第三條 全國金融統制會ハ國民經濟ノ總力ヲ最モ有效ニ發揮セシムル爲金融事業ノ機能ノ綜合的發揮ヲ圖ルニ必要ナル指導統制ヲ行ヒ且金融ニ關スル國策ノ立案及遂行ニ協力スルコトヲ目的トス
第四條 全國金融統制會ハ其ノ目的ヲ達スル爲左ニ揭グル事業ヲ行フ
二 金融事業ヲ營ム者ノ行フ資金ノ吸收及運用ニ關スル指導統制
七 前各號ニ揭グルモノノ外全國金融統制會ノ目的ヲ達スルニ必要ナル事業
全國金融統制會ハ前項ノ事業ノ外命令ノ定ムル所ニ依リ業態別統制會ノ會員ニ非ザル統制組合ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノ及地方金融協議會ノ事業ノ指導統制ヲ行フ
第五條 全國金融統制會ノ會員タル資格ヲ有スル者ハ左ニ揭グル者トス
三 前二號ニ揭グル者ノ外金融事業ヲ營ム者ニシテ主務大臣ノ指定スルモノ
第六條 主務大臣全國金融統制會ヲ設立セシメントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ前條ノ規定ニ依リ會員タル資格ヲ有スル者ニ對シ全國金融統制會ノ設立ヲ命ズベシ
前項ノ規定ニ依ル全國金融統制會ノ設立ノ命令アリタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ創立總會ヲ開キ之ニ諮リテ定款其ノ他全國金融統制會ノ設立ニ必要ナル事項ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受クベシ
第七條 全國金融統制會ノ定款ニハ左ニ揭グル事項ヲ記載スベシ
第八條 全國金融統制會ハ第六條第二項ノ認可アリタル時又ハ國家總動員法第十八條第三項ノ規定ニ依リ定款ノ作成アリタル時成立ス
前項ノ場合ニ於テハ主務大臣ハ全國金融統制會成立ノ旨及定款ヲ吿示スベシ
第九條 全國金融統制會成立シタルトキハ其ノ會員タル資格ヲ有スル者ハ總テ全國金融統制會ノ會員トス
第十條 全國金融統制會ニハ會長一人竝ニ理事、監事及評議員各若干人ヲ置クベシ
全國金融統制會ニハ前項ノ役員ノ外定款ノ定ムル所ニ依リ副會長二人以內又ハ理事長一人ヲ置クコトヲ得
第十一條 會長ハ全國金融統制會ヲ代表シ金融事業ノ指導統制其ノ他ノ會務ヲ總理ス
副會長ハ會長ヲ輔佐シ豫メ會長ノ定ムル順位ニ依リ會長事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理シ會長缺員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
理事長ハ會長及副會長ヲ輔佐シ會務ヲ掌理シ會長及副會長共ニ事故アルトキハ會長ノ職務ヲ代理シ會長及副會長共ニ缺員ノトキハ會長ノ職務ヲ行フ
理事ハ會長、副會長及理事長ヲ輔佐シ會務ヲ掌理シ豫メ會長ノ定ムル順位ニ依リ會長、副會長及理事長共ニ事故アルトキハ會長ノ職務ヲ代理シ會長、副會長及理事長共ニ缺員ノトキハ會長ノ職務ヲ行フ
評議員ハ會長ノ諮問ニ對シ答申シ又ハ會長ニ對シ意見ヲ具申ス
副會長、理事長、理事及監事ハ金融事業ニ關シ經驗アル者及學識アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ命ズ
評議員ハ金融事業又ハ產業ニ關シ經驗アル者及學識アル者ノ中ヨリ主務大臣之ヲ命ズ
主務大臣第二項ノ規定ニ依リ副會長、理事長又ハ理事ヲ任命シタルトキハ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第十三條 副會長、理事長及理事ノ任期ハ三年、監事及評議員ノ任期ハ二年トス
第十四條 副會長、理事長及理事ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ他ノ職務又ハ商業ニ從事スルコトヲ得ズ但シ日本銀行ノ職員タルコトヲ妨ゲズ
第十五條 全國金融統制會ハ金融事業ニ關スル事項ニ付主務大臣ニ建議スルコトヲ得
第十六條 全國金融統制會ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ會員、業態別統制會ノ會員、業態別統制會ノ會員タル統制組合ノ組合員、第四條第二項ノ命令ヲ以テ定ムル統制組合又ハ地方金融協議會ニ對シ金融事業ニ關スル事項ノ調査ヲ爲ス爲必要ナル資料ノ提出ヲ求ムルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ資料ノ提出ヲ求メラレタル者ハ遲滯ナク之ヲ提出スベシ
第十七條 全國金融統制會ハ定款ノ定ムル所ニ依リ其ノ會員ニ對シ賦課金ヲ課スルコトヲ得
第十八條 全國金融統制會ハ定款ノ定ムル所ニ依リ定款又ハ統制規程ニ違反シタル會員ニ對シ過怠金ヲ課スルコトヲ得
第十九條 賦課金又ハ過怠金ヲ滯納スル者アル場合ニ於テ全國金融統制會ノ請求アルトキハ市町村ハ市町村稅ノ例ニ依リ之ヲ處分ス此ノ場合ニ於テ全國金融統制會ハ其ノ徵收金額ノ百分ノ四ヲ市町村ニ交付スベシ
前項中町村トアルハ町村制ヲ施行セザル地ニ在リテハ之ニ準ズベキモノトス
第一項ノ規定ニ依ル徵收金ノ先取特權ノ順位ハ市町村其ノ他之ニ準ズベキモノノ徵收金ニ次ギ其ノ時效ニ付テハ市町村稅ノ例ニ依ル
第二十條 全國金融統制會ハ其ノ會員ノ事業ニ關スル統制規程ヲ設定スベシ
第二十一條 定款ノ變更竝ニ統制規程ノ設定及變更ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
主務大臣前項ノ認可ヲ爲シタルトキハ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第二十二條 全國金融統制會ノ會員ハ全國金融統制會ノ統制規程ニ依ルベシ
第二十三條 全國金融統制會ハ主務大臣ノ命令アリタルトキ又ハ其ノ事業ノ遂行上必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ其ノ會員、業態別統制會ノ會員又ハ業態別統制會ノ會員タル統制組合ノ組合員ノ業務又ハ財產ノ狀況ヲ檢査スルコトヲ得
全國金融統制會ノ會員、業態別統制會ノ會員又ハ業態別統制會ノ會員タル統制組合ノ組合員ハ前項ノ規定ニ依ル檢査ヲ拒ミ、妨ゲ又ハ忌避スルコトヲ得ズ
全國金融統制會ハ第一項ノ規定ニ依リ檢査ヲ行フ役員又ハ使用人ヲシテ其ノ身分ヲ示ス證票ヲ携帶セシムベシ
第二十四條 全國金融統制會ハ主務大臣ノ命令アリタルトキ又ハ其ノ事業ノ遂行上必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ業態別統制會ニ對シ其ノ會員若ハ其ノ會員タル統制組合ノ組合員ノ業務若ハ財產ノ狀況ヲ檢査シ又ハ其ノ會員タル統制組合ヲシテ當該統制組合ノ組合員ノ業務若ハ財產ノ狀況ヲ檢査セシメ其ノ結果ヲ報吿スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前條第二項及第三項ノ規定ハ業態別統制會又ハ統制組合ガ前項ノ規定ニ依リ檢査ヲ行フ場合ニ之ヲ準用ス
第二十五條 全國金融統制會ハ主務大臣ノ命令アリタルトキ又ハ第四條第二項ノ命令ヲ以テ定ムル統制組合ノ事業ヲ指導統制スル爲必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ當該統制組合ノ業務若ハ財產ノ狀況ヲ檢査シ又ハ當該統制組合ニ對シ其ノ組合員ノ業務若ハ財產ノ狀況ヲ檢査シ其ノ結果ヲ報吿スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第二十三條第二項及第三項ノ規定ハ全國金融統制會又ハ統制組合ガ前項ノ規定ニ依リ檢査ヲ行フ場合ニ之ヲ準用ス
第二十六條 全國金融統制會ハ主務大臣ノ命令アリタルトキ又ハ地方金融協議會ノ事業ヲ指導統制スル爲必要アリト認ムル場合ニ於テ主務大臣ノ認可ヲ受ケタルトキハ地方金融協議會ノ業務又ハ財產ノ狀況ヲ檢査スルコトヲ得
第二十三條第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
會長必要アリト認ムルトキハ何時ニテモ臨時總會ヲ招集スルコトヲ得
第二十八條 左ニ揭グル事項ハ總會ニ諮リ會長之ヲ決ス
第二十九條 會長ハ每年總會ニ全國金融統制會ノ事業ノ狀況ヲ報吿シ監事ヲシテ經理ノ狀況ヲ報吿セシムベシ
第三十條 主務大臣必要アリト認ムルトキハ國家總動員法第三十一條ノ規定ニ依リ全國金融統制會ヨリ其ノ事業ニ關シ報吿ヲ徵シ又ハ當該官吏ヲシテ其ノ事務所ニ臨檢シ業務若ハ經理ノ狀況ヲ檢査セシムルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ當該官吏ヲシテ臨檢檢査セシムル場合ニ於テハ其ノ身分ヲ示ス證票ヲ携帶セシムベシ
第三十一條 主務大臣ハ全國金融統制會ニ對シ金融事業ニ關スル事項ノ調査ヲ命ズルコトヲ得
第三十二條 主務大臣金融事業ノ統制上必要アリト認ムルトキハ全國金融統制會ニ對シ必要ナル事業ノ施行ヲ命ジ又ハ定款ノ變更其ノ他必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第三十三條 主務大臣ハ全國金融統制會ニ對シ業務又ハ經理ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
主務大臣必要アリト認ムルトキハ監事ヲシテ監査ノ結果ヲ報吿セシムルコトヲ得
第三十四條 主務大臣ハ副會長、理事長、理事又ハ評議員ノ行爲ガ法令又ハ法令ニ基キテ爲ス處分ニ違反シタルトキ、公益ヲ害シタルトキ其ノ他全國金融統制會ノ事業ノ運營上副會長、理事長、理事又ハ評議員ヲ不適當ナリト認ムルトキハ之ヲ解任スルコトヲ得
主務大臣ハ監事ノ行爲ガ法令若ハ法令ニ基キテ爲ス處分ニ違反シタルトキ又ハ公益ヲ害シタルトキハ之ヲ解任スルコトヲ得
主務大臣第一項ノ規定ニ依リ副會長、理事長又ハ理事ヲ解任シタルトキハ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第三十五條 全國金融統制會ハ主務大臣ノ命令ニ因リテ解散ス
主務大臣前項ノ命令ヲ爲シタルトキハ其ノ旨ヲ吿示スベシ