軍需会社法施行令
法令番号: 勅令第九百二十八號
公布年月日: 昭和18年12月16日
法令の形式: 勅令
朕軍需會社法施行令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年十二月十五日
內閣總理大臣兼陸軍大臣 軍需大臣 東條英機
厚生大臣 小泉親彥
海軍大臣 嶋田繁太郞
大藏大臣 賀屋興宣
運輸通信大臣 八田嘉明
內務大臣 安藤紀三郞
農商大臣 山崎達之輔
勅令第九百二十八號
軍需會社法施行令
第一條 軍需會社法第二條第一項ノ軍需事業ハ左ニ揭グル軍需物資ノ生產、加工又ハ修理ヲ爲ス事業トス
一 兵器、航空機、艦艇、船舶及車輛竝ニ其ノ部品
二 鐵鋼、輕金屬及非鐵金屬、稀有金屬其ノ他ノ重要鑛產物
三 液體燃料及潤滑油竝ニ石炭、ガス、コークス及電力
四 重要化學工業品
五 重要機械器具及其ノ部品
六 前各號ニ揭グル物資ノ生產、加工又ハ修理ニ要スル原料及材料
七 前各號ニ揭グル物資ノ外主務大臣ノ指定スル軍需物資
第二條 生產責任者ハ一軍需會社ニ付一人トス
第三條 軍需會社法第四條第一項ノ規定ニ依ル生產責任者ノ選任ハ株式會社又ハ有限會社ニ在リテハ取締役、合名會社ニ在リテハ社員、合資會社又ハ株式合資會社ニ在リテハ無限責任社員ノ過半數ノ同意ヲ以テ之ヲ爲ス
第四條 軍需會社法第四條第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル生產責任者ノ選任又ハ任命ハ合名會社ニ在リテハ社員、合資會社又ハ株式合資會社ニ在リテハ無限責任社員ノ中ヨリ之ヲ爲スベシ
第五條 特別ノ法令ニ依リ設立セラレタル會社ニシテ政府ノ任命ニ係リ又ハ選任ニ付政府ノ認可ニ係ル總裁、社長、理事長其ノ他會社ヲ代表シ業務ヲ總理スベキ役員アルモノニ付テハ此等ノ役員ニ非ザレバ生產責任者タルコトヲ得ズ
第六條 生產責任者ハ軍需會社ヲ代表シ其ノ業務ヲ總理ス
取締役又ハ會社ノ業務ヲ執行スル社員ニシテ生產責任者ニ非ザルモノハ生產責任者ヲ輔佐シ軍需會社ノ業務ヲ分掌シ豫メ生產責任者ノ定ムル順位ニ依リ生產責任者事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理シ生產責任者缺員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
第七條 生產責任者ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ職ヲ辭スルコトヲ得ズ
生產責任者タル合名會社ノ社員又ハ合資會社若ハ株式合資會社ノ無限責任社員ハ生產責任者ノ職ヲ辭スルト同時ニ非ザレバ社員又ハ無限責任社員タル地位ヲ退クコトヲ得ズ
第八條 生產擔當者ハ生產責任者ニ代リテ當該本店又ハ工場若ハ事業場ニ於ケル當該軍需事業ニ關スル一切ノ裁判上又ハ裁判外ノ行爲ヲ爲ス權限ヲ有ス
生產擔當者ノ權限ニ加ヘタル制限ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
生產擔當者ヲ置キタルトキハ當該本店又ハ工場若ハ事業場ノ所在地ニ於テ生產擔當者ノ氏名及住所竝ニ生產擔當者ヲ置キタル場所ヲ登記スルコトヲ要ス登記シタル事項ノ變更及代理權ノ消滅ニ付亦同ジ
前項ノ登記ハ支配人登記簿ニ記載シテ之ヲ爲ス
第九條 主務大臣ハ軍需會社ニ對シ其ノ營ム軍需事業ニ從事スル者ノ使用、解雇、從業、退職、給與其ノ他勤勞管理ニ關シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第十條 主務大臣ハ軍需會社ニ對シ其ノ營ム軍需事業ニ關シ利益金ノ處分、償却、經理方法其ノ他會社ノ經理ニ關シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第十一條 主務大臣ハ軍需會社ニ對シ定款ノ變更、事業ノ委託、受託、讓渡、讓受、廢止若ハ休止、合併若ハ解散又ハ事業ニ屬スル設備若ハ權利ノ讓渡、賃貸其ノ他ノ處分ニ關シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
軍需會社前項ノ規定ニ依ル命令ヲ受ケタルトキハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外他ノ法令ノ規定ニ拘ラズ當該命令事項ヲ行フコトヲ得
主務大臣第一項ノ規定ニ依リ事業ノ委託、受託、讓渡若ハ讓受、合併又ハ事業ニ屬スル設備若ハ權利ノ讓渡、賃貸其ノ他ノ處分ニ關シ必要ナル命令ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ對價、條件、權利移轉ノ時期其ノ他當該軍需會社間ニ於テ協議決定スベキ事項ニ付協議ヲ爲スベキ期間ヲ指定ス
前項ノ期間內ニ協議ヲ爲スコト能ハズ又ハ協議調ハザルトキハ主務大臣又ハ其ノ指定スル官吏ハ當該事項ニ付必要ナル決定ヲ爲スコトヲ得
第十二條 前條第四項ノ決定ニ於テ定メタル對價ヲ支拂フベキ者ハ對價ヲ受クベキ者ガ其ノ受領ヲ拒ミタルトキ又ハ之ヲ受領スルコト能ハザルトキハ其ノ對價ヲ供託スルコトヲ要ス
第十三條 第十一條第四項ノ規定ニ依リ讓渡又ハ讓受ニ付決定アリタルトキハ所有權ハ其ノ對價ノ全部ノ支拂又ハ供託アリタル時移轉ス
第十一條第四項ノ規定ニ依リ委託、受託又ハ賃貸ニ付決定アリタルトキハ委託、受託又ハ賃貸ハ其ノ對價ノ全部(定期拂ノ場合ニ在リテハ第一囘分ノ對價ノ全部)ノ支拂又ハ供託アリタル時其ノ效力ヲ生ズ
第十四條 知レタル擔保權ノ目的タル設備又ハ權利ニ付第十一條第一項ノ規定ニ依ル委託、受託、讓渡、讓受又ハ賃貸ノ命令アリタル場合ニ於テ當該擔保權ヲ消滅セシムルニ非ザレバ軍需事業ノ運營ヲ强力ナラシムルコト困難ナルトキハ當事者ハ擔保權ノ處理ニ付擔保權者ニ協議スルコトヲ得
前項ノ協議調ハズ又ハ協議ヲ爲スコト能ハザル場合ニ於テ當事者又ハ擔保權者ノ申請アリタルトキハ主務大臣又ハ其ノ指定スル官吏ハ當該事項ニ付必要ナル決定ヲ爲スコトヲ得
第十五條 前條ノ規定ハ知レタル賃借權其ノ他ノ權利ノ目的タル設備又ハ權利ニ付第十一條第一項ノ規定ニ依ル命令アリタル場合ニ之ヲ準用ス
第十六條 委託、讓渡又ハ賃貸ヲ受クル設備又ハ權利ニ付知レタル擔保權ノ存スル場合ニ於テ當該擔保權ガ第十四條ノ規定ニ依リ消滅スルトキハ當該設備又ハ權利ノ對價ヲ支拂フベキ者ハ其ノ對價ヲ供託スルコトヲ要ス但シ同條ノ協議又ハ決定ニ於テ別段ノ定ヲ爲シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ場合ニ於テハ當該擔保權者ハ供託金ニ對シ其ノ權利ヲ行フコトヲ得
第十七條 前六條ニ規定スルモノノ外軍需會社法第十二條ノ規定ニ基ク命令ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十八條 軍需會社(軍需會社法第十一條ノ軍需事業ノ遂行ニ關係アル者ヲ含ム)ガ軍需會社法第八條、第九條、第十一條又ハ第十二條ノ規定ニ基ク命令又ハ處分ヲ受ケタルニ因リ損失ヲ蒙リ若ハ適正利潤ヲ得ルコト能ハザリシ場合又ハ其ノ虞アル場合ニ於テ軍需會社(軍需會社法第十一條ノ軍需事業ノ遂行ニ關係アル者ヲ含ム)ノ請求アリタルトキハ主務大臣ハ軍需會社法第十三條ノ規定ニ依ル補助金ノ交付、損失ノ補償又ハ利益ノ保證ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ補償スベキ損失ハ通常生ズベキ損失トス
第一項ノ規定ニ依リ補償スベキ損失又ハ保證スベキ利益ヲ決定スル基準ハ主務大臣大藏大臣ニ協議シテ之ヲ定ム
前三項ニ定ムルモノノ外第一項ノ補助金ノ交付、損失ノ補償又ハ利益ノ保證ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十九條 株式會社又ハ株式合資會社タル軍需會社ニ在リテハ商法第三百四十三條(同法第四百六十七條第二項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ定ムル決議ヲ要スル事項ニ付其ノ決議ニ代ヘ同法第二百三十九條第一項ニ定ムル決議ニ依ルコトヲ得
前項ノ規定ハ會社ノ目的ノ變更ニ關スル事項ニ付テハ之ヲ適用セズ但シ軍需會社法第十二條ノ規定ニ基ク定款ノ變更ノ命令アリタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十條 生產責任者ハ軍需事業ノ運營上必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ株主總會若ハ社員總會ノ決議、取締役、社員若ハ無限責任社員ノ過半數ノ同意又ハ總社員ノ同意ヲ要スル事項ニ付其ノ決議ニ拘ラズ又ハ其ノ同意ヲ得ズシテ業務ヲ執行スルコトヲ得株主總會若ハ社員總會成立セズ又ハ株主總會若ハ社員總會ニ付議シタル事項ヲ議決セザルトキ亦同ジ
第二十一條 株式會社、株式合資會社又ハ有限會社タル軍需會社ニ在リテハ生產責任者ハ軍需會社法第八條、第九條、第十一條又ハ第十二條ノ規定ニ基ク主務大臣ノ命令事項ヲ執行スル爲特ニ必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ株主總會又ハ社員總會ノ決議ヲ要スベキ事項ニ付其ノ手續ヲ經ルコトヲ要セズ此ノ場合ニ於テハ生產責任者ハ次囘ノ株主總會又ハ社員總會ニ於テ其ノ旨ヲ報吿スベシ
前項ノ規定ハ會社ノ目的ノ變更、資本ノ增加若ハ減少、事業ノ全部ノ讓渡又ハ合併若ハ解散ニ關スル事項ニ付テハ之ヲ適用セズ但シ軍需會社法第十二條ノ規定ニ基キ當該事項ニ關シ特ニ定款ノ變更、事業ノ讓渡又ハ合併若ハ解散ノ命令アリタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十二條 軍需會社株主總會又ハ社債權者集會ヲ招集スルニハ商法第二百三十二條(同法第三百三十九條第一項及第四百五十八條第二項竝ニ擔保附社債信託法第五十一條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ拘ラズ會日ヨリ二週間前ニ總會ヲ開クベキ旨及會議ノ目的タル事項ヲ公吿スルヲ以テ足ル
第二十三條 生產責任者ハ軍需事業ノ運營上必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ株主又ハ會社ノ債權者ニ對シ財產目錄、貸借對照表、營業報吿書若ハ損益計算書ノ謄本若ハ抄本ノ交付又ハ會社ノ業務及財產ノ狀況ノ檢査ヲ拒ムコトヲ得
生產責任者軍需事業ノ運營上特ニ必要アリト認ムルトキハ貸借對照表ハ之ヲ公吿スルコトヲ要セズ
第二十四條 軍需會社ニ關スル登記ハ非訟事件手續法ノ規定ニ拘ラズ生產責任者ノ申請ニ因リテ之ヲ爲ス
第二十五條 主務大臣軍需會社ノ運營ニ關シ特ニ必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ左ニ揭グル法律及其ノ施行ニ係ル勅令中統制、取締等ニ關スル規定ノ適用ヲ排除シ又ハ其ノ特例ヲ設クルコトヲ得
航空機製造事業法
造船事業法
自動車製造事業法
工作機械製造事業法
重要機械製造事業法
有機合成事業法
製鐵事業法
輕金屬製造事業法
石油業法
人造石油製造事業法
瓦斯事業法
電氣事業法
鑛業法
產金法
石油資源開發法
日本製鐵株式會社法
帝國鑛業開發株式會社法
帝國石油株式會社法
日本發送電株式會社法
鹽專賣法
市街地建築物法
公有水面埋立法
森林法
工場法
第二十六條 主務大臣軍需會社ノ運營ニ關シ特ニ必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ左ニ揭グル勅令中統制、取締等ニ關スル規定ノ適用ヲ排除シ又ハ其ノ特例ヲ設クルコトヲ得
賃金統制令
重要事業場勞務管理令
會社經理統制令
臨時農地等管理令
企業許可令
價格等統制令
地代家賃統制令
宅地建物等價格統制令
臨時農地價格統制令
都市計畫法施行令
第二十七條 主務大臣ハ必要アリト認ムルトキハ部內ノ勅任官ノ中ヨリ考査官ヲ命ジ軍需會社ノ事業運營ニ關シ考査ニ當ラシムルコトヲ得
考査官ニハ隨員ヲ附シ考査官ノ職務ヲ助ケシム
隨員ハ關係各廳高等官又ハ學識經驗アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ命ジ又ハ委囑ス
第二十八條 軍需會社ハ第五條ノ役員ニシテ政府ノ任命ニ係ルモノヲ除クノ外軍需會社法第二十條ノ規定ニ依ル懲戒解任ノ處分ヲ受ケタル生產責任者又ハ生產擔當者ニ對シ遲滯ナク同法第二十條第三項ノ規定ニ依ル處分ヲ爲スベシ
前項ノ處分ハ他ノ法令ノ規定ニ拘ラズ生產責任者之ヲ爲ス
第二十九條 軍需會社法第二十條第七項ノ規定ニ依ル處分ヲ爲スベキ軍需事業ヲ營ム會社其ノ他ノ法人ハ命令ノ定ムル規模以上ノ會社其ノ他ノ法人トス
前條ノ規定ハ軍需事業ヲ營ム會社其ノ他ノ法人又ハ軍需事業ニ關スル統制會若ハ統制會社軍需會社法第二十條第七項ノ規定ニ依ル處分ヲ爲スベキ場合ニ之ヲ準用ス但シ前條第二項中生產責任者トアルハ生產責任者其ノ他法人ノ業務ヲ執行スル役員トス
第三十條 第一條乃至第十八條、第二十條、第二十五條乃至前條及第三十一條乃至第三十六條竝ニ軍需會社法第二條乃至第十八條、第二十條及第二十一條ノ規定ハ軍需事業ヲ營ム者ニシテ會社以外ノモノニ之ヲ準用ス但シ法人ニ非ザル人ニ在リテハ當該事業主ニ非ザレバ生產責任者タルコトヲ得ズ
法人ニ非ザル事業主ニシテ生產責任者タルモノハ生產責任者ノ職ヲ辭スルト同時ニ非ザレバ事業主タル地位ヲ退クコトヲ得ズ
第三十一條 第七條中主務大臣トアリ軍需會社法第二條及第四條中政府トアルハ當該軍需會社ノ營ム軍需事業ガ軍需大臣及他ノ大臣ノ所管ニ屬スルモノニ付テハ軍需大臣トス但シ他ノ大臣ガ陸軍大臣又ハ海軍大臣ナル場合ニ於テ軍需大臣及陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル軍需事業ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第三十二條 第九條中主務大臣トアリ軍需會社法第十條中勤勞管理ニ關スル事項ニ付政府トアルハ軍需大臣ノ所管ニ屬スル物資又ハ電力ノ生產、加工又ハ修理ヲ目的トスル軍需會社(他ノ目的ノ企業ヲ兼營スル場合ニ於テハ當該部分ニ限ル)ニ付テハ軍需大臣トシ其ノ他ノ軍需會社ニ付テハ厚生大臣トス
第三十三條 第十條中主務大臣トアリ軍需會社法第十條中經理ニ關スル事項ニ付政府トアルハ當該軍需會社ノ營ム軍需事業(造船事業法ノ適用ヲ受クル部分ヲ除ク)ガ軍需大臣及陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ所管ニ屬スルモノニ付テハ軍需大臣トス
第三十四條 前三條ノ場合及軍需會社法第十條中資金調整ニ關スル事項ヲ除クノ外主務大臣トアリ軍需會社法ニ於テ政府トアルハ當該軍需會社ノ營ム軍需事業ノ所管大臣(軍需大臣ノ所管ニ屬スル軍需事業ニ於ケル經理統制ニ係ル增配ニ關スル事項ニ付テハ大藏大臣)トス
第三十五條 第二十五條及第二十六條中主務大臣トアルハ當該會社ノ營ム軍需事業ノ所管大臣及法律又ハ勅令ノ規定ノ適用ヲ排除シ又ハ其ノ特例ヲ設クベキ事項ノ所管大臣トス
第三十六條 第三十一條ノ規定ニ依リ軍需大臣ガ左ニ揭グル事項ヲ爲サントスルトキハ當該軍需會社ノ營ム軍需事業ノ所管大臣ニ協議スベシ
一 軍需會社法第二條第一項ノ規定ニ依ル指定
二 軍需會社法第四條第二項ノ規定ニ依ル生產責任者ノ任命
三 軍需會社法第四條第五項ノ規定ニ依ル生產責任者ノ解任ノ認可
四 軍需會社法第四條第六項ノ規定ニ依ル生產責任者ノ解任
五 第七條第一項ノ規定ニ依ル生產責任者ノ辭職ノ認可
附 則
本令ハ軍需會社法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕軍需会社法施行令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年十二月十五日
内閣総理大臣兼陸軍大臣 軍需大臣 東条英機
厚生大臣 小泉親彦
海軍大臣 嶋田繁太郎
大蔵大臣 賀屋興宣
運輸通信大臣 八田嘉明
内務大臣 安藤紀三郎
農商大臣 山崎達之輔
勅令第九百二十八号
軍需会社法施行令
第一条 軍需会社法第二条第一項ノ軍需事業ハ左ニ掲グル軍需物資ノ生産、加工又ハ修理ヲ為ス事業トス
一 兵器、航空機、艦艇、船舶及車輛並ニ其ノ部品
二 鉄鋼、軽金属及非鉄金属、稀有金属其ノ他ノ重要鉱産物
三 液体燃料及潤滑油並ニ石炭、ガス、コークス及電力
四 重要化学工業品
五 重要機械器具及其ノ部品
六 前各号ニ掲グル物資ノ生産、加工又ハ修理ニ要スル原料及材料
七 前各号ニ掲グル物資ノ外主務大臣ノ指定スル軍需物資
第二条 生産責任者ハ一軍需会社ニ付一人トス
第三条 軍需会社法第四条第一項ノ規定ニ依ル生産責任者ノ選任ハ株式会社又ハ有限会社ニ在リテハ取締役、合名会社ニ在リテハ社員、合資会社又ハ株式合資会社ニ在リテハ無限責任社員ノ過半数ノ同意ヲ以テ之ヲ為ス
第四条 軍需会社法第四条第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル生産責任者ノ選任又ハ任命ハ合名会社ニ在リテハ社員、合資会社又ハ株式合資会社ニ在リテハ無限責任社員ノ中ヨリ之ヲ為スベシ
第五条 特別ノ法令ニ依リ設立セラレタル会社ニシテ政府ノ任命ニ係リ又ハ選任ニ付政府ノ認可ニ係ル総裁、社長、理事長其ノ他会社ヲ代表シ業務ヲ総理スベキ役員アルモノニ付テハ此等ノ役員ニ非ザレバ生産責任者タルコトヲ得ズ
第六条 生産責任者ハ軍需会社ヲ代表シ其ノ業務ヲ総理ス
取締役又ハ会社ノ業務ヲ執行スル社員ニシテ生産責任者ニ非ザルモノハ生産責任者ヲ輔佐シ軍需会社ノ業務ヲ分掌シ予メ生産責任者ノ定ムル順位ニ依リ生産責任者事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理シ生産責任者欠員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
第七条 生産責任者ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ職ヲ辞スルコトヲ得ズ
生産責任者タル合名会社ノ社員又ハ合資会社若ハ株式合資会社ノ無限責任社員ハ生産責任者ノ職ヲ辞スルト同時ニ非ザレバ社員又ハ無限責任社員タル地位ヲ退クコトヲ得ズ
第八条 生産担当者ハ生産責任者ニ代リテ当該本店又ハ工場若ハ事業場ニ於ケル当該軍需事業ニ関スル一切ノ裁判上又ハ裁判外ノ行為ヲ為ス権限ヲ有ス
生産担当者ノ権限ニ加ヘタル制限ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ対抗スルコトヲ得ズ
生産担当者ヲ置キタルトキハ当該本店又ハ工場若ハ事業場ノ所在地ニ於テ生産担当者ノ氏名及住所並ニ生産担当者ヲ置キタル場所ヲ登記スルコトヲ要ス登記シタル事項ノ変更及代理権ノ消滅ニ付亦同ジ
前項ノ登記ハ支配人登記簿ニ記載シテ之ヲ為ス
第九条 主務大臣ハ軍需会社ニ対シ其ノ営ム軍需事業ニ従事スル者ノ使用、解雇、従業、退職、給与其ノ他勤労管理ニ関シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第十条 主務大臣ハ軍需会社ニ対シ其ノ営ム軍需事業ニ関シ利益金ノ処分、償却、経理方法其ノ他会社ノ経理ニ関シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第十一条 主務大臣ハ軍需会社ニ対シ定款ノ変更、事業ノ委託、受託、譲渡、譲受、廃止若ハ休止、合併若ハ解散又ハ事業ニ属スル設備若ハ権利ノ譲渡、賃貸其ノ他ノ処分ニ関シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
軍需会社前項ノ規定ニ依ル命令ヲ受ケタルトキハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外他ノ法令ノ規定ニ拘ラズ当該命令事項ヲ行フコトヲ得
主務大臣第一項ノ規定ニ依リ事業ノ委託、受託、譲渡若ハ譲受、合併又ハ事業ニ属スル設備若ハ権利ノ譲渡、賃貸其ノ他ノ処分ニ関シ必要ナル命令ヲ為ス場合ニ於テハ其ノ対価、条件、権利移転ノ時期其ノ他当該軍需会社間ニ於テ協議決定スベキ事項ニ付協議ヲ為スベキ期間ヲ指定ス
前項ノ期間内ニ協議ヲ為スコト能ハズ又ハ協議調ハザルトキハ主務大臣又ハ其ノ指定スル官吏ハ当該事項ニ付必要ナル決定ヲ為スコトヲ得
第十二条 前条第四項ノ決定ニ於テ定メタル対価ヲ支払フベキ者ハ対価ヲ受クベキ者ガ其ノ受領ヲ拒ミタルトキ又ハ之ヲ受領スルコト能ハザルトキハ其ノ対価ヲ供託スルコトヲ要ス
第十三条 第十一条第四項ノ規定ニ依リ譲渡又ハ譲受ニ付決定アリタルトキハ所有権ハ其ノ対価ノ全部ノ支払又ハ供託アリタル時移転ス
第十一条第四項ノ規定ニ依リ委託、受託又ハ賃貸ニ付決定アリタルトキハ委託、受託又ハ賃貸ハ其ノ対価ノ全部(定期払ノ場合ニ在リテハ第一回分ノ対価ノ全部)ノ支払又ハ供託アリタル時其ノ効力ヲ生ズ
第十四条 知レタル担保権ノ目的タル設備又ハ権利ニ付第十一条第一項ノ規定ニ依ル委託、受託、譲渡、譲受又ハ賃貸ノ命令アリタル場合ニ於テ当該担保権ヲ消滅セシムルニ非ザレバ軍需事業ノ運営ヲ強力ナラシムルコト困難ナルトキハ当事者ハ担保権ノ処理ニ付担保権者ニ協議スルコトヲ得
前項ノ協議調ハズ又ハ協議ヲ為スコト能ハザル場合ニ於テ当事者又ハ担保権者ノ申請アリタルトキハ主務大臣又ハ其ノ指定スル官吏ハ当該事項ニ付必要ナル決定ヲ為スコトヲ得
第十五条 前条ノ規定ハ知レタル賃借権其ノ他ノ権利ノ目的タル設備又ハ権利ニ付第十一条第一項ノ規定ニ依ル命令アリタル場合ニ之ヲ準用ス
第十六条 委託、譲渡又ハ賃貸ヲ受クル設備又ハ権利ニ付知レタル担保権ノ存スル場合ニ於テ当該担保権ガ第十四条ノ規定ニ依リ消滅スルトキハ当該設備又ハ権利ノ対価ヲ支払フベキ者ハ其ノ対価ヲ供託スルコトヲ要ス但シ同条ノ協議又ハ決定ニ於テ別段ノ定ヲ為シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ場合ニ於テハ当該担保権者ハ供託金ニ対シ其ノ権利ヲ行フコトヲ得
第十七条 前六条ニ規定スルモノノ外軍需会社法第十二条ノ規定ニ基ク命令ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十八条 軍需会社(軍需会社法第十一条ノ軍需事業ノ遂行ニ関係アル者ヲ含ム)ガ軍需会社法第八条、第九条、第十一条又ハ第十二条ノ規定ニ基ク命令又ハ処分ヲ受ケタルニ因リ損失ヲ蒙リ若ハ適正利潤ヲ得ルコト能ハザリシ場合又ハ其ノ虞アル場合ニ於テ軍需会社(軍需会社法第十一条ノ軍需事業ノ遂行ニ関係アル者ヲ含ム)ノ請求アリタルトキハ主務大臣ハ軍需会社法第十三条ノ規定ニ依ル補助金ノ交付、損失ノ補償又ハ利益ノ保証ヲ為スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ補償スベキ損失ハ通常生ズベキ損失トス
第一項ノ規定ニ依リ補償スベキ損失又ハ保証スベキ利益ヲ決定スル基準ハ主務大臣大蔵大臣ニ協議シテ之ヲ定ム
前三項ニ定ムルモノノ外第一項ノ補助金ノ交付、損失ノ補償又ハ利益ノ保証ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十九条 株式会社又ハ株式合資会社タル軍需会社ニ在リテハ商法第三百四十三条(同法第四百六十七条第二項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ定ムル決議ヲ要スル事項ニ付其ノ決議ニ代ヘ同法第二百三十九条第一項ニ定ムル決議ニ依ルコトヲ得
前項ノ規定ハ会社ノ目的ノ変更ニ関スル事項ニ付テハ之ヲ適用セズ但シ軍需会社法第十二条ノ規定ニ基ク定款ノ変更ノ命令アリタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十条 生産責任者ハ軍需事業ノ運営上必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ株主総会若ハ社員総会ノ決議、取締役、社員若ハ無限責任社員ノ過半数ノ同意又ハ総社員ノ同意ヲ要スル事項ニ付其ノ決議ニ拘ラズ又ハ其ノ同意ヲ得ズシテ業務ヲ執行スルコトヲ得株主総会若ハ社員総会成立セズ又ハ株主総会若ハ社員総会ニ付議シタル事項ヲ議決セザルトキ亦同ジ
第二十一条 株式会社、株式合資会社又ハ有限会社タル軍需会社ニ在リテハ生産責任者ハ軍需会社法第八条、第九条、第十一条又ハ第十二条ノ規定ニ基ク主務大臣ノ命令事項ヲ執行スル為特ニ必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ株主総会又ハ社員総会ノ決議ヲ要スベキ事項ニ付其ノ手続ヲ経ルコトヲ要セズ此ノ場合ニ於テハ生産責任者ハ次回ノ株主総会又ハ社員総会ニ於テ其ノ旨ヲ報告スベシ
前項ノ規定ハ会社ノ目的ノ変更、資本ノ増加若ハ減少、事業ノ全部ノ譲渡又ハ合併若ハ解散ニ関スル事項ニ付テハ之ヲ適用セズ但シ軍需会社法第十二条ノ規定ニ基キ当該事項ニ関シ特ニ定款ノ変更、事業ノ譲渡又ハ合併若ハ解散ノ命令アリタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十二条 軍需会社株主総会又ハ社債権者集会ヲ招集スルニハ商法第二百三十二条(同法第三百三十九条第一項及第四百五十八条第二項並ニ担保附社債信託法第五十一条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ拘ラズ会日ヨリ二週間前ニ総会ヲ開クベキ旨及会議ノ目的タル事項ヲ公告スルヲ以テ足ル
第二十三条 生産責任者ハ軍需事業ノ運営上必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ株主又ハ会社ノ債権者ニ対シ財産目録、貸借対照表、営業報告書若ハ損益計算書ノ謄本若ハ抄本ノ交付又ハ会社ノ業務及財産ノ状況ノ検査ヲ拒ムコトヲ得
生産責任者軍需事業ノ運営上特ニ必要アリト認ムルトキハ貸借対照表ハ之ヲ公告スルコトヲ要セズ
第二十四条 軍需会社ニ関スル登記ハ非訟事件手続法ノ規定ニ拘ラズ生産責任者ノ申請ニ因リテ之ヲ為ス
第二十五条 主務大臣軍需会社ノ運営ニ関シ特ニ必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ左ニ掲グル法律及其ノ施行ニ係ル勅令中統制、取締等ニ関スル規定ノ適用ヲ排除シ又ハ其ノ特例ヲ設クルコトヲ得
航空機製造事業法
造船事業法
自動車製造事業法
工作機械製造事業法
重要機械製造事業法
有機合成事業法
製鉄事業法
軽金属製造事業法
石油業法
人造石油製造事業法
瓦斯事業法
電気事業法
鉱業法
産金法
石油資源開発法
日本製鉄株式会社法
帝国鉱業開発株式会社法
帝国石油株式会社法
日本発送電株式会社法
塩専売法
市街地建築物法
公有水面埋立法
森林法
工場法
第二十六条 主務大臣軍需会社ノ運営ニ関シ特ニ必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ左ニ掲グル勅令中統制、取締等ニ関スル規定ノ適用ヲ排除シ又ハ其ノ特例ヲ設クルコトヲ得
賃金統制令
重要事業場労務管理令
会社経理統制令
臨時農地等管理令
企業許可令
価格等統制令
地代家賃統制令
宅地建物等価格統制令
臨時農地価格統制令
都市計画法施行令
第二十七条 主務大臣ハ必要アリト認ムルトキハ部内ノ勅任官ノ中ヨリ考査官ヲ命ジ軍需会社ノ事業運営ニ関シ考査ニ当ラシムルコトヲ得
考査官ニハ随員ヲ附シ考査官ノ職務ヲ助ケシム
随員ハ関係各庁高等官又ハ学識経験アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ命ジ又ハ委嘱ス
第二十八条 軍需会社ハ第五条ノ役員ニシテ政府ノ任命ニ係ルモノヲ除クノ外軍需会社法第二十条ノ規定ニ依ル懲戒解任ノ処分ヲ受ケタル生産責任者又ハ生産担当者ニ対シ遅滞ナク同法第二十条第三項ノ規定ニ依ル処分ヲ為スベシ
前項ノ処分ハ他ノ法令ノ規定ニ拘ラズ生産責任者之ヲ為ス
第二十九条 軍需会社法第二十条第七項ノ規定ニ依ル処分ヲ為スベキ軍需事業ヲ営ム会社其ノ他ノ法人ハ命令ノ定ムル規模以上ノ会社其ノ他ノ法人トス
前条ノ規定ハ軍需事業ヲ営ム会社其ノ他ノ法人又ハ軍需事業ニ関スル統制会若ハ統制会社軍需会社法第二十条第七項ノ規定ニ依ル処分ヲ為スベキ場合ニ之ヲ準用ス但シ前条第二項中生産責任者トアルハ生産責任者其ノ他法人ノ業務ヲ執行スル役員トス
第三十条 第一条乃至第十八条、第二十条、第二十五条乃至前条及第三十一条乃至第三十六条並ニ軍需会社法第二条乃至第十八条、第二十条及第二十一条ノ規定ハ軍需事業ヲ営ム者ニシテ会社以外ノモノニ之ヲ準用ス但シ法人ニ非ザル人ニ在リテハ当該事業主ニ非ザレバ生産責任者タルコトヲ得ズ
法人ニ非ザル事業主ニシテ生産責任者タルモノハ生産責任者ノ職ヲ辞スルト同時ニ非ザレバ事業主タル地位ヲ退クコトヲ得ズ
第三十一条 第七条中主務大臣トアリ軍需会社法第二条及第四条中政府トアルハ当該軍需会社ノ営ム軍需事業ガ軍需大臣及他ノ大臣ノ所管ニ属スルモノニ付テハ軍需大臣トス但シ他ノ大臣ガ陸軍大臣又ハ海軍大臣ナル場合ニ於テ軍需大臣及陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル軍需事業ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第三十二条 第九条中主務大臣トアリ軍需会社法第十条中勤労管理ニ関スル事項ニ付政府トアルハ軍需大臣ノ所管ニ属スル物資又ハ電力ノ生産、加工又ハ修理ヲ目的トスル軍需会社(他ノ目的ノ企業ヲ兼営スル場合ニ於テハ当該部分ニ限ル)ニ付テハ軍需大臣トシ其ノ他ノ軍需会社ニ付テハ厚生大臣トス
第三十三条 第十条中主務大臣トアリ軍需会社法第十条中経理ニ関スル事項ニ付政府トアルハ当該軍需会社ノ営ム軍需事業(造船事業法ノ適用ヲ受クル部分ヲ除ク)ガ軍需大臣及陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ所管ニ属スルモノニ付テハ軍需大臣トス
第三十四条 前三条ノ場合及軍需会社法第十条中資金調整ニ関スル事項ヲ除クノ外主務大臣トアリ軍需会社法ニ於テ政府トアルハ当該軍需会社ノ営ム軍需事業ノ所管大臣(軍需大臣ノ所管ニ属スル軍需事業ニ於ケル経理統制ニ係ル増配ニ関スル事項ニ付テハ大蔵大臣)トス
第三十五条 第二十五条及第二十六条中主務大臣トアルハ当該会社ノ営ム軍需事業ノ所管大臣及法律又ハ勅令ノ規定ノ適用ヲ排除シ又ハ其ノ特例ヲ設クベキ事項ノ所管大臣トス
第三十六条 第三十一条ノ規定ニ依リ軍需大臣ガ左ニ掲グル事項ヲ為サントスルトキハ当該軍需会社ノ営ム軍需事業ノ所管大臣ニ協議スベシ
一 軍需会社法第二条第一項ノ規定ニ依ル指定
二 軍需会社法第四条第二項ノ規定ニ依ル生産責任者ノ任命
三 軍需会社法第四条第五項ノ規定ニ依ル生産責任者ノ解任ノ認可
四 軍需会社法第四条第六項ノ規定ニ依ル生産責任者ノ解任
五 第七条第一項ノ規定ニ依ル生産責任者ノ辞職ノ認可
附 則
本令ハ軍需会社法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス