百貨店組合令
法令番号: 勅令第五百三十四號
公布年月日: 昭和12年9月25日
法令の形式: 勅令
朕百貨店組合令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年九月二十四日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
商工大臣 吉野信次
勅令第五百三十四號
百貨店組合令
第一條 本令ニ於テ組合ト稱スルハ百貨店法第七條又ハ第八條ノ規定ニ依リ設立スル百貨店組合ヲ謂フ
第二條 組合ハ其ノ名稱中ニ百貨店組合ナル文字ヲ用フベシ
組合ニ非ザルモノハ其ノ名稱中ニ百貨店組合ナル文字ヲ用フルコトヲ得ズ
第三條 組合ハ主タル事務所ヲ東京市ニ置クベシ
第四條 本令ニ依リ登記スベキ事項ハ登記前ニ在リテハ之ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第五條 百貨店法又ハ本令ニ依リ登記スベキ事項ハ其ノ事實ノ生ジタル後二週間以內ニ之ヲ登記スベシ
百貨店法又ハ本令ニ依リ登記スベキ事項ニシテ商工大臣ノ認可ヲ要スルモノハ其ノ認可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
第六條 百貨店法第七條ノ規定ニ依リ組合ヲ設立セントスルトキハ組合員タル資格ヲ有スル者ノ三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立總會ヲ開キ定款其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ商工大臣ノ認可ヲ申請スベシ
特別ノ事由ニ因リ前項ノ同意ヲ得ルコト能ハザルトキハ商工大臣ノ認可ヲ受ケ創立總會ヲ招集スルコトヲ得
第七條 百貨店法第八條第一項ノ規定ニ依リ組合ノ設立ヲ命ゼラレタルトキハ創立總會ヲ開キ定款其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ商工大臣ノ指定スル期限迄ニ設立ノ認可ヲ申請スベシ
第八條 創立總會ノ議事ハ第六條ノ創立總會ニ在リテハ設立同意者ノ三分ノ二以上、前條ノ創立總會ニ在リテハ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十七條第二項ノ規定ハ創立總會ニ於ケル役員選任ノ決議ニ之ヲ準用ス
第九條 設立同意者ハ創立總會ニ於テ代理人ヲ以テ議決權ヲ行フコトヲ得
前項ノ代理人ハ設立同意者タルコトヲ要ス但シ法人タル設立同意者ハ其ノ業務ヲ執行スル役員又ハ支配人ヲ代理人ト爲スコトヲ得
代理人ハ代理權ヲ證スル書面ヲ提出スベシ
第十條 商工大臣百貨店法第八條第二項ノ規定ニ依リ定款ヲ作成シタルトキハ組合ノ理事及監事ヲ命ズ
前項ノ理事ハ遲滯ナク總會ヲ招集スベシ
前項ノ總會ニ於テハ初年度ニ於ケル收支豫算及經費ノ分賦收入方法ヲ議決スベシ
第十一條 定款ニハ左ニ揭グル事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名稱
三 事務所ノ所在地
四 組合員ノ權利義務ニ關スル規定
五 事業及其ノ執行ニ關スル規定
六 役員ニ關スル規定
七 會議ニ關スル規定
八 會計ニ關スル規定
第十二條 組合ノ設立ノ登記ハ左ニ揭グル事項ニ付之ヲ爲スベシ
一 前條第一號及第二號ニ揭グル事項
二 事務所
三 成立ノ年月日
四 理事及監事ノ氏名及住所
第十三條 組合ニハ理事及監事ヲ置ク
理事及監事ハ總會ニ於テ組合員又ハ組合員タル法人ノ役員ノ中ヨリ之ヲ選任ス但シ設立當時ノ理事及監事ハ第十條第一項ノ場合ヲ除クノ外創立總會ニ於テ組合員タル資格ヲ有スル者又ハ組合員タル資格ヲ有スル法人ノ役員ノ中ヨリ之ヲ選任スベシ
特別ノ事由アルトキハ理事又ハ監事ハ前項ニ該當セザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
第十四條 理事ノ任期ハ三年トシ監事ノ任期ハ一年トス但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第十五條 監事ハ理事又ハ事務員ト相兼ヌルコトヲ得ズ
第十六條 組合ト理事トノ利益相反スル事項ニ付テハ監事組合ヲ代表ス
理事缺ケタルトキハ監事其ノ職務ヲ行フ但シ其ノ期間ハ三月ヲ超ユルコトヲ得ズ
理事ノ職務ヲ行フ者ナキトキハ商工大臣ハ假理事ヲ選任シ理事ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第十七條 左ニ揭グル事項ハ總會ノ議決ヲ經ベシ
一 收支豫算
二 經費ノ分賦收入方法
三 事業報吿及收支決算ノ承認
四 決算殘餘金ノ處分
五 借入金
六 基本財產ノ造成、管理及處分
七 百貨店法第十三條ノ規程ノ制定及其ノ變更
八 百貨店法第十條第二號乃至第四號ノ事業ヲ行フ場合ニ於テハ其ノ實施計畫
九 定款ノ變更
十 役員ノ選任及解任
前項第一號、第二號、第九號及第十號ニ揭グル事項ノ決議ハ商工大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第十八條 組合員ハ總組合員ノ四分ノ一以上ノ同意ヲ得テ會議ノ目的タル事項及招集ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ理事ニ提出シテ總會ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
理事正當ノ理由ナクシテ前項ノ規定ニ依ル請求アリタル後二週間以內ニ總會招集ノ手續ヲ爲サザルトキハ請求者ハ商工大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ招集スルコトヲ得
第十九條 總會ヲ招集スルニハ少クトモ十日前ニ會議ノ目的タル事項、日時及場所ヲ各組合員ニ通知スベシ
總會ニ於テハ前項ノ規定ニ依リ豫メ通知シタル事項ニ付テノミ議決ヲ爲スコトヲ得但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第二十條 總會ノ議事ハ本令又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス
組合員ハ代理人ヲ以テ議決權ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席ト看做ス
前項ノ代理人ハ組合員タルコトヲ要ス但シ法人タル組合員ハ其ノ業務ヲ執行スル役員又ハ支配人ヲ代理人ト爲スコトヲ得
代理人ハ代理權ヲ證スル書面ヲ組合ニ提出スベシ
第二十一條 第十七條第一項第七號、第九號及第十號ニ揭グル事項ハ總組合員ノ半數以上出席シ其ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ議決ス
第二十二條 總會ノ議決ヲ經ベキ事項ニシテ輕微ナルモノニ付テハ定款ノ定ムル所ニ依リ書面ニ依ル組合員ノ表決ヲ以テ總會ノ議決ニ代フルコトヲ得
第二十三條 總會ノ議決ヲ經ベキ事項ニシテ臨時急施ヲ要シ總會ヲ招集スルノ暇ナシト認ムルモノハ理事商工大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ專決處分スルコトヲ得總會ニ於テ法令又ハ之ニ基キテ爲ス處分ニ依リ議決スベキ事項ヲ議決セザルトキ亦同ジ
前項ノ場合ニ於テハ理事ハ次ノ總會ニ於テ其ノ報吿ヲ爲スベシ
第二十四條 組合ノ事業年度ハ一年トス但シ設立當時ノ事業年度ニ付テハ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
第二十五條 組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ組合員ニ對シ經費ヲ分賦シ及過怠金ヲ課スルコトヲ得
組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ手數料ヲ徵收スルコトヲ得
第二十六條 組合ノ解散ノ議決ハ總會ニ於テ總組合員ノ四分ノ三以上ノ同意ヲ以テ之ヲ爲ス
前項ノ決議ハ商工大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第二十七條 組合ノ淸算ハ其ノ主タル事務所所在地ノ區裁判所ノ監督ニ屬ス
裁判所ハ何時ニテモ職權ヲ以テ前項ノ監督ニ必要ナル檢査ヲ爲シ又ハ特ニ選任シタル者ヲシテ監督ニ必要ナル檢査ヲ爲サシムルコトヲ得
第二十八條 第三十五條ノ規定ニ依リ準用シタル民法第七十九條及第八十一條第一項ノ規定ニ依リ爲スベキ公吿ハ裁判所ガ爲スベキ登記事項ノ公吿ト同一ノ方法ヲ以テ之ヲ爲スベシ
第二十九條 淸算結了シタルトキハ淸算人ハ各事務所ノ所在地ニ於テ其ノ登記ヲ爲スベシ
第三十條 組合ノ登記ニ付テハ其ノ事務所所在地ノ區裁判所ヲ以テ管轄登記所トス
登記所ニ百貨店組合登記簿ヲ備フ
第三十一條 組合ノ設立ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
申請書ニハ定款、創立總會ノ決議錄ノ謄本、組合ノ設立アリタルコトヲ證スル書面及申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スベシ但シ商工大臣ノ處分ニ因リ組合ノ設立アリタル場合ニ於テハ創立總會ノ決議錄ノ謄本ヲ添附スルコトヲ要セズ
第三十二條 事務所ノ新設、移轉其ノ他登記事項ノ變更ノ登記ハ理事、其ノ職務ヲ行フ監事若ハ假理事又ハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
申請書ニハ登記事項ノ變更ヲ證スル書面及申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スベシ但シ前ニ登記ノ申請ヲ爲シタル申請人ガ前項ノ申請ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要セズ
第三十三條 組合ノ解散ノ登記ハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
申請書ニハ總會ノ決議錄ノ謄本、解散認可書及理事ガ淸算人タラザル場合ニ於テハ申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スベシ
組合ガ商工大臣ノ處分ニ因リテ解散シタルトキハ登記所ハ商工大臣ノ囑託ニ因リテ登記ヲ爲スベシ
第三十四條 百貨店法又ハ本令ニ依リ登記シタル事項ハ裁判所遲滯ナク之ヲ公吿スベシ
第三十五條 民法第四十四條第一項、第四十五條第三項、第四十八條、第五十條、第五十二條第二項、第五十三條乃至第五十五條、第五十九條、第六十條、第六十一條第一項、第六十五條第一項、第六十六條、第七十三條乃至第八十一條及第八十三條、竝ニ非訟事件手續法第三十七條ノ二、第百三十六條乃至第百三十八條、第百四十二條乃至第百五十四條、第百五十六條、第百五十七條、第百六十五條、第百七十五條及第百七十六條ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス但シ民法第四十五條第三項、第四十八條第一項及第七十七條中一週間トアルハ之ヲ二週間トシ同法第五十九條第三號、第七十七條及第八十三條中主務官廳トアルハ之ヲ商工大臣トス
附 則
本令ハ百貨店法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕百貨店組合令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年九月二十四日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
商工大臣 吉野信次
勅令第五百三十四号
百貨店組合令
第一条 本令ニ於テ組合ト称スルハ百貨店法第七条又ハ第八条ノ規定ニ依リ設立スル百貨店組合ヲ謂フ
第二条 組合ハ其ノ名称中ニ百貨店組合ナル文字ヲ用フベシ
組合ニ非ザルモノハ其ノ名称中ニ百貨店組合ナル文字ヲ用フルコトヲ得ズ
第三条 組合ハ主タル事務所ヲ東京市ニ置クベシ
第四条 本令ニ依リ登記スベキ事項ハ登記前ニ在リテハ之ヲ以テ第三者ニ対抗スルコトヲ得ズ
第五条 百貨店法又ハ本令ニ依リ登記スベキ事項ハ其ノ事実ノ生ジタル後二週間以内ニ之ヲ登記スベシ
百貨店法又ハ本令ニ依リ登記スベキ事項ニシテ商工大臣ノ認可ヲ要スルモノハ其ノ認可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
第六条 百貨店法第七条ノ規定ニ依リ組合ヲ設立セントスルトキハ組合員タル資格ヲ有スル者ノ三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立総会ヲ開キ定款其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ商工大臣ノ認可ヲ申請スベシ
特別ノ事由ニ因リ前項ノ同意ヲ得ルコト能ハザルトキハ商工大臣ノ認可ヲ受ケ創立総会ヲ招集スルコトヲ得
第七条 百貨店法第八条第一項ノ規定ニ依リ組合ノ設立ヲ命ゼラレタルトキハ創立総会ヲ開キ定款其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ商工大臣ノ指定スル期限迄ニ設立ノ認可ヲ申請スベシ
第八条 創立総会ノ議事ハ第六条ノ創立総会ニ在リテハ設立同意者ノ三分ノ二以上、前条ノ創立総会ニ在リテハ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十七条第二項ノ規定ハ創立総会ニ於ケル役員選任ノ決議ニ之ヲ準用ス
第九条 設立同意者ハ創立総会ニ於テ代理人ヲ以テ議決権ヲ行フコトヲ得
前項ノ代理人ハ設立同意者タルコトヲ要ス但シ法人タル設立同意者ハ其ノ業務ヲ執行スル役員又ハ支配人ヲ代理人ト為スコトヲ得
代理人ハ代理権ヲ証スル書面ヲ提出スベシ
第十条 商工大臣百貨店法第八条第二項ノ規定ニ依リ定款ヲ作成シタルトキハ組合ノ理事及監事ヲ命ズ
前項ノ理事ハ遅滞ナク総会ヲ招集スベシ
前項ノ総会ニ於テハ初年度ニ於ケル収支予算及経費ノ分賦収入方法ヲ議決スベシ
第十一条 定款ニハ左ニ掲グル事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名称
三 事務所ノ所在地
四 組合員ノ権利義務ニ関スル規定
五 事業及其ノ執行ニ関スル規定
六 役員ニ関スル規定
七 会議ニ関スル規定
八 会計ニ関スル規定
第十二条 組合ノ設立ノ登記ハ左ニ掲グル事項ニ付之ヲ為スベシ
一 前条第一号及第二号ニ掲グル事項
二 事務所
三 成立ノ年月日
四 理事及監事ノ氏名及住所
第十三条 組合ニハ理事及監事ヲ置ク
理事及監事ハ総会ニ於テ組合員又ハ組合員タル法人ノ役員ノ中ヨリ之ヲ選任ス但シ設立当時ノ理事及監事ハ第十条第一項ノ場合ヲ除クノ外創立総会ニ於テ組合員タル資格ヲ有スル者又ハ組合員タル資格ヲ有スル法人ノ役員ノ中ヨリ之ヲ選任スベシ
特別ノ事由アルトキハ理事又ハ監事ハ前項ニ該当セザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
第十四条 理事ノ任期ハ三年トシ監事ノ任期ハ一年トス但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第十五条 監事ハ理事又ハ事務員ト相兼ヌルコトヲ得ズ
第十六条 組合ト理事トノ利益相反スル事項ニ付テハ監事組合ヲ代表ス
理事欠ケタルトキハ監事其ノ職務ヲ行フ但シ其ノ期間ハ三月ヲ超ユルコトヲ得ズ
理事ノ職務ヲ行フ者ナキトキハ商工大臣ハ仮理事ヲ選任シ理事ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第十七条 左ニ掲グル事項ハ総会ノ議決ヲ経ベシ
一 収支予算
二 経費ノ分賦収入方法
三 事業報告及収支決算ノ承認
四 決算残余金ノ処分
五 借入金
六 基本財産ノ造成、管理及処分
七 百貨店法第十三条ノ規程ノ制定及其ノ変更
八 百貨店法第十条第二号乃至第四号ノ事業ヲ行フ場合ニ於テハ其ノ実施計画
九 定款ノ変更
十 役員ノ選任及解任
前項第一号、第二号、第九号及第十号ニ掲グル事項ノ決議ハ商工大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第十八条 組合員ハ総組合員ノ四分ノ一以上ノ同意ヲ得テ会議ノ目的タル事項及招集ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ理事ニ提出シテ総会ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
理事正当ノ理由ナクシテ前項ノ規定ニ依ル請求アリタル後二週間以内ニ総会招集ノ手続ヲ為サザルトキハ請求者ハ商工大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ招集スルコトヲ得
第十九条 総会ヲ招集スルニハ少クトモ十日前ニ会議ノ目的タル事項、日時及場所ヲ各組合員ニ通知スベシ
総会ニ於テハ前項ノ規定ニ依リ予メ通知シタル事項ニ付テノミ議決ヲ為スコトヲ得但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第二十条 総会ノ議事ハ本令又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決権ノ過半数ヲ以テ之ヲ決ス
組合員ハ代理人ヲ以テ議決権ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席ト看做ス
前項ノ代理人ハ組合員タルコトヲ要ス但シ法人タル組合員ハ其ノ業務ヲ執行スル役員又ハ支配人ヲ代理人ト為スコトヲ得
代理人ハ代理権ヲ証スル書面ヲ組合ニ提出スベシ
第二十一条 第十七条第一項第七号、第九号及第十号ニ掲グル事項ハ総組合員ノ半数以上出席シ其ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ議決ス
第二十二条 総会ノ議決ヲ経ベキ事項ニシテ軽微ナルモノニ付テハ定款ノ定ムル所ニ依リ書面ニ依ル組合員ノ表決ヲ以テ総会ノ議決ニ代フルコトヲ得
第二十三条 総会ノ議決ヲ経ベキ事項ニシテ臨時急施ヲ要シ総会ヲ招集スルノ暇ナシト認ムルモノハ理事商工大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ専決処分スルコトヲ得総会ニ於テ法令又ハ之ニ基キテ為ス処分ニ依リ議決スベキ事項ヲ議決セザルトキ亦同ジ
前項ノ場合ニ於テハ理事ハ次ノ総会ニ於テ其ノ報告ヲ為スベシ
第二十四条 組合ノ事業年度ハ一年トス但シ設立当時ノ事業年度ニ付テハ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ為スコトヲ得
第二十五条 組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ組合員ニ対シ経費ヲ分賦シ及過怠金ヲ課スルコトヲ得
組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ手数料ヲ徴収スルコトヲ得
第二十六条 組合ノ解散ノ議決ハ総会ニ於テ総組合員ノ四分ノ三以上ノ同意ヲ以テ之ヲ為ス
前項ノ決議ハ商工大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第二十七条 組合ノ清算ハ其ノ主タル事務所所在地ノ区裁判所ノ監督ニ属ス
裁判所ハ何時ニテモ職権ヲ以テ前項ノ監督ニ必要ナル検査ヲ為シ又ハ特ニ選任シタル者ヲシテ監督ニ必要ナル検査ヲ為サシムルコトヲ得
第二十八条 第三十五条ノ規定ニ依リ準用シタル民法第七十九条及第八十一条第一項ノ規定ニ依リ為スベキ公告ハ裁判所ガ為スベキ登記事項ノ公告ト同一ノ方法ヲ以テ之ヲ為スベシ
第二十九条 清算結了シタルトキハ清算人ハ各事務所ノ所在地ニ於テ其ノ登記ヲ為スベシ
第三十条 組合ノ登記ニ付テハ其ノ事務所所在地ノ区裁判所ヲ以テ管轄登記所トス
登記所ニ百貨店組合登記簿ヲ備フ
第三十一条 組合ノ設立ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ因リテ之ヲ為スベシ
申請書ニハ定款、創立総会ノ決議録ノ謄本、組合ノ設立アリタルコトヲ証スル書面及申請人ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スベシ但シ商工大臣ノ処分ニ因リ組合ノ設立アリタル場合ニ於テハ創立総会ノ決議録ノ謄本ヲ添附スルコトヲ要セズ
第三十二条 事務所ノ新設、移転其ノ他登記事項ノ変更ノ登記ハ理事、其ノ職務ヲ行フ監事若ハ仮理事又ハ清算人ノ申請ニ因リテ之ヲ為スベシ
申請書ニハ登記事項ノ変更ヲ証スル書面及申請人ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スベシ但シ前ニ登記ノ申請ヲ為シタル申請人ガ前項ノ申請ヲ為ス場合ニ於テハ其ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要セズ
第三十三条 組合ノ解散ノ登記ハ清算人ノ申請ニ因リテ之ヲ為スベシ
申請書ニハ総会ノ決議録ノ謄本、解散認可書及理事ガ清算人タラザル場合ニ於テハ申請人ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スベシ
組合ガ商工大臣ノ処分ニ因リテ解散シタルトキハ登記所ハ商工大臣ノ嘱託ニ因リテ登記ヲ為スベシ
第三十四条 百貨店法又ハ本令ニ依リ登記シタル事項ハ裁判所遅滞ナク之ヲ公告スベシ
第三十五条 民法第四十四条第一項、第四十五条第三項、第四十八条、第五十条、第五十二条第二項、第五十三条乃至第五十五条、第五十九条、第六十条、第六十一条第一項、第六十五条第一項、第六十六条、第七十三条乃至第八十一条及第八十三条、並ニ非訟事件手続法第三十七条ノ二、第百三十六条乃至第百三十八条、第百四十二条乃至第百五十四条、第百五十六条、第百五十七条、第百六十五条、第百七十五条及第百七十六条ノ規定ハ組合ニ之ヲ準用ス但シ民法第四十五条第三項、第四十八条第一項及第七十七条中一週間トアルハ之ヲ二週間トシ同法第五十九条第三号、第七十七条及第八十三条中主務官庁トアルハ之ヲ商工大臣トス
附 則
本令ハ百貨店法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス