船員職業能力申告令
法令番号: 勅令第二十三號
公布年月日: 昭和14年1月30日
法令の形式: 勅令
朕船員職業能力申吿令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十四年一月二十八日
內閣總理大臣 男爵 平沼騏一郞
遞信大臣 鹽野季彥
拓務大臣 八田嘉明
勅令第二十三號
船員職業能力申吿令
第一條 國家總動員法第二十一條ノ規定ニ基ク船員ノ職業能力ニ關スル事項ノ申吿及其ノ職業能力ニ關スル檢査ハ本令ノ定ムル所ニ依ル
第二條 本令ニ於テ船員トハ左ニ揭グル者ヲ謂フ
一 船員法第一條(朝鮮船員令及關東州船員令ニ於テ依ル場合ヲ含ム以下同ジ)ニ規定スル船員
二 海技免狀ヲ有スル者
三 遞信大臣ノ指定スル船員養成施設ニ於テ其ノ課程ヲ修了シタル者ニシテ修了後三年ヲ經過セザルモノ及該期間內ニ船員法第一條ニ規定スル船員トシテ船舶ニ乘組ミ最後ノ雇止ノ公認後三年ヲ經過セザルモノ
四 船員法第一條ニ規定スル船員トシテ一年以上船舶ニ乘組ミタル者ニシテ最後ノ雇止ノ公認後三年ヲ經過セザルモノ
第三條 船員ノ職業能力ニ關スル事項ノ申吿ハ每年一囘之ヲ爲サシムルモノトス
前項ノ申吿ハ七月一日現在ニ依リ同月十五日迄ニ之ヲ爲スベシ
第四條 船員ハ左ニ揭グル事項ヲ居住地ヲ管轄スル管海官廳ニ申吿スベシ
一 氏名
二 男女ノ別
三 出生ノ年月日
四 本籍
五 居住ノ場所
六 兵役關係
七 學歷
八 船員手帳ヲ有スルトキハ其ノ管海官廳略號及番號
九 海技免狀ヲ有スルトキハ其ノ種類及番號
十 無線通信士資格檢定合格證書ヲ有スルトキハ其ノ等級及番號
十一 救命艇手適任證書其ノ他ノ海技ニ關スル資格證明書ヲ有スルトキハ其ノ旨
十二 乘船履歷
十三 現ニ從事スル業務
十四 俸給、給料等ヲ受クル者ナルトキハ其ノ額
十五 健康狀況殊ニ船內勤務ニ關スル支障ノ有無
十六 配偶者ノ有無及現ニ扶養スル者ノ數
十七 船內勤務ニ關スル希望
十八 其ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
船員手帳ヲ有スル者ハ前項第十二號ノ申吿ヲ爲スコトヲ要セズ
船員第一項ノ申吿ヲ爲シタル後同項第一號、第四號乃至第六號及第十三號ニ揭グル事項ニ變更ヲ生ジタルトキハ第六條ノ規定ニ該當スル場合ヲ除クノ外三十日以內ニ居住地ヲ管轄スル管海官廳ニ其ノ旨ヲ申吿スベシ
第五條 船員法第一條ニ規定スル船員ハ本令ニ依ル申吿ヲ爲スコトヲ要セズ但シ遞信大臣必要アリト認ムルトキハ船員法第一條ニ規定スル船員ノ全部又ハ一部ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ前條第一項ニ揭グル事項ノ一部ヲ申吿セシムルコトヲ得
第六條 船員第三條及第四條ノ規定ニ依ル申吿ヲ爲シタル後左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ遲滯ナク前ニ申吿ヲ爲シタル管海官廳ニ其ノ旨ヲ申吿スベシ
一 第九條ノ規定ニ該當スルニ至リタルトキ
二 本令施行地外ニ居住ノ場所ヲ移シタルトキ
第七條 管海官廳ハ命令ノ定ムル所ニ依リ當該官吏ヲシテ本令ノ申吿ヲ爲シタル者ニ就キ其ノ職業能力ニ關シ檢査ヲ爲サシムルコトヲ得
第八條 管海官廳ハ命令ノ定ムル所ニ依リ本令ノ申吿ニ關シ國家總動員法第三十一條ノ規定ニ基ク報吿ヲ徵スルコトヲ得
第九條 本令ハ第六條第一號ノ規定ニ依ル申吿ニ關スル規定ヲ除クノ外陸海軍軍人ニシテ現役中ノモノ(歸休下士官兵ヲ除ク)及戰時若ハ事變ニ際シ又ハ兵役法第五十五條第二項ノ規定(志願ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ニ付テハ之ニ該當スル勅令ノ規定ヲ含ム)ニ依リ召集中ノモノ、兵籍ニ編入セラレタル陸海軍學生生徒(海軍豫備練習生及海軍豫備補習生ヲ含ム)、陸海軍軍屬、國家總動員法第四條ノ規定ニ依リ徵用中ノ者竝ニ醫療關係者職業能力申吿令ニ依リ申吿ヲ爲スベキ者ニ對シテ之ヲ適用セズ
第十條 船員ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スルモノノ申吿ニ關シテハ命令ノ定ムル所ニ依リ申吿期限ヲ延長スルコトヲ得
一 陸海軍軍人ニシテ召集中ノモノ(前條ニ規定スル召集中ノ者ヲ除ク)
二 外國旅行中ノ者
三 其ノ他命令ヲ以テ定ムル者
第十一條 本令中遞信大臣トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督、臺灣ニ在リテハ臺灣總督、樺太ニ在リテハ樺太廳長官、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官トシ管海官廳トアルハ樺太ニ在リテハ樺太廳長官ノ指定スル行政官廳、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官ノ指定スル行政官廳トス
第十二條 本令ニ規定スルモノノ外申吿ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
昭和十四年ニ限リ第三條第二項中七月一日現在ニ依リ同月十五日迄トアルハ四月一日現在ニ依リ同月十五日迄トス
朕船員職業能力申告令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十四年一月二十八日
内閣総理大臣 男爵 平沼騏一郎
逓信大臣 塩野季彦
拓務大臣 八田嘉明
勅令第二十三号
船員職業能力申告令
第一条 国家総動員法第二十一条ノ規定ニ基ク船員ノ職業能力ニ関スル事項ノ申告及其ノ職業能力ニ関スル検査ハ本令ノ定ムル所ニ依ル
第二条 本令ニ於テ船員トハ左ニ掲グル者ヲ謂フ
一 船員法第一条(朝鮮船員令及関東州船員令ニ於テ依ル場合ヲ含ム以下同ジ)ニ規定スル船員
二 海技免状ヲ有スル者
三 逓信大臣ノ指定スル船員養成施設ニ於テ其ノ課程ヲ修了シタル者ニシテ修了後三年ヲ経過セザルモノ及該期間内ニ船員法第一条ニ規定スル船員トシテ船舶ニ乗組ミ最後ノ雇止ノ公認後三年ヲ経過セザルモノ
四 船員法第一条ニ規定スル船員トシテ一年以上船舶ニ乗組ミタル者ニシテ最後ノ雇止ノ公認後三年ヲ経過セザルモノ
第三条 船員ノ職業能力ニ関スル事項ノ申告ハ毎年一回之ヲ為サシムルモノトス
前項ノ申告ハ七月一日現在ニ依リ同月十五日迄ニ之ヲ為スベシ
第四条 船員ハ左ニ掲グル事項ヲ居住地ヲ管轄スル管海官庁ニ申告スベシ
一 氏名
二 男女ノ別
三 出生ノ年月日
四 本籍
五 居住ノ場所
六 兵役関係
七 学歴
八 船員手帳ヲ有スルトキハ其ノ管海官庁略号及番号
九 海技免状ヲ有スルトキハ其ノ種類及番号
十 無線通信士資格検定合格証書ヲ有スルトキハ其ノ等級及番号
十一 救命艇手適任証書其ノ他ノ海技ニ関スル資格証明書ヲ有スルトキハ其ノ旨
十二 乗船履歴
十三 現ニ従事スル業務
十四 俸給、給料等ヲ受クル者ナルトキハ其ノ額
十五 健康状況殊ニ船内勤務ニ関スル支障ノ有無
十六 配偶者ノ有無及現ニ扶養スル者ノ数
十七 船内勤務ニ関スル希望
十八 其ノ他命令ヲ以テ定ムル事項
船員手帳ヲ有スル者ハ前項第十二号ノ申告ヲ為スコトヲ要セズ
船員第一項ノ申告ヲ為シタル後同項第一号、第四号乃至第六号及第十三号ニ掲グル事項ニ変更ヲ生ジタルトキハ第六条ノ規定ニ該当スル場合ヲ除クノ外三十日以内ニ居住地ヲ管轄スル管海官庁ニ其ノ旨ヲ申告スベシ
第五条 船員法第一条ニ規定スル船員ハ本令ニ依ル申告ヲ為スコトヲ要セズ但シ逓信大臣必要アリト認ムルトキハ船員法第一条ニ規定スル船員ノ全部又ハ一部ニ対シ命令ノ定ムル所ニ依リ前条第一項ニ掲グル事項ノ一部ヲ申告セシムルコトヲ得
第六条 船員第三条及第四条ノ規定ニ依ル申告ヲ為シタル後左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ遅滞ナク前ニ申告ヲ為シタル管海官庁ニ其ノ旨ヲ申告スベシ
一 第九条ノ規定ニ該当スルニ至リタルトキ
二 本令施行地外ニ居住ノ場所ヲ移シタルトキ
第七条 管海官庁ハ命令ノ定ムル所ニ依リ当該官吏ヲシテ本令ノ申告ヲ為シタル者ニ就キ其ノ職業能力ニ関シ検査ヲ為サシムルコトヲ得
第八条 管海官庁ハ命令ノ定ムル所ニ依リ本令ノ申告ニ関シ国家総動員法第三十一条ノ規定ニ基ク報告ヲ徴スルコトヲ得
第九条 本令ハ第六条第一号ノ規定ニ依ル申告ニ関スル規定ヲ除クノ外陸海軍軍人ニシテ現役中ノモノ(帰休下士官兵ヲ除ク)及戦時若ハ事変ニ際シ又ハ兵役法第五十五条第二項ノ規定(志願ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ニ付テハ之ニ該当スル勅令ノ規定ヲ含ム)ニ依リ召集中ノモノ、兵籍ニ編入セラレタル陸海軍学生生徒(海軍予備練習生及海軍予備補習生ヲ含ム)、陸海軍軍属、国家総動員法第四条ノ規定ニ依リ徴用中ノ者並ニ医療関係者職業能力申告令ニ依リ申告ヲ為スベキ者ニ対シテ之ヲ適用セズ
第十条 船員ニシテ左ノ各号ノ一ニ該当スルモノノ申告ニ関シテハ命令ノ定ムル所ニ依リ申告期限ヲ延長スルコトヲ得
一 陸海軍軍人ニシテ召集中ノモノ(前条ニ規定スル召集中ノ者ヲ除ク)
二 外国旅行中ノ者
三 其ノ他命令ヲ以テ定ムル者
第十一条 本令中逓信大臣トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮総督、台湾ニ在リテハ台湾総督、樺太ニ在リテハ樺太庁長官、南洋群島ニ在リテハ南洋庁長官トシ管海官庁トアルハ樺太ニ在リテハ樺太庁長官ノ指定スル行政官庁、南洋群島ニ在リテハ南洋庁長官ノ指定スル行政官庁トス
第十二条 本令ニ規定スルモノノ外申告ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
昭和十四年ニ限リ第三条第二項中七月一日現在ニ依リ同月十五日迄トアルハ四月一日現在ニ依リ同月十五日迄トス