郵便貯金法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第三十七号
公布年月日: 昭和62年5月29日
法令の形式: 法律
郵便貯金法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和六十二年五月二十九日
内閣総理大臣 中曽根康弘
法律第三十七号
郵便貯金法の一部を改正する法律
郵便貯金法(昭和二十二年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
目次中「第十章 郵便貯金振興会」を
第十章
金融自由化対策資金の運用
第十一章
郵便貯金復興会
に改める。
第十条第一項中「三百万円」を「五百万円」に改める。
第三十八条の見出し中「払もどし証書」を「払戻証書」に改め、同条第一項中「払もどし証書」を「払戻証書」に、「二箇月」を「六箇月」に改める。
第六十五条第一項中「百万円」を「二百万円」に改める。
第六十八条を削り、第六十七条を第六十八条とし、第六十六条の次に次の一条を加える。
第六十七条(準用規定) 第六十四条の規定により貸付けについては、第三十七条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「払いもどし金の払渡し」とあるのは「貸付金の交付」と、「当該払渡し」とあるのは「当該交付」と読み替えるものとする。
第十章を第十一章とし、第九章の次に次の一章を加える。
第十章 金融自由化対策資金の運用
第六十八条の二(資金の運用) 郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金(以下「資金」という。)は、金融自由化(一般の金融機関に対する国の規制の緩和又は撤廃をいう。)に適切に対応した健全な郵便貯金事業の経営の確保に資するため、郵政大臣が運用する。
第六十八条の三(運用の範囲) 資金は、次に掲げるものに運用する。
一 国債
二 法律の定めるところにより、予算について国会の議決を経、又は承認を得なければならない法人の発行する債券
三 地方債
四 特別の法律により設立された法人(第二号に規定する法人を除く。)で、国、同号に規定する法人及び地方公共団体以外の者の出資のないもののうち、特別の法律により債券を発行することができるものの発行する債券
五 銀行、農林中央金庫又は商工組合中央金庫(以下この条において「金融機関」という。)の発行する債券(以下この条において「金融債」という。)
六 社債で政令で定めるもの
七 前各号に掲げる債券以外の債券で、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律(昭和六十二年法律第三十八号)第十一条第一項、第十三条第四項若しくは第十五条第一項若しくは第二項又は第十八条の規定による買取り又は取得の対象となるもの
八 外国政府、外国の地方公共団体又は国際機関の発行する債券その他外国法人の発行する政令で定める債券(以下この条において「外国債」という。)
九 信託業務を営む銀行又は信託会社への金銭信託で元本補てんの契約があるもの
十 金融機関への預金
十一 郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律第十二条の規定による貸付け
資金を金融債に運用する場合には、一の金融機関の発行する金融債の十分の五又は一の金融機関の一回に発行する金融債の十分の六を超える割合の金融債の引受け、応募又は買入れを行つてはならない。
前項の場合において、資金運用部資金又は簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金の金融債に運用する額があるときは、その額を資金の金融債に運用する額に合算し、その合算額につき、同項の規定を適用するものとする。
資金をもつて引受け、応募又は買入れを行う金融債は、利率、担保、償還の方法、期限その他の条件において、他の引受け、応募又は買入れに係るものとその種類を同じくするものでなければならない。
第二項及び前項の規定は、資金を社債、外国債又は金銭信託に運用する場合に準用する。この場合において、金銭信託への運用に準用するときは、これらの規定中「引受け、応募又は買入れ」とあるのは、「信託(貸付信託の受益証券の買入れを含む。)」と読み替えるものとする。附則に次の一項を加える。
郵政大臣は、第六十八条の三第一項の規定にかかわらず、帝都高速度交通営団に対する日本国有鉄道清算事業団の持分の全部が政府に譲渡されるまでの間においても、資金を帝都高速度交通営団が帝都高速度交通営団法(昭和十六年法律第五十一号)により発行する債券に運用することができる。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第十条第一項の改正規定は、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第九条の二の規定が改正される場合における同条の改正規定の施行の日を踏まえ、政令で定める日から施行する。
(資金運用部資金法の一部改正)
第二条 資金運用部資金法(昭和二十六年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第七条第四項中「場合において、」の下に「郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金又は」を加える。
(簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正)
第三条 簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律(昭和二十七年法律第二百十号)の一部を次のように改正する。
第三条第四項中「資金運用部資金」の下に「又は郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金」を加える。
(郵政省設置法の一部改正)
第四条 郵政省設置法(昭和二十三年法律第二百四十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第三十二号の次に次の一号を加える。
三十二の二 郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金を運用すること。
第五条第十八号の次に次の一号を加える。
十八の二 法令の定めるところに従い、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金を運用すること。
大蔵大臣 宮澤喜一
郵政大臣 唐沢俊二郎
内閣総理大臣 中曽根康弘
郵便貯金法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和六十二年五月二十九日
内閣総理大臣 中曽根康弘
法律第三十七号
郵便貯金法の一部を改正する法律
郵便貯金法(昭和二十二年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
目次中「第十章 郵便貯金振興会」を
第十章
金融自由化対策資金の運用
第十一章
郵便貯金復興会
に改める。
第十条第一項中「三百万円」を「五百万円」に改める。
第三十八条の見出し中「払もどし証書」を「払戻証書」に改め、同条第一項中「払もどし証書」を「払戻証書」に、「二箇月」を「六箇月」に改める。
第六十五条第一項中「百万円」を「二百万円」に改める。
第六十八条を削り、第六十七条を第六十八条とし、第六十六条の次に次の一条を加える。
第六十七条(準用規定) 第六十四条の規定により貸付けについては、第三十七条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「払いもどし金の払渡し」とあるのは「貸付金の交付」と、「当該払渡し」とあるのは「当該交付」と読み替えるものとする。
第十章を第十一章とし、第九章の次に次の一章を加える。
第十章 金融自由化対策資金の運用
第六十八条の二(資金の運用) 郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金(以下「資金」という。)は、金融自由化(一般の金融機関に対する国の規制の緩和又は撤廃をいう。)に適切に対応した健全な郵便貯金事業の経営の確保に資するため、郵政大臣が運用する。
第六十八条の三(運用の範囲) 資金は、次に掲げるものに運用する。
一 国債
二 法律の定めるところにより、予算について国会の議決を経、又は承認を得なければならない法人の発行する債券
三 地方債
四 特別の法律により設立された法人(第二号に規定する法人を除く。)で、国、同号に規定する法人及び地方公共団体以外の者の出資のないもののうち、特別の法律により債券を発行することができるものの発行する債券
五 銀行、農林中央金庫又は商工組合中央金庫(以下この条において「金融機関」という。)の発行する債券(以下この条において「金融債」という。)
六 社債で政令で定めるもの
七 前各号に掲げる債券以外の債券で、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律(昭和六十二年法律第三十八号)第十一条第一項、第十三条第四項若しくは第十五条第一項若しくは第二項又は第十八条の規定による買取り又は取得の対象となるもの
八 外国政府、外国の地方公共団体又は国際機関の発行する債券その他外国法人の発行する政令で定める債券(以下この条において「外国債」という。)
九 信託業務を営む銀行又は信託会社への金銭信託で元本補てんの契約があるもの
十 金融機関への預金
十一 郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律第十二条の規定による貸付け
資金を金融債に運用する場合には、一の金融機関の発行する金融債の十分の五又は一の金融機関の一回に発行する金融債の十分の六を超える割合の金融債の引受け、応募又は買入れを行つてはならない。
前項の場合において、資金運用部資金又は簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金の金融債に運用する額があるときは、その額を資金の金融債に運用する額に合算し、その合算額につき、同項の規定を適用するものとする。
資金をもつて引受け、応募又は買入れを行う金融債は、利率、担保、償還の方法、期限その他の条件において、他の引受け、応募又は買入れに係るものとその種類を同じくするものでなければならない。
第二項及び前項の規定は、資金を社債、外国債又は金銭信託に運用する場合に準用する。この場合において、金銭信託への運用に準用するときは、これらの規定中「引受け、応募又は買入れ」とあるのは、「信託(貸付信託の受益証券の買入れを含む。)」と読み替えるものとする。附則に次の一項を加える。
郵政大臣は、第六十八条の三第一項の規定にかかわらず、帝都高速度交通営団に対する日本国有鉄道清算事業団の持分の全部が政府に譲渡されるまでの間においても、資金を帝都高速度交通営団が帝都高速度交通営団法(昭和十六年法律第五十一号)により発行する債券に運用することができる。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第十条第一項の改正規定は、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第九条の二の規定が改正される場合における同条の改正規定の施行の日を踏まえ、政令で定める日から施行する。
(資金運用部資金法の一部改正)
第二条 資金運用部資金法(昭和二十六年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第七条第四項中「場合において、」の下に「郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金又は」を加える。
(簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正)
第三条 簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律(昭和二十七年法律第二百十号)の一部を次のように改正する。
第三条第四項中「資金運用部資金」の下に「又は郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金」を加える。
(郵政省設置法の一部改正)
第四条 郵政省設置法(昭和二十三年法律第二百四十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第三十二号の次に次の一号を加える。
三十二の二 郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金を運用すること。
第五条第十八号の次に次の一号を加える。
十八の二 法令の定めるところに従い、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金を運用すること。
大蔵大臣 宮沢喜一
郵政大臣 唐沢俊二郎
内閣総理大臣 中曽根康弘