朕郵便及電信局官制ノ改正ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十六年十月三十日
內閣總理大臣 伯爵 伊藤博文
遞信大臣 伯爵 黑田淸隆
勅令第百五十二號
郵便及電信局官制
第一條 郵便及電信局ハ遞信大臣ノ管理ニ屬シ郵便、電信ノ業務ヲ執行スルコトヲ掌ル
第二條 郵便及電信局ヲ分テ一等郵便電信局、二等郵便電信局、二等郵便局、二等電信局、三等郵便電信局及三等郵便局トス
第三條 一等郵便電信局ニ於テハ管轄內ノ各郵便電信局、郵便局、電信局ヲ監督ス
遞信大臣ノ指定シタル一等郵便電信局ニ於テハ電信建築ノ事務ヲ兼掌ス
遞信大臣ハ二等郵便電信局、二等郵便局ヲシテ其ノ指定シタル區域內ノ三等郵便電信局、三等郵便局監督事務ノ一部ヲ分掌セシムルコトアルヘシ
遞信大臣ハ必要ナリト認ムル地ニ郵便及電信ノ支局ヲ置キ郵便電信ノ業務ヲ分掌セシムルコトヲ得
第四條 一等郵便電信局ニ左ノ職員ヲ置ク
局長
郵便電信書記
電信建築技手
郵便電信書記補
電信建築ノ事務ヲ兼掌スル一等郵便電信局ニハ前項職員ノ外電信建築技師ヲ置ク
第五條 二等郵便電信局、二等郵便局、二等電信局ニ左ノ職員ヲ置ク
局長
郵便電信書記
郵便電信書記補
第六條 三等郵便電信局、三等郵便局ニ左ノ職員ヲ置ク
局長
第七條 一等郵便電信局長ハ奏任トス遞信大臣ノ命ヲ承ケ局中一切ノ事務ヲ掌理ス
第八條 電信建築技師ハ局長ノ指揮ヲ承ケ技術ニ關スル事務ヲ掌理ス
第九條 二等郵便電信局長、二等郵便局長及二等電信局長ハ判任トシ郵便電信書記ヲシテ之ヲ兼ネシム所轄一等郵便電信局長ノ指揮監督ヲ承ケ局務ヲ掌理ス
第十條 三等郵便電信局長及三等郵便局長ハ判任トス上官ノ指揮監督ヲ承ケ局務ヲ掌理ス
第十一條 郵便電信書記ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ局務ニ從事ス
第十二條 電信建築技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ關スル事務ニ從事ス
第十三條 郵便電信書記補ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ書記ノ事務ヲ助ク
第十四條 一等郵便電信局長ハ各局ヲ通シテ十八人電信建築技師ハ七人ヲ以テ定員トス
第十五條 郵便電信書記ハ各局ヲ通シテ千八百一人ヲ以テ定員トス
第十六條 電信建築技手ハ各局ヲ通シテ專任八十五人ヲ以テ定員トス
第十七條 郵便電信書記補ハ各局ヲ通シテ二千九百七十二人ヲ以テ定員トス
第十八條 一等郵便電信局ノ名稱、位置及其ノ管轄區域ハ別表ニ依ル
第十九條 二等郵便電信局、二等郵便局、二等電信局、三等郵便電信局、三等郵便局ノ名稱、位置及其ノ管轄區域ハ遞信大臣之ヲ定ム
附 則
第二十條 本令ハ明治二十六年十一月十日ヨリ施行ス
明治二十四年勅令第百五十一號電信建築署官制ハ本令施行ノ日ヨリ廢止ス
(別表)
【表】
朕郵便及電信局官制ノ改正ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十六年十月三十日
内閣総理大臣 伯爵 伊藤博文
逓信大臣 伯爵 黒田清隆
勅令第百五十二号
郵便及電信局官制
第一条 郵便及電信局ハ逓信大臣ノ管理ニ属シ郵便、電信ノ業務ヲ執行スルコトヲ掌ル
第二条 郵便及電信局ヲ分テ一等郵便電信局、二等郵便電信局、二等郵便局、二等電信局、三等郵便電信局及三等郵便局トス
第三条 一等郵便電信局ニ於テハ管轄内ノ各郵便電信局、郵便局、電信局ヲ監督ス
逓信大臣ノ指定シタル一等郵便電信局ニ於テハ電信建築ノ事務ヲ兼掌ス
逓信大臣ハ二等郵便電信局、二等郵便局ヲシテ其ノ指定シタル区域内ノ三等郵便電信局、三等郵便局監督事務ノ一部ヲ分掌セシムルコトアルヘシ
逓信大臣ハ必要ナリト認ムル地ニ郵便及電信ノ支局ヲ置キ郵便電信ノ業務ヲ分掌セシムルコトヲ得
第四条 一等郵便電信局ニ左ノ職員ヲ置ク
局長
郵便電信書記
電信建築技手
郵便電信書記補
電信建築ノ事務ヲ兼掌スル一等郵便電信局ニハ前項職員ノ外電信建築技師ヲ置ク
第五条 二等郵便電信局、二等郵便局、二等電信局ニ左ノ職員ヲ置ク
局長
郵便電信書記
郵便電信書記補
第六条 三等郵便電信局、三等郵便局ニ左ノ職員ヲ置ク
局長
第七条 一等郵便電信局長ハ奏任トス逓信大臣ノ命ヲ承ケ局中一切ノ事務ヲ掌理ス
第八条 電信建築技師ハ局長ノ指揮ヲ承ケ技術ニ関スル事務ヲ掌理ス
第九条 二等郵便電信局長、二等郵便局長及二等電信局長ハ判任トシ郵便電信書記ヲシテ之ヲ兼ネシム所轄一等郵便電信局長ノ指揮監督ヲ承ケ局務ヲ掌理ス
第十条 三等郵便電信局長及三等郵便局長ハ判任トス上官ノ指揮監督ヲ承ケ局務ヲ掌理ス
第十一条 郵便電信書記ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ局務ニ従事ス
第十二条 電信建築技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ関スル事務ニ従事ス
第十三条 郵便電信書記補ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ書記ノ事務ヲ助ク
第十四条 一等郵便電信局長ハ各局ヲ通シテ十八人電信建築技師ハ七人ヲ以テ定員トス
第十五条 郵便電信書記ハ各局ヲ通シテ千八百一人ヲ以テ定員トス
第十六条 電信建築技手ハ各局ヲ通シテ専任八十五人ヲ以テ定員トス
第十七条 郵便電信書記補ハ各局ヲ通シテ二千九百七十二人ヲ以テ定員トス
第十八条 一等郵便電信局ノ名称、位置及其ノ管轄区域ハ別表ニ依ル
第十九条 二等郵便電信局、二等郵便局、二等電信局、三等郵便電信局、三等郵便局ノ名称、位置及其ノ管轄区域ハ逓信大臣之ヲ定ム
附 則
第二十条 本令ハ明治二十六年十一月十日ヨリ施行ス
明治二十四年勅令第百五十一号電信建築署官制ハ本令施行ノ日ヨリ廃止ス
(別表)
【表】