遺失物法等の一部を改正する法律
法令番号: 法律第5号
公布年月日: 昭和33年3月10日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

遺失物法は明治32年制定以来実質的な改正がなく、今日の社会状況に適合しなくなっている。物件の交流移動の増大により遺失機会が増え、通信・交通機関の発達で遺失物を探す手段も便利になった。このため、法の基本原則は維持しつつ、時代に即した改正を行う必要がある。具体的には、拾得物の所有権取得期間の短縮、船車建築物等での拾得者の権利明確化、特定法人による遺失物の自主保管制度の導入などを行い、遺失物取扱いの適正化を図るものである。

参照した発言:
第28回国会 衆議院 地方行政委員会 第2号

審議経過

第28回国会

衆議院
(昭和33年2月7日)
(昭和33年2月11日)
参議院
(昭和33年2月11日)
衆議院
(昭和33年2月12日)
参議院
(昭和33年2月14日)
衆議院
(昭和33年2月19日)
(昭和33年2月20日)
参議院
(昭和33年2月20日)
衆議院
(昭和33年2月21日)
参議院
(昭和33年2月21日)
衆議院
(昭和33年2月28日)
(昭和33年3月4日)
(昭和33年3月6日)
参議院
(昭和33年3月12日)
衆議院
(昭和33年4月25日)
遺失物法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年三月十日
内閣総理大臣 岸信介
法律第五号
遺失物法等の一部を改正する法律
(遺失物法の一部改正)
第一条 遺失物法(明治三十二年法律第八十七号)の一部を次のように改正する。
第二条の次に次の一条を加える。
第二条ノ二 前条第一項ノ規定ニ依リ売却ニ付スルモ売却スルコト能ハザリシ物件又ハ売却スルコト能ハズト認メラルル物件ハ警察署長ニ於テ之ヲ廃棄スルコトヲ得
第四条に次の一項を加える。
物件ノ返還ヲ受クル者ハ第十条第二項ノ占有者アル場合ニ於テハ前項ノ規定ニ依ル報労金ノ額ノ二分ノ一宛ヲ拾得者及占有者ニ給スベシ
第七条中「権利ヲ抛棄シ」の下に「第三条ノ費用弁償ノ」を加える。
第八条第三項中「禁シタル物件」の下に「(行政庁ノ許可其ノ他之ニ類スル処分ニ依リ所有所持スルコトヲ認メラルル物件ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク)」を加える。
第九条中「拾得ノ日」の下に「(次条第二項ノ占有者ニ在リテハ其ノ管守者同項ノ規定ニ依リ物件ノ交付ヲ受ケタル日以下同ジ)」を加え、同条に次の後段を加える。
拾得ノ時ヨリ二十四時間内ニ次条第二項ノ規定ニ依リ船車建築物等ノ管守者ニ物件ノ交付ヲ為サザル者亦同ジ
第十条を次のように改める。
第十条 船車建築物其ノ他ノ施設ノ占有者ノ為之ヲ管守スル者其ノ管守スル場所ニ於テ他人ノ物件ヲ拾得シタルトキハ速ニ其ノ物件ヲ占有者ニ差出スベシ此ノ場合ニ於テハ占有者ヲ以テ拾得者ト看做シ本法及民法第二百四十条ノ規定ヲ適用ス
管守者アル船車建築物其ノ他本来公衆ノ一般ノ通行ノ用ニ供スルコトヲ目的トセザル構内ニ於テ他人ノ物件ヲ拾得シタル者ハ速ニ其ノ物件ヲ管守者ニ交付シ交付ヲ受ケタル管守者ハ之ヲ其ノ船車建築物等ノ占有者ニ差出スベシ
前項ノ場合ニ於テハ船車建築物等ノ占有者第一条第一項又ハ第十一条第一項ノ手続ヲ為スベシ
第二項ノ場合ニ於テ拾得者第七条若ハ第八条第二項但書ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シ又ハ前条後段ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ失ヒタルトキハ同項ノ占有者ハ第四条第二項ノ規定ニ依ル拾得者ノ報労金ヲ受クルノ権利ヲ除キ拾得者ノ拾得物ニ関スル権利ヲ取得ス但シ占有者第七条又ハ第八条第一項ノ例ニ依ルコトヲ得
第十条の次に次の一条を加える。
第十条ノ二 前条ニ規定スル船車建築物等ノ占有者ニシテ当該船車建築物等ニ於ケル拾得物ヲ保管スルニ適スト認メラルル命令ヲ以テ指定スル法人前条第一項ノ規定ニ依リ拾得者ト看做サルル場合又ハ同条第二項ノ規定ニ依リ物件ノ差出ヲ受ケタル場合ニ於テ物件ノ返還ヲ受クベキ者ニ之ヲ返還スルコト能ハザルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ警察署長ニ届出ヲ為シタル後其ノ物件ヲ保管スベシ但シ法令ノ規定ニ依リ私ニ所有所持スルコトヲ禁ジタル物件ハ之ヲ速ニ警察署長ニ差出スベシ
前項ニ規定スル法人命令ヲ以テ定ムル要件ニ従ヒ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シタル物件ニ付テハ前項本文ノ規定ニ拘ラズ之ヲ警察署長ニ差出シ其ノ保管ノ責ヲ免ルルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル届出ハ第九条ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ第一条第一項ノ手続ト看做ス
第一項ノ規定ニ依ル届出ヲ受ケタル警察署長ハ第一条第二項ノ例ニ依リ公告ヲ為スベシ
第一項ノ規定ニ依リ物件ヲ保管スル法人ハ其ノ物件ノ返還ヲ受クベキ者ニ之ヲ返還スベシ
第一項ノ規定ニ依リ物件ヲ保管スル法人ハ命令ノ定ムル所ニ依リ第二条又ハ第二条ノ二ノ規定ニ準ジ拾得物ヲ売却シ又ハ廃棄スルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル届出ヲ受ケタル警察署長ハ其ノ物件ノ保管ノ状況ヲ調査スル為其ノ保管場所(公ノ法人ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノノ設置スル保管場所ヲ除ク)ニ立入リ又ハ所属警察官ヲシテ立入ラシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ正当ナル理由ナクシテ其ノ立入ヲ拒ムコトヲ得ズ
前項ノ規定ニ依リ立入ラムトスル警察署長又ハ警察官ハ其ノ身分ヲ証スル証明書ヲ携帯シ関係人ニ之ヲ提示スベシ
第十一条第二項中「本法」の下に「(第十条ノ二ヲ除ク以下本条中同ジ)」を加え、同項ただし書を次のように改める。
但シ犯罪捜査ノ為必要ナルトキハ警察署長ニ於テ公訴権消滅ノ日マデ公告ヲ為サザルコトヲ得
第十一条第三項を次のように改める。
第一項ノ物件ニ関シテハ公訴権消滅ノ日マデニ前項本文ニ於テ準用スル本法及民法第二百四十条ノ規定ニ依リ公告ヲ為シタル後既ニ六箇月ヲ経過シアリタル場合ニ限リ公訴権消滅ノ日ニ拾得者ニ於テ所有権ヲ取得ス
第十三条中「第十条」の下に「及第十条ノ二」を加える。
第十四条中「六箇月」を「二箇月」に改め、「警察署長」の下に「又ハ第十条ノ二第一項ノ規定ニ依リ物件ヲ保管スル法人」を加える。
第十五条を次のように改める。
第十五条 左ノ各号ニ掲グル物件ニシテ交付ヲ受クル者ナキトキハ其ノ所有権ハ夫〃当該各号ニ掲グル者ニ帰属ス但シ第八条第三項ニ掲グル物件ニ付テハ其ノ所有権ハ国ニ帰属ス
一 警察署長ノ保管スルモノ 当該警察署ノ属スル都道府県
二 第十条ノ二第一項ニ規定スル法人ノ保管スルモノ(第七条第八条第二項但書第九条又ハ第十条第四項但書ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シ又ハ失ヒタルモノヲ除ク) 当該法人
三 第十条ノ二第一項ニ規定スル法人ノ保管スル物件ニシテ第七条第八条第二項但書第九条又ハ第十条第四項但書ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シ又ハ失ヒタルモノ 当該物件ノ保管場所ノ所在スル都道府県
第十六条を次のように改める。
第十六条 本法ニ特別ノ定アルモノヲ除ク外本法ノ施行ニ関スル細目ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
(水難救護法の一部改正)
第二条 水難救護法(明治三十二年法律第九十五号)の一部を次のように改正する。
第二十七条第一項中「一箇年」を「六箇月(沈没品中政令ヲ以テ定ムルモノニ在リテハ一箇年)」に改める。
第三十条第一項中「一箇年」を「六箇月」に改める。
(民法の一部改正)
第三条 民法(明治二十九年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
第二百四十条中「一年」を「六个月」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過規定)
2 この法律による改正後の遺失物法、水難救護法及び民法の規定は、この法律の施行の日前において拾得された遺失物及び漂流物又は沈没品でそれぞれまだ警察署長に差出されておらず、又は市町村長に引き渡されていないものについて適用し、この法律の施行の際現に警察署長に差し出されている遺失物及び市町村長に引き渡されている漂流物又は沈没品については、なお従前の例による。
3 この法律の施行の日前において拾得された遺失物でまだ警察署長に差し出されていない物件に対する改正後の遺失物法第九条後段の規定の適用については、同条中「拾得ノ時ヨリ二十四時間内」とあるのは、「遺失物法等の一部を改正する法律(昭和三十三年法律第五号)施行ノ日後一日内」とする。
4 前二項の規定は、遺失物法の規定が準用される物件の経過措置について準用する。
(覚せい剤取締法の一部改正)
5 覚せい剤取締法(昭和二十六年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。
第二十六条の二を削る。
第三十条の十四第二項中「第二十六条から第二十七条まで」を「第二十六条及び第二十七条」に改める。
内閣総理大臣 岸信介
法務大臣 唐澤俊樹
厚生大臣 堀木鎌三
運輸大臣 中村三之丞
遺失物法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年三月十日
内閣総理大臣 岸信介
法律第五号
遺失物法等の一部を改正する法律
(遺失物法の一部改正)
第一条 遺失物法(明治三十二年法律第八十七号)の一部を次のように改正する。
第二条の次に次の一条を加える。
第二条ノ二 前条第一項ノ規定ニ依リ売却ニ付スルモ売却スルコト能ハザリシ物件又ハ売却スルコト能ハズト認メラルル物件ハ警察署長ニ於テ之ヲ廃棄スルコトヲ得
第四条に次の一項を加える。
物件ノ返還ヲ受クル者ハ第十条第二項ノ占有者アル場合ニ於テハ前項ノ規定ニ依ル報労金ノ額ノ二分ノ一宛ヲ拾得者及占有者ニ給スベシ
第七条中「権利ヲ抛棄シ」の下に「第三条ノ費用弁償ノ」を加える。
第八条第三項中「禁シタル物件」の下に「(行政庁ノ許可其ノ他之ニ類スル処分ニ依リ所有所持スルコトヲ認メラルル物件ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク)」を加える。
第九条中「拾得ノ日」の下に「(次条第二項ノ占有者ニ在リテハ其ノ管守者同項ノ規定ニ依リ物件ノ交付ヲ受ケタル日以下同ジ)」を加え、同条に次の後段を加える。
拾得ノ時ヨリ二十四時間内ニ次条第二項ノ規定ニ依リ船車建築物等ノ管守者ニ物件ノ交付ヲ為サザル者亦同ジ
第十条を次のように改める。
第十条 船車建築物其ノ他ノ施設ノ占有者ノ為之ヲ管守スル者其ノ管守スル場所ニ於テ他人ノ物件ヲ拾得シタルトキハ速ニ其ノ物件ヲ占有者ニ差出スベシ此ノ場合ニ於テハ占有者ヲ以テ拾得者ト看做シ本法及民法第二百四十条ノ規定ヲ適用ス
管守者アル船車建築物其ノ他本来公衆ノ一般ノ通行ノ用ニ供スルコトヲ目的トセザル構内ニ於テ他人ノ物件ヲ拾得シタル者ハ速ニ其ノ物件ヲ管守者ニ交付シ交付ヲ受ケタル管守者ハ之ヲ其ノ船車建築物等ノ占有者ニ差出スベシ
前項ノ場合ニ於テハ船車建築物等ノ占有者第一条第一項又ハ第十一条第一項ノ手続ヲ為スベシ
第二項ノ場合ニ於テ拾得者第七条若ハ第八条第二項但書ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シ又ハ前条後段ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ失ヒタルトキハ同項ノ占有者ハ第四条第二項ノ規定ニ依ル拾得者ノ報労金ヲ受クルノ権利ヲ除キ拾得者ノ拾得物ニ関スル権利ヲ取得ス但シ占有者第七条又ハ第八条第一項ノ例ニ依ルコトヲ得
第十条の次に次の一条を加える。
第十条ノ二 前条ニ規定スル船車建築物等ノ占有者ニシテ当該船車建築物等ニ於ケル拾得物ヲ保管スルニ適スト認メラルル命令ヲ以テ指定スル法人前条第一項ノ規定ニ依リ拾得者ト看做サルル場合又ハ同条第二項ノ規定ニ依リ物件ノ差出ヲ受ケタル場合ニ於テ物件ノ返還ヲ受クベキ者ニ之ヲ返還スルコト能ハザルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ警察署長ニ届出ヲ為シタル後其ノ物件ヲ保管スベシ但シ法令ノ規定ニ依リ私ニ所有所持スルコトヲ禁ジタル物件ハ之ヲ速ニ警察署長ニ差出スベシ
前項ニ規定スル法人命令ヲ以テ定ムル要件ニ従ヒ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シタル物件ニ付テハ前項本文ノ規定ニ拘ラズ之ヲ警察署長ニ差出シ其ノ保管ノ責ヲ免ルルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル届出ハ第九条ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ第一条第一項ノ手続ト看做ス
第一項ノ規定ニ依ル届出ヲ受ケタル警察署長ハ第一条第二項ノ例ニ依リ公告ヲ為スベシ
第一項ノ規定ニ依リ物件ヲ保管スル法人ハ其ノ物件ノ返還ヲ受クベキ者ニ之ヲ返還スベシ
第一項ノ規定ニ依リ物件ヲ保管スル法人ハ命令ノ定ムル所ニ依リ第二条又ハ第二条ノ二ノ規定ニ準ジ拾得物ヲ売却シ又ハ廃棄スルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル届出ヲ受ケタル警察署長ハ其ノ物件ノ保管ノ状況ヲ調査スル為其ノ保管場所(公ノ法人ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノノ設置スル保管場所ヲ除ク)ニ立入リ又ハ所属警察官ヲシテ立入ラシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ正当ナル理由ナクシテ其ノ立入ヲ拒ムコトヲ得ズ
前項ノ規定ニ依リ立入ラムトスル警察署長又ハ警察官ハ其ノ身分ヲ証スル証明書ヲ携帯シ関係人ニ之ヲ提示スベシ
第十一条第二項中「本法」の下に「(第十条ノ二ヲ除ク以下本条中同ジ)」を加え、同項ただし書を次のように改める。
但シ犯罪捜査ノ為必要ナルトキハ警察署長ニ於テ公訴権消滅ノ日マデ公告ヲ為サザルコトヲ得
第十一条第三項を次のように改める。
第一項ノ物件ニ関シテハ公訴権消滅ノ日マデニ前項本文ニ於テ準用スル本法及民法第二百四十条ノ規定ニ依リ公告ヲ為シタル後既ニ六箇月ヲ経過シアリタル場合ニ限リ公訴権消滅ノ日ニ拾得者ニ於テ所有権ヲ取得ス
第十三条中「第十条」の下に「及第十条ノ二」を加える。
第十四条中「六箇月」を「二箇月」に改め、「警察署長」の下に「又ハ第十条ノ二第一項ノ規定ニ依リ物件ヲ保管スル法人」を加える。
第十五条を次のように改める。
第十五条 左ノ各号ニ掲グル物件ニシテ交付ヲ受クル者ナキトキハ其ノ所有権ハ夫〃当該各号ニ掲グル者ニ帰属ス但シ第八条第三項ニ掲グル物件ニ付テハ其ノ所有権ハ国ニ帰属ス
一 警察署長ノ保管スルモノ 当該警察署ノ属スル都道府県
二 第十条ノ二第一項ニ規定スル法人ノ保管スルモノ(第七条第八条第二項但書第九条又ハ第十条第四項但書ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シ又ハ失ヒタルモノヲ除ク) 当該法人
三 第十条ノ二第一項ニ規定スル法人ノ保管スル物件ニシテ第七条第八条第二項但書第九条又ハ第十条第四項但書ノ規定ニ依リ拾得物ニ関スル権利ヲ抛棄シ又ハ失ヒタルモノ 当該物件ノ保管場所ノ所在スル都道府県
第十六条を次のように改める。
第十六条 本法ニ特別ノ定アルモノヲ除ク外本法ノ施行ニ関スル細目ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
(水難救護法の一部改正)
第二条 水難救護法(明治三十二年法律第九十五号)の一部を次のように改正する。
第二十七条第一項中「一箇年」を「六箇月(沈没品中政令ヲ以テ定ムルモノニ在リテハ一箇年)」に改める。
第三十条第一項中「一箇年」を「六箇月」に改める。
(民法の一部改正)
第三条 民法(明治二十九年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
第二百四十条中「一年」を「六个月」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過規定)
2 この法律による改正後の遺失物法、水難救護法及び民法の規定は、この法律の施行の日前において拾得された遺失物及び漂流物又は沈没品でそれぞれまだ警察署長に差出されておらず、又は市町村長に引き渡されていないものについて適用し、この法律の施行の際現に警察署長に差し出されている遺失物及び市町村長に引き渡されている漂流物又は沈没品については、なお従前の例による。
3 この法律の施行の日前において拾得された遺失物でまだ警察署長に差し出されていない物件に対する改正後の遺失物法第九条後段の規定の適用については、同条中「拾得ノ時ヨリ二十四時間内」とあるのは、「遺失物法等の一部を改正する法律(昭和三十三年法律第五号)施行ノ日後一日内」とする。
4 前二項の規定は、遺失物法の規定が準用される物件の経過措置について準用する。
(覚せい剤取締法の一部改正)
5 覚せい剤取締法(昭和二十六年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。
第二十六条の二を削る。
第三十条の十四第二項中「第二十六条から第二十七条まで」を「第二十六条及び第二十七条」に改める。
内閣総理大臣 岸信介
法務大臣 唐沢俊樹
厚生大臣 堀木鎌三
運輸大臣 中村三之丞