予防拘禁所教導給与令
法令番号: 勅令第五百六十一號
公布年月日: 昭和16年5月14日
法令の形式: 勅令
朕豫防拘禁所敎導給與令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十六年五月十三日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
司法大臣 柳川平助
勅令第五百六十一號
豫防拘禁所敎導給與令
第一條 敎導ノ月俸ハ三十圓乃至七十圓トス但シ敎導部長タル敎導ニハ八十圓迄ヲ給スルコトヲ得
敎習中ノ敎導ノ月俸ハ二十圓乃至三十六圓トス
第二條 敎導ニシテ最上額ヲ受ケ二年ヲ超エ事務練熟優等ナル者ニハ月額七圓以內ヲ加給スルコトヲ得但シ敎導部長タル敎導ニハ月額十圓以內ヲ加給スルコトヲ得
第三條 月俸ノ增給ハ十圓ヲ超ユルコトヲ得ズ
第四條 功勞記章ヲ附與セラレタル敎導ニハ月額二十圓以內ノ功勞加俸ヲ給スルコトヲ得
第五條 敎導ニシテ五年以上勤續シ行狀方正勤務勉勵事務熟達ニ因リ其ノ精勤ヲ表彰セラレタル者ニハ月額十圓以內ノ精勤加俸ヲ給スルコトヲ得
看守タル者敎導ニ任ゼラレタル場合ニ於テハ前項ノ期間ノ計算ニ付テハ看守ノ勤續年數ハ之ヲ敎導ノ勤續年數ニ通算ス
第六條 功勞加俸ヲ受クル敎導功勞記章ノ返納ヲ命ゼラレタルトキ又ハ精勤加俸ヲ受クル敎導其ノ成績佳良ナラズト認メラレタルトキハ其ノ加俸ノ支給ヲ廢止ス
功勞加俸又ハ精勤加俸ヲ受クル敎導懲戒處分ヲ受ケタルトキハ其ノ加俸ノ全部又ハ一部ノ支給ヲ廢止スルコトヲ得
第七條 休職敎導ニシテ陸軍又ハ海軍ニ於テ受クル俸給又ハ給料ノ月額休職ヲ命ゼラレタル當時ノ月俸額ヨリ寡少ナルトキハ其ノ不足額ニ相當スル金額以內ノ休職給ヲ給スルコトヲ得
第八條 通譯其ノ他特別ノ技能ヲ有スル敎導ニハ月額五十圓以內ノ特別手當ヲ給スルコトヲ得
第九條 非番ノ日ニ於テ臨時勤務ニ服シタル敎導ニハ一日二圓以內ノ勤務手當ヲ給スルコトヲ得
第十條 訓練中ノ敎導ニハ月額二十圓以內ノ訓練手當ヲ給スルコトヲ得
第十一條 敎導ニハ月額二十圓以內ノ宿料ヲ給スルコトヲ得
第十二條 月俸ハ新任、增俸、減俸又ハ復職ノ場合ニ於テハ其ノ翌日ヨリ、休職又ハ退職ノ場合ニ於テハ其ノ當日迄日割ヲ以テ給ス但シ左ノ各號ノ一ニ該當スル者ニハ當月分ノ全額ヲ給ス
一 職務上ノ傷痍又ハ疾病ニ因リ其ノ職ニ堪ヘズ退職シタル者
二 廢職廢廳ノ爲退職シタル者
三 身體若ハ精神ノ衰弱又ハ事務ノ都合ニ依リ退職ヲ命ゼラレタル者
四 在職中死亡シタル者
第十三條 病氣ノ爲執務セザルコト六十日ヲ超ユル者又ハ私事ノ故障ニ因リ執務セザルコト二十日ヲ超ユル者ハ日割ヲ以テ月俸ノ半額ヲ減ズ但シ公務ノ爲傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ又ハ服忌ヲ受クル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第十四條 本令ニ定ムルモノノ外俸給ノ支給ニ關シテハ判任官ノ俸給支給ノ例ニ依ル
附 則
本令ハ昭和十六年五月十五日ヨリ之ヲ施行ス
敎導ニハ當分ノ間被服料ヲ給スルコトヲ得其ノ額ハ司法大臣之ヲ定ム
朕予防拘禁所教導給与令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十六年五月十三日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
司法大臣 柳川平助
勅令第五百六十一号
予防拘禁所教導給与令
第一条 教導ノ月俸ハ三十円乃至七十円トス但シ教導部長タル教導ニハ八十円迄ヲ給スルコトヲ得
教習中ノ教導ノ月俸ハ二十円乃至三十六円トス
第二条 教導ニシテ最上額ヲ受ケ二年ヲ超エ事務練熟優等ナル者ニハ月額七円以内ヲ加給スルコトヲ得但シ教導部長タル教導ニハ月額十円以内ヲ加給スルコトヲ得
第三条 月俸ノ増給ハ十円ヲ超ユルコトヲ得ズ
第四条 功労記章ヲ附与セラレタル教導ニハ月額二十円以内ノ功労加俸ヲ給スルコトヲ得
第五条 教導ニシテ五年以上勤続シ行状方正勤務勉励事務熟達ニ因リ其ノ精勤ヲ表彰セラレタル者ニハ月額十円以内ノ精勤加俸ヲ給スルコトヲ得
看守タル者教導ニ任ゼラレタル場合ニ於テハ前項ノ期間ノ計算ニ付テハ看守ノ勤続年数ハ之ヲ教導ノ勤続年数ニ通算ス
第六条 功労加俸ヲ受クル教導功労記章ノ返納ヲ命ゼラレタルトキ又ハ精勤加俸ヲ受クル教導其ノ成績佳良ナラズト認メラレタルトキハ其ノ加俸ノ支給ヲ廃止ス
功労加俸又ハ精勤加俸ヲ受クル教導懲戒処分ヲ受ケタルトキハ其ノ加俸ノ全部又ハ一部ノ支給ヲ廃止スルコトヲ得
第七条 休職教導ニシテ陸軍又ハ海軍ニ於テ受クル俸給又ハ給料ノ月額休職ヲ命ゼラレタル当時ノ月俸額ヨリ寡少ナルトキハ其ノ不足額ニ相当スル金額以内ノ休職給ヲ給スルコトヲ得
第八条 通訳其ノ他特別ノ技能ヲ有スル教導ニハ月額五十円以内ノ特別手当ヲ給スルコトヲ得
第九条 非番ノ日ニ於テ臨時勤務ニ服シタル教導ニハ一日二円以内ノ勤務手当ヲ給スルコトヲ得
第十条 訓練中ノ教導ニハ月額二十円以内ノ訓練手当ヲ給スルコトヲ得
第十一条 教導ニハ月額二十円以内ノ宿料ヲ給スルコトヲ得
第十二条 月俸ハ新任、増俸、減俸又ハ復職ノ場合ニ於テハ其ノ翌日ヨリ、休職又ハ退職ノ場合ニ於テハ其ノ当日迄日割ヲ以テ給ス但シ左ノ各号ノ一ニ該当スル者ニハ当月分ノ全額ヲ給ス
一 職務上ノ傷痍又ハ疾病ニ因リ其ノ職ニ堪ヘズ退職シタル者
二 廃職廃庁ノ為退職シタル者
三 身体若ハ精神ノ衰弱又ハ事務ノ都合ニ依リ退職ヲ命ゼラレタル者
四 在職中死亡シタル者
第十三条 病気ノ為執務セザルコト六十日ヲ超ユル者又ハ私事ノ故障ニ因リ執務セザルコト二十日ヲ超ユル者ハ日割ヲ以テ月俸ノ半額ヲ減ズ但シ公務ノ為傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ又ハ服忌ヲ受クル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第十四条 本令ニ定ムルモノノ外俸給ノ支給ニ関シテハ判任官ノ俸給支給ノ例ニ依ル
附 則
本令ハ昭和十六年五月十五日ヨリ之ヲ施行ス
教導ニハ当分ノ間被服料ヲ給スルコトヲ得其ノ額ハ司法大臣之ヲ定ム