第一條 國家總動員法第二十二條ノ規定ニ基ク船舶ノ運航ニ從事スベキ技能者ノ養成ハ學校技能者養成令ニ依ルモノヲ除クノ外本令ノ定ムル所ニ依ル
第二條 遞信大臣ハ船舶運航技能者養成施設ノ管理者又ハ船舶所有者若ハ船舶運航業者ニ對シ技能ノ種類及養成セラルベキ者ノ員數ヲ定メ技能者ノ養成ヲ命ズルコトヲ得
遞信大臣ハ前項ノ規定ニ依ル命令ヲ受ケタル者ニ對シ養成ノ爲必要ナル施設ヲ命ズルコトヲ得
第三條 前條ノ規定ニ依リ養成セラルベキ者ハ命令ノ定ムル資格ヲ具フル者ナルコトヲ要ス
養成期間及養成方法ハ技能ノ種類及養成セラルベキ者ノ履歷ニ應ジ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條 第二條第一項ノ規定ニ依リ技能者ノ養成ヲ命ゼラレタル者ハ養成計畫ヲ定メ遞信局長ノ認可ヲ受クベシ其ノ計畫ヲ變更セントスルトキ亦同ジ
遞信局長必要アリト認ムルトキハ養成計畫ノ變更ヲ命ズルコトヲ得
第五條 第二條第一項ノ規定ニ依リ技能者ノ養成ヲ命ゼラレタル船舶所有者又ハ船舶運航業者ハ養成セラルベキ者ヲシテ授業料其ノ他養成ノ爲必要ナル費用ヲ負擔セシムルコトヲ得ズ但シ命令ノ定ムル所ニ依リ遞信局長ノ許可ヲ受ケタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第六條 遞信局長ハ船舶運航技能者養成施設ノ管理者ニ對シ左ニ揭グル事項ニ關シ必要ナル變更ヲ命ズルコトヲ得
第七條 遞信局長ハ國家總動員法第三十一條ノ規定ニ基キ船舶運航技能者養成施設ノ管理者又ハ船舶所有者若ハ船舶運航業者ヨリ技能者ノ養成ニ關シ必要ナル報吿ヲ徵スルコトヲ得
第八條 遞信局長ハ國家總動員法第三十一條ノ規定ニ基キ當該官吏ヲシテ船舶運航技能者養成施設ニ又ハ第二條第一項ノ規定ニ依リ技能者ノ養成ヲ命ゼラレタル船舶所有者若ハ船舶運航業者ノ事務所其ノ他ノ場所ニ臨檢セシメ技能者ノ養成ノ狀況又ハ之ニ關スル帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査セシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ當該官吏ヲシテ其ノ身分ヲ示ス證票ヲ携帶セシムベシ
第九條 遞信大臣ハ其ノ定ムル所ニ依リ本令ニ依ル命令ヲ受ケタル者ニ對シ豫算ノ範圍內ニ於テ補助金ヲ交付ス
遞信大臣ハ本令ニ依ル技能者養成ニ因リ損失ヲ生ジタル場合ニ於テハ通常生ズベキ損失ヲ補償ス
損失ノ補償ヲ請求セントスル者ハ養成期間ノ終了後之ヲ請求スベシ但シ遞信大臣ノ定ムル所ニ依リ別段ノ時期ニ之ヲ請求スルコトヲ得
第十條 本令ハ農林大臣ヨリ漁船運航技能者養成ノ爲補助金其ノ他ノ交付金ヲ受クル公共團體其ノ他ノ營利ヲ目的トセザル法人ニ對シ專ラ漁船ニ乘組ムベキ船舶運航技能者ノ養成ヲ命ズルコトニ關シテハ之ヲ適用セズ
第十一條 遞信大臣ガ漁業者タル漁船所有者ニ對シ第二條ノ命令ヲ爲サントスル場合及前條ノ公共團體其ノ他ノ法人ニ對シ前條ニ揭グル以外ノ船舶運航技能者ノ養成又ハ養成施設ニ關シ第二條ノ命令ヲ爲サントスル場合ニハ豫メ農林大臣ニ議スベシ
第十二條 本令中遞信大臣トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督、臺灣ニ在リテハ臺灣總督、樺太ニ在リテハ樺太廳長官、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官トシ遞信局長トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督府遞信局長、臺灣ニ在リテハ臺灣總督府交通局總長、樺太ニ在リテハ樺太廳長官、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官トス