(企業再建整備法等の一部を改正する法律)
法令番号: 法律第163号
公布年月日: 昭和22年12月11日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

昨年10月の戦時補償打切りに伴い、企業再建整備法が施行されたが、企業の損失計算や再建計画策定が完了していない。特別損失の概算が終了し、整備計画提出の段階となったため、経済界の実情に即した法改正を行う。主な改正点は、特別経理会社の増資における新株発行時の額面超過金交付の容認、整備計画の法的効力強化、第二会社設立時の従業員の承継円滑化、社債発行限度の緩和、利害関係者の意見反映制度の整備、特別管理人による監督制度の新設、会社経理応急措置法の改正による担保処理の円滑化などである。また、臨時石炭鉱業管理法案との整合性を図るための規定も設けている。

参照した発言:
第1回国会 衆議院 財政及び金融委員会 第33号

審議経過

第1回国会

参議院
(昭和22年11月10日)
衆議院
(昭和22年11月11日)
(昭和22年11月12日)
参議院
(昭和22年11月12日)
(昭和22年11月14日)
(昭和22年11月18日)
(昭和22年11月20日)
(昭和22年11月22日)
衆議院
(昭和22年11月26日)
(昭和22年11月28日)
参議院
(昭和22年11月29日)
(昭和22年12月1日)
衆議院
(昭和22年12月10日)
企業再建整備法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十二年十二月十一日
内閣総理大臣 片山哲
法律第百六十三号
第一條 企業再建整備法の一部を次のように改正する。
第五條第一項中「第七條第二號」を「第七條第一項第二號」に改め、同條第二項中「及び昭和二十一年商工文部省令第一號第一條第一項の規定による經營者又は昭和二十一年運輸省令第三十二號第一條第一項の規定による經營者等である特別經理株式會社」を「、昭和二十一年商工・文部省令第一號第一條第一項の規定による經營者又は昭和二十一年運輸省令第三十二號第一條第一項の規定による經營者等である特別經理株式會社及び昭和二十二年商工文部農林運輸厚生省令第一號第一條又は第二條の規定による指定施設又は指示施設を經營し、又は權原に基いて占有する者である特別經理株式會社」に、「法令に基いて認可」を「法令に基いて認可又は許可」に、「法令に基く認可の申請」を「法令に基く認可又は許可の申請」に改める。
第六條第三號中「會社の事業計畫及び資金計畫竝びに役員の氏名」を「會社の商號、目的、資本金額、本店及び支店の所在地及び役員の氏名(これらの事項につき現在のものと今後のものとの間に變更がある場合においては、その旨)竝びに第二十九條の六第三項の規定により定められた役員の任期」に改め、同條第四號中「解散の時期」の下に「、清算人の氏名」を加え、同條第六號中「事業計畫及び資金計畫竝びに株主、役員及び債權者の氏名又は名稱」を「商號、目的、資本金額竝びに本店及び支店の所在地」に、同條第七號中「計畫の大要、株主及び役員の氏名又は名稱、第十條の規定による債務の承繼に關する事項」を「會社の商號、目的、資本金額、本店及び支店の所在地、役員の氏名及びその任期、經營を委任する營業の範圍、賃貸し、出資し、又は讓渡する資産及びその價額、第十條の規定による債務の承繼及び資産の讓渡に關する事項、第三十四條の四第三項又は第三十四條の五第一項の規定による資産の讓渡に關する事項」に、同條第十號中「及び特別損失」を「、特別損失」に、「竝びに第八條の規定による評價換に關する事項」を「、第八條の規定による評價換に關する事項及び第三十四條の四第一項の規定により留保する積立金の額」に改め、同條第十八號を次のように改める。
十八 前號に規定する資本の減少の場合の外、存續する場合において、資本を減少するときには、その旨竝びに株主の選擇により、株金額の拂戻に代へて、又は株式の消却の際支拂ふべき金錢の支拂に代へて、株主に第七號の規定による會社(以下第二會社といふ。)の株式を交付するときには、その旨及びその株式の交付價格
同條中第十九號を第二十二號とし、第十八號の次に左の三號を加える。
十九 解散する場合において、株主の選擇により殘餘財産の分配として株主に第二會社の株式を交付するときには、その旨及びその株式の交付價格
二十 資本の増加に關する事項竝びに第二十九條の三第一項の規定による金錢を交付する場合におけるその金額の計算に關する事項又は新株の引受權の内容及び第二十九條の四の規定によるその引受權の讓渡に關する事項
二十一 特別經理株式會社の事業設備の新設、擴張又は改良に關する事項
同條に左の一項を加える。
整備計畫には、左に掲げる事項について記載した書類を添附しなければならない。
一 存續する場合には、今後の會社に事業計畫及び資金計畫竝びに豫想される株主及び債權者の氏名又は名稱
二 合併をする會社の一方が合併後存續する場合には、存續する會社の事業計畫及び資金計畫竝びに豫想される株主及び債權者の氏名又は名稱
三 合併に因り會社を設立する場合には、設立する會社の事業計畫及び資金計畫竝びに豫想される株主及び債權者の氏名又は名稱
四 第二會社を設立し、又は第二會社に資産を出資若しくは讓渡する場合には、第二會社の事業計畫及び資金計畫竝びに豫想される株主及び債權者の氏名又は名稱
五 會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權の辨濟その他の處理の計畫に關する事項
六 整備計畫を行ふについての計畫に關する事項
七 その他命令の定める事項
第十條第二項中「前項の債務の承繼」を「第一項の規定による債務の承繼及び前項の規定による資産の讓渡」に改め、同條第一項の次に左の一項を加える。
特別經理株式會社は、前項の規定により債務を承繼する者に對し、當該債務の額に相當する資産を讓渡しなければならない。
第十三條中「第六條第七號の規定による會社(以下第二會社といふ。)」を「第二會社」に改める。
第十三條の二 特別經理株式會社の特別管理人は、第五條第一項の規定による整備計畫の認可を申請する場合において、利害關係人が當該特別管理人に對し當該整備計畫に定める事項と異なる意見を文書により表明したときには、その意見の内容を當該整備計畫に附記しなければならない。
第十四條第一項中「第六條第十號」を「第六條第一項第十號」に改め、「當該整備計畫を記載した書類」の下に「、同條第二項に掲げる事項を記載した書類及び主務大臣の定める經理に關する書類」を加え、同條第二項中「株主及び債權者」を「利害關係人」に改める。
第十五條第二項中「申出のあつた場合において」を「申出のあつた事項について」に改め、「認可することができる。」の下に「同項の規定による申出のない場合においても、株主又は債權者の權利に直接關係のない事項について、同樣である。」を加え、同條第三項中「前項」を「前二項」に改め、同條第二項の次に左の一項を加える。
主務大臣は、前項に規定する場合の外、會社經理應急措置法及びこの法律の目的を達成するため特に必要があると認めるときは、第六條第一項に掲げる事項で當該整備計畫に定のないものを追加して認可することができる。
第十六條中「同條第三項」を「同條第四項」に改める。
第十七條第一項中「ふたたび整備計畫の」を「同條の規定により認可を申請した整備計畫につき」に、「その解散を命ずることができる。」を「その解散を命じ、又は當該會社の特別管理人に對し期限を定めて第五條第一項の規定による認可を申請すべきことを命ずることができる。」に、同條第二項中「前項の規定による命令」を「前二項の規定による解散命令」に、「同項の規定による命令」を「その命令」に改め、同條第一項の次に左の一項を加える。
前項の規定は、同項の規定により認可を申請すべきことを命ぜられた特別經理株式會社の特別管理人が同項の規定による期限までに認可の申請をしない場合及び同項の規定により認可を申請した整備計畫につき不認可の處分を受けた場合に、これを準用する。
第十八條中「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項」に、「第六條第十號」を「第六條第一項第十號」に改める。
第十八條の二第一項中「第十五條第一項又は第二項の規定による認可」を「前條の規定による公告」に、同條第三項中「異議のある」を「異議のある指定時後當該特別經理株式會社の新勘定の負擔となつた債務の」に改める。
第十八條の三 決定整備計畫中第十五條第二項後段又は第三項の規定により變更して認可せられた事項に關し異議のある當該特別經理株式會社の特別管理人その他の利害關係人は、第十八條の規定による公告の日から一箇月以内に事由を具して主務大臣にその旨を申し出ることができる。
主務大臣は、前項の規定による申出のあつた場合において必要があると認めるときは、當該特別經理株式會社に對して、當該申出に係る事項について整備の實行を停止することができる。
主務大臣は、第一項の規定による申出について正當の事由があると認めるときには、遲滯なく、自ら決定整備計畫を變更し、又は當該特別經理株式會社の特別管理人に對し第二十條の規定により決定整備計畫の變更の認可を申請すべきことを命じなければならない。
第十八條の規定は、前項の規定により主務大臣が決定整備計畫を變更した場合に、これを準用する。
第十九條第一項中「第六條第十號」を「第六條第一項第十號」に、「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項」に改める。
第二十條第一項中「特別管理人」の下に「(第四十七條の二第三項の規定による申請に對し認可のあつた場合には、取締役又は清算人)」を加え、同條第二項中「第十四條乃至第十八條の二」を「第十三條の二乃至第十八條の三」に改める。
第二十一條第二項中「第十四條、第十五條、第十八條、第十八條の二」を「第十三條の二乃至第十五條、第十八條乃至第十八條の三」に、同條第三項中「第十五條第三項」を「第十五條第四項」に改める。
第二十二條中「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項」に改め、「以下同じ。」の上に「第三十六條第一項第一號の場合を除くの外」を加える。
第二十四條中「第六條第七號乃至第九號」を「第六條第一項第七號乃至第九號」に改める。
第二十六條第一項中「第十九條の規定により消滅した債權額」の下に「(第二十九條の三の規定により會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權の債權者に交付せられる金錢のある場合においては、當該債權額から當該金錢の額を控除した額)」を加え、「會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權」を「同項の舊債權の債權者」に改め、同條第二項中「前項の規定による」を「第一項の規定による」に、「同項の規定により債權者に歸屬せしめる額」を「前二項の規定により債權者又は株主に歸屬せしめる額」に改め、同條第一項の次に左の一項を加える。
特別經理株式會社は、前項の規定に該當する場合において、同項の規定による超過額から同項の規定により債權者に歸屬せしめる額を控除してなお殘額があるときには、その殘額に相當する金額を、決定整備計畫の定める方法により、株主の負擔額として計算せられる特別損失の額につき第三十四條第二項の規定により減少された資本の額の限度において、株主に歸屬せしめなければならない。
第二十七條中「及び昭和二十一年運輸省令第三十二號」を「、昭和二十一年運輸省令第三十二號及び昭和二十二年商工文部農林運輸厚生省令第一號」に改める。
第二十九條第一項中「又は定款の定」を「定款の定又は既存の契約の條項」に改め、同條第二項を次のように改める。
決定整備計畫の定は、特別經理株式會社の株主、第二會社の發起人、株式引受人及び株主竝びに特別經理株式會社の債權者を拘束する。
前項の規定は、第十八條の二第一項(同條第三項において準用する場合を含む。)の規定により同條第一項の期間内に異議を述べた債權者に對する同條第二項(同條第三項において準用する場合を含む。)の規定による商法第百條第三項の規定の準用を妨げない。
第二十九條の二 第六條第一項第十一號、第十八號又は第十九號の規定により決定整備計畫に定をなしたときは、當該決定整備計畫の定により、會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權の條件又は株主の權利は、變更せられる。
第六條第一項第十八號の規定により決定整備計畫に定をなしたときは、商法第二百八條第一項及び第二百九條第三項の規定は、株主が受くべき第二會社の株式及びその株券について、これを準用する。
第二十九條の三 特別損失の額について株主又は會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權の債權者の負擔額の計算をする特別經理株式會社の資本増加に當り額面以上の價額を以て株式を發行する場合においては、新株の引受人とならない當該の株主又は債權者は、當該特別經理株式會社に對して、その額面を超える金額から株式の發行のために必要な費用を控除した金額のうち決定整備計畫に定めるところにより計算した額の金錢の交付を請求することができる。但し、第二十九條の四第一項の規定によりその新株の引受權を他に讓渡した場合においては、この限りでない。
前項の規定により、債權者に對し交付せられる金錢は、第十九條の規定により消滅した債權の額を超えることができない。
商法第二百八十八條第二項の規定は、第一項の規定により交付せられる金錢の額については、これを適用しない。
第一項の規定により株主又は債權者に對して、金錢を交付しようとするときは、特別經理株式會社は、主務大臣の許可を受けなければならない。
第二十九條の四 特別經理株式會社の資本増加に當つては、決定整備計畫の定めるところにより、株主又は會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權の債權者は、新株の引受權を他に讓渡することができる。
第二十九條の五 第二會社に出資又は讓渡された資産につき工場財團その他の財團を設ける場合において、財團目録を調製しようとするときは、第二會社の設立又は資本増加の登記の日から一年を限り、政令の定めるところにより、その財團を組成すべき機械、器具その他の附屬物については、これを一括して表示することができる。
民法第百九十二條乃至第百九十四條の規定は、前項の規定により同項の財團目録に一括して表示された物件が第三者に引き渡された場合に、これを準用する。
第二十九條の六 特別經理株式會社の役員の選任又は解任は、商法第二百五十四條第一項及び第二百五十七條(同法第二百八十條において準用する場合を含む。)の規定にかかはらず、特定の役員を選任又は解任しようとする旨を整備計畫に定めるところにより、これを行ふことができる。
前項の規定による選任又は解任は、第十五條第一項乃至第三項の規定による認可の日に、その效力を生ずる。
第一項の規定により選任される特別經理株式會社の役員の任期は、整備計畫において、これを定めなければならない。但し、その任期は、前任者の殘任期間(法令若しくは定款に任期の定のない場合、前任者の殘任期間が六箇月に滿たない場合又は前任者が任期滿了により退任すべき場合においては、六箇月)を超えることができない。
第二十九條の七 解散する特別經理株式會社の清算人として決定整備計畫に定められた者は、商法第四百十七條の規定にかかはらず、當該特別經理株式會社の清算人となる。
第三十一條中「第六條第七號」を「第六條第一項第七號」に改める。
第三十四條第二項中「を下らない額」及び同條第四項中「同法第三百七十七條乃至第三百七十九條の規定に準じ、」を削り、同條第八項中「資本の減少」の下に「及び第四項の規定による株式の併合」を加え、同條第五項を削る。
第四章中第三十四條の次に左の六條を加える。
第三十四條の二 第二會社を設立し、又は第二會社に資産を出資若しくは讓渡する特別經理株式會社は、第十五條第一項乃至第三項の規定による認可を受けた日以後退職する役員又は從業員(以下退職者といふ。)に對しては、法令の規定、定款の定又は既存の契約の條項にかかはらず、退職金を支給してはならない。
前項に規定する特別經理株式會社は、同項の規定にかかはらず、退職者であつて第三十六條第一項第一號但書の規定による舊勘定及び新勘定の併合の日までに第二會社の役員又は從業員とならなかつた者に對して、その翌日以後退職金を支給することができる。
前項の規定により支給する退職金には、退職の日以後の利息を付することができる。
第三十四條の三 前條第一項に規定する特別經理株式會社の退職者であつて第十五條第一項乃至第三項の規定による認可の日以後第三十六條第一項第一號但書の規定による舊勘定及び新勘定の併合の日までに第二會社の役員又は從業員となつた者の當該特別經理株式會社における役員又は從業員としての在職期間は、退職金の計算については、これを當該第二會社における役員又は從業員としての在職期間とみなす。
第三十四條の四 特別經理株式會社は、決定整備計畫の定めるところにより、會社經理應急措置法第五條の貸借對照表の負債の部に計上した積立金のうちで、第十五條第一項乃至第三項の規定による認可の日において當該特別經理株式會社の從業員であつた者に對して當該特別經理株式會社又は第二會社が退職金を支給するため留保を必要とする金額を定めることができる。
前項の規定により定められた金額は、第三條の規定にかかはらず、同條第二號の金額中に、これを合計することを要しない。
第一項の規定により留保すべき積立金の金額を定めた場合において、當該特別經理株式會社は、決定整備計畫の定めるところにより、第二會社に對し當該積立金の全部又は一部の金額に相當する資産を讓渡しなければならない。
前項の場合において、第二會社は、同項の規定により讓り受けた資産に相當する金額を積み立てなければならない。
特別經理株式會社が決定整備計畫の定めるところにより留保した積立金及び第二會社が前項の規定により積み立てた積立金は、清算及び破産の場合を除くの外、主務大臣の認可を受けなければ、第十五條第一項乃至第三項の規定による認可の日において當該特別經理株式會社の從業員であつた者に對する退職金の支拂以外の目的に、これを使用してはならない。
第三十四條の五 特別經理株式會社は、決定整備計畫の定めるところにより、第三條第二號の合計金額に第八條第三項の規定により加算した合計金額が第三條第一號の合計金額を超える場合におけるその超過金額と新勘定において利益金を生ずる場合におけるその利益金額との合計額の範圍内において主務大臣の定める限度内において、第二會社に對して、當該超過金額又は當該利益金額の全部又は一部の金額に相當する資産を讓渡することができる。
前項の場合において、第二會社は、同項の規定により讓り受けた資産に相當する金額を商法第二百八十八條第一項の規定による準備金に同項の額に達するまで組み入れ、又はこれを積み立てなければならない。
第三十四條の六 特別經理株式會社が第三十四條の四第三項若しくは前條第一項の規定により第二會社に讓渡した資産に相當する金額又は第二會社が第三十四條の四第四項若しくは前條第二項の規定により積み立て、若しくは組み入れた金額は、法人税法による各事業年度の普通所得又は地方税法により營業税を課する場合における各事業年度の純益の計算上、これを損金又は益金に算入しない。
第三十四條の七 特別經理株式會社が、決定整備計畫の定めるところにより、會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權に對する債務の履行として社債を取得せしめるため、社債を發行する場合においては、當該社債の額は、商法第二百九十七條の規定の適用については、社債の總額中に、これを算入しない。
第三十五條第三項中「第九條第二項、」を削り、「及び第十五條第二項」を「、第十五條、第十八條の二第三項(合併に關する部分を除く。)及び第四項、第十八條の三竝びに第三十四條第二項乃至第七項」に、「前二項」を「前三項」に改め、同條第四項及び第五項を削り、同條第二項の次に左の一項を加える。
特別經理株式會社は、第一項の規定による認可を申請したときは、遲滯なくその旨を公告し、且つ當該申請事項を記載した書類を當該會社の本店及び支店に備へ置き、利害關係人の閲覽に供しなければならない。
第三十五條の二 前條第一項の規定により認可を申請した特別經理株式會社は、同條第四項において準用する第十五條第一項の規定により不認可の處分を受けた場合には、前條第四項において準用する第十五條第四項の規定により不認可の文書に附記される理由に基き、所要の修正を加へ、不認可の處分の日から一箇月以内にあらためて前條第一項の規定による認可を申請しなければならない。
第三十五條の三 主務大臣は、第三十五條第一項の規定の適用を受ける特別經理株式會社が、同項の命令の定める期間内又は前條の期間内に認可を申請しない場合及び同條の規定による認可の申請に對し不認可の處分を受けた場合竝びに第二十一條第三項の規定の適用を受ける特別經理株式會社の特別管理人が、同項の期間内に認可の申請をしない場合及び同項の規定により認可を申請した整備計畫につき不認可の處分を受けた場合には、當該會社に對し、その解散を命じ、又は期限を定めて第三十五條第一項の規定による認可を申請すべきことを命ずることができる。
前項の規定は、同項の規定により認可を申請すべきことを命ぜられた特別經理株式會社が同項の規定による期限までに認可の申請をしない場合及び同項の規定による認可の申請に對し不認可の處分を受けた場合に、これを準用する。
第十七條第三項の規定は、第二項の場合に、これを準用する。
第三十五條の四 特別經理株式會社は、第三十五條第四項において準用する第十五條第一項乃至第三項の規定による認可があつた場合には、遲滯なくその旨を公告し、且つ當該認可事項を記載した書類を當該會社の本店及び支店に備へ置き、利害關係人の閲覽に供しなければならない。
第三十五條の五 第三十五條第四項において準用する第十五條第一項乃至第三項の規定による認可を受けた特別經理株式會社が、第三十五條第四項において準用する第三十四條第二項の規定により資本を減少する場合においては、商法第三百四十二條第一項の規定にかかはらず、株主總會の決議を經ることを要しない。
第三十六條第一項第一號中「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項(第二十一條第二項において準用する場合を含む。)」に改め、同項第二號乃至第七號を次のように改める。
二 第十七條第一項(同條第二項において準用する場合を含む。)の規定により解散を命ぜられた特別經理株式會社においては、その解散の日
三 第三十五條第一項の規定による認可を受けた特別經理株式會社においては、その認可を受けた日
四 第三十五條の三第一項(同條第二項において準用する場合を含む。)の規定により解散を命ぜられた特別經理株式會社においては、その解散の日
五 閉鎖機關令第一條の規定により指定を受けた特別經理株式會社においては、その指定を受けた日
同條に左の一項を加える。
第一項第五號の規定による舊勘定及び新勘定の併合については、命令を以て別段の定をすることができる。
第三十九條第二項中「營業税法による」を「舊營業税法による各事業年度の純益、地方税法により營業税を課する場合における」に改める。
第四十條及び第四十條の二第一項中「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項」に改める。
第四十條の三 特別經理株式會社は、主務大臣の定める期間ごとに、決定整備計畫の實行状況を主務大臣に報告しなければならない。
第四十五條中「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項」に、「第十七條第一項又は」を「第十七條第一項(同條第二項において準用する場合を含む。)又は第三十五條の三第一項(同條第二項において準用する場合を含む。)の規定による解散命令、」に改める。
第四十六條中「勅令」を「政令」に改める。
第四十七條の二 特別經理株式會社の特別管理人は、決定整備計畫の全部の實行を終る日まで決定整備計畫中第六條第一項第八號、第九號、第十五號及び第二十號に定める事項の實行に關し、當該特別經理株式會社の役員若しくは清算人から報告をとり、又は當該特別經理株式會社の帳簿、書類その他必要な物件を檢査することができる。
特別管理人は、前項に規定する事項に關し決定整備計畫に違反する行爲があつたことを知つたときは、遲滯なく、主務大臣に、これを報告しなければならない。
特別經理株式會社は、決定整備計畫の全部の實行を終る日前においても、前二項の規定の適用を必要としないと認めるときは、主務大臣に前二項の規定の適用の除外を申請することができる。
前項の規定による申請に對し認可のあつたときは、當該特別經理株式會社については、會社經理應急措置法第六條、第十七條乃至第二十二條及び第二十三條第二項の規定は、これを適用しない。
第四十九條の二 主務大臣は、昭和二十二年法律第五十四號(私的獨占の禁止及び公正取引の確保に關する法律)第十五條又は第十六條に規定する事項(特別經理株式會社と第二會社との間においてなされる場合を除く。)について定をなす整備計畫について、第十五條第一項乃至第三項の規定による處分をなす場合には、公正取引委員會の意見を求めなければならない。
第五十三條第二項中「第十五條第一項又は第二項」を「第十五條第一項乃至第三項」に改める。
第五十四條の二第二項中「第一號」の上に「第一項」を加え、「及び第十五號乃至第十七號」を「、第十五號乃至第十七號及び第二十號竝びに第二項第五號」に「第十條第二項、」を「第十條第二項及び第三項、」に改め、「第二十九條、」の下に「第二十九條の二(會社經理應急措置法第十四條第一項の舊債權の條件に關する部分を除く。)、第二十九條の五、」を、「第三十一條、」の下に「第三十四條の二、第三十四條の三、第三十四條の四第一項、第三項及び第四項、第三十四條の六、第四十條の三、」を加え、「竝びに第四十九條」を「、第四十九條竝びに第四十九條の二」に、「第六條第七號」を「第六條第一項第七號」に改める。
第五十六條第二號中「第六條第十號」を「第六條第一項第十號」に改める。
第五十八條中「第十六條又は」を「第十六條若しくは」に、「、認可の申請を怠つたとき」を「認可の申請を怠つたとき、又は第十七條第一項(同條第二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して認可の申請を怠つたとき」に改める。
第六十條第一號中「第二十條第二項」の上に「第十八條の三第四項、」を、「第三十七條第一項」の上に「第三十五條第三項、第三十五條の四、」を加え、同條第二號中「又は第十八條」を「、第十八條、第三十五條第三項又は第三十五條の四」に改め、同條第五號中「又は第五項」を削り、「なさず、又は資本の増加をしたとき」を「なさないとき」に改め、同條第七號中「第四十一條第一項」の上に「第四十條の三又は」を加え、同條中第六號及び第七號を夫ゝ第十一號及び第十二號とし、第五號の次に左の五號を加える。
六 第三十四條の二第一項(第五十四條の二第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して退職金を支給したとき
七 第三十四條の四第五項の規定に違反して積立金を使用したとき
八 第四十七條の二第一項の規定による報告を怠り、又は虚僞の報告をしたとき
九 正當な事由がなく、第四十七條の二第一項の規定による檢査を拒み、妨げ、又は忌避したとき
十 第四十七條の二第二項の規定による報告を怠り、又は虚僞の報告をしたとき
第二條 會社經理應急措置法の一部を次のように改正する。
第十二條第二項中「新勘定に所屬する會社財産が、鐵道財團、工場財團、鑛業財團、軌道財團、運河財團、漁業財團又は自動車交通事業財團に屬してゐる場合には」を「鐵道財團、工場財團、鑛業財團、軌道財團、運河財團、漁業財團又は自動車交通事業財團に屬する會社財産の一部を新勘定に所屬せしめる場合には當該會社財産は」に改め、同條第三項乃至第五項を次のように改める。
特別經理會社の舊勘定及び新勘定の併合の日から、第一項の先取特權、質權若しくは抵當權は、その目的であつた會社財産について消滅せず、又は前項の會社財産は、當該財産から除かれなかつたものとみなす。但し、新勘定に所屬せしめられた會社財産が當該會社以外の者の所有に歸した場合又は同項の會社財産が當該財團以外の財團に屬せしめられ、若しくは第三者の權利の目的となつた場合においては、この限りでない。
前項の先取特權、質權又は抵當權とこれらの權利の目的であつた會社財産が新勘定に所屬せしめられた後當該會社財産の上に生じた先取特權、質權又は抵當權との間の順位に關しては、同項の先取特權、質權又は抵當權は、舊勘定及び新勘定の併合の日において、設定せられたものとみなす。
第四項但書の場合において、同項但書の會社財産に對して先取特權、質權又は抵當權を有した者は、當該特別經理會社の總財産について、他の債權者に先立つて當該舊債權(企業再建整備法第十九條第一項の規定の適用を受ける場合においては、同項の規定によつて確定する額の債權)の辨濟を受ける權利を有する。
前項の規定は、民法の一般の先取特權の行使を妨げない。
同條第一項の次に左の一項を加える。
鐵道財團、工場財團、鑛業財團、軌道財團、運河財團、漁業財團又は自動車交通事業財團に屬する會社財團の全部が新勘定に所屬せしめられた場合においては、當該財團は、抵當權の消滅により消滅することはないものとする。
第三條 昭和二十二年法律第八號(有價証券の處分の調整等に關する法律)の一部を次のように改正する。
第十一條の二 特別經理株式會社の株主又は債權者は、企業再建整備法第二十九條の四の規定による新株の引受權の讓渡を協議會に委託することができる。
第十二條中「前條」を「第十一條」に改め、「支拂はなければならない。」の下に「前條の規定により、協議會に對し、權利の讓渡の委託をする者も、また同樣とする。」を加える。
第十二條の二 協議會は、指定証券を發行する會社及び第十一條の二の規定により協議會が讓渡の委託を受けた權利に係る新株を發行する特別經理株式會社に對し、その業務及び財産の状況その他協議會の職務を執行するについて参考となるべき事項に關し、報告又は資料の提出を求めることができる。
第二十條中第三號を第四號とし、第二號の次に左の一號を加える。
三 第十二條の二の規定による報告若しくは資料の提出を怠り、又は虚僞の報告若しくは資料の提出をした者
附 則
この法律は、公布の日から、これを施行する。但し、會社經理應急措置法第十二條の改正規定は、同法施行の日から、これを適用する。
この法律施行前企業再建整備法第五條第一項、第二十一條第一項又は第五十四條の二第一項の規定により認可を申請した整備計畫は、同法第六條第一項の改正規定により定をした整備計畫及び同條第二項の改正規定によりこれに添附した書類とみなす。
この法律施行前改正後の會社經理應急措置法第十二條第二項に規定する財團に屬する會社財産の全部又は一部が、當該會社以外の者の所有に歸し、當該財團以外の財團に屬せしめられ、その他第三者の權利の目的となつた場合においては、同項の改正規定は、當該會社財産については、これを適用しない。
大藏大臣 栗栖赳夫
司法大臣 鈴木義男
厚生大臣 一松定吉
農林大臣臨時代理 内閣総理大臣 片山哲
商工大臣 水谷長三郎
運輸大臣 北村徳太郎
労働大臣 米窪滿亮
内閣総理大臣 片山哲
企業再建整備法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十二年十二月十一日
内閣総理大臣 片山哲
法律第百六十三号
第一条 企業再建整備法の一部を次のように改正する。
第五条第一項中「第七条第二号」を「第七条第一項第二号」に改め、同条第二項中「及び昭和二十一年商工文部省令第一号第一条第一項の規定による経営者又は昭和二十一年運輸省令第三十二号第一条第一項の規定による経営者等である特別経理株式会社」を「、昭和二十一年商工・文部省令第一号第一条第一項の規定による経営者又は昭和二十一年運輸省令第三十二号第一条第一項の規定による経営者等である特別経理株式会社及び昭和二十二年商工文部農林運輸厚生省令第一号第一条又は第二条の規定による指定施設又は指示施設を経営し、又は権原に基いて占有する者である特別経理株式会社」に、「法令に基いて認可」を「法令に基いて認可又は許可」に、「法令に基く認可の申請」を「法令に基く認可又は許可の申請」に改める。
第六条第三号中「会社の事業計画及び資金計画並びに役員の氏名」を「会社の商号、目的、資本金額、本店及び支店の所在地及び役員の氏名(これらの事項につき現在のものと今後のものとの間に変更がある場合においては、その旨)並びに第二十九条の六第三項の規定により定められた役員の任期」に改め、同条第四号中「解散の時期」の下に「、清算人の氏名」を加え、同条第六号中「事業計画及び資金計画並びに株主、役員及び債権者の氏名又は名称」を「商号、目的、資本金額並びに本店及び支店の所在地」に、同条第七号中「計画の大要、株主及び役員の氏名又は名称、第十条の規定による債務の承継に関する事項」を「会社の商号、目的、資本金額、本店及び支店の所在地、役員の氏名及びその任期、経営を委任する営業の範囲、賃貸し、出資し、又は譲渡する資産及びその価額、第十条の規定による債務の承継及び資産の譲渡に関する事項、第三十四条の四第三項又は第三十四条の五第一項の規定による資産の譲渡に関する事項」に、同条第十号中「及び特別損失」を「、特別損失」に、「並びに第八条の規定による評価換に関する事項」を「、第八条の規定による評価換に関する事項及び第三十四条の四第一項の規定により留保する積立金の額」に改め、同条第十八号を次のように改める。
十八 前号に規定する資本の減少の場合の外、存続する場合において、資本を減少するときには、その旨並びに株主の選択により、株金額の払戻に代へて、又は株式の消却の際支払ふべき金銭の支払に代へて、株主に第七号の規定による会社(以下第二会社といふ。)の株式を交付するときには、その旨及びその株式の交付価格
同条中第十九号を第二十二号とし、第十八号の次に左の三号を加える。
十九 解散する場合において、株主の選択により残余財産の分配として株主に第二会社の株式を交付するときには、その旨及びその株式の交付価格
二十 資本の増加に関する事項並びに第二十九条の三第一項の規定による金銭を交付する場合におけるその金額の計算に関する事項又は新株の引受権の内容及び第二十九条の四の規定によるその引受権の譲渡に関する事項
二十一 特別経理株式会社の事業設備の新設、拡張又は改良に関する事項
同条に左の一項を加える。
整備計画には、左に掲げる事項について記載した書類を添附しなければならない。
一 存続する場合には、今後の会社に事業計画及び資金計画並びに予想される株主及び債権者の氏名又は名称
二 合併をする会社の一方が合併後存続する場合には、存続する会社の事業計画及び資金計画並びに予想される株主及び債権者の氏名又は名称
三 合併に因り会社を設立する場合には、設立する会社の事業計画及び資金計画並びに予想される株主及び債権者の氏名又は名称
四 第二会社を設立し、又は第二会社に資産を出資若しくは譲渡する場合には、第二会社の事業計画及び資金計画並びに予想される株主及び債権者の氏名又は名称
五 会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権の弁済その他の処理の計画に関する事項
六 整備計画を行ふについての計画に関する事項
七 その他命令の定める事項
第十条第二項中「前項の債務の承継」を「第一項の規定による債務の承継及び前項の規定による資産の譲渡」に改め、同条第一項の次に左の一項を加える。
特別経理株式会社は、前項の規定により債務を承継する者に対し、当該債務の額に相当する資産を譲渡しなければならない。
第十三条中「第六条第七号の規定による会社(以下第二会社といふ。)」を「第二会社」に改める。
第十三条の二 特別経理株式会社の特別管理人は、第五条第一項の規定による整備計画の認可を申請する場合において、利害関係人が当該特別管理人に対し当該整備計画に定める事項と異なる意見を文書により表明したときには、その意見の内容を当該整備計画に附記しなければならない。
第十四条第一項中「第六条第十号」を「第六条第一項第十号」に改め、「当該整備計画を記載した書類」の下に「、同条第二項に掲げる事項を記載した書類及び主務大臣の定める経理に関する書類」を加え、同条第二項中「株主及び債権者」を「利害関係人」に改める。
第十五条第二項中「申出のあつた場合において」を「申出のあつた事項について」に改め、「認可することができる。」の下に「同項の規定による申出のない場合においても、株主又は債権者の権利に直接関係のない事項について、同様である。」を加え、同条第三項中「前項」を「前二項」に改め、同条第二項の次に左の一項を加える。
主務大臣は、前項に規定する場合の外、会社経理応急措置法及びこの法律の目的を達成するため特に必要があると認めるときは、第六条第一項に掲げる事項で当該整備計画に定のないものを追加して認可することができる。
第十六条中「同条第三項」を「同条第四項」に改める。
第十七条第一項中「ふたたび整備計画の」を「同条の規定により認可を申請した整備計画につき」に、「その解散を命ずることができる。」を「その解散を命じ、又は当該会社の特別管理人に対し期限を定めて第五条第一項の規定による認可を申請すべきことを命ずることができる。」に、同条第二項中「前項の規定による命令」を「前二項の規定による解散命令」に、「同項の規定による命令」を「その命令」に改め、同条第一項の次に左の一項を加える。
前項の規定は、同項の規定により認可を申請すべきことを命ぜられた特別経理株式会社の特別管理人が同項の規定による期限までに認可の申請をしない場合及び同項の規定により認可を申請した整備計画につき不認可の処分を受けた場合に、これを準用する。
第十八条中「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項」に、「第六条第十号」を「第六条第一項第十号」に改める。
第十八条の二第一項中「第十五条第一項又は第二項の規定による認可」を「前条の規定による公告」に、同条第三項中「異議のある」を「異議のある指定時後当該特別経理株式会社の新勘定の負担となつた債務の」に改める。
第十八条の三 決定整備計画中第十五条第二項後段又は第三項の規定により変更して認可せられた事項に関し異議のある当該特別経理株式会社の特別管理人その他の利害関係人は、第十八条の規定による公告の日から一箇月以内に事由を具して主務大臣にその旨を申し出ることができる。
主務大臣は、前項の規定による申出のあつた場合において必要があると認めるときは、当該特別経理株式会社に対して、当該申出に係る事項について整備の実行を停止することができる。
主務大臣は、第一項の規定による申出について正当の事由があると認めるときには、遅滞なく、自ら決定整備計画を変更し、又は当該特別経理株式会社の特別管理人に対し第二十条の規定により決定整備計画の変更の認可を申請すべきことを命じなければならない。
第十八条の規定は、前項の規定により主務大臣が決定整備計画を変更した場合に、これを準用する。
第十九条第一項中「第六条第十号」を「第六条第一項第十号」に、「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項」に改める。
第二十条第一項中「特別管理人」の下に「(第四十七条の二第三項の規定による申請に対し認可のあつた場合には、取締役又は清算人)」を加え、同条第二項中「第十四条乃至第十八条の二」を「第十三条の二乃至第十八条の三」に改める。
第二十一条第二項中「第十四条、第十五条、第十八条、第十八条の二」を「第十三条の二乃至第十五条、第十八条乃至第十八条の三」に、同条第三項中「第十五条第三項」を「第十五条第四項」に改める。
第二十二条中「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項」に改め、「以下同じ。」の上に「第三十六条第一項第一号の場合を除くの外」を加える。
第二十四条中「第六条第七号乃至第九号」を「第六条第一項第七号乃至第九号」に改める。
第二十六条第一項中「第十九条の規定により消滅した債権額」の下に「(第二十九条の三の規定により会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権の債権者に交付せられる金銭のある場合においては、当該債権額から当該金銭の額を控除した額)」を加え、「会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権」を「同項の旧債権の債権者」に改め、同条第二項中「前項の規定による」を「第一項の規定による」に、「同項の規定により債権者に帰属せしめる額」を「前二項の規定により債権者又は株主に帰属せしめる額」に改め、同条第一項の次に左の一項を加える。
特別経理株式会社は、前項の規定に該当する場合において、同項の規定による超過額から同項の規定により債権者に帰属せしめる額を控除してなお残額があるときには、その残額に相当する金額を、決定整備計画の定める方法により、株主の負担額として計算せられる特別損失の額につき第三十四条第二項の規定により減少された資本の額の限度において、株主に帰属せしめなければならない。
第二十七条中「及び昭和二十一年運輸省令第三十二号」を「、昭和二十一年運輸省令第三十二号及び昭和二十二年商工文部農林運輸厚生省令第一号」に改める。
第二十九条第一項中「又は定款の定」を「定款の定又は既存の契約の条項」に改め、同条第二項を次のように改める。
決定整備計画の定は、特別経理株式会社の株主、第二会社の発起人、株式引受人及び株主並びに特別経理株式会社の債権者を拘束する。
前項の規定は、第十八条の二第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により同条第一項の期間内に異議を述べた債権者に対する同条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定による商法第百条第三項の規定の準用を妨げない。
第二十九条の二 第六条第一項第十一号、第十八号又は第十九号の規定により決定整備計画に定をなしたときは、当該決定整備計画の定により、会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権の条件又は株主の権利は、変更せられる。
第六条第一項第十八号の規定により決定整備計画に定をなしたときは、商法第二百八条第一項及び第二百九条第三項の規定は、株主が受くべき第二会社の株式及びその株券について、これを準用する。
第二十九条の三 特別損失の額について株主又は会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権の債権者の負担額の計算をする特別経理株式会社の資本増加に当り額面以上の価額を以て株式を発行する場合においては、新株の引受人とならない当該の株主又は債権者は、当該特別経理株式会社に対して、その額面を超える金額から株式の発行のために必要な費用を控除した金額のうち決定整備計画に定めるところにより計算した額の金銭の交付を請求することができる。但し、第二十九条の四第一項の規定によりその新株の引受権を他に譲渡した場合においては、この限りでない。
前項の規定により、債権者に対し交付せられる金銭は、第十九条の規定により消滅した債権の額を超えることができない。
商法第二百八十八条第二項の規定は、第一項の規定により交付せられる金銭の額については、これを適用しない。
第一項の規定により株主又は債権者に対して、金銭を交付しようとするときは、特別経理株式会社は、主務大臣の許可を受けなければならない。
第二十九条の四 特別経理株式会社の資本増加に当つては、決定整備計画の定めるところにより、株主又は会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権の債権者は、新株の引受権を他に譲渡することができる。
第二十九条の五 第二会社に出資又は譲渡された資産につき工場財団その他の財団を設ける場合において、財団目録を調製しようとするときは、第二会社の設立又は資本増加の登記の日から一年を限り、政令の定めるところにより、その財団を組成すべき機械、器具その他の附属物については、これを一括して表示することができる。
民法第百九十二条乃至第百九十四条の規定は、前項の規定により同項の財団目録に一括して表示された物件が第三者に引き渡された場合に、これを準用する。
第二十九条の六 特別経理株式会社の役員の選任又は解任は、商法第二百五十四条第一項及び第二百五十七条(同法第二百八十条において準用する場合を含む。)の規定にかかはらず、特定の役員を選任又は解任しようとする旨を整備計画に定めるところにより、これを行ふことができる。
前項の規定による選任又は解任は、第十五条第一項乃至第三項の規定による認可の日に、その効力を生ずる。
第一項の規定により選任される特別経理株式会社の役員の任期は、整備計画において、これを定めなければならない。但し、その任期は、前任者の残任期間(法令若しくは定款に任期の定のない場合、前任者の残任期間が六箇月に満たない場合又は前任者が任期満了により退任すべき場合においては、六箇月)を超えることができない。
第二十九条の七 解散する特別経理株式会社の清算人として決定整備計画に定められた者は、商法第四百十七条の規定にかかはらず、当該特別経理株式会社の清算人となる。
第三十一条中「第六条第七号」を「第六条第一項第七号」に改める。
第三十四条第二項中「を下らない額」及び同条第四項中「同法第三百七十七条乃至第三百七十九条の規定に準じ、」を削り、同条第八項中「資本の減少」の下に「及び第四項の規定による株式の併合」を加え、同条第五項を削る。
第四章中第三十四条の次に左の六条を加える。
第三十四条の二 第二会社を設立し、又は第二会社に資産を出資若しくは譲渡する特別経理株式会社は、第十五条第一項乃至第三項の規定による認可を受けた日以後退職する役員又は従業員(以下退職者といふ。)に対しては、法令の規定、定款の定又は既存の契約の条項にかかはらず、退職金を支給してはならない。
前項に規定する特別経理株式会社は、同項の規定にかかはらず、退職者であつて第三十六条第一項第一号但書の規定による旧勘定及び新勘定の併合の日までに第二会社の役員又は従業員とならなかつた者に対して、その翌日以後退職金を支給することができる。
前項の規定により支給する退職金には、退職の日以後の利息を付することができる。
第三十四条の三 前条第一項に規定する特別経理株式会社の退職者であつて第十五条第一項乃至第三項の規定による認可の日以後第三十六条第一項第一号但書の規定による旧勘定及び新勘定の併合の日までに第二会社の役員又は従業員となつた者の当該特別経理株式会社における役員又は従業員としての在職期間は、退職金の計算については、これを当該第二会社における役員又は従業員としての在職期間とみなす。
第三十四条の四 特別経理株式会社は、決定整備計画の定めるところにより、会社経理応急措置法第五条の貸借対照表の負債の部に計上した積立金のうちで、第十五条第一項乃至第三項の規定による認可の日において当該特別経理株式会社の従業員であつた者に対して当該特別経理株式会社又は第二会社が退職金を支給するため留保を必要とする金額を定めることができる。
前項の規定により定められた金額は、第三条の規定にかかはらず、同条第二号の金額中に、これを合計することを要しない。
第一項の規定により留保すべき積立金の金額を定めた場合において、当該特別経理株式会社は、決定整備計画の定めるところにより、第二会社に対し当該積立金の全部又は一部の金額に相当する資産を譲渡しなければならない。
前項の場合において、第二会社は、同項の規定により譲り受けた資産に相当する金額を積み立てなければならない。
特別経理株式会社が決定整備計画の定めるところにより留保した積立金及び第二会社が前項の規定により積み立てた積立金は、清算及び破産の場合を除くの外、主務大臣の認可を受けなければ、第十五条第一項乃至第三項の規定による認可の日において当該特別経理株式会社の従業員であつた者に対する退職金の支払以外の目的に、これを使用してはならない。
第三十四条の五 特別経理株式会社は、決定整備計画の定めるところにより、第三条第二号の合計金額に第八条第三項の規定により加算した合計金額が第三条第一号の合計金額を超える場合におけるその超過金額と新勘定において利益金を生ずる場合におけるその利益金額との合計額の範囲内において主務大臣の定める限度内において、第二会社に対して、当該超過金額又は当該利益金額の全部又は一部の金額に相当する資産を譲渡することができる。
前項の場合において、第二会社は、同項の規定により譲り受けた資産に相当する金額を商法第二百八十八条第一項の規定による準備金に同項の額に達するまで組み入れ、又はこれを積み立てなければならない。
第三十四条の六 特別経理株式会社が第三十四条の四第三項若しくは前条第一項の規定により第二会社に譲渡した資産に相当する金額又は第二会社が第三十四条の四第四項若しくは前条第二項の規定により積み立て、若しくは組み入れた金額は、法人税法による各事業年度の普通所得又は地方税法により営業税を課する場合における各事業年度の純益の計算上、これを損金又は益金に算入しない。
第三十四条の七 特別経理株式会社が、決定整備計画の定めるところにより、会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権に対する債務の履行として社債を取得せしめるため、社債を発行する場合においては、当該社債の額は、商法第二百九十七条の規定の適用については、社債の総額中に、これを算入しない。
第三十五条第三項中「第九条第二項、」を削り、「及び第十五条第二項」を「、第十五条、第十八条の二第三項(合併に関する部分を除く。)及び第四項、第十八条の三並びに第三十四条第二項乃至第七項」に、「前二項」を「前三項」に改め、同条第四項及び第五項を削り、同条第二項の次に左の一項を加える。
特別経理株式会社は、第一項の規定による認可を申請したときは、遅滞なくその旨を公告し、且つ当該申請事項を記載した書類を当該会社の本店及び支店に備へ置き、利害関係人の閲覧に供しなければならない。
第三十五条の二 前条第一項の規定により認可を申請した特別経理株式会社は、同条第四項において準用する第十五条第一項の規定により不認可の処分を受けた場合には、前条第四項において準用する第十五条第四項の規定により不認可の文書に附記される理由に基き、所要の修正を加へ、不認可の処分の日から一箇月以内にあらためて前条第一項の規定による認可を申請しなければならない。
第三十五条の三 主務大臣は、第三十五条第一項の規定の適用を受ける特別経理株式会社が、同項の命令の定める期間内又は前条の期間内に認可を申請しない場合及び同条の規定による認可の申請に対し不認可の処分を受けた場合並びに第二十一条第三項の規定の適用を受ける特別経理株式会社の特別管理人が、同項の期間内に認可の申請をしない場合及び同項の規定により認可を申請した整備計画につき不認可の処分を受けた場合には、当該会社に対し、その解散を命じ、又は期限を定めて第三十五条第一項の規定による認可を申請すべきことを命ずることができる。
前項の規定は、同項の規定により認可を申請すべきことを命ぜられた特別経理株式会社が同項の規定による期限までに認可の申請をしない場合及び同項の規定による認可の申請に対し不認可の処分を受けた場合に、これを準用する。
第十七条第三項の規定は、第二項の場合に、これを準用する。
第三十五条の四 特別経理株式会社は、第三十五条第四項において準用する第十五条第一項乃至第三項の規定による認可があつた場合には、遅滞なくその旨を公告し、且つ当該認可事項を記載した書類を当該会社の本店及び支店に備へ置き、利害関係人の閲覧に供しなければならない。
第三十五条の五 第三十五条第四項において準用する第十五条第一項乃至第三項の規定による認可を受けた特別経理株式会社が、第三十五条第四項において準用する第三十四条第二項の規定により資本を減少する場合においては、商法第三百四十二条第一項の規定にかかはらず、株主総会の決議を経ることを要しない。
第三十六条第一項第一号中「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項(第二十一条第二項において準用する場合を含む。)」に改め、同項第二号乃至第七号を次のように改める。
二 第十七条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定により解散を命ぜられた特別経理株式会社においては、その解散の日
三 第三十五条第一項の規定による認可を受けた特別経理株式会社においては、その認可を受けた日
四 第三十五条の三第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定により解散を命ぜられた特別経理株式会社においては、その解散の日
五 閉鎖機関令第一条の規定により指定を受けた特別経理株式会社においては、その指定を受けた日
同条に左の一項を加える。
第一項第五号の規定による旧勘定及び新勘定の併合については、命令を以て別段の定をすることができる。
第三十九条第二項中「営業税法による」を「旧営業税法による各事業年度の純益、地方税法により営業税を課する場合における」に改める。
第四十条及び第四十条の二第一項中「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項」に改める。
第四十条の三 特別経理株式会社は、主務大臣の定める期間ごとに、決定整備計画の実行状況を主務大臣に報告しなければならない。
第四十五条中「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項」に、「第十七条第一項又は」を「第十七条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)又は第三十五条の三第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による解散命令、」に改める。
第四十六条中「勅令」を「政令」に改める。
第四十七条の二 特別経理株式会社の特別管理人は、決定整備計画の全部の実行を終る日まで決定整備計画中第六条第一項第八号、第九号、第十五号及び第二十号に定める事項の実行に関し、当該特別経理株式会社の役員若しくは清算人から報告をとり、又は当該特別経理株式会社の帳簿、書類その他必要な物件を検査することができる。
特別管理人は、前項に規定する事項に関し決定整備計画に違反する行為があつたことを知つたときは、遅滞なく、主務大臣に、これを報告しなければならない。
特別経理株式会社は、決定整備計画の全部の実行を終る日前においても、前二項の規定の適用を必要としないと認めるときは、主務大臣に前二項の規定の適用の除外を申請することができる。
前項の規定による申請に対し認可のあつたときは、当該特別経理株式会社については、会社経理応急措置法第六条、第十七条乃至第二十二条及び第二十三条第二項の規定は、これを適用しない。
第四十九条の二 主務大臣は、昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)第十五条又は第十六条に規定する事項(特別経理株式会社と第二会社との間においてなされる場合を除く。)について定をなす整備計画について、第十五条第一項乃至第三項の規定による処分をなす場合には、公正取引委員会の意見を求めなければならない。
第五十三条第二項中「第十五条第一項又は第二項」を「第十五条第一項乃至第三項」に改める。
第五十四条の二第二項中「第一号」の上に「第一項」を加え、「及び第十五号乃至第十七号」を「、第十五号乃至第十七号及び第二十号並びに第二項第五号」に「第十条第二項、」を「第十条第二項及び第三項、」に改め、「第二十九条、」の下に「第二十九条の二(会社経理応急措置法第十四条第一項の旧債権の条件に関する部分を除く。)、第二十九条の五、」を、「第三十一条、」の下に「第三十四条の二、第三十四条の三、第三十四条の四第一項、第三項及び第四項、第三十四条の六、第四十条の三、」を加え、「並びに第四十九条」を「、第四十九条並びに第四十九条の二」に、「第六条第七号」を「第六条第一項第七号」に改める。
第五十六条第二号中「第六条第十号」を「第六条第一項第十号」に改める。
第五十八条中「第十六条又は」を「第十六条若しくは」に、「、認可の申請を怠つたとき」を「認可の申請を怠つたとき、又は第十七条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して認可の申請を怠つたとき」に改める。
第六十条第一号中「第二十条第二項」の上に「第十八条の三第四項、」を、「第三十七条第一項」の上に「第三十五条第三項、第三十五条の四、」を加え、同条第二号中「又は第十八条」を「、第十八条、第三十五条第三項又は第三十五条の四」に改め、同条第五号中「又は第五項」を削り、「なさず、又は資本の増加をしたとき」を「なさないとき」に改め、同条第七号中「第四十一条第一項」の上に「第四十条の三又は」を加え、同条中第六号及び第七号を夫ゝ第十一号及び第十二号とし、第五号の次に左の五号を加える。
六 第三十四条の二第一項(第五十四条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して退職金を支給したとき
七 第三十四条の四第五項の規定に違反して積立金を使用したとき
八 第四十七条の二第一項の規定による報告を怠り、又は虚偽の報告をしたとき
九 正当な事由がなく、第四十七条の二第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき
十 第四十七条の二第二項の規定による報告を怠り、又は虚偽の報告をしたとき
第二条 会社経理応急措置法の一部を次のように改正する。
第十二条第二項中「新勘定に所属する会社財産が、鉄道財団、工場財団、鉱業財団、軌道財団、運河財団、漁業財団又は自動車交通事業財団に属してゐる場合には」を「鉄道財団、工場財団、鉱業財団、軌道財団、運河財団、漁業財団又は自動車交通事業財団に属する会社財産の一部を新勘定に所属せしめる場合には当該会社財産は」に改め、同条第三項乃至第五項を次のように改める。
特別経理会社の旧勘定及び新勘定の併合の日から、第一項の先取特権、質権若しくは抵当権は、その目的であつた会社財産について消滅せず、又は前項の会社財産は、当該財産から除かれなかつたものとみなす。但し、新勘定に所属せしめられた会社財産が当該会社以外の者の所有に帰した場合又は同項の会社財産が当該財団以外の財団に属せしめられ、若しくは第三者の権利の目的となつた場合においては、この限りでない。
前項の先取特権、質権又は抵当権とこれらの権利の目的であつた会社財産が新勘定に所属せしめられた後当該会社財産の上に生じた先取特権、質権又は抵当権との間の順位に関しては、同項の先取特権、質権又は抵当権は、旧勘定及び新勘定の併合の日において、設定せられたものとみなす。
第四項但書の場合において、同項但書の会社財産に対して先取特権、質権又は抵当権を有した者は、当該特別経理会社の総財産について、他の債権者に先立つて当該旧債権(企業再建整備法第十九条第一項の規定の適用を受ける場合においては、同項の規定によつて確定する額の債権)の弁済を受ける権利を有する。
前項の規定は、民法の一般の先取特権の行使を妨げない。
同条第一項の次に左の一項を加える。
鉄道財団、工場財団、鉱業財団、軌道財団、運河財団、漁業財団又は自動車交通事業財団に属する会社財団の全部が新勘定に所属せしめられた場合においては、当該財団は、抵当権の消滅により消滅することはないものとする。
第三条 昭和二十二年法律第八号(有価証券の処分の調整等に関する法律)の一部を次のように改正する。
第十一条の二 特別経理株式会社の株主又は債権者は、企業再建整備法第二十九条の四の規定による新株の引受権の譲渡を協議会に委託することができる。
第十二条中「前条」を「第十一条」に改め、「支払はなければならない。」の下に「前条の規定により、協議会に対し、権利の譲渡の委託をする者も、また同様とする。」を加える。
第十二条の二 協議会は、指定証券を発行する会社及び第十一条の二の規定により協議会が譲渡の委託を受けた権利に係る新株を発行する特別経理株式会社に対し、その業務及び財産の状況その他協議会の職務を執行するについて参考となるべき事項に関し、報告又は資料の提出を求めることができる。
第二十条中第三号を第四号とし、第二号の次に左の一号を加える。
三 第十二条の二の規定による報告若しくは資料の提出を怠り、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
附 則
この法律は、公布の日から、これを施行する。但し、会社経理応急措置法第十二条の改正規定は、同法施行の日から、これを適用する。
この法律施行前企業再建整備法第五条第一項、第二十一条第一項又は第五十四条の二第一項の規定により認可を申請した整備計画は、同法第六条第一項の改正規定により定をした整備計画及び同条第二項の改正規定によりこれに添附した書類とみなす。
この法律施行前改正後の会社経理応急措置法第十二条第二項に規定する財団に属する会社財産の全部又は一部が、当該会社以外の者の所有に帰し、当該財団以外の財団に属せしめられ、その他第三者の権利の目的となつた場合においては、同項の改正規定は、当該会社財産については、これを適用しない。
大蔵大臣 栗栖赳夫
司法大臣 鈴木義男
厚生大臣 一松定吉
農林大臣臨時代理 内閣総理大臣 片山哲
商工大臣 水谷長三郎
運輸大臣 北村徳太郎
労働大臣 米窪満亮
内閣総理大臣 片山哲