測量法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第106号
公布年月日: 昭和36年6月1日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

公共事業の進展に伴い測量業務が著しく増大し、その大部分が測量業者によって実施されるようになった現状を踏まえ、測量の正確性確保と円滑な実施のため、測量業者に対する適切な措置が必要となっている。そこで測量業の適正な運営と健全な発達を図るため、測量業者の登録制度を導入し、業務の規制及び改善を行うことを目的として本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第38回国会 衆議院 建設委員会 第19号

審議経過

第38回国会

衆議院
(昭和36年4月5日)
参議院
(昭和36年4月6日)
(昭和36年4月20日)
衆議院
(昭和36年4月21日)
(昭和36年4月21日)
参議院
(昭和36年5月16日)
(昭和36年5月18日)
(昭和36年5月23日)
(昭和36年5月26日)
衆議院
(昭和36年6月28日)
測量法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十六年六月一日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第百六号
測量法の一部を改正する法律
測量法(昭和二十四年法律第百八十八号)の一部を次のように改正する。
目次中「第十条」を「第十条の三」に、「第六章 削除」を
第六章
測量業者
第一節
登録(第五十五条―第五十五条の十四)
第二節
業務(第五十六条―第五十六条の六)
第三節
監督(第五十七条―第五十七条の三)
第四節
雑則(第五十八条・第五十九条)
に、「第六十五条」を「第六十六条」に改める。
第一条中「確保し」を「確保するとともに、測量業を営む者の登録の実施、業務の規制等により、測量業の適正な運営とその健全な発達を図り」に、「を図る」を「に資する」に改める。
第五条中「又は建物のため等の局地的測量で、政令の定める範囲内において建設大臣が指定したもの」を「若しくは建物のため等の局地的測量又は高度の精度を必要としない測量で政令で定めるもの」に改める。
第六条を次のように改める。
(基本測量及び公共測量以外の測量)
第六条 この法律において「基本測量及び公共測量以外の測量」とは、基本測量又は公共測量の測量成果を使用して実施する基本測量及び公共測量以外の測量(小道路若しくは建物のため等の局地的測量又は高度の精度を必要としない測量で政令で定めるものを除く。)をいう。
第十条の次に次の二条を加える。
(測量業)
第十条の二 この法律において「測量業」とは、基本測量、公共測量又は基本測量及び公共測量以外の測量を請け負う営業をいう。
(測量業者)
第十条の三 この法律において「測量業者」とは、第五十五条の五第一項の規定による登録を受けて測量業を営む者をいう。
第十五条第一項中「基本測量に従事する国土地理院の職員は、測量」を「国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量」に改め、同条第二項中「立ち入る場合においては、測量に従事する者」を「立ち入ろうとする者」に改め、同条第三項中「第一項の職員」を「第一項に規定する者」に、「証票」を「証明書」に改め、同条に次の一項を加える。
4 前項に規定する証明書の様式は、建設省令で定める。
第十六条及び第十七条中「命を受けた国土地理院の職員」を「命を受けた者若しくは委任を受けた者」に改める。
第十八条中「基本測量に従事する国土地理院の職員は」を「国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施する場合において」に改める。
第二十五条中「基本測量に従事する国土地理院の職員は、」を「国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量のため設置した」に改める。
第三十九条後段を次のように改める。
この場合において、第十四条から第十八条まで、第二十一条及び第二十三条から第二十六条まで中「国土地理院の長」とあるのは「測量計画機関の長」と、第十九条及び第二十条中「政府」とあるのは「測量計画機関」と、それぞれ読み替えるものとする。
第四十七条の見出しを「(第五条の測量に準ずる測量)」に改め、同条第一項を削り、同条第二項を同条とする。
第五十二条(見出しを含む。)中「まつ消」を「消除」に改める。
第六章を次のように改める。
第六章 測量業者
第一節 登録
(測量業者の登録及び登録の有効期間)
第五十五条 測量業を営もうとする者は、この法律の定めるところにより、測量業者としての登録を受けなければならない。
2 前項の登録の有効期間は、三年とする。
3 第一項の登録の有効期間の満了後引き続き測量業を営もうとする者は、更新の登録を受けなければならない。
4 前項の更新の登録を受けようとする者が次条第一項の規定による申請をした場合において、第一項の登録の有効期間の満了の日までに、第五十五条の五第一項の規定による登録又は第五十五条の六第一項の規定による登録の拒否の処分がなされないときは、それらの処分があるまでは、第二項の規定にかかわらず、第一項の登録は、なお効力を有するものとみなす。
(登録の申請)
第五十五条の二 前条第一項の規定により登録を受けようとする者(前条第三項の規定により更新の登録を受けようとする者を含む。以下「登録申請者」という。)は、建設省令で定めるところにより、建設大臣に、次の各号に掲げる事項を記載した登録申請書を提出しなければならない。
一 商号又は名称
二 営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)の名称及び所在地
三 法人である場合においては、その資本又は出資の額及び役員の氏名
四 個人である場合においては、その氏名
五 主として請け負う測量の種類及び測量業以外の営業を行なつている場合においては、当該営業の種類
(登録申請書の添附書類)
第五十五条の三 前条の登録申請書には、建設省令で定めるところにより、次の各号に掲げる書類を添附しなければならない。
一 営業経歴書及び法人である場合においては、定款
二 直前二年の各事業年度における測量実施金額を記載した書面
三 直前一年の事業年度の財務に関する書類で建設省令で定めるもの
四 使用人数、営業所ごとの測量士及び測量士補の人数並びに営業用機械の種類、名称、能力及び数量を記載した書面
五 登録申請者(法人である場合においては、その役員を含む。)及び法定代理人が第五十五条の六第一項第一号から第五号までに該当しない者であることを誓約する書面
六 第五十五条の十三に規定する要件をそなえていることを誓約する書面
(登録手数料)
第五十五条の四 登録申請者は、政令で定めるところにより、登録手数料を納めなければならない。
(登録の実施及び登録の通知)
第五十五条の五 建設大臣は、第五十五条の二の規定による登録の申請があつた場合においては、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、遅滞なく、第五十五条の二各号に掲げる事項並びに登録年月日及び登録番号を測量業者登録薄(以下「登録簿」という。)に登録しなければならない。
2 建設大臣は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なく、その旨を当該登録申請者に通知しなければならない。
(登録の拒否)
第五十五条の六 建設大臣は、登録申請者が次の各号の一に該当する者であるとき、又は登録申請書若しくは添附書類に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 破産者で復権を得ないもの
二 第五十七条第一項第一号若しくは第三号又は同条第二項各号の一に該当することにより登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者(当該取消しに係る測量業者が法人である場合においては、当該取消しの日前三十日以内に当該測量業者の役員であつた者で当該取消しの日から二年を経過しないものを含む。)
三 第五十五条の十四の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者(当該刑に処せられた者が法人である場合においては、当該刑に処せられた日前三十日以内に当該法人の役員であつた者で当該刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しないものを含む。)
四 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者又は禁治産者でその法定代理人が前各号の一に該当するもの
五 法人でその役員のうちに第一号から第三号までの一に該当する者のあるもの
六 営業所について第五十五条の十三の要件を欠く者
2 建設大臣は、前項の規定による登録の拒否をした場合においては、遅滞なく、その理由を示して、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
(変更登録の申請)
第五十五条の七 測量業者は、第五十五条の二各号に掲げる事項について変更があつたときは、建設省令で定めるところにより、遅滞なく、建設大臣に変更登録の申請をしなければならない。
2 測量業者が前項の変更登録の申請をしようとするときは、当該変更に係る事項を記載した申請書を建設大臣に提出しなければならない。この場合において、当該変更に係る事項が法人の役員の増員若しくは交代又は営業所の新設に係るものであるときは、第五十五条の三第五号又は第六号に規定する書面を添附しなければならない。
3 第五十五条の五及び第五十五条の六の規定は、第一項の規定による変更登録の申請があつた場合に、準用する。
(書類の提出義務)
第五十五条の八 測量業者は、毎事業年度終了の日から二月以内に、当該事業年度の営業経歴書及び当該事業年度に係る第五十五条の三第三号の書類を建設大臣に提出しなければならない。
2 測量業者は、定款を変更したときはその都度、毎事業年度終了の時において、第五十五条の三第四号に規定する書面の記載事項について変更があるときは当該事業年度終了の後遅滞なく、建設省令で定めるところにより、その変更に係る事項を記載した書面を建設大臣に提出しなければならない。
(廃業等の届出)
第五十九条の九 測量業者が次の各号の一に掲げる場合に該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、その日から三十日以内に、建設大臣にその旨を届け出なければならない。
一 測量業者が死亡した場合 その相続人
二 法人が合併により解散した場合 その法人を代表する役員であつた者
三 測量業者が破産により解散した場合 その破産管財人
四 法人が合併又は破産以外の理由により解散した場合 その清算人
五 測量業を廃止した場合 測量業者であつた個人又は測量業者であつた法人を代表する役員
2 測量業者は、第五十五条の六第一項第一号及び第三号から第六号までの規定に該当するに至つたときは、建設省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を建設大臣に届け出なければならない。
(登録の消除)
第五十五条の十 建設大臣は、次の各号の一に該当するときは、登録簿につき、当該測量業者の登録を消除しなければならない。
一 前条第一項又は第二項の規定による届出があつたとき。
二 登録の有効期間の満了の際、更新の登録の申請がなかつたとき。
三 第五十七条第一項又は第二項の規定により測量業者の登録を取り消したとき。
2 第五十五条の六第二項の規定は、前項の規定により登録を消除した場合に、準用する。
(登録の消除の場合における測量の措置)
第五十五条の十一 前条第一項の規定により測量業者の登録が消除された場合においては、測量業者であつた者又はその一般承継人は、第五十五条の十四の規定にかかわらず、登録が消除される以前に締結された請負契約に係る測量を引き続いて実施することができる。この場合において、当該測量業者であつた者又はその一般承継人は、登録を消除された後、遅滞なく、その旨を当該測量の注文者に通知しなければならない。
2 前項に規定する測量の注文者は、前項の規定による通知を受けた日又は当該測量業者の登録が消除されたことを知つた日から三十日以内に限り、その測量の請負契約を解除することができる。
(登録簿等の閲覧等)
第五十五条の十二 建設大臣又は都道府県知事は、次に掲げる書類又は次項の規定により建設大臣から送付を受けた書類を、政令で定めるところにより、公衆の閲覧に供さなければならない。
一 登録簿
二 第五十五条の三各号に規定する書類
三 第五十五条の七の規定により変更登録をした場合においては、同条第二項後段に規定する書類
四 第五十五条の八第一項及び第二項に規定する書類
2 建設大臣は、次の各号に該当する場合には、当該各号に掲げる書類を、遅滞なく、当該測量業者の営業所の所在する区域を管轄する都道府県知事に送付しなければならない。
一 第五十五条の五第一項の規定により測量業者の登録をした場合 前項第一号及び第二号の書類の写し
二 第五十五条の七の規定により測量業者の変更登録をした場合 前項第一号及び第三号の書類の写し
三 測量業者から第五十五条の八第一項又は第二項の書類の提出があつた場合 当該書類の写し
3 建設大臣は、第五十五条の十の規定により測量業者の登録を消除したときは、遅滞なく、当該登録の消除に係る測量業者の営業所の所在する区域を管轄する都道府県知事にその旨を通知しなければならない。
(測量士の設置)
第五十五条の十三 測量業者は、その営業所ごとに測量士を一人以上置かなければならない。
2 前項の規定は、測量業者(法人である場合においては、その役員のうちいずれかの役員)が測量士であるときは、その者が自ら主として業務を行なう営業所については、適用しない。
(無登録営業の禁止)
第五十五条の十四 第五十五条の五第一項の規定による登録を受けない者は、測量業を営むことができない。
第二節 業務
(業務処理の原則)
第五十六条 測量業者は、その業務を誠実に行ない、常に測量成果の正確さの確保に努めなければならない。
(一括下請負の禁止)
第五十六条の二 測量業者は、いかなる方法をもつてするかを問わず、その請け負つた測量を一括して他人に請け負わせ、又は他の測量業者から当該他の測量業者の請け負つた測量を一括して請け負つてはならない。
2 前項の規定は、元請負人があらかじめ注文者の書面による承諾を得た場合には、適用しない。
(測量業者以外の者に対する下請負の禁止)
第五十六条の三 測量業者は、その請け負つた測量(第四条から第六条までに規定する測量に限る。以下第五十九条において同じ。)を測量業者以外の者に請け負わせてはならない。
(下請負人の変更請求)
第五十六条の四 注文者は、測量業者に対して、測量の実施につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、その変更を請求することができる。ただし、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人については、この限りでない。
(標識の掲示)
第五十六条の五 測量業者は、その店舗ごとに、公衆の見やすい場所に、建設省令で定める標識を掲げなければならない。
(建設大臣の助言)
第五十六条の六 測量業者は、その業務の改善又は測量技術の向上のために必要があるときは、建設大臣に対して、必要な助言を求めることができる。
第三節 監督
(登録の取消し又は営業の停止)
第五十七条 建設大臣は、測量業者が次の各号の一に該当するときは、当該測量業者の登録を取り消さなければならない。
一 不正の手段により第五十五条の五第一項の規定による登録を受けたとき。
二 第五十五条の九第一項の規定による届出がなくて同条同項各号の一に該当する事実が判明したとき。
三 第五十五条の九第二項の規定による届出がなくて第五十五条の六第一項第一号及び第三号から第六号までの規定に該当する事実が判明したとき。
2 建設大臣は、測量業者が次の各号の一に該当するときは、当該測量業者に対し、六月以内の期間を定めて、その営業の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその登録を取り消すことができる。
一 第五十五条の七第一項の規定による変更登録の申請をせず、又は虚偽の申請をしたとき。
二 正当の理由がなくて第五十五条の八第一項又は第二項の規定による書類の提出を怠り、又は虚偽の記載をしてこれらの書類を提出したとき。
三 第五十六条の二第一項の規定に違反して、その請け負つた測量を一括して他人に請け負わせ、又は他の測量業者からその請け負つた測量を一括して請け負つたとき。
四 第五十六条の三の規定に違反してその請け負つた測量を測量業者以外の者に請け負わせたとき。
五 測量業者(法人である場合においては、その役員)が禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律若しくは測量に関する他の法令に違反して刑に処せられたとき。
六 この法律の規定に基づく建設大臣の処分に違反したとき。
七 その他業務に関して著しく不当な行為をしたとき。
3 第五十五条の六第二項の規定は、前二項の規定により建設大臣が登録を取り消し、又は営業の停止を命じた場合に、第五十五条の十一第一項の規定は、前項の規定により測量業者が営業の停止を命ぜられた場合に、準用する。
(聴聞)
第五十七条の二 建設大臣は、前条第一項又は第二項の規定による処分をしようとするときは、当該処分に係る測量業者について聴聞を行ない、なお必要があるときは、参考人の意見を聞かなければならない。ただし、当該処分に係る測量業者が正当な理由がなくて、聴聞に応じないときは、聴聞を行なわないで当該処分をすることができる。
(報告及び検査)
第五十七条の三 建設大臣は、測量業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、測量業を営む者について、その業務、財産若しくは測量実施の状況につき、必要な報告を求め、又はその職員に営業所その他営業に関係のある場所に立ち入り、、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入り検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第四節 雑則
(参考人の費用)
第五十八条 第五十七条の二の規定により意見を求められて出頭した参考人は、政令で定めるところにより、旅費及び手当を請求することができる。
(測量業等とみなす場合)
第五十九条 委託その他いかなる名義によるかを問わず、報酬を得て測量の完成を目的として締結する契約は請負契約と、これらの契約に係る測量を行なう営業は測量業とみなして、この法律の規定を適用する。
第六十一条の次に次の一条を加える。
第六十一条の二 次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
一 第五十五条の十四の規定に違反して登録を受けないで測量業を営んだ者
二 第五十七条第二項の規定による営業の停止の処分に違反して測量業を営んだ者
三 不正の手段により第五十五条の五第一項の規定による登録を受けた者
第六十三条の次に次の一条を加える。
第六十三条の二 次の各号の一に該当する者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第五十五条の七第一項の規定による変更登録の申請をせず、又は虚偽の申請をした者
二 正当な理由がなくて第五十五条の八第一項又は第二項の規定による書類の提出を怠り、又は虚偽の記載をしてこれらの書類を提出した者
三 第五十五条の九第二項の規定により届出をしなかつた者
四 第五十五条の十一第一項後段の規定による通知をしなかつた者
五 第五十七条の三第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第六十五条中「前四条」を「前六条」に改める。
第六十五条の次に次の一条を加える。
第六十六条 次の各号の一に該当する者は、一万円以下の過料に処する。
一 第五十五条の九第一項の規定による届出を怠つた者
二 第五十六条の五の規定による標識を掲げない者
三 第五十七条第三項の規定により準用する第五十五条の十一第一項後段の規定による通知をしなかつた者
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第十五条から第十八条まで、第二十五条及び第三十九条の改正規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 第五十五条の十四の規定は、この法律の施行の際現に測量業を営んでいる者については、次の各号の一に該当する場合に限り、適用しない。
一 この法律の施行の日から六十日間(その期間内に第五十五条の二の規定により登録を申請した場合において、その期間内に第五十五条の五第一項の規定による登録又は第五十五条の六第一項の規定による登録の拒否の処分がなされないときは、それらの処分がされるまでの期間)その測量業を営む場合
二 前号の期間が経過した後において、この法律の施行前に締結した請負契約に係る測量を完了する目的の範囲内で測量業を営む場合
3 この法律の施行の際現に測量業を営んでいる者がこの法律の施行の日から六十日以内に第五十五条の二の規定により登録を申請し、その申請に係る登録が第五十五条の六第一項の規定により拒否された場合において、その者がこの法律の施行の後その登録が拒否されるまでの間に締結した請負契約があるときは、その契約に係る測量の実施については、その者を第五十五条の十第一項の規定により登録が消除された測量業者とみなしてこの法律の規定を適用する。
(建設省設置法の一部改正)
4 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第二号の次に次の一号を加える。
二の二 測量業の発達及び改善を助長し、並びに測量業者の監督に関する事務を管理すること。
第七条中「第三条第二号に規定する事務」の下に「、同条第二号の二に規定する事務のうち測量業者の登録に関するもの」を加える。
(国土調査法の一部改正)
5 国土調査法(昭和二十六年法律第百八十号)の一部を次のように改正する。
第二十二条の次に次の一条を加える。
第二十二条の二 内閣総理大臣又は主務大臣は、国土調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国土調査に従事する測量業を営む者に対し、当該国土調査の実施の状況につき、必要な報告を求めることができる。
2 都道府県知事は、国土調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国の機関及び都道府県以外の者が実施する国土調査に従事する測量業を営む者に対し、当該国土調査の実施の状況につき、必要な報告を求めることができる。
第二十三条の二の次に次の一条を加える。
(内閣総理大臣又は主務大臣の助言)
第二十三条の三 国土調査に従事する測量業を営む者は、当該国土調査の実施のために必要があるときは、内閣総理大臣又は主務大臣に対して必要な助言を求めることができる。
第三十七条第二号中「第二十三条」を「第二十二条の二又は第二十三条」に改める。
内閣総理大臣 池田勇人
法務大臣 植木庚子郎
建設大臣 中村梅吉