昭和二十三年度において大蔵省預金部特別会計等の赤字補填のため、一般会計からの繰入金を増額する必要が生じた。前々内閣以来、特別会計への一般会計からの赤字補填が継続されており、芦田内閣時代には鉄道運賃やタバコ値上げ問題として政治問題化した経緯がある。特別会計の独立採算制の観点から、一般会計からの補填は極力避けるべきであり、当時野党であった民主自由党も同様の主張をしていた。しかし今回再び赤字補填額の増額が必要となったことは、日本鉄道国有化の趣旨や従来の主張と相反し、選挙を控えた鉄道運賃値上げ回避という選挙戦術的な側面があり、責任ある内閣の取るべき方法ではないとして政府見解を求めている。
参照した発言:
第4回国会 衆議院 大蔵委員会 第4号