宮内庁法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第161号
公布年月日: 昭和31年6月26日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

内部部局の所掌事務の調整として、物品管理事務を長官官房へ移管し金銭会計事務と統合すること、調理供進事務を管理部に一元化すること、宮内庁と皇宮警察の連携強化のため宮内庁長官が警察庁長官に必要な措置を求められるようにすること、侍従長・東宮大夫・式部官長の官職名と権限を明記し侍従次長を侍従長の補佐官として規定すること、京都事務所・正倉院事務所・下総御料牧場を附属機関とすることを目的とする。これに伴い国家公務員法等も一部改正する。

参照した発言:
第24回国会 衆議院 内閣委員会 第22号

審議経過

第24回国会

衆議院
(昭和31年3月13日)
参議院
(昭和31年3月13日)
(昭和31年3月20日)
衆議院
(昭和31年4月6日)
(昭和31年4月12日)
(昭和31年4月17日)
(昭和31年4月24日)
参議院
(昭和31年5月19日)
(昭和31年5月25日)
(昭和31年5月26日)
(昭和31年5月28日)
衆議院
(昭和31年6月3日)
参議院
(昭和31年6月3日)
宮内庁法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十一年六月二十六日
内閣総理大臣 鳩山一郎
法律第百六十一号
宮内庁法の一部を改正する法律
宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)の一部を次のように改正する。
第一条の三中第十二号を第十三号とし、第十一号の次に次の一号を加える。
十二 物品を管理すること。
第一条の八第二号を次のように改める。
二 調理及び供進に関すること。
第二条から第十条までを次のように改める。
第二条 宮内庁の長は、宮内庁長官とする。
2 宮内庁長官(以下「長官」という。)の任免は、天皇が認証する。
3 長官は、宮内庁の所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、皇宮警察の事務につき、警察庁長官に対して所要の措置を求めることができる。
第三条 宮内庁に、宮内庁次長一人及び宮内庁長官秘書官一人を置く。
2 宮内庁次長は、長官を助け、庁務を整理し、各部局の事務を監督する。
3 宮内庁長官秘書官は、長官の命を受け、機密の事務をつかさどる。
第四条 侍従職に、侍従長及び侍従次長一人を置く。
2 侍従長の任免は、天皇が認証する。
3 侍従長は、側近に奉仕し、命を受け、侍従職の事務を掌理する。
4 侍従次長は、命を受け、侍従長を助け、侍従職の事務を整理する。
第五条 東宮職に、東宮大夫を置く。
2 東宮大夫は、命を受け、東宮職の事務を掌理する。
第六条 式部職に、式部官長を置く。
2 式部官長は、命を受け、式部職の事務を掌理する。
第七条 宮内庁に、附属機関として正倉院事務所を置く。
2 正倉院事務所は、正倉院宝庫及び正倉院宝物を管理する機関とする。
3 正倉院事務所は、奈良市に置く。
第八条 宮内庁に、附属機関として下総御料牧場を置く。
2 下総御料牧場は、宮内庁の管理する牧畜及びその附帯事業を行う機関とする。
3 下総御料牧場は、成田市に置く。
第九条 宮内庁に、地方支分部局として京都事務所を置く。
2 京都事務所は、長官の定めるところにより、宮内庁の所掌事務の一部を分掌する。
3 京都事務所は、京都市に置く。
第十条 正倉院事務所、下総御料牧場及び京都事務所の組織の細目は、長官が定める。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律の施行の際、現に東宮大夫又は式部官長の職にある者は、それぞれ宮内庁法による東宮大夫又は式部官長に任命されたものとする。
3 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項第十号中「及び侍従」を「、東宮大夫、式部官長及び侍従次長」に改める。
4 特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。
第一条第二十九号中「侍従」を「侍従次長、侍従」に改める。
第十条の見出しを「(侍従次長等の給与)」に改める。
内閣総理大臣 鳩山一郎
大蔵大臣 一万田尚登