国民年金法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百六十七号
公布年月日: 昭和36年10月31日
法令の形式: 法律
国民年金法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十六年十月三十一日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第百六十七号
国民年金法の一部を改正する法律
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三章 年金給付」を「第三章 給付」に、
第四節
母子年金、遺児年金及び寡婦年金
第一款
母子年金(第三十七条―第四十一条)
第二款
遺児年金(第四十二条―第四十八条)
第三款
寡婦年金(第四十九条―第五十二条)
第五節
特例による老齢年金、障害年金及び母子年金(第五十三条―第六十八条)
第四節
母子年金、準母子年金、遺児年金及び寡婦年金
第一款
母子年金及び準母子年金(第三十七条―第四十一条の五)
第二款
遺児年金(第四十二条―第四十八条)
第三款
寡婦年金(第四十九条―第五十二条)
第四節の二
死亡一時金(第五十二条の二―第五十二条の五)
第五節
福祉年金(第五十三条―第六十八条)
に改める。
第二条中「年金の」を削る。
第四条第二項中「年金給付」を「この法律による給付」に改める。
第五条第二項中「公的年金各法に基く年金たる給付」を「公的年金給付」に改め、同項第一号中「被用者年金各法」の下に「(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号)を含む。)」を加え、同項第七号を削る。
第七条第二項第一号中「地方公務員、」の下に「農林漁業団体職員共済組合の任意継続組合員、」を加え、「、執行吏」を削り、同項第七号ハ中「専科大学」を「高等専門学校」に改め、同号を同項第八号とし、同項第二号から第六号までを次のように改める。
二 第五条第二項第一号から第四号までに掲げる年金たる給付のうち老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付(通算老齢年金及び通算退職年金を除く。)を受けることができる者
三 前号に規定する給付の受給資格要件たる期間を満たしている者
四 第五条第二項第一号から第五号までに掲げる年金たる給付のうち廃疾を支給事由とする給付を受けることができる者
五 第五条第二項第一号から第五号までに掲げる年金たる給付のうち死亡を支給事由とする給付を受けることができる者
六 第五条第二項第六号に掲げる給付を受けることができる者
第七条第二項第六号の次に次の一号を加える。
七 第一号から第四号までに掲げる者の配偶者
「第三章 年金給付」を「第三章 給付」に改める。
第十五条の見出しを「(給付の種類)」に改め、同条中「(以下「年金給付」という。)」を「(以下単に「給付」という。)」に改め、同条第三号中「母子年金」の下に「、準母子年金」を加え、同条に次の一号を加える。
四 死亡一時金
第十六条中「年金給付」を「給付」に改める。
第十七条中「年金給付を受ける権利」を「年金たる給付(以下「年金給付」という。)を受ける権利」に改める。
第十八条の次に次の一条を加える。
(死亡の推定)
第十八条の二 船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその船舶に乗つていた者若しくは船舶に乗つていてその船舶の航行中に行方不明となつた者の生死が三箇月間分らない場合又はこれらの者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合には、死亡を支給事由とする年金給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた日又はその者が行方不明となつた日に、その者は、死亡したものと推定する。航空機が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその航空機に乗つていた者若しくは航空機に乗つていてその航空機の航行中に行方不明となつた者の生死が三箇月間分らない場合又はこれらの者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合にも、同様とする。
第十九条を次のように改める。
(未支給年金)
第十九条 年金給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき年金給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の年金の支給を請求することができる。
2 前項の場合において、死亡した受給権者が死亡前にその年金を請求していなかつたときは、同項に規定する者は、自己の名で、その年金を請求することができる。ただし、第五十三条第一項、第五十六条第一項第六十一条第一項又は第六十四条の三第一項の規定によつて支給される年金については、この限りでない。
3 第五十三条第一項、第五十六条第一項、第六十一条第一項又は第六十四条の三第一項の規定によつて支給される年金に係る第一項の請求は、受給権者の死亡の日から起算して六箇月以内にしなければならない。ただし、この期間内に請求をしなかつたことにつきやむを得ない理由があると認められるときは、この限りでない。
4 未支給の年金を受けるべき者の順位は、第一項に規定する順序による。
5 未支給の年金を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その一人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
第二十一条第二項中「母子年金」の下に「又は準母子年金」を加える。
第二十二条から第二十五条まで中「年金給付」を「給付」に改める。
第二十八条の見出しを「(支給の繰下げ)」に改め、同条第一項中「老齢年金受給延期」を「老齢年金支給繰下げ」に改め、同条第四項中「前条」を「第二十七条」に改め、同条を第二十八条の三とし、第二十七条の次に次の二条を加える。
(特例支給)
第二十八条 保険料納付済期間が一年以上であり、かつ、その保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が三十年をこえる者が六十五歳に達したときは、第二十六条各号のいずれにも該当しない場合においても、これに該当するものとみなして、その者に老齢年金を支給する。
2 前項の規定により支給する老齢年金の額は、保険料納付済期間に応じて、それぞれ次の表の下欄に定める額とする。
保険料納付済期間
年金額
一年以上四年未満
五、〇〇〇円
四年以上七年未満
七、〇〇〇円
七年以上
九、〇〇〇円
(支給の繰上げ)
第二十八条の二 第二十六条各号のいずれかに該当する者又は前条第一項に規定する老齢年金の支給要件に該当する者で、六十歳以上六十五歳未満のものは、六十五歳に達する前に、厚生大臣に老齢年金支給繰上げの請求をすることができる。
2 前項の請求があつたときは、第二十六条及び前条第一項の規定にかかわらず、その請求があつた日から前項に規定する者が六十五歳に達するまでの期間内でその者が希望する時から、その者に老齢年金を支給する。
3 前項の規定によつて支給する老齢年金の額は、第二十七条及び前条第二項の規定にかかわらず、第一項の請求があつた日の前日における保険料納付済期間に応じて、それぞれ第二十七条又は前条第二項の表の下欄に定める額から政令で定める額を減じた額とする。
第二十九条に次の一項を加える。
2 第二十八条の規定によつて支給される老齢年金の受給権は、前項の規定によつて消滅するほか、受給権者が七十歳に達したときは、消滅する。
第三十条各号列記以外の部分に次のただし書を加える。
ただし、その者が初診日において第二十八条の二の規定により老齢年金の支給を受けていたときは、この限りでない。
第三十条第一号中ハをニとし、ロの次にハとして次のように加える。
ハ 初診日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続き一年間被保険者であり、かつ、その期間のすべてが保険料納付済期間で満たされていること。
第三十条に次の一項を加える。
2 初診日が二十歳に達する日前である傷病により廃疾の状態にある者が、二十歳に達した日以後にさらに疾病にかかり又は負傷した場合において、前項各号の要件に該当し、かつ、新たに発した傷病に係る廃疾認定日において、前後の廃疾を併合して別表に定める程度の廃疾の状態にあるときは、その者に前後の廃疾を併合した廃疾の程度による障害年金を支給する。ただし、新たに発した傷病に係る廃疾が厚生大臣の定める程度以上のものであり、かつ、その者が初診日において第二十八条の二の規定により老齢年金の支給を受けていなかつた場合に限る。
第四節
母子年金、遺児年金及び寡婦年金
第一款
母子年金
第四節
母子年金、準母子年金、遺児年金及び寡婦年金
第一款
母子年金及び準母子年金
に改める。
第三十七条の見出しを「(母子年金の支給要件)」に改め、同条第一項中「被保険者たる妻」を「妻」に改め、同項各号列記以外の部分に次のただし書を加える。
ただし、その者が夫の死亡日において第二十八条の二の規定により老齢年金の支給を受けていたときは、この限りでない。
第三十七条第一項各号を次のように改める。
一 死亡日において被保険者であつた者については、死亡日の前日において次のいずれかに該当したこと。
イ 死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る保険料納付済期間が十五年以上であるか、又はその保険料納付済期間が五年以上であり、かつ、その被保険者期間のうち保険料免除期間を除いたものの三分の二以上を占めること。
ロ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続き三年間被保険者であり、かつ、その期間のすべてが保険料納付済期間又は一年六箇月をこえない保険料免除期間で満たされていること。
ハ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続き一年間被保険者であり、かつ、その期間のすべてが保険料納付済期間で満たされていること。
ニ 死亡日の属する月の前月までの被保険者期間につき、第二十六条各号のいずれかに該当していること。
二 死亡日において被保険者でなかつた者については、死亡日において六十五歳未満であり、かつ、死亡日の前日において第二十六条各号のいずれかに該当したこと。
第三十八条の見出しを「(母子年金の額)」に改め、同条(表の上欄を含む。)中「妻の」を削る。
第三十九条の見出しを削り、同条第三項第五号中「妻によつて生計を維持し」を「妻と生計を同じくし」に改める。
第四十条の見出しを「(母子年金の失権)」に改め、同条第一項第三項を次のように改める。
三 養子となつたとき(直系血族又は直系姻族の養子となつたときを除く)。
第四十一条の見出しを「(母子年金の支給停止)」に改め、同条第二項中「公的年金各法に基く年金たる給付」を「公的年金給付」に改め、同条の次に次の四条を加える。
(準母子年金の支給要件)
第四十一条の二 準母子年金は、夫、男子たる子、父又は祖父が死亡した場合において、死亡日の前日において次の各号のいずれかに該当し、かつ、死亡者の死亡の当時その死亡者によつて生計を維持した女子が、死亡者の死亡の当時準母子状態にあるときに、その者に支給する。ただし、その者が死亡者の死亡日において第二十八条の二の規定により老齢年金の支給を受けていたときは、この限りでない。
一 死亡日において被保険者であつた者については、死亡日の前日において次のいずれかに該当したこと。
イ 死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る保険料納付済期間が十五年以上であるか、又はその保険料納付済期間が五年以上であり、かつ、その被保険者期間のうち保険料免除期間を除いたものの三分の二以上を占めること。
ロ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続き三年間被保険者であり、かつ、その期間のすベてが保険料納付済期間又は一年六箇月をこえない保険料免除期間で満たされていること。
ハ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続き一年間被保険者であり、かつ、その期間のすべてが保険料納付済期間で満たされていること。
ニ 死亡日の属する月の前月までの被保険者期間につき、第二十六条各号のいずれかに該当していること。
二 死亡日において被保険者でなかつた者については、死亡日において六十五歳未満であり、かつ、死亡日の前日において第二十六条各号のいずれかに該当したこと。
2 前項に規定する準母子状態とは、次の各号に定める状態をいう。この場合において、第一号及び第二号に規定する孫並びに第一号及び第三号に規定する弟妹は、死亡者の死亡の当時十八歳未満であるか又は二十歳未満で別表に定める廃疾の状態にあり、かつ、死亡者の死亡の当時その死亡者によつて生計を維持した者(死亡者の死亡の当時父又は生計を同じくする母若しくは父の妻がいた者を除く。)に限るものとする。
一 夫が死亡した場合においては、孫又は弟妹と生計を同じくすること。
二 男子たる子が死亡した場合においては、孫と生計を同じくし、かつ、配偶者がいないこと。
三 父又は祖父が死亡した場合においては、弟妹と生計を同じくし、かつ、配偶者がいないこと。
(母子年金に関する規定の準用等)
第四十一条の三 第三十八条から第四十一条までの規定は、準母子年金について準用する。
2 前項において準用する第三十九条第一項の規定によりその額が加算された準母子年金については、同条第三項の規定によつて年金額を改定するほか、孫又は弟妹のうちの一人又は二人以上がその母又は父の妻と生計を同じくするに至つたときは、その生計を同じくするに至つた日の属する月の翌月から、その生計を同じくするに至つた孫又は弟妹の数に応じて、年金額を改定する。
3 準母子年金の受給権は、第一項において準用する第四十条の規定によつて消滅するほか、孫又は弟妹が一人であるときはその孫又は弟妹が、孫又は弟妹が二人以上であるときは同時に又は時を異にしてそのすべての孫又は弟妹が、その母又は父の妻と生計を同じくするに至つたときは、消滅する。
(準母子年金の額の調整)
第四十一条の四 一の準母子年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となる孫又は弟妹が、同時に他の準母子年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となるときは、これらの準母子年金の額は、前条第一項において準用する第三十八条及び第三十九条第一項の規定にかかわらず、その受給権者のうち保険料納付済期間が最も長い者の保険料納付済期間に基づきこれらの規定によつて計算した額をその受給権者の数で除して得た額とする。
2 前項の場合において、その受給権者に同項に規定する孫又は弟妹以外の孫又は弟妹があるときは、その孫又は弟妹に係る前条第一項において準用する第三十九条第一項の規定による加算は、前項の規定による調整を行なつた後に行なうものとする。
3 第一項の場合において、同項に規定する準母子年金の受給権者のうちいずれかの者の受給権が消滅したときは、その消滅した日の属する月の翌月から、他の受給権者に支給する準母子年金の額を改定する。
4 前条第二項の規定は、第一項に規定する孫又は弟妹が二人以上ある場合における同項の準母子年金について準用する。
5 一の準母子年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となつている孫又は弟妹のうちの一人又は二人以上が、さらに他の準母子年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となるに至つたときは、そのなるに至つた日の属する月の翌月から、従前その孫又は弟妹が支給の要件となり、又はその額の加算の対象となつていた準母子年金の額を改定する。
(母子年金と準母子年金との調整)
第四十一条の五 準母子年金は、その受給権者又は当該準母子年金の支給の要件となり若しくはその額の加算の対象となる孫若しくは弟妹と生計を同じくすることによつて支給され若しくはその額が加算される他の準母子年金の受給権者が、母子年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。
2 前項の場合においては、当該準母子年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となる孫又は弟妹は、第三十九条の規定の適用については、妻が当該母子年金の受給権を取得した当時第三十七条第一項に規定する要件に該当し、かつ、その妻と生活を同じくしたその妻の子とみなす。
3 母子年金の受給権者が準母子年金の受給権を取得したときは、その取得した日の属する月の翌月から、前項の規定により妻の子とみなされる者の数に応じて、当該母子年金の額を改定する。
第四十二条第一号中ハをニとし、ロの次にハとして次のように加える。
ハ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続き一年間被保険者であり、かつ、その期間のすべてが保険料納付済期間で満たされていること。
第四十三条の表を次のように改める。
死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間
年金額
二六年未満
一二、〇〇〇円
二六年以上二七年未満
一二、六〇〇円
二七年以上二八年未満
一三、二〇〇円
二八年以上二九年未満
一三、八〇〇円
二九年以上三〇年未満
一四、四〇〇円
三〇年以上三一年未満
一五、〇〇〇円
三一年以上三二年未満
一五、六〇〇円
三二年以上三三年未満
一六、二〇〇円
三三年以上三四年未満
一六、八〇〇円
三四年以上三五年未満
一七、四〇〇円
三五年以上三六年未満
一八、〇〇〇円
三六年以上三七年未満
一八、六〇〇円
三七年以上三八年未満
一九、二〇〇円
三八年以上三九年未満
一九、八〇〇円
三九年以上四〇年未満
二〇、四〇〇円
四〇年
二一、〇〇〇円
第四十七条第一項中「当該父の死亡についてその妻が」を「その受給権者の父の妻又は祖母若しくは姉が」に、「母子年金」を「母子年金又は準母子年金」に改め、同条第二項中「母子年金」を「母子年金又は準母子年金」に、「第六十一条」を「第六十一条又は第六十四条の三」に、「第六十七条」を「第六十六条第六項」に改め、「全額につき支給を停止されているとき」の下に「(第六十七条第二項の規定によりさかのぼつて停止されることとなつたときを含む。)」を加える。
第四十九条第一項ただし書中「受給権者であつたことがあるとき」の下に「、又は第二十八条の二の規定により老齢年金の支給を受けていたとき」を加える。
第五十二条の次に次の一節を加える。
第四節の二 死亡一時金
(支給要件)
第五十二条の二 死亡一時金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る保険料納付済期間が三年以上である者が死亡した場合において、その者に遺族があるときに、その遺族に支給する。ただし、老齢年金、通算老齢年金、障害年金(第五十六条第一項の規定によつて支給されるものを除く。)、母子年金(第六十一条第一項の規定によつて支給されるものを除く。)又は準母子年金(第六十四条の三第一項の規定によつて支給されるものを除く。)の受給権者又は受給権者であつたことがある者が死亡したときは、この限りでない。
(遺族の範囲及び順位等)
第五十二条の三 死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものとする。
2 死亡一時金を受けるべき者の順位は、前項に規定する順序による。
3 死亡一時金を受けるべき同順位の遺族が二人以上あるときは、その一人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
(金額)
第五十二条の四 死亡一時金の額は、死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間に応じて、それぞれ次の表の下欄に定める額とする。
死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間
金額
三年以上五年未満
五、〇〇〇円
五年以上一〇年未満
七、〇〇〇円
一〇年以上一五年未満
一四、〇〇〇円
一五年以上二〇年未満
二一、〇〇〇円
二〇年以上二五年未満
二八、〇〇〇円
二五年以上三〇年未満
三六、〇〇〇円
三〇年以上三五年未満
四四、〇〇〇円
三五年以上
五二、〇〇〇円
(支給の調整)
第五十二条の五 第五十二条の三の規定により死亡一時金の支給を受ける者が、第五十二条の二に規定する者の死亡により遺児年金又は寡婦年金を受けることができるときは、その者の選択により、死亡一時金と遺児年金又は寡婦年金とのうち、その一を支給し、他は支給しない。
「第五節 特例による老齢年金、障害年金及び母子年金」を「第五節 福祉年金」に改める。
第五十五条中「第二十九条」を「第二十九条第一項」に改める。
第五十六条第一項第一号ロ中「二十歳に達した後」を「被保険者となつた後」に改め、同項第二号中「六十五歳」を「七十歳」に改め、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 初診日が二十歳に達する日前である傷病により廃疾の状態にある者が、二十歳に達した日以後にさらに疾病にかかり又は負傷した場合において、前項各号の要件に該当し、かつ、新たに発して傷病に係る廃疾認定日において前後の廃疾を併合して別表に定める一級に該当する程度の廃疾の状態にあるときも、同項と同様とする。この場合においては、第三十条第二項ただし書の規定を準用する。
第五十七条に次の一項を加える。
3 第三十一条第二項及び第三十二条の規定は、前二項の規定による障害福祉年金の受給権者が、第三十条第二項又は前条第二項の規定により当該廃疾と新たに発した傷病に係る廃疾とを併合した廃疾の程度による障害年金の受給権を取得した場合に準用する。
第六十一条第一項各号列記以外の部分中「死亡日の前日において次の各号のいずれにも該当せず」を「次の各号の要件に該当し」に、「被保険者たる妻」を「妻」に改め、同項各号を次のように改める。
一 死亡日において被保険者であつた者については、死亡日の前日において次のいずれにも該当しなかつたこと。
イ 死亡日の属する月の前月までの被保険者期間のうち保険料免除期間を除いたものが五年以上である場合においては、その期間のうちの保険料納付済期間が、その期間の三分の二に満たないこと。
ロ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続く三年間(その者が被保険者となつた後の期間に限る。)が、保険料納付済期間又は保険料免除期間で満たされていないこと。
二 死亡日において被保険者でなかつた者については、死亡日において七十歳未満であり、かつ、死亡日の前日において第五十三条第一項に規定する老齢福祉年金の支給要件に該当したこと。
第六十四条の次に次の五条を加える。
(母子福祉年金についての適用除外規定)
第六十四条の二 第四十一条第二項の規定は、母子福祉年金に関しては、適用しない。
(準母子福祉年金の支給要件)
第六十四条の三 夫、男子たる子、父又は祖父が死亡した場合において、死亡日の前日において次の各号のいずれかに該当し、かつ、死亡者の死亡の当時その死亡者によつて生計を維持した女子が、死亡者の死亡の当時準母子状態にあるときは、第四十一条の二第一項に定める準母子年金の支給要件に該当しない場合においても、これに該当するものとみなして、その者に準母子年金を支給する。ただし、その者が、死亡者の死亡日において、日本国民でないとき、又は日本国内に住所を有しないときは、この限りでない。
一 死亡日において被保険者であつた者については、死亡日の前日において次のいずれにも該当しなかつたこと。
イ 死亡日の属する月の前月までの被保険者期間のうち保険料免除期間を除いたものが五年以上である場合においては、その期間のうちの保険料納付済期間が、その期間の三分の二に満たないこと。
ロ 死亡日の属する月前における直近の基準月の前月まで引き続く三年間(その者が被保険者となつた後の期間に限る。)が、保険料納付済期間又は保険料免除期間で満たされていないこと。
二 死亡日において被保険者でなかつた者については、死亡日において七十歳未満であり、かつ、死亡日の前日において第五十三条第一項に規定する老齢福祉年金の支給要件に該当したこと。
2 前項に規定する準母子状態とは、第四十一条の二第二項各号に定める状態をいう。この場合において、同項第一号及び第二号に規定する孫並びに同項第一号及び第三号に規定する弟妹は、死亡者の死亡の当時義務教育終了前であり、かつ、死亡者の死亡の当時その死亡者によつて生計を維持した者(死亡者の死亡の当時父又は生計を同じくする母若しくは父の妻がいた者を除く。)に限るものとする。
3 第一項の規定により支給する準母子年金は、準母子福祉年金と称する。
(母子福祉年金に関する規定の準用)
第六十四条の四 第六十二条から第六十四条の二までの規定は、準母子福祉年金について準用する。
(準母子福祉年金の額の調整)
第六十四条の五 一の準母子福祉年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となる孫又は弟妹が、同時に他の準母子福祉年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となるときは、これらの準母子福祉年金の額は、前条において準用する第六十二条及び第六十三条第一項の規定にかかわらず、これらの規定によつて計算した額をその受給権者の数で除して得た額とする。
2 前項の場合においては、第四十一条の四第二項から第五項までの規定を準用する。
3 第四十一条の四の規定は、その支給の要件となり、又はその額の加算の対象となる孫又は弟妹を共通にする二箇の準母子年金のうち、そのいずれか一方が準母子福祉年金であるときは、適用しない。この場合においては、当該準母子福祉年金は、その支給を停止する。
(母子福祉年金と準母子福祉年金との調整)
第六十四条の六 第四十一条の五の規定は、準母子年金の受給権者が母子福祉年金の受給権を有する場合及び準母子福祉年金の受給権者が母子年金の受給権を有する場合には、適用しない。
2 準母子年金(準母子福祉年金を除く。)の支給の要件となり又はその額の加算の対象となる孫又は弟妹と生計を同じくすることによつて支給され又はその額が加算される他の準母子年金の受給権者が母子福祉年金の受給権を有するときは、第四十一条の五第一項の規定にかかわらず、当該母子福祉年金の支給を停止する。
第六十五条第一項中「及び母子福祉年金」を「、母子福祉年金及び準母子福祉年金」に改め、同項第一号中「公的年金各法に基く年金たる給付」を「公的年金給付」に改め、同条第四項中「子」の下に「、孫又は弟妹」を加え、「一万五千円」を「三万円」に改める。
第六十六条第一項及び第二項中「公的年金各法に基く年金たる給付」を「公的年金給付」に改め、同条第四項中「次項において同じ。」を「以下同じ。」に改め、同条第五項中「扶養親族」を「控除対象配偶者及び扶養親族」に、「同年分の所得税額として」を「同年分の所得税額を基準とし控除対象配偶者及び扶養親族の有無並びに扶養親族の数及び年齢に応じて」に改め、同条に次の一項を加える。
6 母子福祉年金にあつては受給権者と生計を同じくする義務教育終了後(十五歳に達した日の属する学年の末日後をいい、同日以後引き続いて中学校又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の中学部に在学する場合には、その在学する間を除く。以下同じ。)の子又は夫の子、準母子福祉年金にあつては受給権者と生計を同じくする義務教育終了後の子、孫又は弟妹のうち、前年における所得が最も多額であつた者の同年の所得につき所得税法の規定により計算した同年分の同年の所得税額が、前項の規定に基づく政令で定める金額以上であるときは、その年の五月から翌年の四月まで、当該母子福祉年金又は準母子福祉年金は、その支給を停止する。
第六十七条を次のように改める。
第六十七条 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する控除対象配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額(保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。)がその価格のおおむね二分の一以上である損害を受けた者(以下「被災者」という。)がある場合においては、その損害を受けた月から翌月の四月までの福祉年金については、その損害を受けた年の前年又は前前年における当該被災者の所得又は所得税額を理由とする第六十五条第四項又は前条第四項から第六項までの規定による支給の停止は、行なわない。
2 前項の規定により福祉年金の支給の停止が行なわれなかつた場合において、次の各号に該当するときは、それぞれ当該各号に規定する福祉年金で同項に規定する期間に係るものは、当該被災者が損害を受けた月にさかのぼつて、その支給を停止する。
一 当該被災者が、損害を受けた年において十三万円(当該被災者がその年の十二月三十一日において当該被災者又はその配偶者の子、孫又は弟妹であつて義務教育終了前のものの生計を維持したときは、十三万円にその子、孫又は弟妹一人につき三万円を加算した額とする。)をこえる所得を有したこと。 当該被災者に支給する福祉年金
二 当該被災者の所得につき、所得税法の規定により計算した当該損害を受けた年分の所得税額があること。 当該被災者の配偶者に支給する老齢福祉年金及び障害福祉年金
三 当該被災者の所得につき、所得税法の規定により計算した当該損害を受けた年分の所得税額が、前条第五項の規定に基づく政令で定める金額以上であること。 当該被災者を扶養義務者とする者に支給する老齢福祉年金及び障害福祉年金並びに当該被災者の母又は父の妻に支給する母子福祉年金及び当該被災者の母、祖母又は姉に支給する準母子福祉年金
3 前項第一号に規定する所得の範囲及びその額の計算方法については、第六十五条第四項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法の例による。
第七十条中「年金給付」を「給付」に改める。
第七十一条第一項中「遺児年金又は寡婦年金」を「準母子年金、遺児年金、寡婦年金又は死亡一時金」に、「被保険者若しくは被保険者であつた者又は夫」を「夫、男子たる子、父、祖父又は被保険者若しくは被保険者であつた者」に、「又は遺児年金」を「、準母子年金、遺児年金又は死亡一時金」に改め、同条第二項中「遺児年金」を「準母子年金又は遺児年金」に改める。
第七十二条第二号中「子」の下に「、孫若しくは弟妹」を加える。
第七十四条中「三月三十一日」を「四月一日」に改める。
第七十五条第一項中「明治三十九年四月一日から明治四十四年三月三十一日」を「明治三十九年四月二日から明治四十四年四月一日」に改める。
第七十六条中「第二十八条第一項」の下に「、第二十八条の二第一項、第二十八条の三第一項」を加え、「第三十条」を「第三十条、第三十七条第一項、第四十一条の二第一項」に、「、第四十九条第一項及び第九十九条第一項」を「及び第四十九条第一項」に改め、同条の表(備考を除く。)中「三月三十一日」を「四月一日」に、「四月一日」を「四月二日」に改める。
第七十七条第一項中「三月三十一日」を「四月一日」に改め、同条第三項中「大正十五年四月一日から昭和五年三月三十一日」を「大正十五年四月二日から昭和五年四月一日」に改め、同条第四項中「第二十八条第四項中「前条」とあるのは、」を「第二十八条の二第三項及び第二十八条の三第四項中「第二十七条」とあるのは、それぞれ」に改める。
第七十八条中「第五十三条第一項」を「第二十八条第一項及び第五十三条第一項」に改め、「第五十六条第一項」の下に「、第六十一条第一項及び第六十四条の三第一項」を加え、同条の表(備考を除く。)中「明治四十四年四月一日から明治四十五年三月三十一日までの間」を「明治四十五年四月一日以前」に、「四十九歳をこえ、五十歳をこえない者」を「四十九歳をこえる者」に、「四月一日」を「四月二日」に、「三月三十一日」を「四月一日」に改め、同条に次の一項を加える。
2 昭和十年四月一日以前に生まれた者(昭和三十六年四月一日において二十六歳をこえる者)については、第二十八条第一項中「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間」とあるのは「保険料納付済期間又は保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間」と、第五十三条第一項(第五十六条第一項、第六十一条第一項及び第六十四条の三第一項の規定を適用する場合を含む。)中「保険料免除期間又は保険料免除期間と保険料納付済期間とを合算した期間」とあるのは「保険料免除期間、保険料免除期間と保険料納付済期間とを合算した期間又は保険料納付済期間」と、それぞれ読み替えるものとする。
第七十九条を次のように改める。
(廃疾の併合認定についての特例)
第七十九条 昭和十六年四月一日以前に生まれた者(昭和三十六年四月一日において二十歳をこえる者)については、第三十条第二項及び第五十六条第二項中「二十歳に達する日」又は「二十歳に達した日」とあるのは、それぞれ「昭和三十六年四月一日」と読み替えるものとする。
第八十条第一項中「七十歳以上である」を「七十歳をこえる」に改め、同条第二項中「三月三十一日」を「四月一日」に、「七十歳未満である」を「七十歳をこえない」に改める。
第八十一条第一項中「二十歳以上である」を「二十歳をこえる」に改め、同条第二項中「、当該傷病により」を削り、同条第三項中「三月三十一日」を「四月一日」に改め、「、当該傷病により」を削る。
第八十二条第一項中「二十歳以上である」を「二十歳をこえる」に改め、同項第二号中「直系姻族」を「直系血族及び直系姻族」に改め、同条第二項中「六十歳未満」を「七十歳未満」に改め、同条第三項中「三月三十一日」を「四月一日」に、「六十歳以上であつた」を「七十歳をこえていた」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(準母子福祉年金の特別支給)
第八十二条の二 夫、男子たる子、父又は祖父の死亡の当時その死亡者によつて生計を維持した昭和十六年四月一日以前に生まれた女子(昭和三十六年四月一日において二十歳をこえる者)が、昭和三十六年四月一日において第六十四条の三第二項に規定する準母子状態にあるときは、同条第一項本文の規定にかかわらず、その者に同条の準母子福祉年金を支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 女子が、現に婚姻をしているとき。
二 女子が、現に直系血族及び直系姻族以外の者の養子となつているとき(その死亡者の死亡後に養子となつた場合に限る。)。
三 女子と生計を同じくする孫又は弟妹のすべてが、現に婚姻をしているか、又は女子以外の者の養子となつているとき(その孫又は弟妹のすべてが、その死亡者の死亡後に婚姻をし、又は養子となつた場合に限る。)。
2 明治四十四年四月一日以前に生まれた女子(昭和三十六年四月一日において五十歳をこえる者)であつて、昭和三十六年四月一日以後に夫、男子たる子、父又は祖父が死亡し、死亡者の死亡の当時その死亡者によつて生計を維持したもの(死亡者の死亡日において七十歳をこえていた者を除く。)が、死亡者の死亡の当時第六十四条の三第二項に規定する準母子状態にあるときも、前項と同様とする。ただし、当該死亡者の死亡について第四十一条の二第一項又は第六十四条の三第一項の規定により準母子年金の受給権を取得すべきときは、この限りでない。
第八十三条中「前三条」を「前四条」に改める。
第八十九条第一号中「母子福祉年金」の下に「若しくは準母子福祉年金」を加える。
第九十二条第三項中「納期限までに」を削り、同条に次の一項を加える。
4 国民年金印紙に関して必要な事項は、厚生省令で定める。
第九十三条第一項中「都道府県知事の承認を受け、」を削り、同条第二項中「市町村長」を「都道府県知事又は市町村長」に改め、同項後段を削り、同条第三項中「国民年金印紙によつて納付する場合を除き、」を削る。
第九十九条を次のように改める。
第九十九条 削除
第百一条第一項中「年金給付」を「給付」に改める。
第百二条第一項中「(第八十三条第二項の規定に該当する場合においては、その権利につき裁定の請求をすることができることとなつた日)」を削り、同条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、同条第二項中「(第九十九条の規定による還付金を受ける権利を含む。)」を「及び死亡一時金を受ける権利」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の時効は、当該年金給付がその全額につき支給を停止されている間は、進行しない。
第百四条中「母子年金」の下に「若しくは準母子年金」を、「子」の下に「、孫若しくは弟妹」を加える。
第百七条第二項中「受給権者、」を「受給権者又は」に改め、「母子年金」の下に「若しくは準母子年金」を加え、「又は疾病、負傷若しくは廃疾の状態にあることにより第六十七条ただし書の規定によつて母子福祉年金の支給が停止されていない子」を「、孫若しくは弟妹」に改め、「、疾病若しくは負傷」を削る。
第百八条中「被保険者、受給権者又は世帯主若しくは被保険者の配偶者」を「受給権者、受給権者の配偶者、扶養義務者若しくは義務教育終了後の子、夫の子、孫若しくは弟妹、被保険者若しくは被保険者の配偶者若しくは世帯主」に、「公的年金各法に基く年金たる給付」を「受給権者若しくはその配偶者に対する公的年金給付」に改める。
第百九条の見出し中「年金給付」を「給付」に改め、同条第一項中「年金給付」を「給付」に、「逓信大臣」を「政令で定めるところにより政令で定める機関に取り扱わせる場合を除き、郵政大臣」に改め、同条第二項中「前項の支払に必要な資金を逓信大臣」を「前項の規定により郵政大臣が給付の支払に関する事務を取り扱う場合には、その支払に必要な資金を郵政大臣」に改める。
第百十一条中「年金給付」を「給付」に改める。
附則第二条中「年金給付」を「給付」に改める。
附則第四条中「第九条」を「第九条の二」に改める。
附則第五条中「明治四十四年四月一日」を「明治四十四年四月二日」に改める。
附則第六条第一項中「明治四十四年四月一日」を「明治四十四年四月二日」に、「都道府県知事の承認を受けて、」を「都道府県知事に申し出て、」に改め、同条第二項中「承認を受けた」を「申出をした」に改め、同条第三項中「承認」を「申出」に改め、同条第五項第二号中「第七号」を「第八号」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第六条の二 明治四十四年四月二日以後に生まれた被保険者(昭和三十六年四月一日において五十歳をこえない者)であつて第七条第二項に該当しない者が同項第二号から第八号までのいずれかに該当するに至つた場合において、その者がこれに該当するに至らなかつたならば納付すべき保険料を、その該当するに至つた日の属する月以降の期間について、第九十三条第一項の規定により前納しているとき、又はその該当するに至つた日の属する月後における最初の四月の末日までに納付したときは、その該当するに至つた日において、前条第一項の申出をしたものとみなす。
附則第七条第一項中「明治三十九年四月一日から明治四十四年三月三十一日」を「明治三十九年四月二日から明治四十四年四月一日」に改める。
附則第九条中「第三号」を「第四号」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第九条の二 疾病にかかり、又は負傷し、二十歳に達する日前におけるその初診日において第七条第二項第一号から第四号までのいずれかに該当した者の当該傷病による廃疾については、第三十条第二項及び第五十六条第二項の規定を適用しない。
2 昭和十六年四月一日以前に生まれた者(昭和三十六年四月一日において二十歳をこえる者)が疾病にかかり又は負傷し、昭和三十六年四月一日前におけるその初診日において第七条第二項第一号から第四号までのいずれかに該当した場合における当該傷病による廃疾については、第七十九条の規定を適用しない。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行し、この附則に特別の定めがあるものを除き、昭和三十六年四月一日から適用する。
(死亡の推定に関する経過措置)
2 この法律による改正後の第十八条の二の規定は、この法律の施行前に船舶若しくは航空機が沈没し、転覆し、墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際これに乗つており、又は船舶若しくは航空機に乗つていて、その航行中に行方不明となり、この法律の施行の際まだその生死が分らないか、又は三箇月以内にその死亡が明らかとなりこの法律の施行の際まだその死亡の時期が分らない者についても、適用する。
(未支給年金に関する経過措置)
3 昭和三十六年四月一日前に死亡した年金の受給権者に係る未支給の年金の支給については、なお従前の例による。第五十三条第一項又は第五十六条第一項の規定によつて支給される年金の受給権者で、その年金を請求しないで昭和三十六年四月一日以後この法律の施行前に死亡したものに係る未支給の年金の支給についても、同様とする。
4 昭和三十六年四月一日以後この法律の施行前に死亡した年金の受給権者に係る未支給の年金につきこの法律による改正後の第十九条第四項の規定によりその年金を受けるべき遺族の順位を定める場合において、先順位者たるべき者(先順位者たるべき者が二人以上あるときは、そのすべての者)がこの法律の施行前に死亡しているときは、この法律の施行の際におけるその次順位者を当該未支給の年金を受けるべき順位の遺族とする。
(福祉年金の支給停止に関する経過措置)
5 この法律による改正後の第六十五条第四項及び第六十六条第六項の規定は、昭和三十六年五月以降の月分の福祉年金について適用し、同年四月以前の月分の福祉年金についての受給権者の所得による支給の停止及び同月以前の月分の母子福祉年金についての受給権者が妻又は夫の子と生計を同じくすることによる支給の停止については、なお従前の例による。
6 昭和三十五年分の所得につき、この法律による改正後の第六十六条第五項の規定を適用する場合においては、同条中「同法に規定する控除対象配偶者及び扶養親族」とあるのは「所得税法の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第三十五号)による改正前の所得税法に規定する扶養親族」と、「控除対象配偶者及び扶養親族の有無並びに扶養親族の数及び年齢」とあるのは「扶養親族の数」と、それぞれ読み替えるものとする。
(被保険者の資格に関する経過措置)
7 明治三十九年四月一日に生まれた者の被保険者の資格については、第七十五条第一項及び附則第七条第一項の改正規定にかかわらず、なお従前の例による。
8 明治四十四年四月一日に生まれた者であつて、昭和三十六年四月一日において第七条第一項に該当し、かつ、同条第二項第一号に該当しなかつたものは、第七十五条第一項及び附則第七条第一項の規定による申出があつたものとみなす。
(時効に関する経過措置)
9 この法律による改正後の第百二条第二項の規定は、この法律の施行前に福祉年金がその全額につき支給を停止されていた間についても、適用する。
(地方税法の一部改正)
10 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第二百六十二条第三号の二及び第六百七十二条第三号の二中「年金給付」を「給付」に改める。
(社会保険審査官及び社会保険審査会法の一部改正)
11 社会保険審査官及び社会保険審査会法(昭和二十八年法律第二百六号)の一部を次のように改正する。
第三条第三号中「年金給付」を「給付」に改める。
大蔵大臣 水田三喜男
厚生大臣 灘尾弘吉
郵政大臣 迫水久常
自治大臣 安井謙
内閣総理大臣 池田勇人