朕衞戍條例制定ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十一年五月十二日
內閣總理大臣 伯爵 黑田淸隆
陸軍大臣 伯爵 大山巖
勅令第三十號
衞戍條例
第一條 陸軍軍隊ノ永久一地ニ配備駐屯スルヲ衞戍ト稱シ其地所在ノ最高級團隊長之カ司令官タルモノトス
第二條 各衞戍地ニハ其所用ニ應シ病院、武庫、監獄ヲ置キ衞戍司令官ノ管轄トス
第三條 衞戍司令官ハ衞戍地警備ノ責ニ任シ衞兵ノ部署及ヒ其人員ヲ定ム
第四條 近衞兵ノ駐屯スル地ニ在テ衞戍司令官警備ニ關シ必要ト認ムル時ハ之ニ援助ヲ求ムルコトヲ得
第五條 憲兵ハ衞戍司令官ノ管轄ニ屬セスト雖モ衞戍司令官ハ憲兵ヲシテ地方ノ事情ニ關スル緊要ノ事件ヲ報知セシメ又火急ノ事變ニ際シテハ命令ヲ下シ服事セシムルコトヲ得
【表】
朕衛戍条例制定ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十一年五月十二日
内閣総理大臣 伯爵 黒田清隆
陸軍大臣 伯爵 大山巌
勅令第三十号
衛戍条例
第一条 陸軍軍隊ノ永久一地ニ配備駐屯スルヲ衛戍ト称シ其地所在ノ最高級団隊長之カ司令官タルモノトス
第二条 各衛戍地ニハ其所用ニ応シ病院、武庫、監獄ヲ置キ衛戍司令官ノ管轄トス
第三条 衛戍司令官ハ衛戍地警備ノ責ニ任シ衛兵ノ部署及ヒ其人員ヲ定ム
第四条 近衛兵ノ駐屯スル地ニ在テ衛戍司令官警備ニ関シ必要ト認ムル時ハ之ニ援助ヲ求ムルコトヲ得
第五条 憲兵ハ衛戍司令官ノ管轄ニ属セスト雖モ衛戍司令官ハ憲兵ヲシテ地方ノ事情ニ関スル緊要ノ事件ヲ報知セシメ又火急ノ事変ニ際シテハ命令ヲ下シ服事セシムルコトヲ得
【表】