヲ得
第六条 部長ハ会議ノ議長ト為リ議事ヲ整理ス
部長ハ議事規則ヲ定メ陸軍大臣ノ認可ヲ請フヘシ
第七条 議員ハ他ニ本職アル者ヲ以テ之ニ充ツ
会議ノ必要ニ依リ臨時ニ議員ヲ命セラレタル者ハ会議ヲ終レハ直ニ解任スルモノトス
議員中高級故参ノ者ハ議長不在ノトキ代理ヲ為スヘシ
第八条 会議ハ其ノ議事ニ関係アル議員ヲ集メテ之ヲ開クモノトス
議員中将官ハ何レノ会議ニモ列スルモノトス
第九条 陸軍省軍務局長及軍務局課長ハ其ノ関係ノ事項ニ就テハ随時会議ニ出席シ意見ヲ述フルコトヲ得
第十条 事務官ハ部長ノ指揮ヲ受ケ庶務ヲ整理ス
第十一条 審査官ハ部長ノ命ヲ受ケ研究調査ヲ担任ス
審査官ハ会議ニ列シ担任ノ事項ニ就キ説明ヲ為シ且会議ニ関スル事務ヲ整理ス
第十二条 准士官下士及判任文官ハ上官ノ命ヲ受ケ事務ニ服ス
第十三条 陸軍技術審査部ニ於テ試験ノ為必要ナリト認ムル事項アルトキハ部長ハ教育総監又ハ師団長ニ禀議シ学校若ハ軍隊ヲシテ之ヲ実施セシメ又ハ必要ナル人馬材料ヲ供用セシムルコトヲ得
附 則
本条例ハ明治三十六年五月一日ヨリ之ヲ施行ス
明治三十二年勅令第十二号陸軍砲兵会議条例及明治三十年勅令第二百三十七号陸軍工兵会議条例ハ本条例施行ノ日ヨリ之ヲ廃止ス