第一條 日本證券取引所ノ出資證券ニハ左ノ事項及番號ヲ記載シ總裁之ニ記名捺印スルコトヲ要ス
第二囘以後ノ出資拂込ヲ爲サシメタルトキハ拂込アル每ニ其ノ金額ヲ出資證券ニ記載スルコトヲ要ス
第三條 出資者ノ持分ノ移轉ハ取得者ノ氏名及住所ヲ出資者原簿ニ記載シ且其ノ氏名ヲ出資證券ニ記載スルニ非サレバ之ヲ以テ日本證券取引所其ノ他ノ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第四條 出資者ノ持分ヲ以テ質權ノ目的ト爲スニハ出資證券ヲ交付スルコトヲ要ス
質權者ハ繼續シテ出資證券ヲ占有スルニ非ザレバ其ノ質權ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第五條 日本證券取引所法第八條第一項ノ規定ニ依ル出資者ノ持分ノ處分アリタルトキハ其ノ持分ヲ目的トスル質權ハ從前ノ出資者ガ同條第二項ノ規定ニ依リテ拂戾ヲ受クベキ金錢ノ上ニ存在ス
第六條 出資者ノ持分ヲ以テ質權ノ目的ト爲シタル場合ニ於テ日本證券取引所ガ質權設定者ノ請求ニ依リ質權者ノ氏名及住所ヲ出資者原簿ニ記載シ且其ノ氏名ヲ出資證券ニ記載シタルトキハ質權者ハ日本證券取引所ヨリ剩餘金ノ配當又ハ前條ノ金錢ノ支拂ヲ受ケ他ノ債權者ニ先チテ自己ノ債權ノ辨濟ニ充ツルコトヲ得
民法第三百六十七條第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第七條 日本證券取引所ハ主タル事務所ニ出資者原簿ヲ備置クコトヲ要ス
日本證券取引所ノ出資者及債權者ハ業務時間內何時ニテモ出資者原簿ノ閱覽ヲ求ムルコトヲ得
第八條 出資者ニ對スル通知又ハ催吿ハ出資者原簿ニ記載シタル其ノ者ノ住所ニ、其ノ者ガ別ニ其ノ住所ヲ日本證券取引所ニ通知シタルトキハ其ノ住所ニ宛ツルヲ以テ足ル
前項ノ通知又ハ催吿ハ通常其ノ到達スベカリシ時ニ到達シタルモノト看做ス
前二項ノ規定ハ出資申込人、出資引受人又ハ從前ノ出資者ニ對スル通知及催吿ニ之ヲ準用ス