第一條 社会保障制度審議会(以下審議会という。)は、内閣総理大臣の所轄に属し、社会保障制度につき調査、審議及び勧告を行うものとする。
第二條 審議会は、自ら、社会保險による経済的保障の最も効果的な方法につき、又は社会保險とその関係事項に関する立法及び運営の大綱につき研究し、その結果を、國会に提出するように、内閣総理大臣に勧告し、内閣総理大臣及び関係各大臣に書面をもつて助言する任務及び権限を有する。
2 内閣総理大臣及び関係各大臣は、社会保障に関する企画、立法又は運営の大綱に関しては、あらかじめ、審議会の意見を求めなければならない。
第三條 審議会は、委員四十人をもつて組織する。特別の事項を調査審議するため、内閣総理大臣において必要があると認めるときは、十二人以内の臨時委員を置くことができる。
第四條 審議会に、会長、副会長及び常務委員各一人を置き、委員の互選によつてこれを定める。
2 会長は、会務を総理する。会長に事故があるときは、副会長がその職務を代理する。
3 常務委員は、議事及び提案された意見を記録するものとする。
第五條 委員は、左の各号に掲げる者のうちから、内閣総理大臣が、それぞれ同数を命じ、又は委嘱する。
四 使用者、被傭者、医師、歯科医師、藥剤師その他社会保險事業に関係ある者
2 臨時委員は、前項第二号から第四号までに掲げる者のうちから、内閣総理大臣がそれぞれ同数を命じ、又は委嘱する。
第六條 委員の任期は二年とし、一年ごとにその半数を命じ、又は委嘱する。
3 臨時委員の任期は、その任務の達成に必要な期間とする。
第七條 関係各廳は、審議会の要求する資料及び情報を提出しなければならない。
第八條 審議会の会議は、必要に應じて開くものとする。但し、正当な理由がある場合を除く外、少くとも三箇月に一回は開かなければならない。
第九條 審議会は、毎会計年度末から、六十日以内に前会計年度内におけるその活動、調査の結果及びその勧告の摘要についての報告書を、内閣総理大臣から國会に提出するように、内閣総理大臣に提出しなければならない。
2 幹事は、社会保險に関係のある行政廳の官吏及び学識経驗のある者のうちから、内閣総理大臣が、これを命じ、又は委嘱する。
3 幹事は、つねに委員に対し、技術的助言及び事務上の援助をしなければならない。
2 書記は、関係各廳の官吏のうちから、内閣総理大臣が命ずる。