戦時災害保護法施行令
法令番号: 勅令第四百五十五號
公布年月日: 昭和17年4月28日
法令の形式: 勅令
朕戰時災害保護法施行令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年四月二十七日
內閣總理大臣 東條英機
厚生大臣 小泉親彥
勅令第四百五十五號
戰時災害保護法施行令
第一條 市町村長又ハ之ニ準ズルモノハ戰時災害保護法(以下法ト稱ス)ニ依ル保護ニ關シ地方長官ヲ補助スベシ
第二條 法第七條ノ規定ニ依リ救助ノ實施ニ從事セシムルコトヲ得ル者ハ左ノ各號ニ揭グル者トス
一 醫師、齒科醫師及藥劑師
二 保健婦、助產婦及看護婦
三 建築技術者
四 家屋大工、左官及鳶職
五 前各號ニ揭グル者ノ外厚生大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官ノ定ムル者
第三條 法第九條ノ規定ニ依リ管理スルコトヲ得ル施設ハ左ノ各號ニ揭グルモノトス
一 旅館
二 料理屋及飮食店
三 病院、診療所及產院
四 前各號ニ揭グルモノノ外厚生大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官ノ定ムル施設
第四條 法第九條ノ規定ニ依リ物資ヲ保管セシムルコトヲ得ル者ハ救助ニ必要ナル物資ノ生產、配給又ハ保管ヲ業トスル者トス
第五條 法第十一條ノ規定ニ依ル實費辨償ニ關シ必要ナル事項ハ厚生大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官之ヲ定ム
第六條 法第十二條ノ扶助金ハ療養扶助金、障害扶助金、打切扶助金、遺族扶助金及葬祭扶助金ノ五種トシ左ノ區別ニ從ヒ別表第一ニ依リ之ヲ給ス
一 療養扶助金ハ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リ療養ヲ要スル者ニシテ官公費ノ治療ヲ受ケザルモノニ之ヲ給ス
二 障害扶助金ハ傷痍又ハ疾病ノ治癒シタル時ニ於テ仍身體ニ著シキ障害ヲ存スル者ニ之ヲ給ス
三 打切扶助金ハ療養ノ期間一年ヲ經過スルモ傷痍又ハ疾病ノ治癒セザル者ニ之ヲ給ス
四 遺族扶助金ハ死亡シタル者ノ遺族ニ之ヲ給ス
五 葬祭扶助金ハ葬祭ヲ行フ遺族ニ之ヲ給ス葬祭ヲ行フ遺族ナキ場合ニ於テハ葬祭ヲ行フ者ニ之ヲ給スルコトヲ得
打切扶助金ヲ給スベキトキハ以後前項ノ規定ニ依ル他ノ扶助金ハ之ヲ給セズ
救助ノ實施ニ從事又ハ協力スル者重大ナル過失ニ因リ傷痍ヲ受ケ、疾病ニ罹リ又ハ死亡シタル場合ニ於テハ障害扶助金又ハ遺族扶助金ハ之ヲ給セザルコトヲ得
第七條 法第十三條ノ規定ニ依リ補償スベキ損失ハ法第九條ノ規定ニ依ル處分ニ因ル通常生ズベキ損失トス
第八條 扶助ヲ爲ス期間ハ十年トス但シ地方長官特別ノ事情アリト認ムルトキハ厚生大臣ノ認可ヲ受ケ此ノ期間ヲ延長スルコトヲ得
第九條 法第二十二條ノ給與金ハ障害給與金及遺族給與金ノ二種トシ左ノ區別ニ從ヒ別表第二ニ依リ之ヲ給ス但シ傷痍、疾病又ハ死亡ガ其ノ者ノ故意又ハ重大ナル過失ニ因レルモノナルトキハ之ヲ給セザルコトヲ得
一 障害給與金ハ戰時災害ニ因リ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リタル日ヨリ一年以內ニ其ノ傷痍又ハ疾病ノ治癒シタル場合又ハ治癒セザルモ一年ヲ經過シタル場合ニ於テ仍身體ニ著シキ障害ヲ存スル者ニ之ヲ給ス
二 遺族給與金ハ戰時災害ニ因リ死亡シタル者又ハ戰時災害ニ因リ傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リタル日ヨリ一年以內ニ之ガ爲死亡シタル者ノ遺族ニ之ヲ給ス
命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ前項ノ給與金ノ全部又ハ一部ハ之ヲ給セズ
第十條 法第二十三條ノ給與金ハ住宅(水上生活者ノ居住ノ用ニ供スル舟ヲ含ム以下同ジ)ニ付テハ千五百圓以內、家財ニ付テハ五百圓以內ニ於テ厚生大臣ノ定ムル所ニ依リ其ノ所有者ニ之ヲ給ス但シ所有者ニ於テ住宅又ハ家財ノ滅失又ハ毀損ニ付之ガ豫防又ハ防止ヲ怠リタル場合ハ之ヲ給セザルコトヲ得
前項ノ給與金ヲ受クベキ所有者死亡シタルトキハ給與金ハ死亡シタル者ノ遺族ニ之ヲ給ス
命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ第一項ノ給與金ノ全部又ハ一部ハ之ヲ給セズ
第十一條 法第二十四條ノ給與金ハ療養給與金、障害給與金、打切給與金、遺族給與金及葬祭給與金ノ五種トシ第六條第一項第一號乃至第五號ニ定ムル各種扶助金支給ノ區別ニ從ヒ別表第三ニ依リ之ヲ給ス
第六條第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ給與金ノ支給ニ之ヲ準用ス
命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ第一項ノ給與金ノ全部又ハ一部ハ之ヲ給セズ
第十二條 法第二十四條第一項ノ業務ハ通信又ハ運輸ノ業務其ノ他ノ業務ニ付厚生大臣關係大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第十三條 第六條第一項ノ障害扶助金若ハ打切扶助金、第九條第一項ノ障害給與金又ハ第十一條第一項ノ障害給與金若ハ打切給與金ハ第六條第一項、第九條第一項又ハ第十一條第一項ノ規定ニ依ル金額ノ範圍內ニ於テ傷痍疾病ノ程度、身體障害ノ輕重等ノ事情ヲ斟酌シテ之ヲ定ム
第十四條 第六條第一項ノ障害扶助金又ハ第十一條第一項ノ障害給與金ヲ受ケタル場合ニ於テ其ノ者ガ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リタル日ヨリ起算シ三年以內ニ當該傷痍疾病ノ再發ニ因リ身體障害ノ程度ヲ加重シタルトキハ障害扶助金又ハ障害給與金ノ額ハ新ニ之ヲ定メ旣ニ給シタル障害扶助金又ハ障害給與金ノ金額ヲ控除シテ之ヲ給ス
第十五條 本令ニ於テ遺族トハ本人ノ配偶者、子、孫、父、母、祖父、祖母及兄弟姉妹ニシテ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在リ且引續キ其ノ家ニ在ルモノ(第十條第二項ノ遺族ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家及世帶ニ在リ且引續キ其ノ家及世帶ニ在ルモノ)ヲ謂フ
本人死亡後二年以內ニ昭和十五年法律第四號(委託又ハ郵便ニ依ル戶籍屆出ニ關スル法律)ノ適用ヲ受ケ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在ルコトト爲ルニ至リタル者ハ前項ノ規定ノ適用ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在ル者ト看做ス
本人死亡後分家シタル遺族又ハ分家シタル遺族ニ從ヒ其ノ家ニ入リタル遺族ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ引續キ其ノ家ニ在ルモノト看做ス但シ第十條第二項ノ遺族ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
屆出ヲ爲サザルモ事實上婚姻ト同樣ノ關係ニ在ル者ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在リ且引續キ其ノ家ニ在ル配偶者ト看做ス
本人死亡ノ時胎兒タル子又ハ孫出生シタルトキハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家及世帶ニ在リタルモノト看做ス
第十六條 第六條第一項ノ遺族扶助金(以下遺族扶助金ト稱ス)、第九條第一項若ハ第十一條第一項ノ遺族給與金(以下遺族給與金ト稱ス)又ハ法第二十三條ノ給與金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ前條第一項ニ揭グル順序ニ依ル
前項ノ規定ニ依ル同順位ノ子又ハ孫數人アルトキハ本人ヲ被相續人トシタル家督相續ノ順位ニ準ジ之ヲ定ム
父母及祖父母ニ付テハ養方ヲ先ニシ實方ヲ後ニス
兄弟姉妹ニ遺族扶助金又ハ遺族給與金ヲ給スルハ其ノ者ガ未成年又ハ不具癈疾ニシテ生活資料ヲ得ルノ途ナク且之ヲ扶養スル者ナキ場合ニ限リ前條第二項ノ規定ノ適用ヲ受クル者ニ遺族扶助金又ハ遺族給與金ヲ給スルハ旣ニ之ヲ受ケタル者ナキ場合ニ限ル
第十七條 遺族扶助金、遺族給與金又ハ法第二十三條ノ給與金ヲ給スベキ順位ニ在ル者左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ此等ノ給與金ハ其ノ次順位ニ在ル者ニ之ヲ給ス
一 死亡シタルトキ
二 所在不明ナルトキ
三 分家ノ場合ヲ除クノ外同一ノ家ニ在ラザルニ至リタルトキ(法第二十三條ノ給與金ニ付テハ同一ノ家及世帶ニ在ラザルニ至リタルトキ)
第十八條 法第十二條ノ扶助金又ハ法第二十二條乃至第二十四條ノ給與金ヲ受クベキ者ガ扶助金又ハ給與金ヲ受クベキ事由ノ生ジタル日ヨリ起算シ二年以內ニ申請ヲ爲サザルトキハ當該ノ扶助金又ハ給與金ハ之ヲ給セズ
附 則
本令ハ戰時災害保護法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
(別表第一)
【表】
(別表第二)
【表】
(別表第三)
【表】
朕戦時災害保護法施行令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年四月二十七日
内閣総理大臣 東条英機
厚生大臣 小泉親彦
勅令第四百五十五号
戦時災害保護法施行令
第一条 市町村長又ハ之ニ準ズルモノハ戦時災害保護法(以下法ト称ス)ニ依ル保護ニ関シ地方長官ヲ補助スベシ
第二条 法第七条ノ規定ニ依リ救助ノ実施ニ従事セシムルコトヲ得ル者ハ左ノ各号ニ掲グル者トス
一 医師、歯科医師及薬剤師
二 保健婦、助産婦及看護婦
三 建築技術者
四 家屋大工、左官及鳶職
五 前各号ニ掲グル者ノ外厚生大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官ノ定ムル者
第三条 法第九条ノ規定ニ依リ管理スルコトヲ得ル施設ハ左ノ各号ニ掲グルモノトス
一 旅館
二 料理屋及飲食店
三 病院、診療所及産院
四 前各号ニ掲グルモノノ外厚生大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官ノ定ムル施設
第四条 法第九条ノ規定ニ依リ物資ヲ保管セシムルコトヲ得ル者ハ救助ニ必要ナル物資ノ生産、配給又ハ保管ヲ業トスル者トス
第五条 法第十一条ノ規定ニ依ル実費弁償ニ関シ必要ナル事項ハ厚生大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官之ヲ定ム
第六条 法第十二条ノ扶助金ハ療養扶助金、障害扶助金、打切扶助金、遺族扶助金及葬祭扶助金ノ五種トシ左ノ区別ニ従ヒ別表第一ニ依リ之ヲ給ス
一 療養扶助金ハ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リ療養ヲ要スル者ニシテ官公費ノ治療ヲ受ケザルモノニ之ヲ給ス
二 障害扶助金ハ傷痍又ハ疾病ノ治癒シタル時ニ於テ仍身体ニ著シキ障害ヲ存スル者ニ之ヲ給ス
三 打切扶助金ハ療養ノ期間一年ヲ経過スルモ傷痍又ハ疾病ノ治癒セザル者ニ之ヲ給ス
四 遺族扶助金ハ死亡シタル者ノ遺族ニ之ヲ給ス
五 葬祭扶助金ハ葬祭ヲ行フ遺族ニ之ヲ給ス葬祭ヲ行フ遺族ナキ場合ニ於テハ葬祭ヲ行フ者ニ之ヲ給スルコトヲ得
打切扶助金ヲ給スベキトキハ以後前項ノ規定ニ依ル他ノ扶助金ハ之ヲ給セズ
救助ノ実施ニ従事又ハ協力スル者重大ナル過失ニ因リ傷痍ヲ受ケ、疾病ニ罹リ又ハ死亡シタル場合ニ於テハ障害扶助金又ハ遺族扶助金ハ之ヲ給セザルコトヲ得
第七条 法第十三条ノ規定ニ依リ補償スベキ損失ハ法第九条ノ規定ニ依ル処分ニ因ル通常生ズベキ損失トス
第八条 扶助ヲ為ス期間ハ十年トス但シ地方長官特別ノ事情アリト認ムルトキハ厚生大臣ノ認可ヲ受ケ此ノ期間ヲ延長スルコトヲ得
第九条 法第二十二条ノ給与金ハ障害給与金及遺族給与金ノ二種トシ左ノ区別ニ従ヒ別表第二ニ依リ之ヲ給ス但シ傷痍、疾病又ハ死亡ガ其ノ者ノ故意又ハ重大ナル過失ニ因レルモノナルトキハ之ヲ給セザルコトヲ得
一 障害給与金ハ戦時災害ニ因リ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リタル日ヨリ一年以内ニ其ノ傷痍又ハ疾病ノ治癒シタル場合又ハ治癒セザルモ一年ヲ経過シタル場合ニ於テ仍身体ニ著シキ障害ヲ存スル者ニ之ヲ給ス
二 遺族給与金ハ戦時災害ニ因リ死亡シタル者又ハ戦時災害ニ因リ傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リタル日ヨリ一年以内ニ之ガ為死亡シタル者ノ遺族ニ之ヲ給ス
命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ前項ノ給与金ノ全部又ハ一部ハ之ヲ給セズ
第十条 法第二十三条ノ給与金ハ住宅(水上生活者ノ居住ノ用ニ供スル舟ヲ含ム以下同ジ)ニ付テハ千五百円以内、家財ニ付テハ五百円以内ニ於テ厚生大臣ノ定ムル所ニ依リ其ノ所有者ニ之ヲ給ス但シ所有者ニ於テ住宅又ハ家財ノ滅失又ハ毀損ニ付之ガ予防又ハ防止ヲ怠リタル場合ハ之ヲ給セザルコトヲ得
前項ノ給与金ヲ受クベキ所有者死亡シタルトキハ給与金ハ死亡シタル者ノ遺族ニ之ヲ給ス
命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ第一項ノ給与金ノ全部又ハ一部ハ之ヲ給セズ
第十一条 法第二十四条ノ給与金ハ療養給与金、障害給与金、打切給与金、遺族給与金及葬祭給与金ノ五種トシ第六条第一項第一号乃至第五号ニ定ムル各種扶助金支給ノ区別ニ従ヒ別表第三ニ依リ之ヲ給ス
第六条第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ給与金ノ支給ニ之ヲ準用ス
命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ第一項ノ給与金ノ全部又ハ一部ハ之ヲ給セズ
第十二条 法第二十四条第一項ノ業務ハ通信又ハ運輸ノ業務其ノ他ノ業務ニ付厚生大臣関係大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第十三条 第六条第一項ノ障害扶助金若ハ打切扶助金、第九条第一項ノ障害給与金又ハ第十一条第一項ノ障害給与金若ハ打切給与金ハ第六条第一項、第九条第一項又ハ第十一条第一項ノ規定ニ依ル金額ノ範囲内ニ於テ傷痍疾病ノ程度、身体障害ノ軽重等ノ事情ヲ斟酌シテ之ヲ定ム
第十四条 第六条第一項ノ障害扶助金又ハ第十一条第一項ノ障害給与金ヲ受ケタル場合ニ於テ其ノ者ガ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リタル日ヨリ起算シ三年以内ニ当該傷痍疾病ノ再発ニ因リ身体障害ノ程度ヲ加重シタルトキハ障害扶助金又ハ障害給与金ノ額ハ新ニ之ヲ定メ既ニ給シタル障害扶助金又ハ障害給与金ノ金額ヲ控除シテ之ヲ給ス
第十五条 本令ニ於テ遺族トハ本人ノ配偶者、子、孫、父、母、祖父、祖母及兄弟姉妹ニシテ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在リ且引続キ其ノ家ニ在ルモノ(第十条第二項ノ遺族ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家及世帯ニ在リ且引続キ其ノ家及世帯ニ在ルモノ)ヲ謂フ
本人死亡後二年以内ニ昭和十五年法律第四号(委託又ハ郵便ニ依ル戸籍届出ニ関スル法律)ノ適用ヲ受ケ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在ルコトト為ルニ至リタル者ハ前項ノ規定ノ適用ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在ル者ト看做ス
本人死亡後分家シタル遺族又ハ分家シタル遺族ニ従ヒ其ノ家ニ入リタル遺族ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ引続キ其ノ家ニ在ルモノト看做ス但シ第十条第二項ノ遺族ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
届出ヲ為サザルモ事実上婚姻ト同様ノ関係ニ在ル者ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家ニ在リ且引続キ其ノ家ニ在ル配偶者ト看做ス
本人死亡ノ時胎児タル子又ハ孫出生シタルトキハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ本人死亡ノ時之ト同一ノ家及世帯ニ在リタルモノト看做ス
第十六条 第六条第一項ノ遺族扶助金(以下遺族扶助金ト称ス)、第九条第一項若ハ第十一条第一項ノ遺族給与金(以下遺族給与金ト称ス)又ハ法第二十三条ノ給与金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ前条第一項ニ掲グル順序ニ依ル
前項ノ規定ニ依ル同順位ノ子又ハ孫数人アルトキハ本人ヲ被相続人トシタル家督相続ノ順位ニ準ジ之ヲ定ム
父母及祖父母ニ付テハ養方ヲ先ニシ実方ヲ後ニス
兄弟姉妹ニ遺族扶助金又ハ遺族給与金ヲ給スルハ其ノ者ガ未成年又ハ不具廃疾ニシテ生活資料ヲ得ルノ途ナク且之ヲ扶養スル者ナキ場合ニ限リ前条第二項ノ規定ノ適用ヲ受クル者ニ遺族扶助金又ハ遺族給与金ヲ給スルハ既ニ之ヲ受ケタル者ナキ場合ニ限ル
第十七条 遺族扶助金、遺族給与金又ハ法第二十三条ノ給与金ヲ給スベキ順位ニ在ル者左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ此等ノ給与金ハ其ノ次順位ニ在ル者ニ之ヲ給ス
一 死亡シタルトキ
二 所在不明ナルトキ
三 分家ノ場合ヲ除クノ外同一ノ家ニ在ラザルニ至リタルトキ(法第二十三条ノ給与金ニ付テハ同一ノ家及世帯ニ在ラザルニ至リタルトキ)
第十八条 法第十二条ノ扶助金又ハ法第二十二条乃至第二十四条ノ給与金ヲ受クベキ者ガ扶助金又ハ給与金ヲ受クベキ事由ノ生ジタル日ヨリ起算シ二年以内ニ申請ヲ為サザルトキハ当該ノ扶助金又ハ給与金ハ之ヲ給セズ
附 則
本令ハ戦時災害保護法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
(別表第一)
【表】
(別表第二)
【表】
(別表第三)
【表】