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配当利子特別税法
法令番号: 法律第二十七號
公布年月日: 昭和15年3月29日
法令の形式: 法律
沿革
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改正:
昭和19年2月15日 法律第7号
改正:
昭和21年2月2日 勅令第71号
廃止:
昭和21年8月30日 法律第14号
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル配當利子特別稅法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月二十九日
內閣總理大臣 米內光政
大藏大臣 櫻內幸雄
法律第二十七號
配當利子特別稅法
第一條
本法施行地ニ本店ヲ有スル法人ヨリ利益ノ配當ヲ受クル者及本法施行地ニ於テ公債又ハ社債ノ利子ノ支拂ヲ受クル者ニハ本法ニ依リ配當利子特別稅ヲ課ス
第二條
配當利子特別稅ハ利益ノ配當又ハ公債若ハ社債ノ利子ニ付之ヲ賦課ス
第三條
利益ノ配當又ハ公債若ハ社債ノ利子ハ其ノ支拂ヲ受クベキ金額ニ依ル
第四條
左ニ揭グル利益ノ配當又ハ公債若ハ社債ノ利子ニハ配當利子特別稅ヲ課セズ
一
所得稅法其ノ他ノ法律ニ依リ所得稅ヲ課セラレザル者ノ受クル利益ノ配當又ハ其ノ所有ニ屬スル公債若ハ社債ノ利子
二
配當率年一割以下ノ利益ノ配當
三
利率年四分以下ノ國債ノ利子又ハ利率年四分五厘以下ノ國債以外ノ公債若ハ社債ノ利子
四
外貨債特別稅法第一條第二項ニ規定スル外貨債ノ利子
第五條
配當利子特別稅ノ稅率左ノ如シ
一
利益ノ配當
配當金中配當率年一割ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ十五
二
公債又ハ社債ノ利子
甲
國債
利子金額中利率年四分ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ十五
乙
國債以外ノ公債又ハ社債
利子金額中利率年四分五厘ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ十五
第六條
配當利子特別稅ハ配當又ハ利子支拂ノ際支拂者ニ於テ徵收シ翌月十日迄ニ之ヲ政府ニ納ムベシ
第七條
前條ノ規定ニ依リ徵收スベキ配當利子特別稅ヲ徵收セザルトキ又ハ其ノ徵收シタル稅金ヲ納付セザルトキハ國稅徵收ノ例ニ依リ配當又ハ利子ノ支拂者ヨリ之ヲ徵收ス
第八條
稅務署長又ハ其ノ代理官ハ調査上必要アルトキハ利益ノ配當又ハ公債若ハ社債ノ利子ノ支拂ヲ受ケ又ハ其ノ支拂ヲ爲スト認ムル者ニ對シ質問スルコトヲ得
第九條
所得稅法第八十六條ノ規定ハ配當利子特別稅ニ付之ヲ準用ス
第十條
詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ配當利子特別稅ヲ逋脫シタル者ハ其ノ逋脫シタル稅金ノ三倍ニ相當スル罰金又ハ科料ニ處ス但シ自首シ又ハ稅務署長ニ申出デタル者ハ其ノ罪ヲ問ハズ
第十一條
配當又ハ利子ノ支拂ヲ爲スト認ムル者第八條ノ規定ニ依ル稅務署長又ハ其ノ代理官ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ又ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シタルトキハ百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
第十二條
第十條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八條第三項但書、第三十九條第二項、第四十條、第四十一條、第四十八條第二項、第六十三條及第六十六條ノ規定ヲ適用セズ
第十三條
配當利子特別稅ヲ課セラルル利益ノ配當又ハ公債若ハ社債ノ利子ニ付所得稅ヲ課スル場合ニ於テハ其ノ利益配當金額又ハ利子金額ヨリ配當利子特別稅相當額ヲ控除シタル殘額ヲ以テ其ノ配當金額又ハ利子金額ト看做ス
附 則
本法ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
支那事變特別稅法ニ依リ利益配當稅又ハ公債及社債利子稅ヲ課スル利益ノ配當又ハ公債若ハ社債ノ利子ニ付テハ當該利益配當稅又ハ公債及社債利子稅ヲ配當利子特別稅ト看做シ第十三條ノ規定ヲ適用ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル配当利子特別税法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月二十九日
内閣総理大臣 米内光政
大蔵大臣 桜内幸雄
法律第二十七号
配当利子特別税法
第一条
本法施行地ニ本店ヲ有スル法人ヨリ利益ノ配当ヲ受クル者及本法施行地ニ於テ公債又ハ社債ノ利子ノ支払ヲ受クル者ニハ本法ニ依リ配当利子特別税ヲ課ス
第二条
配当利子特別税ハ利益ノ配当又ハ公債若ハ社債ノ利子ニ付之ヲ賦課ス
第三条
利益ノ配当又ハ公債若ハ社債ノ利子ハ其ノ支払ヲ受クベキ金額ニ依ル
第四条
左ニ掲グル利益ノ配当又ハ公債若ハ社債ノ利子ニハ配当利子特別税ヲ課セズ
一
所得税法其ノ他ノ法律ニ依リ所得税ヲ課セラレザル者ノ受クル利益ノ配当又ハ其ノ所有ニ属スル公債若ハ社債ノ利子
二
配当率年一割以下ノ利益ノ配当
三
利率年四分以下ノ国債ノ利子又ハ利率年四分五厘以下ノ国債以外ノ公債若ハ社債ノ利子
四
外貨債特別税法第一条第二項ニ規定スル外貨債ノ利子
第五条
配当利子特別税ノ税率左ノ如シ
一
利益ノ配当
配当金中配当率年一割ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ十五
二
公債又ハ社債ノ利子
甲
国債
利子金額中利率年四分ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ十五
乙
国債以外ノ公債又ハ社債
利子金額中利率年四分五厘ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ十五
第六条
配当利子特別税ハ配当又ハ利子支払ノ際支払者ニ於テ徴収シ翌月十日迄ニ之ヲ政府ニ納ムベシ
第七条
前条ノ規定ニ依リ徴収スベキ配当利子特別税ヲ徴収セザルトキ又ハ其ノ徴収シタル税金ヲ納付セザルトキハ国税徴収ノ例ニ依リ配当又ハ利子ノ支払者ヨリ之ヲ徴収ス
第八条
税務署長又ハ其ノ代理官ハ調査上必要アルトキハ利益ノ配当又ハ公債若ハ社債ノ利子ノ支払ヲ受ケ又ハ其ノ支払ヲ為スト認ムル者ニ対シ質問スルコトヲ得
第九条
所得税法第八十六条ノ規定ハ配当利子特別税ニ付之ヲ準用ス
第十条
詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ配当利子特別税ヲ逋脱シタル者ハ其ノ逋脱シタル税金ノ三倍ニ相当スル罰金又ハ科料ニ処ス但シ自首シ又ハ税務署長ニ申出デタル者ハ其ノ罪ヲ問ハズ
第十一条
配当又ハ利子ノ支払ヲ為スト認ムル者第八条ノ規定ニ依ル税務署長又ハ其ノ代理官ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ又ハ虚偽ノ陳述ヲ為シタルトキハ百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
第十二条
第十条ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八条第三項但書、第三十九条第二項、第四十条、第四十一条、第四十八条第二項、第六十三条及第六十六条ノ規定ヲ適用セズ
第十三条
配当利子特別税ヲ課セラルル利益ノ配当又ハ公債若ハ社債ノ利子ニ付所得税ヲ課スル場合ニ於テハ其ノ利益配当金額又ハ利子金額ヨリ配当利子特別税相当額ヲ控除シタル残額ヲ以テ其ノ配当金額又ハ利子金額ト看做ス
附 則
本法ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
支那事変特別税法ニ依リ利益配当税又ハ公債及社債利子税ヲ課スル利益ノ配当又ハ公債若ハ社債ノ利子ニ付テハ当該利益配当税又ハ公債及社債利子税ヲ配当利子特別税ト看做シ第十三条ノ規定ヲ適用ス
本文
詳細・沿革