科学技術審議会官制
法令番号: 勅令第八百五十號
公布年月日: 昭和17年12月28日
法令の形式: 勅令
朕科學技術審議會官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年十二月二十六日
內閣總理大臣 東條英機
勅令第八百五十號
科學技術審議會官制
第一條 科學技術審議會ハ內閣總理大臣ノ監督ニ屬シ關係各大臣ノ諮問ニ應ジテ重要國策ノ科學技術的檢討其ノ他科學技術ニ關スル重要事項ノ調査審議ヲ行フ
審議會ハ科學技術ニ關スル重要事項ニ付關係各大臣ニ建議スルコトヲ得
第二條 審議會ハ總裁一人、副總裁一人及委員二百人以內ヲ以テ之ヲ組織ス
特別ノ事項ヲ調査審議スル爲必要アルトキハ臨時委員ヲ置クコトヲ得
第三條 總裁ハ內閣總理大臣ヲ以テ之ニ充ツ
副總裁ハ技術院總裁ヲ以テ之ニ充ツ
委員及臨時委員ハ內閣總理大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳高等官及學識經驗アル者ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
第四條 委員任期ハ二年トス但シ特別ノ事由アル場合ニ於テハ任期中之ヲ解任スルコトヲ妨ゲズ
臨時委員ハ當該特別ノ事項ニ關スル調査審議終了シタルトキハ退任ス
第五條 總裁ハ會務ヲ總理ス
副總裁ハ總裁ヲ輔佐シ總裁事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス
第六條 內閣總理大臣ハ審議會ニ部會ヲ置キ其ノ所掌事項ヲ分掌セシム
部會ニ部會長ヲ置ク總裁ノ指名スル委員又ハ臨時委員之ニ當ル
部會ニ屬スベキ委員及臨時委員ハ總裁之ヲ指名ス
總裁ニ於テ必要アリト認ムルトキハ二以上ノ部會ノ合同會議ヲ開クコトヲ得
第七條 總裁ニ於テ特ニ總會ヲ開クノ必要アリト認ムル場合ヲ除クノ外部會又ハ部會ノ合同會議ノ決議ヲ以テ審議會ノ決議トス
第八條 審議會ニ專門ノ事項ヲ調査セシムル爲專門委員ヲ置クコトヲ得
專門委員ハ內閣總理大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳高等官及學識經驗アル者ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
專門委員ハ當該專門ノ事項ニ關スル調査終了シタルトキハ退任ス
第九條 總裁ニ於テ必要アリト認ムルトキハ專門委員其ノ他適當ト認ムル者ヲシテ會議ニ出席シ意見ヲ述ベシムルコトヲ得
第十條 審議會ニ幹事長及幹事ヲ置ク
幹事長ハ技術院次長ヲ以テ之ニ充ツ
幹事長ハ總裁及副總裁ノ指揮ヲ承ケ庶務ヲ掌理ス
幹事ハ內閣總理大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳高等官及學識經驗アル者ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
幹事ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ヲ整理ス
第十一條 審議會ニ書記ヲ置ク關係各廳判任官ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
書記ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第十二條 本令ニ規定スルモノノ外審議會ニ關シ必要ナル事項ハ內閣總理大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
科學審議會官制及發明奬勵委員會官制ハ之ヲ廢止ス
朕科学技術審議会官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年十二月二十六日
内閣総理大臣 東条英機
勅令第八百五十号
科学技術審議会官制
第一条 科学技術審議会ハ内閣総理大臣ノ監督ニ属シ関係各大臣ノ諮問ニ応ジテ重要国策ノ科学技術的検討其ノ他科学技術ニ関スル重要事項ノ調査審議ヲ行フ
審議会ハ科学技術ニ関スル重要事項ニ付関係各大臣ニ建議スルコトヲ得
第二条 審議会ハ総裁一人、副総裁一人及委員二百人以内ヲ以テ之ヲ組織ス
特別ノ事項ヲ調査審議スル為必要アルトキハ臨時委員ヲ置クコトヲ得
第三条 総裁ハ内閣総理大臣ヲ以テ之ニ充ツ
副総裁ハ技術院総裁ヲ以テ之ニ充ツ
委員及臨時委員ハ内閣総理大臣ノ奏請ニ依リ関係各庁高等官及学識経験アル者ノ中ヨリ内閣ニ於テ之ヲ命ズ
第四条 委員任期ハ二年トス但シ特別ノ事由アル場合ニ於テハ任期中之ヲ解任スルコトヲ妨ゲズ
臨時委員ハ当該特別ノ事項ニ関スル調査審議終了シタルトキハ退任ス
第五条 総裁ハ会務ヲ総理ス
副総裁ハ総裁ヲ輔佐シ総裁事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス
第六条 内閣総理大臣ハ審議会ニ部会ヲ置キ其ノ所掌事項ヲ分掌セシム
部会ニ部会長ヲ置ク総裁ノ指名スル委員又ハ臨時委員之ニ当ル
部会ニ属スベキ委員及臨時委員ハ総裁之ヲ指名ス
総裁ニ於テ必要アリト認ムルトキハ二以上ノ部会ノ合同会議ヲ開クコトヲ得
第七条 総裁ニ於テ特ニ総会ヲ開クノ必要アリト認ムル場合ヲ除クノ外部会又ハ部会ノ合同会議ノ決議ヲ以テ審議会ノ決議トス
第八条 審議会ニ専門ノ事項ヲ調査セシムル為専門委員ヲ置クコトヲ得
専門委員ハ内閣総理大臣ノ奏請ニ依リ関係各庁高等官及学識経験アル者ノ中ヨリ内閣ニ於テ之ヲ命ズ
専門委員ハ当該専門ノ事項ニ関スル調査終了シタルトキハ退任ス
第九条 総裁ニ於テ必要アリト認ムルトキハ専門委員其ノ他適当ト認ムル者ヲシテ会議ニ出席シ意見ヲ述ベシムルコトヲ得
第十条 審議会ニ幹事長及幹事ヲ置ク
幹事長ハ技術院次長ヲ以テ之ニ充ツ
幹事長ハ総裁及副総裁ノ指揮ヲ承ケ庶務ヲ掌理ス
幹事ハ内閣総理大臣ノ奏請ニ依リ関係各庁高等官及学識経験アル者ノ中ヨリ内閣ニ於テ之ヲ命ズ
幹事ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ヲ整理ス
第十一条 審議会ニ書記ヲ置ク関係各庁判任官ノ中ヨリ内閣ニ於テ之ヲ命ズ
書記ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス
第十二条 本令ニ規定スルモノノ外審議会ニ関シ必要ナル事項ハ内閣総理大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
科学審議会官制及発明奨励委員会官制ハ之ヲ廃止ス