海軍生徒学生手当金規則
法令番号: 勅令第三百九十九號
公布年月日: 明治30年11月4日
法令の形式: 勅令
朕海軍生徒學生手當金規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年十月二十七日
海軍大臣 侯爵 西鄕從道
勅令第三百九十九號
海軍生徒學生手當金規則
第一條 海軍將校生徒及機關生徒ニハ一日二十錢ノ手當金ヲ給シ被服其ノ他日用物品ノ費用ニ充テシム但シ實地練習ノ爲メ乘艦中ハ內國ニ於テハ一日三十錢外國ニ於テハ一日五十錢ノ手當金ヲ給ス
海軍學生軍醫學生、藥劑學生、造船學生、造兵學生ヲ云フ以下傚之ニハ一日四十錢ノ手當金ヲ給シ授業料、宿料、賄料其ノ他日用物品ノ費用ニ充テシム
第二條 前條第一項ノ生徒ニシテ傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ病院ニ入ル者若ハ在校在艦セサル者ニハ其ノ間第一條ノ手當金ヲ停止シ一日二錢ノ手當金ヲ給ス但シ外國航海中本條ノ場合ニ該當スル者ニハ手當金ヲ停止セス
第三條 處刑、處罰、收禁、留置、逃亡若ハ被吿事件ノ爲メ護送中ノ者及其ノ他事故ヲ以テ在校在艦セサル者ニハ手當金ヲ給セス
第四條 將校生徒若ハ機關生徒ヲ命シタル者ニハ其ノ際一度限リ被服費トシテ四十五圓ヲ給シ學生ヲ命シタル者ニハ一學年每ニ被服費トシテ三十六圓ヲ給ス
第五條 將校生徒機關生徒若ハ學生ニシテ天災其ノ他避ク可カラサル事由ニ因リ被服ヲ亡失シタルトキハ將校生徒若ハ機關生徒ニハ四十五圓學生ニハ三十六圓ヲ最上限トシ適宜被服費ヲ給スルコトヲ得
第六條 學生ニシテ海軍軍醫學生、藥劑學生、造船學生、造兵學生條例第七條第一第二ニ該リ學生ヲ免セラレタルトキハ六十日以內ニ於テ旣ニ給與シタル手當金及被服費ノ全額ヲ辨償セシム
第七條 生徒及學生ノ手當金ハ每月下旬ニ學生ノ被服費ハ每年四月及八月下旬ノ二期ニ之ヲ給ス
第八條 此ノ規則施行ノ細則ハ海軍大臣之ヲ定ム
附 則
第九條 明治二十六年勅令第二百五十四號海軍生徒手當金規則ハ此ノ規則施行ノ日ヨリ廢止ス
朕海軍生徒学生手当金規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年十月二十七日
海軍大臣 侯爵 西郷従道
勅令第三百九十九号
海軍生徒学生手当金規則
第一条 海軍将校生徒及機関生徒ニハ一日二十銭ノ手当金ヲ給シ被服其ノ他日用物品ノ費用ニ充テシム但シ実地練習ノ為メ乗艦中ハ内国ニ於テハ一日三十銭外国ニ於テハ一日五十銭ノ手当金ヲ給ス
海軍学生軍医学生、薬剤学生、造船学生、造兵学生ヲ云フ以下倣之ニハ一日四十銭ノ手当金ヲ給シ授業料、宿料、賄料其ノ他日用物品ノ費用ニ充テシム
第二条 前条第一項ノ生徒ニシテ傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ病院ニ入ル者若ハ在校在艦セサル者ニハ其ノ間第一条ノ手当金ヲ停止シ一日二銭ノ手当金ヲ給ス但シ外国航海中本条ノ場合ニ該当スル者ニハ手当金ヲ停止セス
第三条 処刑、処罰、収禁、留置、逃亡若ハ被告事件ノ為メ護送中ノ者及其ノ他事故ヲ以テ在校在艦セサル者ニハ手当金ヲ給セス
第四条 将校生徒若ハ機関生徒ヲ命シタル者ニハ其ノ際一度限リ被服費トシテ四十五円ヲ給シ学生ヲ命シタル者ニハ一学年毎ニ被服費トシテ三十六円ヲ給ス
第五条 将校生徒機関生徒若ハ学生ニシテ天災其ノ他避ク可カラサル事由ニ因リ被服ヲ亡失シタルトキハ将校生徒若ハ機関生徒ニハ四十五円学生ニハ三十六円ヲ最上限トシ適宜被服費ヲ給スルコトヲ得
第六条 学生ニシテ海軍軍医学生、薬剤学生、造船学生、造兵学生条例第七条第一第二ニ該リ学生ヲ免セラレタルトキハ六十日以内ニ於テ既ニ給与シタル手当金及被服費ノ全額ヲ弁償セシム
第七条 生徒及学生ノ手当金ハ毎月下旬ニ学生ノ被服費ハ毎年四月及八月下旬ノ二期ニ之ヲ給ス
第八条 此ノ規則施行ノ細則ハ海軍大臣之ヲ定ム
附 則
第九条 明治二十六年勅令第二百五十四号海軍生徒手当金規則ハ此ノ規則施行ノ日ヨリ廃止ス