独立行政法人農業技術研究機構法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百二十九号
公布年月日: 平成14年12月4日
法令の形式: 法律
独立行政法人農業技術研究機構法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十四年十二月四日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第百二十九号
独立行政法人農業技術研究機構法の一部を改正する法律
独立行政法人農業技術研究機構法(平成十一年法律第百九十二号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構法
目次中「第六条」を「第九条」に、「第七条―第九条」を「第十条―第十二条」に、「第十条・第十一条」を「第十三条―第十八条」に、「第十二条・第十三条」を「第十九条―第二十四条」に、「第十四条」を「第二十五条」に改める。
第一条中「独立行政法人農業技術研究機構」を「独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構」に改める。
第十四条第二号を削り、同条第一号中「第十条」を「第十三条」に改め、同号を同条第二号とし、同条に第一号として次の一号を加える。
一 この法律の規定により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
第五章中第十四条を第二十五条とする。
第十三条を削る。
第十二条第一項中「第十条第一号」を「第十三条第一項第一号」に改め、第四章中同条を第十九条とし、同条の次に次の五条を加える。
(出資者原簿)
第二十条 研究機構は、出資者原簿を備えて置かなければならない。
2 出資者原簿には、第十四条第二号から第四号までに掲げる業務に係る出資ごとに、各出資者について次の事項を記載しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所
二 出資の引受け及び出資金の払込みの年月日
三 出資額
3 出資者は、出資者原簿の閲覧を求めることができる。
(残余財産の分配)
第二十一条 研究機構は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、当該残余財産の額のうち、第十四条第一号に掲げる業務に係る勘定に属する額に相当する額を政府に対し、同条第二号に掲げる業務に係る勘定に属する額に相当する額を同号に掲げる業務に係る各出資者に対し、同条第三号に掲げる業務に係る勘定に属する額に相当する額を同号に掲げる業務に係る各出資者に対し、同条第四号に掲げる業務に係る勘定に属する額に相当する額を同号に掲げる業務に係る各出資者に対し、それぞれ、その出資額に応じて分配するものとする。
2 前項の規定により第十四条第二号から第四号までに掲げる業務に係る各出資者に分配することができる額は、その出資額を限度とする。
3 第一項の規定による分配の結果なお残余財産があるときは、その財産は、国庫に帰属する。
(協議)
第二十二条 主務大臣は、次の場合には、財務大臣に協議しなければならない。
一 第七条第二項、第十六条第一項又は第十七条第一項の規定による認可をしようとするとき。
二 第十五条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定による承認をしようとするとき。
2 主務大臣は、通則法第二十八条第一項の規定による認可(第十四条第二号又は第三号に掲げる業務に係る部分に限る。)をしようとするときは、関係行政機関の長に協議しなければならない。
(主務大臣等)
第二十三条 この法律及び研究機構に係る通則法における主務大臣は、次のとおりとする。
一 役員及び職員並びに財務及び会計その他管理業務に関する事項(次号に掲げるものを除く。)については、農林水産大臣
二 第十四条第二号又は第三号に掲げる業務に係る資本金の増加、通則法第三十八条第一項に規定する財務諸表、利益及び損失の処理並びに借入金に関する事項については、農林水産大臣、財務大臣及び第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する大臣
三 第十四条第一号に掲げる業務に関する事項については、農林水産大臣
四 第十四条第二号又は第三号に掲げる業務であって、農林漁業及び飲食料品製造業(酒類製造業を除く。)に係るものに関する事項については、農林水産大臣
五 第十四条第二号又は第三号に掲げる業務であって、酒類製造業及びたばこ製造業に係るものに関する事項については、財務大臣
六 第十四条第二号又は第三号に掲げる業務であって、第二条第三号の政令で定める業種に属する事業に係るものに関する事項については、当該事業を所管する大臣
七 第十四条第四号に掲げる業務に関する事項については、農林水産大臣
2 この法律及び研究機構に係る通則法における主務省は、農林水産省とする。
3 研究機構に係る通則法における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
(独立行政法人評価委員会からの意見聴取等)
第二十四条 前条第一項第二号に規定する事項に関する通則法第二十九条第三項、第三十条第三項、第三十八条第三項、第四十四条第四項及び第四十五条第四項の規定の適用については、これらの規定中「評価委員会」とあるのは、「評価委員会、財務省の独立行政法人評価委員会及び独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構法第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省の独立行政法人評価委員会」とする。
2 前条第一項第五号に規定する業務に関する通則法第二十八条第三項、第二十九条第三項、第三十条第三項及び第三十五条第二項の規定の適用については、これらの規定中「評価委員会」とあるのは、「財務省の独立行政法人評価委員会」とする。
3 前条第一項第六号に規定する業務に関する通則法第二十八条第三項、第二十九条第三項、第三十条第三項及び第三十五条第二項の規定の適用については、これらの規定中「評価委員会」とあるのは、「独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構法第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省の独立行政法人評価委員会」とする。
4 農林水産省の独立行政法人評価委員会は、次の場合には、前条第一項第五号に規定する業務に関しては財務省の独立行政法人評価委員会の意見を、同項第六号に規定する業務に関しては第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
一 通則法第三十二条第一項又は第三十四条第一項の規定による評価を行おうとするとき。
二 通則法第三十二条第三項後段(通則法第三十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定による勧告をしようとするとき。
第十一条の見出しを「(利益及び損失の処理の特例等)」に改め、同条第一項中「研究機構は」の下に「、前条第一号、第三号及び第四号に掲げる業務に係るそれぞれの勘定において」を加え、「農林水産大臣」を「主務大臣」に、「前条」を「第十三条」に改め、同条第二項中「農林水産大臣」を「主務大臣」に、「農林水産省」を「主務省(前条第三号に掲げる業務に係るものについては、農林水産省、財務省及び第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省)」に、「聴くとともに、財務大臣に協議しなければ」を「聴かなければ」に改め、同条第四項中「前三項」を「前各項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。
4 前条第二号に掲げる業務に係る勘定における通則法第四十四条第一項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「第三項の規定により同項の使途に充てる場合」とあるのは、「政令で定めるところにより計算した額を国庫に納付する場合又は第三項の規定により同項の使途に充てる場合」とする。
5 第一項から第三項までの規定は、前条第二号に掲げる業務に係る勘定について準用する。この場合において、第一項中「通則法第四十四条第一項」とあるのは「第四項の規定により読み替えられた通則法第四十四条第一項」と、第二項中「主務省(前条第三号に掲げる業務に係るものについては、農林水産省、財務省及び第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省)」とあるのは「農林水産省、財務省及び第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省」と読み替えるものとする。
第三章中第十一条を第十五条とし、同条の次に次の三条を加える。
(長期借入金)
第十六条 研究機構は、第十三条第一項第四号に掲げる業務に必要な費用に充てるため、主務大臣の認可を受けて、長期借入金をすることができる。
2 主務大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省、財務省及び第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
(償還計画)
第十七条 研究機構は、毎事業年度、長期借入金の償還計画を立てて、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省、財務省及び第二条第三号の政令で定める業種に属する事業を所管する省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
(余裕金の運用の特例)
第十八条 研究機構は、第十四条第二号及び第四号に掲げる業務に係る業務上の余裕金については、通則法第四十七条に規定する方法によるほか、財政融資資金への預託により運用することができる。
第十条中「第三条」を「第四条第一項」に改め、同条第二号中「行うこと(」の下に「次項に規定する業務に該当するもの及び」を加え、同条第四号中「前三号」を「前各号」に改め、同号を同条第九号とし、同条第三号の次に次の五号を加える。
四 民間において行われる生物系特定産業技術に関する試験及び研究に必要な資金の出資及び貸付けを行うこと。
五 政府等(政府及び独立行政法人をいう。次号において同じ。)以外の者に対し、生物系特定産業技術に関する試験及び研究を国の試験研究機関又は試験及び研究に関する業務を行う独立行政法人と共同して行うことについてあっせんすること。
六 生物系特定産業技術に関する試験及び研究を行う政府等以外の者に対し、政府等から当該試験及び研究の素材として生物の個体又はその一部の配布を受けることについてあっせんすること。
七 生物系特定産業技術に関する情報を収集し、整理し、及び提供すること。
八 生物系特定産業技術に関する基礎的な試験及び研究を他に委託して行い、その成果を普及すること。
第十条に次の一項を加える。
2 研究機構は、第四条第二項の目的を達成するため、農業機械化促進法第十六条第一項に規定する業務を行う。
第十条を第十三条とし、同条の次に次の一条を加える。
(区分経理)
第十四条 研究機構は、次に掲げる業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
一 前条第一項第一号から第三号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務
二 前条第一項第四号から第七号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務
三 前条第一項第八号に掲げる業務及びこれに附帯する業務
四 前条第二項に規定する業務
第二章中第九条を第十二条とし、第八条を第十一条とする。
第七条第一項中「二人」を「三人」に改め、同条第二項中「七人」を「八人」に改め、同条を第十条とする。
第六条第二項及び第三項を次のように改める。
2 研究機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
3 政府は、前項の規定により研究機構がその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、研究機構に追加して出資することができる。この場合において、政府は、第十四条各号に掲げる業務のそれぞれに必要な資金に充てるべき金額を示すものとする。
第六条に次の一項を加える。
4 政府以外の者は、研究機構に出資しようとする場合は、第十四条第二号から第四号までに掲げる業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資しなければならない。この場合において、当該政府以外の者は、同条第二号から第四号までに掲げる業務のそれぞれに必要な資金に充てるべき金額を示すものとする。
第一章中第六条を第七条とし、同条の次に次の二条を加える。
(持分の払戻し等の禁止)
第八条 研究機構は、出資者に対し、その持分を払い戻すことができない。
2 研究機構は、出資者の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。
(持分の譲渡し等)
第九条 政府以外の出資者は、その持分を譲り渡すことができる。
2 政府以外の出資者の持分の移転は、取得者の氏名又は名称及びその住所を出資者原簿に記載した後でなければ、これをもって研究機構その他の第三者に対抗することができない。
第五条を第六条とし、第四条を第五条とする。
第三条中「独立行政法人農業技術研究機構」を「独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構」に改め、「寄与する」の下に「とともに、民間において行われる生物系特定産業技術に関する試験及び研究に必要な資金の出資及び貸付け等を行うことにより、生物系特定産業技術の高度化に資する」を加え、同条に次の一項を加える。
2 研究機構は、前項に規定するもののほか、農業機械化促進法(昭和二十八年法律第二百五十二号)に基づき、農業機械化の促進に資するための農機具の改良に関する試験及び研究等の業務を行うことを目的とする。
第三条を第四条とする。
第二条中「独立行政法人農業技術研究機構」を「独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構」に改め、同条を第三条とし、第一条の次に次の一条を加える。
(定義)
第二条 この法律において「生物系特定産業技術」とは、その業務において生物の機能を維持増進し、若しくは利用し、又は生物の機能の発現の成果を獲得し、若しくは利用する事業で次に掲げる業種に属するものに関する技術(基盤技術研究円滑化法(昭和六十年法律第六十五号)第二条に規定する基盤技術に該当するものを除く。)のうち当該事業を所管する省の所掌に係るものであって、その開発に当たり生物の機能又はその発現の成果の特性に密接に関連する試験研究を必要とするものをいう。
一 農林漁業
二 飲食料品製造業及びたばこ製造業
三 前二号に掲げるもののほか、その業種に属する事業に関する技術の性格を勘案し、その技術の高度化を図ることが特に必要でかつ適切と認められる業種として政令で定めるもの
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年十月一日から施行する。
(独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構への移行)
第二条 独立行政法人農業技術研究機構は、この法律の施行の時において、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構(以下「研究機構」という。)となるものとする。
(独立行政法人農業技術研究機構に対してされた出資に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前に独立行政法人農業技術研究機構に対してされた出資は、この法律による改正後の独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構法(以下「新法」という。)第十四条第一号に掲げる業務に必要な資金に充てるべきものとしてされた出資とみなす。
(生物系特定産業技術研究推進機構の解散等)
第四条 生物系特定産業技術研究推進機構(以下「推進機構」という。)は、この法律の施行の時において解散するものとし、その資産及び債務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時において研究機構が承継する。
2 この法律の施行の際現に推進機構が有する資産のうち、研究機構がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、この法律の施行の時において国が承継する。
3 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4 推進機構の平成十五年四月一日に始まる事業年度は、推進機構の解散の日の前日に終わるものとする。
5 推進機構の平成十五年四月一日に始まる事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。
6 第一項の規定により研究機構が推進機構の資産及び債務を承継したときは、政府及び政府以外の者から推進機構に対し附則第八条の規定による廃止前の生物系特定産業技術研究推進機構法(昭和六十一年法律第八十二号。以下「旧推進機構法」という。)第五条第二項第一号に規定する民間研究促進業務(以下この項において「民間研究促進業務」という。)に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されている出資金に相当する金額(第二項の規定により国が承継する資産に旧推進機構法第三十一条の規定により設けられている民間研究促進業務に係る勘定(以下この条において「民間研究促進業務勘定」という。)に属する資産が含まれる場合にあっては、政府の出資金に相当する金額については、当該金額から第二項の規定により国が承継する資産のうち民間研究促進業務勘定に属する資産の価額及び当該資産の価額を基礎として政令で定めるところにより算定した金額の合計額を控除した額に相当する金額)は、それぞれ、その承継に際し政府及び当該政府以外の者から研究機構に新法第十四条第二号に掲げる業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。
7 第一項の規定により研究機構が推進機構の資産及び債務を承継したときは、承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額(以下「純資産額」という。)のうち旧推進機構法第三十一条の規定により設けられている旧推進機構法第五条第二項第二号に規定する基礎的研究業務に係る勘定に属する額に相当する金額は、その承継に際し政府から研究機構に新法第十四条第三号に掲げる業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。
8 第一項の規定により研究機構が推進機構の資産及び債務を承継したときは、純資産額のうち旧推進機構法第三十一条の規定により設けられている旧推進機構法第五条第二項第三号に規定する農業機械化促進業務(第二号において「農業機械化促進業務」という。)に係る勘定(第一号において「農業機械化促進業務勘定」という。)に属する額に相当する金額は、その承継に際し政府及び政府以外の者から研究機構に新法第十四条第四号に掲げる業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。この場合において、その承継の際における次の各号に掲げる金額は、それぞれ、その承継に際し当該各号に定める者から研究機構に出資されたものとする。
一 純資産額のうち農業機械化促進業務勘定に属する額に相当する金額から次号に掲げる金額を控除した額に相当する金額 政府
二 政府以外の者から推進機構に対し農業機械化促進業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されている出資金に相当する金額 当該政府以外の者
9 前三項の場合において、研究機構は、新法第七条第二項に規定する認可を受けることなく、前三項の規定により研究機構に出資されたものとされた額により資本金を増加するものとする。
10 第七項に規定する資産の価額は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
11 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
12 第一項の規定により研究機構が推進機構の資産及び債務を承継したときは、その承継の際、民間研究促進業務勘定において繰越欠損金として整理されている金額(第二項の規定により国が承継する資産に民間研究促進業務勘定に属する資産が含まれる場合にあっては、当該金額から第六項の政令で定めるところにより算定した金額を控除した額に相当する金額)は、新法第十四条の規定により設けられている同条第二号に掲げる業務に係る勘定に属する繰越欠損金として整理しなければならない。
13 推進機構の解散については、旧推進機構法第四十五条第一項の規定による残余財産の分配は、行わない。
14 第一項の規定により推進機構が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
(持分の払戻し)
第五条 前条第六項及び第八項の規定により研究機構に出資したものとされた政府以外の者は、研究機構に対し、施行日から一月以内に限り、当該出資に係る持分の払戻しを請求することができる。
2 研究機構は、前項の規定による請求があったときは、新法第八条第一項の規定にかかわらず、当該政府以外の者が有する純資産額に対する持分に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、研究機構は、当該持分に係る出資額により資本金を減少するものとする。
(推進機構の役職員であった組合員に係る国家公務員共済組合法の規定の適用の特例)
第六条 施行日の前日において健康保険組合(推進機構の事業所又は事務所を健康保険法(大正十一年法律第七十号)第十七条第一項に規定する設立事業所とする健康保険組合をいう。以下この項において同じ。)の被保険者であった者で推進機構の役員又は職員であったもののうち、施行日に農林水産省共済組合(国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)第三条第一項の規定により農林水産省に属する職員(同法第二条第一項第一号に規定する職員をいう。以下この項において同じ。)及びその所管する独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。)の職員をもって組織された国家公務員共済組合をいう。以下同じ。)の組合員となった者(研究機構の役員又は職員となった者に限る。)に係る施行日以後の給付に係る国家公務員共済組合法の短期給付に関する規定及び同法第百二十六条の五第一項の規定の適用については、その者は、施行日前の健康保険組合の被保険者であった間(推進機構の役員又は職員であった間に限る。)農林水産省共済組合の組合員であったものとみなし、その者が施行日前に健康保険法による保険給付を受けていた場合における当該保険給付は、国家公務員共済組合法に基づく当該保険給付に相当する給付とみなす。
2 この法律の施行の際前項に規定する者のうち健康保険法第九十九条第一項の規定による傷病手当金の支給を受けることができた者であって、同一の傷病について国家公務員共済組合法第六十六条第一項の規定による傷病手当金の支給を受けることができるものに係る同条第二項の規定の適用については、当該健康保険法第九十九条第一項の規定による傷病手当金の支給を始めた日を当該国家公務員共済組合法第六十六条第一項の規定による傷病手当金の支給を始めた日とみなす。
3 第一項に規定する者のうち国家公務員共済組合法第六十六条第一項の規定による傷病手当金の支給を受けることができる者であって、当該傷病による障害について厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)による障害厚生年金又は障害手当金の支給を受けることができるものに係る同条第四項又は第五項の規定の適用については、これらの者が引き続き農林水産省共済組合の組合員である間(研究機構の役員又は職員である間に限る。)は、当該障害厚生年金又は障害手当金を国家公務員共済組合法による障害共済年金又は障害一時金とみなす。
第七条 施行日の前日において厚生年金基金(推進機構の事業所又は事務所を厚生年金保険法第百十七条第三項に規定する設立事業所とする厚生年金基金をいう。以下この項において同じ。)の加入員である厚生年金保険の被保険者であった者で推進機構の役員又は職員であったもののうち、施行日に農林水産省共済組合の組合員となった者(研究機構の役員又は職員となった者に限る。以下この条において「推進機構の役職員であった組合員」という。)のうち、一年以上の引き続く組合員期間(農林水産省共済組合の組合員である期間(研究機構の役員又は職員である期間に限る。)をいう。以下この条において同じ。)を有しない者であり、かつ、施行日前の厚生年金保険の被保険者期間(厚生年金基金の加入員である厚生年金保険の被保険者であった期間(推進機構の役員又は職員であった期間に限る。)に係るものに限る。以下この条において「厚生年金保険期間」という。)と当該厚生年金保険期間に引き続く組合員期間とを合算した期間が一年以上となるものに係る国家公務員共済組合法第七十七条第二項の規定の適用については、その者は、一年以上の引き続く組合員期間を有する者とみなす。
2 推進機構の役職員であった組合員のうち、組合員期間が二十年未満であり、かつ、当該組合員期間と厚生年金保険期間とを合算した期間が二十年以上となるもの(一年以上の引き続く組合員期間を有する者及び前項の規定により一年以上の引き続く組合員期間を有する者とみなされる者に限る。)に係る国家公務員共済組合法第七十七条第二項の規定の適用については、その者は、組合員期間が二十年以上である者とみなす。
3 推進機構の役職員であった組合員のうち、組合員期間が二十年未満であり、かつ、当該組合員期間と厚生年金保険期間とを合算した期間が二十年以上となるものに係る国家公務員共済組合法第八十九条第一項第二号の規定の適用については、その者は、組合員期間が二十年以上である者とみなす。
4 推進機構の役職員であった組合員のうち、厚生年金保険期間及び組合員期間がいずれも二十年未満であり、かつ、これらの期間を合算した期間が二十年以上となるものに係る国家公務員共済組合法による退職共済年金については、その年金額の算定の基礎となる組合員期間が二十年以上であるものとみなして、同法第七十八条の規定を適用する。この場合において、同条第一項中「六十五歳未満の配偶者」とあるのは「配偶者」と、同条第四項中「次の各号」とあるのは「次の各号(第四号を除く。)」とする。
5 前項に規定する者に係る国家公務員共済組合法による遺族共済年金については、その年金額の算定の基礎となる組合員期間が二十年以上であるものとみなして、同法第九十条の規定を適用する。
6 推進機構の役職員であった組合員のうち、組合員期間が一年未満であり、かつ、当該組合員期間と厚生年金保険期間とを合算した期間が一年以上となるものに係る国家公務員共済組合法附則第十二条の三の規定の適用については、その者は、一年以上の組合員期間を有する者とみなす。
7 推進機構の役職員であった組合員のうち、厚生年金保険期間及び組合員期間がいずれも四十四年未満であり、かつ、これらの期間を合算した期間が四十四年以上となるものに係る国家公務員共済組合法附則第十二条の四の三第一項又は第三項の規定の適用については、その者は、組合員期間が四十四年以上である者とみなす。
(生物系特定産業技術研究推進機構法の廃止)
第八条 生物系特定産業技術研究推進機構法は、廃止する。
(生物系特定産業技術研究推進機構法の廃止に伴う経過措置)
第九条 旧推進機構法(第十九条を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、独立行政法人通則法又は新法中の相当規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
第十条 推進機構の役員若しくは職員又は評議員であった者に係るその職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない義務については、施行日以後も、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十一条 施行日前にした行為並びに附則第四条第五項及び前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(農業機械化促進法の一部改正)
第十三条 農業機械化促進法(昭和二十八年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「生物系特定産業技術研究推進機構」を「研究機構」に改める。
第五条の二第二項第一号中「生物系特定産業技術研究推進機構」を「独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構(以下「研究機構」という。)」に改め、同項第二号中「生物系特定産業技術研究推進機構」を「研究機構」に改める。
第六条第三項、第八条、第八条の二第一項、第十条の二第一項から第四項まで及び第六項並びに第四章の章名中「生物系特定産業技術研究推進機構」を「研究機構」に改める。
第十六条の見出しを削り、同条第一項中「生物系特定産業技術研究推進機構」を「研究機構」に改め、同項第四号中「第二章」を「第三章」に改める。
(農業機械化促進法の一部改正に伴う経過措置)
第十四条 前条の規定による改正前の農業機械化促進法の規定によりした処分、手続その他の行為は、同条の規定による改正後の農業機械化促進法の相当規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律の一部改正)
第十五条 独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号)の一部を次のように改正する。
別表第一生物系特定産業技術研究推進機構の項を削る。
(独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律の一部改正)
第十六条 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十四年法律第▲▲▲号)の一部を次のように改正する。
別表生物系特定産業技術研究推進機構の項を削る。
(農林水産省設置法の一部改正)
第十七条 農林水産省設置法(平成十一年法律第九十八号)の一部を次のように改正する。
第十三条第五号イを次のように改める。
イ 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構
第十三条中第七号を削り、第八号を第七号とする。
総務大臣 片山虎之助
財務大臣 塩川正十郎
農林水産大臣 大島理森
内閣総理大臣 小泉純一郎