(目的及び設置)
第一条 行政制度及び行政運営の改善に資するため、行政管理庁の機関として、行政監理委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事務)
第二条 委員会は、次の各号に掲げる事項に関して、審議し、行政管理庁長官(以下「長官」という。)に意見を述べ、及び長官の諮問に答申する。
一 行政管理庁設置法(昭和二十三年法律第七十七号。以下「法」という。)第二条第一号から第三号までに規定するもののうち重要なものに関すること。
二 法第二条第四号及び第四号の二に規定する審査の方針の決定に関すること。
三 法第二条第四号に規定する各行政機関の機構の新設及び廃止のうち重要なものに関する審査に関すること。
四 法第二条第四号の二に規定する法人の新設及び廃止に関する審査に関すること。
五 法第二条第十一号に規定する監察(以下「監察」という。)の方針及び基本計画の決定に関すること。
六 監察の結果に基づく重要な勧告事項に関すること。
2 委員会は、所掌事務に関し、必要があると認めるときは、長官を通じて、各行政機関の長に対し、資料の提出及び説明を求めることができる。
3 前項の規定に基づく資料の提出及び説明の要求と法第四条第二項の規定に基づく資料の提出及び説明の要求とは、相互に重複しないよう調整されなければならない。
(意見等の尊重)
第三条 長官は、委員会から、前条第一項の規定による意見又は答申を受けたときは、これを尊重しなければならない。
(内閣総理大臣に対する意見の申出)
第四条 委員会は、所掌事務に関し、必要があると認めるときは、長官を通じて、内閣総理大臣に意見を述べることができる。
(組織)
第五条 委員会は、委員長及び委員六人をもつて組織する。
(委員長)
3 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
(委員の任命)
第七条 委員は、行政の改善問題に関してすぐれた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。
2 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。
3 前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちに、その委員を罷免しなければならない。
4 次の各号の一に該当する者は、委員となることができない。
一 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ない者
(委員の任期)
第八条 委員の任期は、三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(委員の失職及び罷免)
第九条 委員は、第七条第四項各号の一に該当するに至つた場合においては、その職を失うものとする。
2 内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。
(会議)
2 委員会は、委員長及び三人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
3 委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
4 委員長に事故がある場合における第二項の規定の適用については、第六条第三項に規定する委員は、委員長とみなす。
(委員の服務)
第十一条 委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
第十二条 委員は、在任中、次の各号の一に該当する行為をしてはならない。
一 政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をすること。
二 内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行なうこと。
(庶務)
第十四条 委員会の庶務は、行政管理庁長官官房において処理する。
(政令への委任)
第十五条 この法律に定めるもののほか、委員会に関し必要な事項は、政令で定める。