下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。
第二条第一号中「附随する」を「付随する」に改め、同条第四号を次のように改める。
四 流域下水道 次のいずれかに該当する下水道をいう。
イ 専ら地方公共団体が管理する下水道により排除される下水を受けて、これを排除し、及び処理するために地方公共団体が管理する下水道で、二以上の市町村の区域における下水を排除するものであり、かつ、終末処理場を有するもの
ロ 公共下水道(終末処理場を有するものに限る。)により排除される雨水のみを受けて、これを河川その他の公共の水域又は海域に放流するために地方公共団体が管理する下水道で、二以上の市町村の区域における雨水を排除するものであり、かつ、当該雨水の流量を調節するための施設を有するもの
第二条の二第二項中「の各号」を削り、同項に次の一号を加える。
五 前項の公共の水域又は海域でその水質を保全するため当該水域又は海域に排出される下水の窒素含有量又は燐含有量を削減する必要があるものとして政令で定める要件に該当するものについて定められる流域別下水道整備総合計画にあつては、第二号の区域に係る下水道の終末処理場から放流される下水の窒素含有量又は燐含有量についての当該終末処理場ごとの削減目標量(以下単に「削減目標量」という。)及び削減方法に関する事項
第二条の二第三項中「の各号」を削り、同条第七項を同条第九項とし、同条第四項から第六項までを二項ずつ繰り下げ、同条第三項の次に次の二項を加える。
4 流域別下水道整備総合計画において削減目標量が定められた終末処理場(以下「特定終末処理場」という。)で放流する下水の窒素含有量又は燐含有量に係る水質を政令で定める基準に適合させることができる構造のもの(以下「高度処理終末処理場」という。)を管理する地方公共団体は、当該高度処理終末処理場について定められた削減目標量を超える量の窒素含有量又は燐含有量を削減する場合には、その削減目標量を超えて削減する窒素含有量又は燐含有量のうち一定量のものについては、他の地方公共団体のため、当該他の地方公共団体が管理する特定終末処理場(当該高度処理終末処理場に係る下水道と同じ第二項第二号の区域に係る下水道のものに限る。)について定められた削減目標量の一部に相当するものとして削減するものである旨を、あらかじめ当該他の地方公共団体の同意を得て、国土交通省令で定めるところにより、都道府県に対し、申し出ることができる。
5 前項の規定による申出を受けた都道府県は、第二項第五号に掲げる事項に、当該申出に係る窒素含有量又は燐含有量の削減方法、当該高度処理終末処理場の設置、改築、修繕、維持その他の管理に要する費用の予定額及び当該他の地方公共団体による費用の負担に関する事項を記載することができる。
第十二条の二第一項中「第十二条の十一」を「第十二条の十二」に、「第十二条の十第一項」を「第十二条の九、第十二条の十一第一項」に改め、同条第二項中「第十二条の十第二項」を「第十二条の十一第二項」に改める。
第十二条の十第一項中「の各号」を削り、同条を第十二条の十一とする。
第十二条の九中「前条第三項」を「第十二条の八第三項」に改め、「流域下水道」の下に「(第二条第四号ロに該当する流域下水道(以下「雨水流域下水道」という。)を除く。次項において同じ。)」を加え、同条に次の一項を加える。
2 流域関連公共下水道の管理者は、前条第一項の規定による届出を受理したときは当該届出に係る事項を、同条第二項の規定による命令をしたときは当該命令の内容を、速やかに、当該流域関連公共下水道に係る流域下水道の管理者に通知しなければならない。
第十二条の九を第十二条の十とし、第十二条の八の次に次の一条を加える。
(事故時の措置)
第十二条の九 特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者は、人の健康に係る被害又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質又は油として政令で定めるものを含む下水が当該特定事業場から排出され、公共下水道に流入する事故が発生したときは、政令で定める場合を除き、直ちに、引き続く当該下水の排出を防止するための応急の措置を講ずるとともに、速やかに、その事故の状況及び講じた措置の概要を公共下水道管理者に届け出なければならない。
2 公共下水道管理者は、特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者が前項の応急の措置を講じていないと認めるときは、その者に対し、同項の応急の措置を講ずべきことを命ずることができる。
第二十五条の三第二項中「きかなければ」を「聴かなければ」に改め、同条第三項中「認可」の下に「(雨水流域下水道に係るものを除く。)」を加え、「きかなければ」を「聴かなければ」に改める。
第二十五条の四第一項中「の各号」を削り、同項第二号中「終末処理場の」を「終末処理場を設ける場合には、その」に改め、同項第四号中「予定処理区域」の下に「(雨水流域下水道に係るものにあつては、予定排水区域。次条第三号において同じ。)」を加える。
第二十五条の五第三号中「終末処理場」の下に「(雨水流域下水道に係るものにあつては、排水施設に限る。)」を加える。
第二十五条の八第二項中「第十二条の十第一項」を「第十二条の十一第一項」に改める。
第二十五条の十中「第十二条の八」を「第十二条の九」に、「第十二条の十」を「第十二条の十一」に改め、「、流域下水道」の下に「(雨水流域下水道を除く。)」を加え、「「公共下水道」を「「当該公共下水道」に、「「流域下水道」を「「当該流域下水道(雨水流域下水道を除く。以下この条において同じ。)」に改め、同条に次の一項を加える。
2 第七条、第八条、第十五条から第十八条まで、第二十一条第一項、第二十二条、第二十三条及び第二十五条の規定は、雨水流域下水道について準用する。
第三十一条の二の次に次の一条を加える。
(窒素含有量又は燐含有量の削減に係る負担金)
第三十一条の三 第二条の二第五項の規定により流域別下水道整備総合計画に記載された事項に係る高度処理終末処理場を管理する地方公共団体は、当該流域別下水道整備総合計画に記載されたところにより、当該高度処理終末処理場の設置、改築、修繕、維持その他の管理に要する費用の一部を他の地方公共団体に負担させることができる。
第三十七条の二中「第二十五条の十」を「第二十五条の十第一項」に改める。
第三十八条第一項中「一に」を「いずれかに」に改め、同項第一号中「第十一条の三第一項」の下に「及び第十二条の九第一項(第二十五条の十第一項において準用する場合を含む。)」を加え、同項第二号中「附した」を「付した」に改め、同条第二項中「一に」を「いずれかに」に改める。
第三十九条の二中「流域下水道を適正に」を「流域下水道(雨水流域下水道を除く。以下この条において同じ。)を適正に」に改める。
第四十五条第一項中「五十万円」を「百万円」に改め、同条第二項中「二十万円」を「五十万円」に改める。
第四十六条中「第二十五条の十」を「第二十五条の十第一項」に、「五十万円」を「百万円」に改める。
第四十六条の二第一項中「第十二条の二第一項又は第五項(第二十五条の十においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定に違反した」を「次の各号のいずれかに該当する」に、「三十万円」を「五十万円」に改め、同項に次の各号を加える。
一 第十二条の二第一項又は第五項(第二十五条の十第一項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定に違反した者
二 第十二条の九第二項(第二十五条の十第一項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
第四十六条の二第二項中「前項」を「前項第一号」に改める。
第四十七条の二中「第二十五条の十」を「第二十五条の十第一項」に改める。
第四十九条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号及び第二号中「第二十五条の十」を「第二十五条の十第一項」に改め、同条第三号中「第十二条の十一(第二十五条の十」を「第十二条の十二(第二十五条の十第一項」に改め、同条第四号中「第二十五条の十」を「第二十五条の十第一項」に改める。
第五十一条中「第二十五条の十」を「第二十五条の十第一項」に、「五万円」を「十万円」に改める。