朕官吏恩給法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年六月二十日
內閣總理大臣 伯爵 山縣有朋
內務大臣 伯爵 西鄕從道
司法大臣 伯爵 山田顯義
大藏大臣 伯爵 松方正義
陸軍大臣 伯爵 大山巖
遞信大臣 伯爵 後藤象二郞
外務大臣 子爵 靑木周藏
海軍大臣 子爵 樺山資紀
文部大臣 芳川顯正
農商務大臣 陸奧宗光
法律第四十三號
官吏恩給法
第一條 文官判任以上ノ者退官シタルトキハ此法律ノ規定スル所ニ依リ恩給ヲ受クルノ權利ヲ有ス
第二條 在官滿十五年以上ノ者左ニ揭クル事項ノ一ニ當ルトキハ終身恩給ヲ給ス
一 年齡六十歲ヲ超エ退官ヲ許シタルトキ
二 傷痍ヲ受ケ若クハ疾病ニ罹リ其職ニ堪ヘス退官ヲ許シタルトキ
三 廢官廢廳若クハ官廳事務ノ伸縮又ハ非職滿期ニ依リ退官シタルトキ
第三條 左ニ揭クル事項ノ一ニ當ル者ハ前條ノ年限ニ滿タサルモ終身恩給ヲ給シ尙其最下金額十分ノ七マテノ增加恩給ヲ給ス
一 公務ニ因リ傷痍ヲ受ケ一肢以上ノ用ヲ失ヒ若クハ之ニ準スヘキ者ニシテ其職務ニ堪ヘス退官シタルトキ
二 公務ニ依リ健康ニ有害ナル感動ヲ受クルヲ顧ミルコト能ハスシテ勤務ニ從事シ爲メニ疾病ニ罹リ一肢以上ノ用ヲ失ヒ若クハ之ニ準スヘキ者ニシテ其職務ニ堪ヘス退官シタルトキ
第四條 滿五年以上國務大臣ノ職ニ在ル者退官シタルトキハ第二條ノ制限ニ拘ハラス恩給ヲ給ス
第五條 恩給ノ年額ハ退官現時ノ俸給ト在官年數トニ依リ之ヲ定ム卽チ在官滿十五年以上十六年未滿ニシテ退官シタル者ノ恩給年額ハ俸給年額ノ二百四十分ノ六十トシ十五年以後滿一年每ニ二百四十分ノ一ヲ加ヘ滿四十年ニ至テ止ム但在官四十年以上ノ者ニ給スヘキ恩給ハ四十年ノ額又十五年未滿ノ者ニ給スヘキ恩給ハ十五年ノ額トス
非職滿期ニ由テ退官シタル者ノ恩給ハ其在職最終ノ俸額ニ依テ之ヲ算定ス
交際官及領事貿易事務官等ノ恩給ハ其官等ニ對スル普通文官ノ俸額ニ依テ之ヲ算定ス
兼官ニ依テ受クル加俸ハ恩給年額ヲ算定スルニ當リ之ヲ除算スヘシ
恩給年額圓位未滿ノ數ハ圓位ニ滿タシム
第六條 恩給ヲ受ケ又ハ恩給ヲ受ケスシテ退官シタル者在官中ノ公務ニ起因スル傷痍疾病引續キ重症ニ趨キタルトキ其事由ヲ詳悉シ左ノ期限內ニ申出レハ査覈ノ上相當ノ恩給ヲ給ス
一 一肢ノ用ヲ失ヒ若クハ之ニ準スヘキ者ハ退官後二個年
二 一肢ヲ亡シ或ハ二肢ノ用ヲ失ヒ又ハ兩眼ヲ盲シ若クハ二肢ヲ亡シ若クハ之ニ準スヘキ者ハ退官後三個年
第七條 在官年數ハ判任官以上初任ノ月ヨリ起算シ退官ノ月ヲ以テ終リトス
明治四年八月以前ヨリ任官セラレタル者ハ同年同月ヨリ起算ス但本項ニ揭クル者退官スルトキハ明治四年七月以前ノ勤務ニ對シテハ同年同月ノ現官等ニ相當スル月俸ノ半額ヲ以テ在官年數ノ一個年ニ當テ其年數ニ應スル金額ヲ一時支給ス
第八條 左ニ揭クル月數及日數ハ在官年數中ニ算入スヘシ
一 判任以上出仕官ニ在ルノ月數
二 武官ヨリ文官ニ轉シタル者又ハ軍人恩給ヲ受ケスシテ現役ヲ退キタル後文官ニ任シタル者ハ其現役中ノ日數
三 從軍年加算ノ年月
四 非職及休職中ノ月數
五 退官ノ後再ヒ任官シタル者ハ前在官ノ月數
六 宮內官ヨリ文官ニ轉シタル者又ハ恩給ヲ受ケスシテ宮內官ヲ退キタル後文官ニ任シタル者ハ宮內判任官以上在官中ノ月數
第九條 左ニ揭クル月數及日數ハ在官年數中ヨリ除算スヘシ
一 年齡二十歲未滿者ノ在官月數
二 高等官試補及判任官見習中ノ月數
三 郡區書記ヲ除クノ外政府ヨリ俸給ヲ受ケサル官職ニ在ル月數及商業ヲ營ムコトヲ得ヘキ官職ニ在ル月數
四 御用掛雇等外出仕勤仕ノ月數
五 第八條第二ニ揭クル者ニ在テハ軍人恩給法ニ依リ除算スヘキ日數
六 自己ノ便宜ニ依リ退官シタル後又ハ懲戒處分若クハ刑事裁判ニ依リ免官シタル後再ヒ任官シタル者ニ在テハ其前官ノ月數
第十條 文官ニシテ從軍シタル者ハ軍人恩給法ノ算則ニ照シテ其從軍年ヲ加算ス
第十一條 恩給ヲ受クル者再ヒ官ニ就キ滿一年以上在官シタル後退官シタルトキハ左ノ區別ニ依リ恩給ヲ給ス
一 退官現時ノ俸給前後相同シカラサルトキハ前官年數ヲ後官ノ年數ニ通算シ後官ニ對スル恩給額ト前ノ恩給額トヲ比較シ其多キ方ヲ給ス
二 退官現時ノ俸給前後相同シキトキハ在官年數ニ依リ恩給ヲ增加ス但前官十五年未滿ニシテ恩給ヲ受ケタル者ニ在テハ前後通算シテ十六年以上ニ至ラサレハ增加セス
第十二條 恩給ヲ受クル者重罪ノ刑ニ處セラレ若クハ日本臣民タルノ分限ヲ失ヒタルトキハ恩給ヲ剝奪ス
左ニ揭クル事項ノ一ニ當ルトキハ其間恩給ヲ停止ス
一 判任以上ノ官ニ任シ政府ヨリ俸給ヲ受クルトキ但商業ヲ營ムコトヲ得ヘキ官職ニ在ルトキハ此限ニアラス
二 公權ヲ停止セラレタルトキ
第十三條 年齡未タ六十歲ニ至ラスシテ自己ノ便宜ニ依リ退官シタル者又ハ懲戒處分若タハ刑事裁判ニ依リ免官シタル者ハ恩給ヲ受クルノ資格ヲ失フ
法律ヲ以テ設立シタル議會ノ議員ト爲リタルノ故ヲ以テ退官シタル者ハ恩給ヲ受クルノ資格ヲ失ハス
第十四條 政府ヨリ俸給ヲ受ケサル官吏及商業ヲ營ムコトヲ得ヘキ官吏竝ニ高等官試補判任官見習ハ恩給ヲ受クルノ權ナキモノトス但郡區書記ハ此限ニアラス
商業ヲ營ムコトヲ得ヘキ官吏竝ニ高等官試補判任官見習ニシテ公務ノ爲メ傷痍ヲ受ケ若クハ疾病ニ罹リ此法律第三條ニ該當スル者ニ限リ退官又ハ罷免現時ノ俸給四分ノ一ヲ終身支給スルコトヲ得
第十五條 恩給支給ノ期ハ退官ノ翌月ヨリ始マリ死亡ノ月ヲ以テ終ルモノトス
第十六條 恩給ハ之ヲ受クヘキ事由ノ生シタル後三個年內ニ請求セサレハ其權利ヲ抛棄シタルモノトス
第十七條 恩給ノ支給ハ本屬長官ノ證明ニ依リ恩給局ノ審査ヲ經テ內閣總理大臣之ヲ裁定ス
行政上ノ處分ニ因リ恩給ニ關スル權利ヲ障害セラレタリトスル者ハ六個月以內ニ恩給局ニ具申シテ裁決ヲ請フコトヲ得其裁決ニ服セサル者ハ一個年以內ニ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得但左ノ事件ニ關シテハ恩給局ノ裁決ハ終審確定ノモノトス
一 傷痍疾病ノ原因及其輕重
二 職務ニ堪エルト否ラサルト
第十八條 恩給ハ賣買讓與質入書入スルコトヲ得ス又負債ノ抵償トシテ差押フルコトヲ得ス
第十九條 明治十七年達官吏恩給令ニ依リ恩給ヲ受ケタル者ハ總テ其恩給令ニ依ルヘシ但其權利消滅及停止ハ此法律ニ依ル
第二十條 此法律施行前ニ退官シタル者ノ恩給ハ明治十七年達官吏恩給令ニ依ルヘシ但此法律施行ノ日ヨリ三個年內ニ請求セサレハ之ヲ受クヘキ權利ヲ抛棄シタルモノトス
第二十一條 此法律ハ明治二十三年七月一日ヨリ施行ス
從前ノ命令ニシテ此法律ニ牴觸スルモノハ總テ廢止ス
朕官吏恩給法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年六月二十日
内閣総理大臣 伯爵 山県有朋
内務大臣 伯爵 西郷従道
司法大臣 伯爵 山田顕義
大蔵大臣 伯爵 松方正義
陸軍大臣 伯爵 大山巌
逓信大臣 伯爵 後藤象二郎
外務大臣 子爵 青木周蔵
海軍大臣 子爵 樺山資紀
文部大臣 芳川顕正
農商務大臣 陸奥宗光
法律第四十三号
官吏恩給法
第一条 文官判任以上ノ者退官シタルトキハ此法律ノ規定スル所ニ依リ恩給ヲ受クルノ権利ヲ有ス
第二条 在官満十五年以上ノ者左ニ掲クル事項ノ一ニ当ルトキハ終身恩給ヲ給ス
一 年齢六十歳ヲ超エ退官ヲ許シタルトキ
二 傷痍ヲ受ケ若クハ疾病ニ罹リ其職ニ堪ヘス退官ヲ許シタルトキ
三 廃官廃庁若クハ官庁事務ノ伸縮又ハ非職満期ニ依リ退官シタルトキ
第三条 左ニ掲クル事項ノ一ニ当ル者ハ前条ノ年限ニ満タサルモ終身恩給ヲ給シ尚其最下金額十分ノ七マテノ増加恩給ヲ給ス
一 公務ニ因リ傷痍ヲ受ケ一肢以上ノ用ヲ失ヒ若クハ之ニ準スヘキ者ニシテ其職務ニ堪ヘス退官シタルトキ
二 公務ニ依リ健康ニ有害ナル感動ヲ受クルヲ顧ミルコト能ハスシテ勤務ニ従事シ為メニ疾病ニ罹リ一肢以上ノ用ヲ失ヒ若クハ之ニ準スヘキ者ニシテ其職務ニ堪ヘス退官シタルトキ
第四条 満五年以上国務大臣ノ職ニ在ル者退官シタルトキハ第二条ノ制限ニ拘ハラス恩給ヲ給ス
第五条 恩給ノ年額ハ退官現時ノ俸給ト在官年数トニ依リ之ヲ定ム即チ在官満十五年以上十六年未満ニシテ退官シタル者ノ恩給年額ハ俸給年額ノ二百四十分ノ六十トシ十五年以後満一年毎ニ二百四十分ノ一ヲ加ヘ満四十年ニ至テ止ム但在官四十年以上ノ者ニ給スヘキ恩給ハ四十年ノ額又十五年未満ノ者ニ給スヘキ恩給ハ十五年ノ額トス
非職満期ニ由テ退官シタル者ノ恩給ハ其在職最終ノ俸額ニ依テ之ヲ算定ス
交際官及領事貿易事務官等ノ恩給ハ其官等ニ対スル普通文官ノ俸額ニ依テ之ヲ算定ス
兼官ニ依テ受クル加俸ハ恩給年額ヲ算定スルニ当リ之ヲ除算スヘシ
恩給年額円位未満ノ数ハ円位ニ満タシム
第六条 恩給ヲ受ケ又ハ恩給ヲ受ケスシテ退官シタル者在官中ノ公務ニ起因スル傷痍疾病引続キ重症ニ趨キタルトキ其事由ヲ詳悉シ左ノ期限内ニ申出レハ査覈ノ上相当ノ恩給ヲ給ス
一 一肢ノ用ヲ失ヒ若クハ之ニ準スヘキ者ハ退官後二個年
二 一肢ヲ亡シ或ハ二肢ノ用ヲ失ヒ又ハ両眼ヲ盲シ若クハ二肢ヲ亡シ若クハ之ニ準スヘキ者ハ退官後三個年
第七条 在官年数ハ判任官以上初任ノ月ヨリ起算シ退官ノ月ヲ以テ終リトス
明治四年八月以前ヨリ任官セラレタル者ハ同年同月ヨリ起算ス但本項ニ掲クル者退官スルトキハ明治四年七月以前ノ勤務ニ対シテハ同年同月ノ現官等ニ相当スル月俸ノ半額ヲ以テ在官年数ノ一個年ニ当テ其年数ニ応スル金額ヲ一時支給ス
第八条 左ニ掲クル月数及日数ハ在官年数中ニ算入スヘシ
一 判任以上出仕官ニ在ルノ月数
二 武官ヨリ文官ニ転シタル者又ハ軍人恩給ヲ受ケスシテ現役ヲ退キタル後文官ニ任シタル者ハ其現役中ノ日数
三 従軍年加算ノ年月
四 非職及休職中ノ月数
五 退官ノ後再ヒ任官シタル者ハ前在官ノ月数
六 宮内官ヨリ文官ニ転シタル者又ハ恩給ヲ受ケスシテ宮内官ヲ退キタル後文官ニ任シタル者ハ宮内判任官以上在官中ノ月数
第九条 左ニ掲クル月数及日数ハ在官年数中ヨリ除算スヘシ
一 年齢二十歳未満者ノ在官月数
二 高等官試補及判任官見習中ノ月数
三 郡区書記ヲ除クノ外政府ヨリ俸給ヲ受ケサル官職ニ在ル月数及商業ヲ営ムコトヲ得ヘキ官職ニ在ル月数
四 御用掛雇等外出仕勤仕ノ月数
五 第八条第二ニ掲クル者ニ在テハ軍人恩給法ニ依リ除算スヘキ日数
六 自己ノ便宜ニ依リ退官シタル後又ハ懲戒処分若クハ刑事裁判ニ依リ免官シタル後再ヒ任官シタル者ニ在テハ其前官ノ月数
第十条 文官ニシテ従軍シタル者ハ軍人恩給法ノ算則ニ照シテ其従軍年ヲ加算ス
第十一条 恩給ヲ受クル者再ヒ官ニ就キ満一年以上在官シタル後退官シタルトキハ左ノ区別ニ依リ恩給ヲ給ス
一 退官現時ノ俸給前後相同シカラサルトキハ前官年数ヲ後官ノ年数ニ通算シ後官ニ対スル恩給額ト前ノ恩給額トヲ比較シ其多キ方ヲ給ス
二 退官現時ノ俸給前後相同シキトキハ在官年数ニ依リ恩給ヲ増加ス但前官十五年未満ニシテ恩給ヲ受ケタル者ニ在テハ前後通算シテ十六年以上ニ至ラサレハ増加セス
第十二条 恩給ヲ受クル者重罪ノ刑ニ処セラレ若クハ日本臣民タルノ分限ヲ失ヒタルトキハ恩給ヲ剥奪ス
左ニ掲クル事項ノ一ニ当ルトキハ其間恩給ヲ停止ス
一 判任以上ノ官ニ任シ政府ヨリ俸給ヲ受クルトキ但商業ヲ営ムコトヲ得ヘキ官職ニ在ルトキハ此限ニアラス
二 公権ヲ停止セラレタルトキ
第十三条 年齢未タ六十歳ニ至ラスシテ自己ノ便宜ニ依リ退官シタル者又ハ懲戒処分若タハ刑事裁判ニ依リ免官シタル者ハ恩給ヲ受クルノ資格ヲ失フ
法律ヲ以テ設立シタル議会ノ議員ト為リタルノ故ヲ以テ退官シタル者ハ恩給ヲ受クルノ資格ヲ失ハス
第十四条 政府ヨリ俸給ヲ受ケサル官吏及商業ヲ営ムコトヲ得ヘキ官吏並ニ高等官試補判任官見習ハ恩給ヲ受クルノ権ナキモノトス但郡区書記ハ此限ニアラス
商業ヲ営ムコトヲ得ヘキ官吏並ニ高等官試補判任官見習ニシテ公務ノ為メ傷痍ヲ受ケ若クハ疾病ニ罹リ此法律第三条ニ該当スル者ニ限リ退官又ハ罷免現時ノ俸給四分ノ一ヲ終身支給スルコトヲ得
第十五条 恩給支給ノ期ハ退官ノ翌月ヨリ始マリ死亡ノ月ヲ以テ終ルモノトス
第十六条 恩給ハ之ヲ受クヘキ事由ノ生シタル後三個年内ニ請求セサレハ其権利ヲ抛棄シタルモノトス
第十七条 恩給ノ支給ハ本属長官ノ証明ニ依リ恩給局ノ審査ヲ経テ内閣総理大臣之ヲ裁定ス
行政上ノ処分ニ因リ恩給ニ関スル権利ヲ障害セラレタリトスル者ハ六個月以内ニ恩給局ニ具申シテ裁決ヲ請フコトヲ得其裁決ニ服セサル者ハ一個年以内ニ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得但左ノ事件ニ関シテハ恩給局ノ裁決ハ終審確定ノモノトス
一 傷痍疾病ノ原因及其軽重
二 職務ニ堪エルト否ラサルト
第十八条 恩給ハ売買譲与質入書入スルコトヲ得ス又負債ノ抵償トシテ差押フルコトヲ得ス
第十九条 明治十七年達官吏恩給令ニ依リ恩給ヲ受ケタル者ハ総テ其恩給令ニ依ルヘシ但其権利消滅及停止ハ此法律ニ依ル
第二十条 此法律施行前ニ退官シタル者ノ恩給ハ明治十七年達官吏恩給令ニ依ルヘシ但此法律施行ノ日ヨリ三個年内ニ請求セサレハ之ヲ受クヘキ権利ヲ抛棄シタルモノトス
第二十一条 此法律ハ明治二十三年七月一日ヨリ施行ス
従前ノ命令ニシテ此法律ニ牴触スルモノハ総テ廃止ス