第五條 救助ハ戰時災害ニ罹リ現ニ應急救助ヲ必要トスル者ニ對シ之ヲ爲ス
第六條 救助ノ種類左ノ如シ
七 前各號ニ揭グルモノノ外地方長官ニ於テ必要ト認ムルモノ
救助ハ地方長官ニ於テ必要アリト認メタル場合ニ於テハ前項ノ規定ニ拘ラズ要救助者(埋葬ニ付テハ埋葬ヲ行フ者)ニ對シ金錢ヲ給シテ之ヲ爲スコトヲ得
救助ノ程度、方法及期間ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第七條 地方長官ハ勅令ヲ以テ定ムル者ヲシテ救助ノ實施ニ從事セシムルコトヲ得
第八條 地方長官ハ要救助者ヲシテ救助ノ實施ニ協力セシムルコトヲ得
第九條 救助ヲ行フ爲特ニ必要アリト認ムルトキハ地方長官ハ一時勅令ヲ以テ定ムル施設ヲ管理シ、土地、家屋若ハ物資ヲ使用シ、勅令ヲ以テ定ムル者ヲシテ物資ヲ保管セシメ又ハ物資ヲ收用スルコトヲ得
第十條 前條ノ規定ニ依リ管理、使用若ハ收用シ又ハ保管セシムル準備ノ爲必要アルトキハ地方長官ハ當該官吏ヲシテ施設、土地、家屋、物資ノ所在スル場所又ハ物資ヲ保管セシムル場所ニ立入リ檢査ヲ爲サシムルコトヲ得
地方長官ハ前條ノ規定ニ依リ物資ヲ保管セシメタル者ヨリ必要ナル報吿ヲ徵シ又ハ當該官吏ヲシテ當該物資ノ所在スル場所ニ立入リ檢査セシムルコトヲ得
前二項ノ規定ニ依リ立入ル場合ニ於テハ其ノ旨豫メ其ノ施設、土地、家屋又ハ場所ノ管理者ニ通知スベシ
當該官吏第一項又ハ第二項ノ規定ニ依リ立入ル場合ハ其ノ身分ヲ示ス證票ヲ携帶スベシ
第十四條第一項ノ規定ニ依リ市町村長又ハ之ニ準ズルモノ第一項及第二項ニ規定スル職權ノ委任ヲ受ケタルトキハ第一項、第二項及前項中當該官吏トアルハ當該吏員トス
第十一條 第七條ノ規定ニ依リ救助ノ實施ニ從事セシムル場合ニ於テハ勅令ノ定ムル所ニ依リ其ノ實費ヲ辨償ス
第十二條 第七條又ハ第八條ノ規定ニ依リ救助ノ實施ニ從事又ハ協力スル者之ガ爲傷痍ヲ受ケ、疾病ニ罹リ又ハ死亡シタル場合ニ於テハ勅令ノ定ムル所ニ依リ扶助金ヲ給ス
第十三條 第九條ノ規定ニ依リ施設ヲ管理シ、土地、家屋若ハ物資ヲ使用シ、物資ヲ保管セシメ又ハ物資ヲ收用スル場合ニ於テハ勅令ノ定ムル所ニ依リ其ノ損失ヲ補償ス
前項ノ規定ニ依リ補償ヲ受クベキ者補償ノ額ニ付不服アルトキハ其ノ金額ノ決定ノ通知ヲ受ケタル日ヨリ六月以內ニ通常裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第十四條 地方長官ハ命令ノ定ムル所ニ依リ本法ニ定ムル救助ニ關スル職權ノ一部ヲ市町村長又ハ之ニ準ズルモノニ委任スルコトヲ得
行政執行法第五條及第六條ノ規定竝ニ之ニ基キテ發スル命令ハ前項ノ規定ニ依リ地方長官ガ市町村長又ハ之ニ準ズルモノニ委任シタル第七條乃至第十條ノ規定ニ依ル職權ニ基キテ爲ス處分ニ依リテ負フ義務ノ履行ヲ市町村長又ハ之ニ準ズルモノガ强制スル場合ニ之ヲ準用ス
第十五條 地方長官ハ救助ノ爲必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ道府縣、市町村又ハ之ニ準ズルモノヲシテ救助ニ要スル費用ヲ一時繰替支辨セシムルコトヲ得